2007年09月30日

気分しだいの日中関係「点描」

 伊藤洋一さんのHPで日中国交正常化35年に関する番組の紹介がありました。安倍前総理の訪中以来、日中間で首脳の往来が行われるようになって「雪解け」が演出されました。他方で、私が中国との接点がほとんどないせいでしょうか、ここまで「嫌中」感情が高まっているというのは、記憶にありません。日曜日ですので、ミャンマー情勢だとか、政治体制の違いとか重たい話は抜きで軽く考えてみましょう。

 まずは、身近な話から参りますと、7、8年前の苦い「思い出」です。大晦日の晩にすき焼きを食べようと、お肉からネギ(国産)や豆腐、などの基本的な材料に、ふだんはまったく飲まない清酒など「隠し味」」も含めて準備万端と思ったら、シイタケを買い忘れていて、慌てて買出しに。「中国産」と表示されたシイタケが残っていて、値段の割りに量が多いなあと思いながらも、他に代替するものもなく、「まあ、いいか」という程度で買ってきました。帰ってきてさっそく「調理」。まずは、ネギを炒めて、ざっと火が通ったところでネギを寄せて牛肉の出番。気合を入れて、この年は100gあたり2,000円弱の、私にしては「高級な」神戸牛を奮発して買っておきました。これがネギと混ざっていい香りがして、ざっと火が通ったところで清酒を注ぐと、なんともいえないよい香り。春菊は最後ですが、キノコ類(椎茸以外にはエノキやマイタケあたりでしょうか)を入れる段階になって、私の鼻が反応しました。シイタケを入れた途端に香りが一変して、なんともいえない薬臭い、嫌な臭い。少し吐き気がしましたが、なんとか我慢して春菊を入れるところまでやりましたが、出来上がった状態で食そうとすると、シイタケの猛烈な臭いで、肉を一切れ食べた段階で、耐えられなくなって、生まれて初めてですが、食べ物をすべて破棄しました。

 この後、セーフガードが発動されて、経済論壇でも話題になった記憶がありますが、それよりこんなシイタケを輸入するなというのが素朴な実感(別の意味で「安全を保護してくれ」てな感じ)。さらに、1、2年後に「毒菜」などという表現が週刊誌か月刊誌で見た覚えがありますが、なんでそれまでに気がつかないのか、不思議でした。あの強烈な体験以来、まったく受け付けなくなりましたから。

 最近の中国製品への「不信感」は強烈ですが、中国へ出張する人などに冗談ですが、「お土産いらないって言われるでしょ?」と尋ねると、嫁にも母親にも断られたとか、哀感をそそります。無責任なことを書いてしまうと、支払い余力のない方にはリスクをとってコストが低い製品を選択する余地を残すためには、中国製品も必要ではないかと。私自身は、支払能力が高くはないのですが、いい香りのした牛肉とネギを台無しにした中国産シイタケへの恨みが強く、二度と買いません。太っているので、食べる量が多いと勘違いされますが、この一週間でサンマばかり食べてしまう程度で、グルメでもないのですが、あのシイタケだけは許しがたい。食い物の恨みはつくづく怖いものです。

 「中国は脅威だ」という話が保守系・右派系雑誌ではなく、ごく普通の人からここまで明確な表現ででてくるのは少し驚きの経験です。ここで「普通」というのは、靖国参拝「問題」や歴史認識「問題」に関心が薄いという程度だととっていただければ、よろしいかと。中国製品への不信も当然あるのですが、それ以上に、接客を主たる業務とする人たちの間では中国人のお客さんが増えており、商売上、お断りするわけにも行かないようですが、マナーの悪さに辟易している方が増えているご様子。一例を挙げると、又聞きですが、観光バスの運転手さんあたりが、漏らしていた愚痴。中国人様ご一行をを貸切のバス(あまり乗らないですし、シャンデリアがついていて、絨毯にもこだわった上等なバスらしい)に乗せると、そこらじゅうに痰を吐いて後始末が大変だとか。ひどいときには、酔っ払ってシャンデリアも汚されたり、内装がひどい状態になってもうボロボロ。かといって「中国人お断り」とするわけにもゆかず、日本人の利用は減少する一方で、このままでは中国人に「侵略」されるという感覚があるようです。このあたりは、全く抜けていた感覚ですが、ホテルなどでも困っている様子で、お金を落としてくれるのは拒みようがないですし、ありがたいのですが、マナーの悪さに相当、フラストレーションが溜まっていて、なおかつ日本人の利用が増えない状態で中国が脅威だという話になるようです。

