2016年04月24日

不透明な時期

 眠りが浅いのもあって、疲労がとりきれず、じっくりと物事を考える時間もなければ、気力も体力もないまま、3年がすぎてしまいました。「寝言」すら浮かばないのは健康的なはずですが、さすがに、これは不健康ですね。まあ、あまり先を急ぐ必要もないのですが、長くはなさそうだという感覚はあります。

 久しぶりに、ニコニコ生放送で将棋名人戦の中継をやっていたので、見ていたら、最終盤でやたらとコンピュータ将棋の評価値を書き込んだり、教えろというコメントが多くて、驚きました。詰将棋をまったく解かなくなって5年以上は経っているので、段には手が届かない程度の棋力ですが、羽生名人の指し手が自らの側に勝手順があるという確信がないのは明らかなので、コンピュータの「正解手順」と違うと大騒ぎしている人たちを見ていると、コンピュータの読みに頼らずに、ないなりに自分の頭を使った方がよいのではという、気の利かない「寝言」が浮かんでしまいます。終局後のインタビューでは、挑戦者の佐藤天彦八段も指している最中には気が付かなかったようなので、両者の読み筋は概ね一致していたのかもしれません。感想戦で、羽生名人が佐藤八段に、丁寧に手順を尋ねていたので、本当に難解だったんだろうなあと。見ている方は難しすぎるので、途中からお気楽モードでしたが。

 囲碁の方に関心が移りつつあって、やはりイ・セドルとアルファ碁との対戦が大きいです。囲碁に関して言えば、なんとかシチョウがわかる程度で、将棋よりもお粗末ですが、第4局でコンピュータがシチョウを無視して進めるのは少し驚きました。第3局でニコ生で見ていたら、コンピュータ将棋の解説の方がシチョウのような直線的な問題では案外、人間が強いので、細かい専門的なことは人間向きで全体を統合するのはコンピュータが向いていると解説していて、まるで納得できなかったのですが。当然ながら、「局所戦」で人間のプロ相手に30目も差をつけられては、さすがにコンピュータでも無理でしょう。ど素人が見ても、これはまずいでしょというのがわからないというのは決定的で、だからコンピュータがダメというより、進歩の余地はまだまだ大きいのでしょう。率直に言って、囲碁で人間相手に勝つこと自体が目的ではないから、約半年でここまで到達した面も大きいでしょうし。相手の打つ手を予想したり、正しい解を常に導くようなことを断念して、あえて近似に徹するということは、今の段階では不完全なことが目立ってしまうかもしれないけれども、改善していくうちに、ブレイクスルーが起きる可能性が高いのかもしれないと思いました。

 本当は、今後の「不透明さ」の最大の要因である、アメリカ大統領選挙について書く予定でしたら、前置きが長くなりすぎました。とてつもなくアバウトな感覚ですが、オバマ大統領誕生のあたりから、なんとも言えない、嫌な流れかなあと。端的に言えば、政治的キャリアが浅い候補が歓迎されるという傾向でしょうか。トランプ現象はオバマが大統領に選ばれた傾向が別の形で表れていると思えば、それほど理解不能ではないのではと思ったりします。個々の発言を追っていると、不安になるのはわかるのですが、問題はそこではなくて、政治的経験が浅いことが、むしろ歓迎されてしまうという、おそらく、アメリカ人自身がそのような好みを明確に持っているわけではないと思うのですが、結果的にそのような傾向が生じていることが、不安定要因になるのではと。ヒラリー・クリントンがサンダースに手こずるあたりが象徴的な気もします。8年前に、政治的には、実際にはそれなりに経験を積んでいたとはいえ、手垢のついたワシントン政治から距離があるように見えたオバマが選出された傾向は、オバマへの希望が失望に変わっても、あまり変わっていないのではないかと。頭のおかしい「外道」の嫌な予感は(参考)は、「寝言」としてはそれなりの出来だろうと。

 日本への影響などがちらほら報道されているようですが、気が早いのではないかと。誰が選ばれるのかという点では、外交・安全保障はおそらくほとんど無視できる要因で、アメリカ人にとって優先順位が高い問題で、より共感を集めた候補者が勝つ確率が高いのでしょう。よほど、近所づきあいでもめているという実感がなければ、アメリカ人にとって外交・安全保障政策の優先順位が極めて低いのは自明ではないかと。結果として選ばれるリーダーがそのままでは困るのですが、こればかりは願望ではどうにもなりますまい。

