2007年04月23日

安倍総理の訪米前に

 パラパラとこの2週間ぐらいの新聞や雑誌に目を通していました。ちょっときついなあと思ったのは、某月刊誌にでていた名古屋市営地下鉄の談合事件の「副産物」。これが「破裂」すると、安倍政権はどうなるんだろうと不安になります。「ナントカ還元水」で騒いでいる間は大丈夫でしょうが、食肉利権は危険な香りがします。内閣支持率が回復しているようですが、まだまだ「地雷」が一杯あって、おっかないです。私は、現状維持という意味での「消極的な保守」なので、安倍政権への支持は変わりませんが(国民投票法案程度を合意争点化できなかった民主党には期待値がもともと低いのですが、当分は無理かなという感じ)、そこらじゅうに「地雷」があって、相変わらず厳しい印象です。

 それにしても、安倍政権の外交政策や交渉は、ポスト小泉に向けて日米関係をいかに安定的にするのかという点に絞られてきたことに気がつきます。小泉−ブッシュ関係をそのまま引き継ぐ訳にもゆかず、かといってブッシュ政権の国内説得力の低下にもかかわらず、アメリカを代表する大統領との関係を軽視するわけにはゆかないでしょう。安倍総理は、小泉路線を踏襲するというよりも、真っ先に中韓を歴訪することでアジアを安定化させる意思を明示し、麻生外相と分担して行った欧州歴訪で日米同盟を補完する関係を深めました。さらに、日豪関係では中国との「戦略的互恵関係」を補完というより、日米関係を補完する絆を深めました。いってみれば、日米関係という最も大切な関係を安定的にするために、できうる限りの布石を打った後で、訪米がゴールではなく、ポスト小泉後の新しい出発点を築こうとしているように私には映ります。

 誰しも触れているように、ブッシュ政権への国内外の信認は低下する一方です。2008年の大統領選挙を控えて、「ブッシュ政権に深入りしないほうがよい」という議論もマスメディアやネットでもみかけます。ただし、2008年のアメリカ大統領選挙でどのような選択が行われるのかは、アメリカ人自身が予測することが難しいでしょう。イラク占領統治をとっても、ブッシュ後にどのような政策転換が行われるのか、あるいはブッシュ政権と実質的にはほとんど変わらないのか、予想を行うことは困難です。「ブッシュ政権に深入りしないほうがよい」という考え方は否定しませんが、現時点でポストブッシュが見えてない以上、まずは現在の政権との関係で対中東政策、対中国政策、対北朝鮮政策を共有しておくことが肝要だと考えます。もちろん、繰り返しになりますが、2008年のアメリカ大統領選挙の結果しだいでは、これらの努力が実を結ばないことも留意しなければならないでしょうが、現状ではまず、政策と交渉を日米で一致させてゆく努力が肝要だと思います。

 日米関係ではアメリカ側と比較すると、日本側がとりうる選択肢ははるかに狭いものです。極端な場合、ポスト・ブッシュ政権が「孤立主義的」傾向を強めたとしても、このような事態に事前に対応する政策オプションは、日本側にはあまり多くはないでしょう。「ブッシュ政権に深入りしないほうがよい」という「大人の対応」はもっともらしく響きますが、ポスト・ブッシュ政権がとりうる方策が限定されていれば、現状と変わらない可能性もあります。いずれにせよ、身も蓋もありませんが、アメリカの政権と信頼関係と様々なレベルでのコミュニケーションを円滑に行うことが第一義的な問題だと思います。表現が悪いかもしれませんが、アメリカは変わるときは日本の意思とは無関係にかわるでしょう。それを恐れて現状でできることが疎かになってしまっては、お話にならないということです。

 慰安婦問題ではヒヤリとさせられましたが、これまでの安倍政権の外交政策を見ていると、やはり日米同盟を双務的にし、それを中核に日米関係のいっそうの深化をはかるという基本は変わらないように思います。ちょっと舞台づくりに時間がかかっていますし、訪米直前でへとへとになっていらっしゃる方も少なくないと思います。小泉政権下の日米関係は、訪朝直前の国務省との連絡が微妙だった点を除くと、首脳同士の信頼関係で小さな問題は目立ちませんでした。安倍総理の訪米が、小泉−ブッシュ関係を「相続」するレベルまでは期待しておりませんが、より実務的に日米関係の深化を進める出発点となることを期待しております。

 気になるのは、拉致問題での期待値がまだまだ高いことです。この間の米朝の動きを見ると、核に関してなんらかの暗黙、または表立っては出てこない「合意」があるように思います。この期待値をどのように制御するのかというあたりは、国内的な問題が大きいのですが、安倍総理の訪朝を見る上で注目したい点です。

くしゃみ一発愛してナイト

【今日の『らんま1/2』】

 うっかりしておりましたが、「できた! 八宝大カビン」(『らんま1/2』熱闘編132話)は、原作にはない、アニメオリジナルの作品です。あんなものを載せたせいでしょうか、今週の前半は、梅雨模様。「中国三千年の妖怪」さんではありませんが、パンにカビが生えやすく、嫌な季節です。

 それにしても、「天道あかね特集」は無謀でした。まず、youtubeにこれという作品が削除されていて、まいりました。また、思い入れがない上に、原作とアニメでキャラが微妙に違う。原作で1−2巻あたりのロングヘアーのあかねをださないと、この人物の描写は難しいですね。天道家の三人姉妹、長女かすみ、次女なびき、三女あかねとなりますが、かすみさんとの葛藤を省いてしまうと、実にわかりにくい。かすみさんは、言ってみれば、この時代としては典型的な「大和撫子」でして、天道家の主、天道早雲が伴侶をなくしてからは、一手に天道家の家事を引き受けています。あかねがひそかに思いを寄せいていた接骨院の東風先生もかすみさんに思いを寄せていて、原作の当初は、あかねが失恋して乱馬に心を寄せてゆく原点になっています。

 対照的にあかねは、料理が苦手で裁縫なども不器用。さらに男勝りの性格で、天道家の三人姉妹(男子がいないため、古くからのつきあいで早乙女玄馬から乱馬を天道道場の跡取りとしてもらい受けるというところでしょうか)と極度の男嫌い。それにもかかわらず、風林館高校では男子生徒にモテモテ(ありがちな設定ではありますが)。らんまと同じく、高校一年生ですが、かすみさんからすると、「根は素直なんだけど、手のつけられない乱暴者」とか「あかねは乱暴だし、気が強くて素直じゃないし、粗忽者で不器用でかわいげがないかもしれない」という評価になってしまうのはやむをえないでしょうか。基本的には、感情表現がストレートでわかりやすい性格という気がしますが。

 能書きが長くなってしまったので、今日の作品ですが、らんまとの距離感が既に近くなっている状態です。ただし、「貧力虚脱灸編(飛龍昇天破)」の前ですので、それほどでもない。まあ、らんまとあかねの「掛け合い」、あるいは「駆け引き」を楽しむ基本編でしょうか。ただ、原作よりも、あかねの「がさつ度」が妙なところで高く、「天然度」が低いので、あかねとらんまのやりとりとしては原作よりも劣ります。お暇な方は、ご覧遊ばせ。 

くしゃみ一発愛してナイト 『らんま1/2』熱闘編25話

(1) http://www.youtube.com/watch?v=sYIy2KbS01Y(7分59秒)
(2) http://www.youtube.com/watch?v=1U9vsFsl6RU(7分59秒)
(3) http://www.youtube.com/watch?v=qGZz9RjWbTw(7分09秒)