 中国は既に単なる生産拠点ではなく市場として見ないとダメだとか、政治体制の違いを認識する必要があるという、高尚な話とはほど遠いのですが、日中間のモノ・カネ・ヒトの移動はこれからも増してゆくでしょうが、私が思うに、日中間での人的「交流」(単純な旅行も含む)が進めば進むほど、相互理解が深まる側面もあるのでしょうが、文化や習慣の違いから齟齬をきたす側面を無視することはできないと思います。中国人旅行客のマナーの悪さ、以前なら中国人留学生の犯罪などを反中感情や中国脅威論を煽る道具として利用してきた(現在でもあるんでしょうね。雑誌の類をまるで読んでいないからわかりませんが)人たちもいるようですが、あまり賢明ではないだろうと。

 仕事や生活レベルでの「嫌中」感情というのは、歴史認識「問題」よりもはるかに切実であり、インテリ好みの意識化された文化や伝統の違いよりも、意識化されない「差異」は一般にははるかに根深く印象付けられます。モノ・カネ・ヒトの「グローバル化」自体は、交易の利益から逃れようがないと思いますが、人的交流という次元での「グローバル化」は、文化的な摩擦を生みやすく、マネージが難しい話です。中国人のマナーが悪いんですがというのも、政府レベルの外交の、それこそ「儀礼」に反する話で政府がどうこうできる問題でもなく、無理に解決しようとしても、適切な手段がないでしょう。また、生活感覚レベルの「嫌中」感情がただちに外交政策上の「対中強硬」に結びつくかといえば、重ならない部分も大きいでしょう。ただ、日本人全体かどうかは定かではありませんが、「嫌中」感情が強まる傾向が避けられないのなら、世論の歩留まりを見切って中国と接することが大切でしょうというのが今日の「寝言」。

 「日中友好」といっても空々しいですし、「中国脅威論」を煽っても、それ以前にどうも中国人が嫌だという「気分」が無視できない程度にあるときに、関係が硬直するだけであまり意味がないでしょう。経済的な相互依存は互恵的な関係ではありますが、その「副産物」の処理は、政治レベルでは非常に難しい。別に、日中に限ることではないのですが、おとなしいけれどマナーなど「かたち」を壊されると表情にはでないけれども根深く不信感をもつ日本人と「郷に入っては郷に従え」とは対極の"When in Rome, don't as the Romans do."ともいうべき中国人の相性はあまりよろしくないということを踏まえて日中関係を考えた方がよろしいのではという、お気楽な「寝言」です。


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posted by Hache at 12:20| Comment(0) | TrackBack(0) | 気分しだいの寝言

2007年09月27日

民主主義のムダ

 あな、おそろし、か○べえ師匠の祟り。面倒なので、TBを一括承認しました。管理者権限および責任の放棄ではありますが、さすがに面倒。しかも、なんで最近の記事で一番、時間をかけたのにもかかわらず、最も読まれていない記事にTBが集中するんだろうと首を傾げていたら、自分で読み返して、『溜○通信』の「由緒正しい」読み方なんてよけいなことを書いたせいで、か○べえ師匠をからかおうとしてひどい目にあったことに気がつきました。こうやって伏字だらけにすればトラック爆弾バックもなくなるだろうと、われながら涙ぐましい努力であります。

 おまけに「フフ○語」でグーグルで検索をかけると、「本家」(念のため、お断りいたしますが、こちらが「ご本尊」から「分家」として認定されているわけではありません)より上位にくる状態はいかがなものかと。検索エンジンのしくみが今ひとつわからないのですが、アクセス数なら、控えめに見積もっても、「本家」が約50倍はありそうなので、記事の中で「フフ○語」を「連呼」しているのがきいているのでしょうか。伏字だらけで怪しげなブログ(まあ、「寝言」ですけれど)になりそうなので、この話は終了ですね。