 衆愚政治だといいたいのですかと自分に尋ねたら、それは違うと答えます。これも、いい加減で感覚的な話、もとい「寝言」で申し訳ないのですが、民主制というのは、この種の不確実性がなくなる方が持続できないのではないかと。アメリカ社会に限らないのでしょうが、民衆というのは時代にあった指導者を求め、民主制は、相対的にダイレクトにそれが反映してしまう。ところが、「当たり」を引くまでに時間がかかるし、当たり外れを見誤ることも多い。お世辞にも、効率はよろしいとは言えないわけでして、この面倒さに嫌気がさすのが一番危うい。日本人としては、ある種の諦念をもちながら、お付き合いするしかないと思いますが。


続きを読む
posted by Hache at 00:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 気分しだいの寝言

2015年08月20日

天皇機関説

 昔話から始めて恐縮ですが、もともと法学部を第1志望にしていて、入学試験に落ちたので、やむを得ず、滑り止めで受かっていたとある大学のどうしようもない経済学部に進学しました。大学時代に法学でまじめに勉強したのは民法と商法というぐらいでした。というよりも、憲法の講義の水準が、日本史で出てた過去問(出題時期は昭和50年代でしょうか。内閣総理大臣の在任期間を旧憲法と新憲法で比較して、新憲法下で長い理由を説明せよというなかなか歴史を棒暗記と勘違いしているバカを確実にはじく問題が出題されていました)よりも容易だったので、大学以降は憲法学を内心、小馬鹿にしていたのが実情です。

 「天皇機関説」というタイトルは偽りありです。下記の動画を見ていたら、単にひどい事件としてしか見ていなかった美濃部達吉博士の弾圧事件から明治憲法と当時の法学者のレベルが現代では考えられないほど、桁違いに高い水準であったことが少しだけ実感できました。



 実は、故岡崎久彦氏が明治憲法というのは議会制民主主義を排除しない、柔軟な内容ですと主張されていて、疑うというわけではないのですが、そこまで解釈できるんだろうかと首を傾げたままでした。岡崎氏の著作は何度も読み返していたのですが、上記の動画を見ていて、明治憲法と議会制民主主義の問題はまるで読めていなかったなあと気が付きました。上の動画の内容に完全に納得がいっているわけでもないのですが、天皇機関説が大正デモクラシー以降、明治憲法の正当な解釈として定着していたという記述の意味が理解できていなかったことがやっとわかりました。

 生兵法は怪我の元なのですが、あらためて大日本帝国憲法を読んでいると、よく考えたんだなあと。以下、色々と面倒ですので、旧仮名遣いは使用せず、すべて現代仮名遣いに直しております。1条で天皇に統治権があるといってから、3条では神聖にして侵すべからずと書いてあるので、普通は天皇主権で天皇に統治権があると読める。ところが、4条では天皇の地位を国家の元首として規定した上で、「統治権を総攬しこの憲法の条規によりこれを行う」と立憲君主制がこの憲法の定める国体ですよと読めるように書かれている。これはまったく迂闊でした。今、昔、買った六法全書で明治憲法を読んでいるのですが、国会はもっとおそろしい。5条は「天皇は帝国議会の協賛をもって立法権を行う」とあるので、字句通りに読めば、立法権は統治権の一部として天皇が有し、議会の協力と賛同を得て行使すると読むのが普通かなと思いますが、37条で「すべて法律は帝国議会の協賛をへるを要す」とあり、立法権は実質的に議会にあるとも読めます。少なくとも、明治憲法下の天皇といえども、議会を無視して法律を制定したり、施行はできないわけです。勅令もおそろしく制限がかかっていて驚きです(8条)。

