2006年10月20日

甘く危険な誘惑との戦い

 体調がまたまた今ひとつなので、「有害図書」ならぬ「誘惑図書(含むDVD)」(木星人様、これ以上の誘惑はお許しを)はすべて封印して、あまり嬉しくない「お持ち帰り」のお仕事にとりかかったのですが、『朝日』のサイトを見ていたら、思わぬ落とし穴に。御丁寧に麻生外相の発言がどの委員会のどの質問者に対する発言かを記載してあるので、ネットの国会中継ライブラリーを見てしまいました。失礼ながら、共産党の質疑時間は民主党よりもはるかに短いので、最初から見てしまう。2006年10月18日外務委員会における笠井議員の質疑の7分ちょっとぐらいでしょうか。麻生外相の答弁で金正日に正確な情報が入っているのかどうか北朝鮮の軍部と外交部がどうも連絡がとれていないんじゃないか、などという観測の後に「日本の役所のほうがよっぽど横の連絡がとれてるんじゃないかと思うぐらい」という趣旨の発言をされていて、思わずキーボードがお茶まみれになりそうなところを辛うじてこらえることができました。しかるに、畳み掛けるように「これ、ホント、嫌味なんですけれども」と来て、「周辺事態」へ発展。ティッシュで緊急避難をして洗う羽目に。大御所のサイトへのリンクをクリックする以上に危険であることを忘れていました。学習能力の低さに恥じ入るばかりです。

 ただ、この嫌味、北に向けてのものでしょうが、性格が悪いせいか、霞ヶ関に向かって「北よりはずーっとマシだけど。わかってる?」とも聞こえてしまい、笑った後、怖いのおと思いました。まあ、他人事なのでちょっと意地の悪い笑いになっちゃうのですが。『朝日』が問題発言としてとり上げている部分は、あまり面白くない。アメリカが中国と交渉する際に日本の核武装という事態は嫌でしょという口実を与えるぐらいの意味はあるのかもしれませんが、核武装や核戦略論は、日本でも冷戦期にはあったわけで、日本で全く議論されていないというのはちょっといいすぎかなと思いました。冷戦で自由陣営が勝利し、アメリカの核が圧倒する中で、1990年代半ばぐらいから、下火になった印象があります。雪斎先生のところでM.N.生さんと雪斎先生が整理されていますが、こちらにも議論があるので、私自身がこの問題に関して付加価値を生む余地はありません。

 「正論」(『産経』)の坂元先生の主張は、概ね理解できるのですが、北の脅威に日本人が鈍感なのかといえば、それはちょっと違うという印象があります。最初のテポドン発射のときには、ちとヒステリー気味だった世論が、「瀬戸際」慣れしてきた部分も大きいのだろうと。メディアが、核武装の議論の是非とかあちらの世界にいっちゃっているので、議論の材料が少ない印象もあります。安保理決議もでているので、日本政府が具体的に何を行うかには関心がありますが、メディアが現実的な政策に関する問題と抽象的かつ長期的に生じうる問題をごちゃごちゃにして提示するので、この話題を考えようにも、頭が混乱するだけになってしまいます。国会での議論をすべて聞くのは、「業界人」でも苦痛でしょうから、せめて交通整理ぐらいして、自社、あるいは記者の意見を論理的に説得的に付け加えればよいと思うのですが、そういうメディアが見当たらないというのが現状だと思います。

 日本の世論が「瀬戸際」慣れしてきたというのは私の「寝言」ですが、最初のテポドン実験、あるいは最初の核開発危機よりも世論が冷静になるというのは、金正日にとっては辛いだろうと。逆にいえば、政府が淡々と国連に持ち込んで北を締め上げるには絶好の環境ともいえるわけでして、楽観的すぎると怒る方もいらっしゃるかもしれませんが、『朝日』の論調を見ていると、日米同盟の双務性を高める議論には反論が難しくなって、「核武装」をとり上げるぐらいしか、商売道具がなくなっている印象があります。世論といっても、人の数だけ意見がありますし、口にださない人が意見がないとはいえないわけで、私だって「世論はこうだ」などと決め付けることはできません。ただ、今回の事態に際して、北の核を除去するという目的に、どれだけ日米共同で当たれるのか、法の改正や運用・解釈の変更がどの程度、目的の実現に貢献するのかをきちんと説明すれば、圧倒的多数とまではゆかなくても、ことがことだけに、アレルギーを起こす方は少ないと思います。

 昨日、"Dr. Strangelove"を見ていて、字幕に暗号が17,000通りとあって気になったのですが、26^3=17,576通りじゃないのかなあ…。あの時代にこんな映画の撮影に協力する米軍も凄いなあと思います。それにしても、冒頭のB52が空中給油をしているシーンとBGMが妙にマッチしてついうっとりします。空中給油機がもっとほしいなあ…。

 …。「封印」が解けかねないですし、「寝言」も度がすぎてまいりましたので、仕事します。
posted by Hache at 15:56| Comment(4) | TrackBack(0) | ふまじめな寝言