 政治関連の話が連続しましたが、小泉改革の継承と修整という場合、個々の政策に焦点が当たるようです。同時に「官邸主導」という、政治的リーダーシップのあり方は維持すべきという意見をネット上でも見ます。ただし、小泉政権下の「官邸主導」は、小泉元総理の特異なパーソナリティに加え、党内基盤の弱さと大衆的人気の底堅さ、テロによるアメリカの「危機」など、その時代の背景に対応してゆくうちに成立したもので、他の方が同じように「官邸主導」を演出するのかは別でしょう。むしろ、内閣に党の実力者が入っていることを考えれば、内閣官房の権限自体は制度的にも強化されているわけですから、あとは上手に人を配置して、総理のリーダーシップが発揮できればよいと思います(書くのは簡単ですけれど)。このあたりで安倍政権は、「日本版NSC」や「日本版CIA」などいろいろ新機軸を打ち出されようとしましたが、あまり成果が上がらずに、「器」づくりが空回りしている印象がありました。福田総理は、現在のところ、内閣の「胴体」部分を改造する余裕がないようにも見えますが、無理に改造する必要がなければ、時々の情勢に応じて総理のリーダーシップが発揮され、政府と党、政府と官僚機構が、フリクションを全く避けるというのは無理でしょうが、機能すれば十分だろうと。意思決定プロセスの流れを改革することが今でも不可欠なら、そうせざるをえないですし、失敗すれば、成果が出ず、最終的には選挙で負けて適切な改革ができる政権が成立するまで、「政治の混迷」が続くのでしょう。

 迂遠な話ばかりですが、議会制民主主義というのは「マニフェスト」など事前の公約で政権を選択するというよりも、事後的に現政権の「成果」を評価するというプロセスの方が実際には大きいと思います。現状では、参院選の結果を受けて、自公政権から民主党中心の政権へと交代する可能性が無視できない程度にあるわけですから、事後的なチェックの役割はさらに重みを増してくるのでしょう。事後的なチェックが「適切」かどうかは、難しい問題です。露骨に言えば、政権が交代したとてすぐに改善する問題ばかりとは限らないわけで、民主主義にはムダも多いのでしょう。また、極端な場合には「解」が定まらない状態に嫌気がして民主主義自体が「自殺」してしまうこともありました。そこまで極端な事態が今日で生じることはないのでしょうが、議会制民主主義というのは意思決定のプロセスとしてムダも多く、それに耐えられなくなると、機能しなくなると考えております。

 抽象論ばかりですが、福田政権に対して「派閥談合」という批判は今後も絶えないでしょう。私自身は、このような見方に与しませんが、現実には政権交代の可能性は、十分にあるわけで、衆院解散を無期限に先延ばしできれば別ですが、そんなことはできるはずもなく、今回の総裁選の結果が有権者の目から見て好ましくなければ、事後的なチェックを受けるということになります。それはそれで民主主義が機能しているということなのだろうと。政治に限らないでしょうが、執行機関内部で完璧な意思決定メカニズムを構築することは難しいでしょうし、さらに、それを事後的にチェックする完璧なシステムというものが存在するのかどうかは怪しい部分があります。民主主義というのは、すべての人を満足させることができない以上、不満をあるレベルに抑制するのがすぐれた政治的リーダーシップの要素の一つであろうというのが、消化不良の「寝言」ですね。 
posted by Hache at 12:05| Comment(0) | TrackBack(0) | まじめな?寝言