 司法権に至っては、57条で「司法権は天皇の名において法律により裁判所これを行う」とあって、現行憲法の象徴天皇制とは異なるとはいえ、天皇の大権といっても、実際には分権が進んでいたことになります。戦前の歴史に興味を持った段階で、ちゃんと明治憲法を読んでおくべきでした。問題は、内閣でありまして、55条1項で「国務各大臣は天皇を輔弼しその責に任ず」と定めたため、これも字句通り読めばですが、現行憲法とは比較にならないぐらい、内閣総理大臣の地位と権限への言及がないので、冒頭の入試問題が成立したわけです。小泉政権後の自民党の混迷と政権交代後の民主党政権のおかげで、昔はこんな入試問題がつくれたんだけど、今じゃあねと言っていたら、失礼ながら、全く期待していなかった安倍政権が長く持ったので、憲法だけでは説明がつかない部分もあるのかなと。多分、模範解答は内閣総理大臣の地位と権限に触れた上で、統帥権、さらに軍部大臣現役武官制に触れる必要があったと記憶しております。このあたりは、とりわけ統帥権に関してですが、美濃部博士の解説を読む時間が出来たら、まとめたいところです。

 明治憲法を字句通り読むと、天皇主権説になるというのはまあそうでしょうね。というよりも、それで済むなら、たいした学問ではない感じです。天皇機関説になってくると、これは学がないとわからない。いや、現代の大卒程度では低学歴なので、失礼ながら無理でしょう。正確を期せば、学歴というよりも、真剣に憲法について考え、書物を読まないと無理です。私も、まだ勉強不足なので、あやういところがあります。ただ、昨年、亡くなった岡崎氏が生前、繰り返し指摘されていた明治憲法の柔軟性というのは氏の個人的な見解ではなく、天皇機関説という形で、軍部と右翼を除く知識人層に共有されていたというのはなるほどです。

 しかるに、国体明徴運動ともに、字句通りに憲法を読んでもわかりづらい天皇機関説は軍部や右翼だけではなくメディアと世論から見捨てられてしまう。大筋では帝国の隆盛を支えたのは結局のところ「臣民」であり、帝国を殺したのも「臣民」であったという根底にある歴史観はあまり変わらないです。


続きを読む

2015年07月08日

40代半ばの危機

 現在、45歳です。今年の12月を無事迎えますと、数日で46歳になる予定です。にもかかわらず、人生で経験したことがない危機に直面しております。ネットゲーとして、レビューでは、いわゆるク○ゲーとして悪名が広がっている『艦隊コレクション -艦これ』を毎日欠かさずプレイしております。予定では半年で飽きるはずだったのですが。

 「ケ・ッ・コ・ン・カ・ッ・コ・カ・リ」など、レベル上限の99を外すための儀式と割り切っていましたが、割り切りすぎて、初代嫁の金剛さんに加えて9人もの嫁と強い絆を結んでしまいました。まあ、所詮、700円の書式一式と指輪」(笑)を9セットほど購入しただけなのですが、合計で6300円も使っていると考えると、寒気がします。しかも、リアルでは嫁どころか彼女もできないです。さらに、レベル98の艦娘が北上様、妙高さん、ろーちゃんと3人もいまして、まだまだ出費がかさみそうです(涙)。

 しかし、初婚が金剛さんでしたが、レベル122で放置していたら、一航戦の誇りの相棒の加賀さんにレベル124と抜かれていました。カスダガマ沖海戦(4-5)で、ラスダン一歩手前で道中大破が5連続して起きたので、ハングアップ寸前になりました。眠らせていた金剛さんを筆頭に、比叡(ケッコンカッコカリ済み)、榛名(ケッコンカッコカリ済み)、霧島(未婚)を投入し、加えて、大型艦建造で大和型を狙っていたら、ボーキが3000だったので偶然落ちた大鳳と加賀で怒涛の進撃でした。金剛さんが初婚の相手になったのは、実を言えば、榛名が一番いいなとつぶやいたら、若い人にジト目で見られた上に、「兄は金剛さんでした」と言われて、無言の圧力に屈しました。この国に言論の自由はあっても、ヴァーチャル世界(笑)ですら、婚姻の自由はありません。でも、初代嫁を旗艦に同型艦で固めたら、あっという間に4-5終了でした。運以外は金剛さんはバランスがいいので、困ったときにはおいで願うかもです。