2007年09月26日

福田新内閣への雑感

【冒頭ですが「追記」です】

 かんべえさんのことをすっかり忘れておりましたが、「不規則発言」を拝読したところ、「フフン語」の一般使用例について多くの指摘をなさっている方がいらっしゃるようで、まだまだ、「愛情」と修行が足りないことを自覚しました。なお、「フフン」の「王者」は、なんと、ベルギービールであったとは驚きです(参照)。この点でも、十分な「調査」を怠り、『溜池通信』に唾を吐きかける行為をした結果、10件近い『溜池通信』関係のTBが届くという「天罰」を受けました。今まで、散々、『溜池通信』の名を出しているはずなのですが、突如としてTBが数時間で10件近くも届くというのは、かんべえさんの「フフン語」への理解の至らなさに天が与えた試練であろう、そのように考える次第です。もっとも、「天の声も時には変な声もある」という「名言」もあり、「フフン語」の源にも思いを致さなければならぬと痛感いたします。(「追記」了)

 福田新内閣誕生ですが、「時の最果て」では「寝言」らしく、この表記でいいのかしらんと考え込んでしまいます。認証式を経て正式に発足ですが、福田赳夫内閣と福田康夫内閣は姓だけですと、かぶってしまうどころか親子で総理なので、ちょっと気になるところ。雪斎先生の「男も女も黙って働こう内閣」も福田赳夫元総理の発言を下敷きにしているでしょうから、けっこう両方にかぶる話をするときには悩ましいという本当にどうでもよいところで考え込んでしまいます。

 閣僚はさすがにメディアも概ね予測したとおり、留任。前内閣発足時にも派閥がどうとか叩かれましたが、どうでしょうね。福田新総理によれば、派閥ではなく「政策研究グループ」あるいは「政策集団」ですから、政務に強い方、党務に強い方、それぞれでしょうから、「分業」は当然で、実力者が就任するのは当たり前だと思います。むしろ、実力のある方が、「日の当たる」ところへ出ないほうが変。問題は、実際に「機能」するかですが、こればかりはやってみないとわからない部分が多いですし、民主党の対応にも依存する部分がかつてなく大きいので評価は保留というところでしょうか。

 敗れたとはいえ、善戦した麻生前幹事長(現時点で「前」とつけるのが適切かどうかはわかりませんが)が「事実しか書かないんだよな」と高く「評価」された『朝日』を読んでいて、目が釘付けに。派閥重視で党「四役」を決めたという論調でありながら、伊吹氏の幹事長就任は党内でも驚きだったというあたりはそうだろうなと。地上波ではしきりに古賀誠氏の幹事長就任という話が流れていて、お会いした瞬間に「組長」もとい「親分」と申し上げそうな方をテレビ出演が多い幹事長というのはきついだろうなあと。右が騒ぎそうですし。伊吹さんだったら、「ほこりがあるようですが」と突っ込まれても、「ああ、ほこりね。ほこりかな虫かな。とりあえず、払いましたけど。フフン」とちょっと違う「フフン語」が達者でしょう。伊吹幹事長を表の顔に立てながら、古賀選挙委員長が従来の幹事長の仕事を仕切るというのは、なかなかできた絵ですな。かんべえさんが大嫌いな京都にお住まいの方をいじめる簡単な方法に、「京都人は腹が黒いから」という常套句があります。当然、向こうは言葉やわらかに否定しますが、「京都の、あの大先生がいらっしゃるじゃないですか?」なんて意地の悪いことを申しますと、さすがにほとんどの場合、二の句が継げず、絶句した後に、京都「市」ご出身の方ですと、「あの方は京都市内ではありませんから」などというお答え。このあたりで止めておくのが、人情というもの。そんな方も睨んでいて、とりあえずは「お家騒動」は当分は見えないですかね。以上、「事実しか書かないんだよな」という高い「評価」(「皮肉ってわかってる?」は「著作権」に問題あり?)をえている『朝日』を読んだ感想。

 「派閥重視」と叩かれいているのを拝見すると、ちょっと気の毒だなあと。仮に麻生さんが総理・総裁でも、安倍総理の辞任で注目を浴びるようになった「テロ対策特措法」がらみの問題を合意争点化するのがメインの仕事にならざるをえないでしょう。「ガソリンスタンド」というご批判もあるのでしょうが、テロ攻撃を受けたアメリカがイギリスとともにテロ組織を撲滅する戦いに(海上)自衛隊が憲法上の制約から、武力行使と一体化せずに(書いている本人には意味がわかりませんが)、そこにいて戦闘には参加せずに活動している(無責任ですが、書いておきながら白ける表現です)というだけで値打ちがあるわけでして、「法理」は後からついてくるから、さっさと合意争点化しなさいよと思いますね。

 一年近く前に「核武装発言」で「アメリカの核の傘」をライス国務長官に明言させたのにもかかわらず、「ごめん、野党が物分りが悪いんで」では済まないでしょう。可能性はほとんどゼロですが、この国が核攻撃を受けた際に、アメリカが自国が核攻撃されるリスクをとってまで守るという堅い誓約を軽く扱うものではないだろうと。だいたい、こんな話はアメリカに言われずして、さっさとこちらからやるもので、アメリカにお願いされてやるようでは値打ちが下がります。給油活動だって命がけですよ。死者がでていないだけで。

 「奇策」としては、「国際平和協力法」を適用して活動を見直すという手もあるのでしょうが、カンボジアでのPKOは宮澤元総理が3人目の死者が出たら、撤退を考えざるをえなかったというぐらい厳しいものでした。当時と今では情勢が異なるのでしょうが、命を賭ける国あるいは諸国との関係を維持するには、こちらも命を賭ける以外ないという発想には(傲慢な表現で含羞がありますが)、日本人はまだなじんではいないでしょう。「憲法」とか「国連決議」とか持ち出すと、関心が薄くなるわけで、政治上の「相互依存」の基盤は、互いに命を守るという、他に代替ができない関係にあるという発想に日本人が慣れるにはまだ時間がかかります。すべてを福田新政権に負わせようとか、期待しているわけではありませんが、この点は党派を超えたコンセンサスにならなくては、この国の存続に関わります。日米同盟の強化に取り組んだ上であれば、「アジア外交重視」なり、福田新総理の「味」を出されることになんの異存もありません。

 というわけで、「時の最果て」では福田新内閣は歓迎です。ただし、支持するには日米同盟の強化に本腰を入れるという条件がつきますが。当面は、安倍政権の「後始末」に追われざるをえないでしょうが、それだけで終わるなら別ですけれども、そうでないなら、明確に同盟強化を打ち出していただきたい。「保守論壇」から批判を受けている福田新総理が同盟強化を打ち出せば、「保守論壇」に反発している人たちから批判を受けるリスクもあるでしょうが、諦めもつきやすい。「単細胞」の発想ですが、民主党がコンセンサス形成に参加する前提は、「ハト派」というレッテルを貼る方もいらっしゃる福田総理が明確に日米同盟を強化する方向を明確にすることだと思います。主張するのは簡単ですが、実行となると難しい。期待値を極端に高くするつもりはありませんが、「親中」とか「親米ではない」とか、世評にかまうことなく、確実にこの国の安全を確保することに専心していただきたいと切に願っております。


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2007年09月24日

福田新総裁誕生と民主党の「チャンス」

 ええ、最近の「恒例行事」となりましたが、まずは『溜池通信』へのツッコミです。と申しますより、「安倍とんぼ」にしみじみしてしまい、『溜池通信』よりも情緒あふれるという点で、はるか上位に位置するサイトを「発見」しました。会見をライブでは見ることができませんでしたが、拝見して気分が変わりました。今は、闘病に専念されて、いつの日か、ご自身の「再チャレンジ」を拝見する機会を期待いたしております。

 さて、本題の前に、早くも、「(゚听)」から「フフン」に乗り換えたかんべえ先生。さくらさん(この方こそが真の「影の総帥」であります)仕込みということで畏れ多く、ツッコミをいれるのは無粋ですが、いろいろいじりたいですね。

〇さくらさんから教えてもらったんだけど、自民党内では「フフン語」が流行しているのだそうだ。さっそく真似して使わせていただこう。

> クライアント「原稿の進み具合はどうですか」
> 解答例:
> 「淡々と、一生懸命やってます」
> 「まあ、今すぐ出せるならそれが一番いいですよ。
> いいですけどね、しかしあえて申し上げますと、時間がかかる原稿というものもある」

(『溜池通信』「不規則発言」2007年9月24日分より引用)