 大鳳のみを唯一神もとい嫁としている若い人もいるので、間違っても、一発で大破した時に、「この役立たずの鉄屑が!」などと毒づいているのは内緒です。燃費が最悪な上に、回避能力が異常に低いので、無傷でEOから帰還したことがありません。5-4レベリング要員として頑張っていますが、無駄にクリティカルを出してMVPを奪ったりするので、困ったものです。一週間前に出たばかりなので、やっとレベル55ですが、既に嫁候補だったりします。どうしようもない鎮守府の本線は、榛名・妙高・綾波あたりなのですが。榛名の「勝利を!提督に!!」を超える台詞はないです。ただし、このセリフの2分後あたりで榛名以外の艦がよく大破することは忘れるようにしております。

 大淀さんは艦隊司令部施設を持ってきてくれた後も、対潜艦隊の旗艦として起用していたら、まずいことに、メガネを見るだけで萌えるようになってしまいました。「メガネを取ったら私、戦えませんっ!」と時報で話しかける艦娘がメガネを投げ出したシーンで、恥じらいもなく、本体を投げ捨てるなと叫んでしまいました(ニコ生)。アニメの出来は想定通りでしたが、それでもあれはひどい。

 こんなことを書いているのは、調子に乗って、1-6と5-5以外のEOをクリアしたら、月曜朝に元帥になっていて、これは廃人ではないかと。まあ、後発組の多い鯖なので、横鎮の元帥さんと比べたら、正常の範囲でしょうが、ちょっとショックでした。3-5と4-5を一気にクリアしたら、バケツが1300を切っていました。と思ったら、水曜日の23時現在で1351に回復していて、大した回復ではないのですが微妙に廃人っぽいです。5-5を一度もクリアできていないので、まあ大丈夫なのかな。ゲージ削り自体はできるのですが、支援マシマシで一回の出撃で2000単位で各資源が飛ぶので、封印中です。大和型が一隻はほしいですし。

 ギリシャの話を書こうと思ったのですが、もはや無理な体になってしまいました。手短にまとめると、緊縮財政の失敗ですね。2009年からGDPが25%減では経済そのものが崩壊しかねないです。ちなみに、ドラクマに戻すと、さらに20%以上、経済規模が縮小するというIMFの試算があるので、ユーロからの離脱はギリシャにとって重く暗く、つらい道でしょう。高齢いいえ、年上の方々にギリシャの今後をよく尋ねられるのですが、そんなものはわからないと突き放しています。わからないことについては語らず、黙って観察するというのが「時の最果て」の変わらぬスタンスです。ただ、バブル崩壊の傷がいえないうちに、緊縮財政を行うというのは度し難いだろうと。経済学もへったくれもありません。普通に考えればわかることが多いのに、なぜ失敗するのか。ギリシャ問題で愚行を笑うのはたやすいのですが、なぜ、その選択肢を選んでしまうのかという点を真剣に分析しておくのは有益だろうと。ティプラスさんを笑うのもたやすいのですが、反緊縮を掲げないことには国内世論を説得するのが難しい側面があるのを認めないと、このあたりは読めない筋になりそうです。国民投票の選択の是非を論じているのではないのですが、このあたりを切り離すのはウエットな日本の環境では無理かなあ。オピニオンばかりの日本語の報道に接していると、湿気で蒸れそうになります。

 というわけで、結局、艦これにしか興味がないのですが、実はひそかに軽空母の千歳を溺愛中です。といっても、まだレベル77ですので、道半ばですが。遠征関連で千歳甲も再度、育てているのですが、どちらも甲乙つけがたいです。レベリングが下手なので、春イベまでに嫁にするはずだった北上様がやっと98になったというとろさ。おまけに、リアルラックもなくて、大和型とビス子がいない、火力にやや不安のある司令部です。

 脈絡がまるでないのですが、今更、3-5北ルートで摩耶様にお出ましを願ったら、ありゃま、楽勝ではないかと。輪形陣で対空カットインが発動すると、空母ヲ級改flagshipを無力化できるので、北方棲姫に直撃を食らわない限りは、道中大破の確率が大幅に下がります。北ルートを選んでいるのは、妙高・羽黒のレベリングと明石2隻目のドロップ狙いを兼ねているので、輪形陣を北方棲姫マスでも採用するのは、後者の狙いを捨てることになりますが。南ルートは楽ではないのですが、資源消費が少なめなのが魅力ではあります。ただ、2−5だけでは高レベルの重巡が育たないので、削り段階から3−5では北ルートを採用しております。