 「添削」しようと思ったのですが、私が「借金取り」だったら、マジでむかつきますな。やはり、「フフン語」は福田新総裁の「専売特許」ではないかと。やはり自由民主党総裁をなめてはいけません。市井の人が使うのはちょっとおよしになった方が。普通の人なら、二文目以降はこうでしょうかね。

 まあ、今すぐ出すのが本来望ましいですね。望ましいんですけれども、あえて申しますとね、時間がかかるというのも問題だということは認識しておりますけれども、早ければいいってものでもない。両方の共存ね、共存、じゃなかった共生、じゃなかった両立かな。

とりあえず、「フフン語」は、自民党内のみで通じるというところでしょうか。少なくとも私みたいな素人にはお勧めできない。

 このところ政治ネタが多くて、そろそろ頭を切り替えたいのですが、やはり内閣の顔ぶれが気になります。党四役は深読みする方も多いようですが、幹事長は、自民党と関係がないので平気で書けますが、小泉政権下でずいぶんと軽い役職へ徐々に変化し、「選挙の顔」から「偉大なるイエスマン」になり、安倍政権下での麻生幹事長は特別でしょうが、流れが意外と変わらないなあと。ここから先は、おこがましくて書くのが憚られますが、伊吹氏の幹事長就任でで文部科学大臣は入れ換えなくてはなりませんが、そのまんまで麻生総理、福田官房長官というのを見てみたいなあと。こうなると、『朝日ニューススター』の記者会見を毎日録画して、育ちも悪いが口も悪い総理を必死に支える福田官房長官を拝見できるわけでして、以前、ビデオリサーチにCATVを備えているご家庭の視聴率のデータは貴重ですからと丁重にお願いされましたが、あんまり見ないのでごめんなさいとお断りしたのが少し悔やまれます。まあ、「時の最果て」だから、なんでもありですね。

 それにしても、総裁直属の選挙対策委員長というのは、自民党のお家事情が大きいのでしょうが、裏舞台がわからない私には、いよいよ「王手」がかかっているんだなと実感します。素人目には、自民党というのは外から見ていてうんざりするようなお家騒動を起こして救いようがない状態に陥り、もう終わりかなと思っていると、いつの間にか、復元している。自民党自身にそれだけの実力があったからでしょうが、野党がその隙を与えたともいえるでしょう。もっと露骨に言えば、日米同盟の下では、同盟を支えるという明確な意思を示していた政党は自民党であり、野党は表向きは反対を唱えながら、壊す力がなく、自民党が揺れても、所詮は「コップの中の嵐」でした。もっとも、日米同盟も、「揺るぎない同盟」ではなく、ニクソンショック後の対中国政策では離反しかねない状態がありましたし、日米構造協議のときにもやはり決別しかねないところまでいってしまいます。今後が「第3の危機」となるかは、確言するほどの裏づけはありませんが、米朝の接近、さらに米中の接近は朝鮮半島情勢だけでなくいろいろな点から指摘されています。この時期に、「コップの中の嵐」で済むのかといえば、自明でしょう。

 さらに、敢えて不安材料を挙げれば、福田新総裁は「テロ特措法」に関して積極的な姿勢を示しているものの、日米同盟の強化には積極的な発言がありません。小泉政権で繰り返しでてきた「国際協調と日米同盟」という二本柱のうち、後者の位置づけが曖昧になっている印象があります。なにか底意があるわけではなく、参院で第1党となった民主党にとっては、戦後、日本社会の安定を支えてきた根幹を担う政党であることを示す絶好の機会でしょう。海自の給油活動がどうとか、国連決議がどうとか、よほど細かいことを気にする方はともかく(高いところから物を申すようで気が引けますが、PKOが集団安全保障の機能不全から生じたということもわからない方のほうが多数ですから)、自民党新総裁よりも日米同盟を強化する、そのような姿勢を見せるだけで、国内のコンセンサスを堅固にし、将来、政権をとったときにも、国民の不安を煽ることはないでしょう。

 ネットやメディアでの民主党所属の議員の方々の記事や発言を拝聴して不思議なのは、自民党の「対案」待ちという姿勢です。「後手の先」という場合もあるのでしょうが、この場合、コンセンサス形成でイニシアチブをとってしまえば、「テロ特措法」延長という、安倍総理の辞任がなければ地味な話題(メディアが大々的に報じても)だった問題で、コンセンサス形成をぶち壊しに下のではなく、積極的に参加したというイメージが残るでしょう。政党政治に駆け引きはつきものですが、自民党がはっきりしないうちに、議論を整理してしまえば、年金などでは優位ですから、政権交代も視野に入るのではと思います。まあ、素人の浅知恵ではありますが。「丸呑み」をおそれる必要はなく、報道しだいの部分もありますが、コンセンサス形成で自民党を「致す」形になれば、十分でしょう。このコンセンサスが崩れると、この国はどこへゆくのかわからなくなる、決定的な問題ですから。

 もっとも、それができたら、こんな「泥沼」にはなっていないのよねとこのところ脱力系の「寝言」ばかりですが。


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2007年09月23日

リーダーの育て方(後編)

(@時の最果て)

ボッシュ:ふう。あまりに急な展開でびっくりしたわい。あんまり大したものがなかったが、ラファエル総帥の歓迎会じゃな。
ラファエル:すみません。お気遣いを頂いたようで。おや、このワインは、地中海周辺とは違いますね。
ボッシュ:時代も違うことも大きいが、最近は南米、昔の新大陸でもワインがとれるんじゃ。
ラファエル:……なるほど。びっくりですね。
ハッシュ:ところで、おぬしはあのデブとどうして知り合ったんじゃ?あのデブにあまり関わらない方がよいと思うんじゃが。
ラファエル:前も少しお話しましたが、Hacheさんは私たちの商会を七つの海で交易だけでなく、探検から海賊の取締りまで行えるようにした影の功労者なんです。あえていえば、影の総帥というところでしょうか。以前、リスボンに遊びに来てくれたので、ずいぶん話し込んでしまいましたが。
ハッシュ:……影の総帥か。あのデブにそんな才覚があるとは思えないんじゃが。
ラファエル:なんでも、パソコンという機械で私たちを導いていたようです。
ハッシュ:まさかと思うが……。ところで、おぬしが総帥ということはリーダーそのものじゃな。
ボッシュ:なるほど。ワシらでは話が行き詰まっていたゆえ、ここは手助けを頼むには絶好じゃな。
ラファエル:……はあ。
ハッシュ:あのデブがリーダーの育て方についてワシたちに語れと無理難題を押し付けたんじゃ。おぬしが来るまであれこれ話しておったんじゃが、どうも見通しが悪い。ワシたちは古代王国では「賢者」などと呼ばれておったが、実態は好きなことをやっていただけなんじゃ。ところが、あのデブが何を勘違いしたのか、ワシたちが指導者育成にも関わっていたように思い込んでおってのお。実際とは違っていて、参ったんじゃ。
ラファエル:私だって同じですよ。海の向こうがどうなっているんだろうと思って旅にでただけですから。
ボッシュ:ラファエルさんの商会は、どのぐらいの規模かね?仕事に携わっている人数や事業内容など、もう少し詳しい話を教えてもらえんかね。
ラファエル:そうですねえ。海での活動だけでゆきますと、それぞれの海域で活動している提督は7人。予備役になっている人を含めると、10人ちょっとです。私は、船乗りからは引退しましたが。メインの事業はやはり交易です。今に至るまでは他の商会や他国の軍とも戦闘を行いましたが、今ではカストール商会が全世界の海を通した交易を事実上、独占しています。海賊もほとんどがおとなしくなりましたし。交易に携わっている人数からすると、提督以下、水夫や交易所での取引の従事者などを含めると、ざっと1万人前後でしょうか。交易からえられる収益の大半は、交易に再び回しますが、最近は航海で犠牲になった水夫への慰霊や世界中から集めた文書の研究へも相当、お金を投じております。
ボッシュ:……。ワシの店とは桁違いじゃな。