 しかし、さすがに5−5となると、現状の戦力ではまぐれでしかゲージを削るのがやっとなので、やはり大型艦建造で大和型を狙わざるを得ないですね。イタリア艦も優秀ですが、やはり大和さんがいないと、いざというときに火力不足になりそうです。もちろん、武蔵さんも大歓迎です。3−5と4−5のクリア後、修理だけで鉄が1万以上減っていて、久々に28万台になっていたのに、びっくりしました。他の資源もかなり飛んだのですが、ボーキは11万を切らないし、弾薬もギリギリ10万をキープ。すさまじい消耗戦を土日に繰り広げておりました。

 困ったことに、IL-2をインストールして試していたら、あっという間に3時間を消費しました。これは、艦これなど比べ物にならない破壊力です。夏まで封印と考えていたら、8月上旬に夏イベですか・・・・・・。メタボからさらに膨張が避けられそうになく、危機感だけが募って、ついつい艦これの世界に逃避してしまいます。
posted by Hache at 00:53| Comment(0) | TrackBack(0) | ふまじめな寝言

2015年03月19日

違和感と不透明感

 正直なところ、私よりも若い世代の方とお話ししている方がはるかに楽ですねえ。同世代でも話が合わないですし、上の世代は絶句することが多いです。なにか若く見せたい、見られたいというわけではなく、どうも、40代半ばだったり、50代はまずい気が。とりあえず、酒席で一番、つまらないのが国内政治の話題でしょうか。安倍首相の悪口ばかりで、経済政策に関して懐疑的ではあるのですが、一般的に社会的地位が高い人ほど、悪口雑言のレベルを出ないので、聞かされる方が内心、辟易します。さすがに、この年になると、あえて異論も言わずに黙っているだけなのですが、早く終わらないかなあとなります。30代だとまだマシかな。女性でしたが、安倍首相の発言が名目と実質の区別がついていないと批判していて、その程度でないとインフレ目標がどうとかの話に騙されないだろうなと。ただ、だからバカだとなるので、みんな不満が多いのだなあと。政治の話題にならない20代だと、疲れがなく、楽です。

 不透明感の方は、ISISへの対応におけるイラクとイランの関係であったり、ギリシャ危機でしょうか。後者に関しては、こちらの「寝言」で紹介した記事の通り、ユーロ本位制のもとでは、緊縮財政は信用危機に陥っている国の政治的不安定を招くので、好ましくないのですが、対ギリシャでは相変わらず緊縮を求めていて、しかも、それが実現しないという相変わらずの状態が続いています。ブルームバーグが2015年3月17日付で更新した、「ギリシャは『プランAもBもない』恐れ-20日に2600億円超期限」という記事は相変わらずの状況を断片的ではありますが、伝えています。

 他方、ECBが実施している量的緩和の結果、対ドルでのユーロ安が急激に進んで、ユーロ圏の貿易収支は改善しています。ドイツがその恩恵を被っているのですが、産業を支えるエネルギー関連のインフラストラクチャーは脆弱です。電気事業連合会の「ドイツ:南部地域が2018年に電力供給不足に陥る可能性を指摘」という記事は簡潔すぎるのですが、送電線への投資インセンティブが弱い状況では、ドイツ南部で電力不足が生じる可能性を指摘しています。ECBの金融緩和もあって、ドイツ国債の利回りは日本国債よりも低下しているのですが、送配電事業者が資金調達をしようとすると、年率10%前後の金利を支払わなくてはならないそうで、いつまでユーロ圏をドイツが支えられるのかは、極めて不透明な印象を持ちます。

 お約束のように雑な話になりましたが、ISISをめぐる情勢は時間が取れましたら、まとめるかもです。メインのPCのHDDが物理セクターのエラーを吐き出しているので、おっかなびっくりでこの「寝言」も書いております。PCの状態が落ち着いて、なおかつ時間があったら、なにかつぶやくかもしれません。
posted by Hache at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 気分しだいの寝言

2014年09月08日

3台目

 これで書き直し3回目です。操作をミスして、2回も書いた「寝言」を消してしまいました。面倒なので、パーツのみ記して今日は寝ます。

                 CPU:Intel Core i7 4790 BOX
CPUファン:Zalman CNPS9900 MAX
メモリ:CFD W3U1600HQ-4G
マザーボード:ASUS MAXIMUS Z GENE
SSD:CFD CSSD-S6T256NHG6Q
光学ディスクドライブ:パイオニア BDR-209JBK
グラフィックカード:ASUS GTX750TI-PH-2GD5
電源ユニット:Corsair HX650
PCケース:COOLERMASTER CM Storm Stryker SGC-5000W-KWN1-JP


フルタワーのケースにMicro ATXのマザーボードを組み込むという何ともいえないアンバランスな構成です。ただ、一からOSを入れたおかげで、電源を入れて、パスワードを入力して、アプリケーションが立ち上がるまで、わずか25秒になりました。15万円程度の支出になりましたが、これから回収したいところです。


続きを読む
posted by Hache at 01:22| Comment(2) | TrackBack(0) | 情報通信技術関連

2014年07月30日

アルゼンチンの債務不履行の可能性に関する一部邦字紙の報道

 ご飯というのは一人で食べるよりも、二人、あるいは大勢で食べる方がおいしいと独り身できた私でも思うのですが、例外もありますね。たぶん、万単位で奢って頂いているのに、まったくありがたみを感じないというのは私が薄情だからでしょう。舌は美味しいと感じているはずなのに、気持ち的にはまずく感じます。独りで食べる定番のサバの味噌煮定食などは高々、800円ですが、よほどおいしく感じます。集団的自衛権の問題に限定すれば、法学部ご出身の方に、安倍政権の基本的な方向は正しいと思いますよと話しました。現行の政府解釈は権利はあるけれども使えないというのはバカにしているのかと。はっきりと申し上げますと、戦後生まれだけれど、まだ子供の頃には傷痍軍人の人がいてねと、さも戦争を知っているかのような話をされると、ここ数日はまだ過ごしやすいとはいえ、疲れがどっと出てしまいます。

 相性というのも大きいものでございまして、最近、感じるのは、かなり私自身が心が狭いんだなあと。これは私自身も過ちを犯すことがあるので、他人に対して極端に厳しくなり過ぎないように努めているつもりですが、事実関係をあまりに不正確に説明されると、本気でイライラします。『朝日新聞』の読者でも、個人差が多いように思いますが、集団的自衛権の問題で傷痍軍人がどうたらこうたらで早く帰りたいなという状態のところに、アルゼンチンが債務危機で世界の金融システムが滅茶苦茶になりそうなんだけれど、知っているかと尋ねられたので、そんな話、存じませんと。英字紙を読んでいて、そんなことも知らないのかと言われたので、不勉強で恥じ入りますとお答えしました。

 まあ、知らないならいいやと優越感が満たされたようで、これでまた金融危機だね見たいな話をされるので、はあと。アルゼンチンは正確な時期は失念いたしましたが、既にデフォルトを経験しているので、他国の金融機関も融資には慎重でしょうし、ほとんど影響はないのではと説明しましたが、そうだといいねとバカにしたような反応でした。

 で、『朝日』は紙ではまったく読まなかったので、デジタル版を見ていると、「アルゼンチンの債務問題再燃 主要市場に動揺拡大の恐れ」という記事が2014年6月19日付で配信されておりました。紙媒体では見出しや記事がどうだったかは確認ができないので、わからないのですが、国際的に金融システムが崩壊するというのは読み手側に飛躍があるとはいえ、そうもとれないことはない内容です。もっとも、『朝日』は遅すぎる気もしますが、2014年6月28日付で「アルゼンチン、債務不履行の危機再び 影響、限定的か」という記事を配信しており、軌道修正をしています。どの記事が紙媒体に掲載されたのかはわかりませんが、両方とも掲載されていれば、最初の記事だけを読んで2番目の記事を読んでいなかったり、単純に読み手サイドの読解力の不足の問題かもしれないです。ロイターが7月29日付で配信した「アルゼンチン、デフォルトでも市場大混乱しない=IMF専務理事」という記事が、ロイターという点がやや気になりますが、普通の感覚ではと。集団的自衛権の話で、地球の裏側まで米軍と行動をともにするというのかとか、お前みたいな若造(もう中年のオヤジなんですが)は戦争を知らないとか、疲れていたところに、アルゼンチンの債務不履行で世界経済破綻みたいな話まで聞かされて、疲れ果てました。リベラルの人は適当な論拠で適当なことを主張して、自分と意見が異なると罵倒して、本当にお気楽なんだなあと実感しました。


続きを読む
posted by Hache at 23:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 気分しだいの寝言

2014年07月20日

計算量と水平線効果

 世論調査の結果を斜め読みしている程度ですが、集団的自衛権への懐疑が根強くあるように感じます。他方で、集団的自衛権の行使を認めるべきではないと原理的に否定されている方にはびっくりですね。失礼な言い方ですが、50代後半以降の世代の人はそんな程度ではという感じですが、30代前半でも稀にいるんですね。困ったことに、個別的自衛権と集団的自衛権の違いがわからないなみたいなとぼけ方をしたりすると、しどろもどろになるので、こちらがひきます。結局、憲法第9条を守れみたいな話になるので、相手にするのが疲れます。ひどい言い方になりますが、党派的な主張というのは本当に楽なもので、本当に分析が必要なところは相手任せ、都合のいいことだけを見る、具体的な話は避けるという具合で、あまり深入りしたくもないですし、親切心もないので、えらい人が説得してくだされで終わりですねえ。あんまりないとは思いますが、極論の類が増えているとなると、なかなか大変だなとは思いますが。

 第3回電王戦第3局であからさまにコンピュータ側の指し手に違和感を感じたのですが、以前、書いた通り、水平線効果という話のようです。あんまり、わかっていないのですが、コンピュータの読み手が1秒で百万手単位、千万手単位になっても、だいたい20手ぐらいで読みを打ち切らないと、計算量が莫大になって結論が出なくなるそうです。20手以内という制限で「最善手」を見つけるとなると、かなり無理もあって、20手以内にコンピュータ側が自身の形勢が極端に損なわれる局面が出現すると、それよりはマシな局面を作り出すために、人間だったら指さないタイプの悪手を指してしまうようです。私程度の棋力でも違和感があるので、もっと強い方なら一目瞭然でしょう。当初は、コンピュータが処理する計算量が増えれば解決するのではと考えていましたが、評価関数を改善する方が先のようです。もっとも、スーパーコンピュータに計算させたらどうなるんでしょみたいな話はおもしろいのですが。

 他方で、プロ棋士や奨励会三段レベルあたりになると、序盤の段階で終盤を構想するというのは珍しいことではないそうなので、おっかない話です。プロ棋士相手に高い勝率で勝ち越しているというのは、コンピュータ将棋が既に高い棋力をもっていることを示しているのでしょう。他方で、プロ棋士でも一秒単位では読める手という意味をなさないようなので、その計算量でコンピュータ相手に、まったく勝てないというわけでもないということは、人間の思考というのは遅いようで、意外と効率が良い面があるかもしれません。

 これは私自身の棋力が低いからかもしれませんが、棋力が高い人ほどコンピュータ将棋と人間の指す将棋の違いを感じるようです。序盤よりも中盤、中盤よりも終盤という具合で、コンピュータが強くなる傾向のようです。よって、コンピュータ将棋を相手にするときには定跡を外すのが有力な方法で、棋士でも相当、意識されているようです。他方で、計算量が飛躍的に改善すると、水平線効果のような現象は回避できるのかもしれませんが、コンピュータ将棋がどんなに強くなったとしても、人間の所産というのは変わらないのではと。ただ、計算量が膨大になってくると、開発者の方でもコンピュータの指し手を理解できなくなるので、他分野に応用する際に、コンピュータが選んだということ自体が理由になるのはちょっと怖い気もします。将棋ならば、勝敗のみならず、棋譜という形で一応は過程も検証できるのですが、そうではない分野での応用ではまだまだハードルが高いと思います。現状では、スマホでさえ、使うというより使わされている光景も目にしますので、難しいところですが、人間の意思決定を補助するツールとして以前よりも、役割が大きくなるだろうとは思うのですが、代替する事態は起きないだろうと。補助ツールとしてさえも、なにかトラブルが生じたし際に、どの過程に問題があるのかが検証できないと、能力が高くなっても、役割は限定されるのでしょう。


続きを読む
posted by Hache at 00:23| Comment(0) | TrackBack(0) | 気分しだいの寝言