ハッシュ:いよいよ、リーダーにふさわしいな。本題とはそれるが、現役時代のおぬしが、仲間をまとめる上で一番、心を砕いたことは何かね?
ラファエル:……。むずかしいお話ですね。最初は、気心の知れた仲間だけでしたから、統率というのはあまり考えませんでした。航海も、最初はほとんどが沿岸をたどって行くだけでしたから、安全でしたし。ただ、途中から仲間が増えて、他勢力と戦うようになると、統率を意識していたかもしれません。遠洋航海も増えると、水夫の不満も増えますし、仲間も疲れてきますから。
ハッシュ:そのとき、どんな心構えだったんじゃ?
ラファエル:私がいい加減なだけですが、とにかく寝てリラックスすることに専念していました。
ハッシュ:寝る?
ボッシュ:これを聞いたら、あのデブが喜ぶぞ。
ラファエル:……。私が疲れた顔をしていると、仲間は気を遣いすぎますし、水夫の士気が下がります。かといって、私は疲れているときに虚勢をはるタイプでもないので、船ですから限界もありますが、みんなに疲れた表情を見せることだけは避けようと。それに戦闘となると、斬込隊長が一騎討ちをするのですが、万が一、敗れると私の出番になりますから、体力が第一で次に気力でしょうか。当たり前ですが、疲れている状態では適切な指示も出せませんし。常に体力と気力を維持することが最優先でした。
ハッシュ:当たり前すぎる気もするが、なるほどじゃな。しかし、おぬしが優れていても、仲間がダメだとどうしようもあるまい?
ラファエル:正直に言えば、操船から交易、戦闘、他勢力を追い落とす謀略など私が最も優れているんです。でも、仲間にできるだけ任せて、口を出さないようにしました。当然、ミスもするんですが、あまり責めたりしません。ただ、失敗を挽回しようと力まれるのも困るので、適当に配置を換えたりなど、このあたりは人を見て対応を変えました。
ボッシュ:なんだか、あのデブに聞かせてやりたいのお。
ハッシュ:しかし、それだけでは話は済むまい?おぬしの言うことを聞かないものもでてくるじゃろ?
ラファエル:幸いですけれど、深刻な対立はほとんどありませんでした。ただ、意見がどうしても一致しないときには、仲間に好きにしゃべらせて、賛成も反対もせず、話を聞いて一晩、寝てからもう一度、意見を聞きました。不思議と、すっきりと相手が考えを整理してくるので、即採用。言いにくいですが、その程度の判断ができなくては、いつどこで座礁するかもわからない船に乗って生き残ることはできませんから、私も仲間を信頼していますし。それでは済まない対立は影の総帥とはありましたが、仲間どうしでは、これでなんとかなりました。
ボッシュ:あのデブとソリがあわないとはまったくもって健全じゃな。
ラファエル:……。そういうわけではないんですが。気がついたら、副官が交代して、いつの間にかに尊敬する提督と戦うはめになりまして……。
ボッシュ:あのデブらしい。陰険じゃな。まさに、陰謀じゃ。
ハッシュ:しかし、それなりの理由があるじゃろ。
ラファエル:ええ。私どもの商会の本拠地はリスボンですが、アルブケルケ軍が無視できないシェアを握っているので、戦闘をして勝ってシェアを削るか、策謀でシェアを削るしかないんです。気の進まない戦いでしたが、結果的に、本拠地を固めて地中海の西側を抑えて、遠出をするのには万全になりました。
ハッシュ:ということは、旅の航路はあのデブが決めていたのかね?
ラファエル:指示は私が出しますが、事実上、影の総帥に操られていたようなものです。序盤は、船の性能も低いですし、私をはじめ、仲間のレベルが低いせいでしょうか、ほとんどが沿岸航海で、無理のない船旅です。中盤のアフリカ航路はなかなか辛いのですが、補給にはとにかく気を遣いました。東の果てまで行ってからですね。かなり無理な航海をしたのは。一切、寄港せずに、3年間も航海を続けたこともあります。
ボッシュ:むごいのお。あのデブは自分のことじゃないと思うと、人殺しのようなことまでやりかねんからのお。
ラファエル:厳しかったですが、それまでに厳しい航海に耐えるレベルにはなっていましたから。逆に、若い時期にいくら苦労しても、中年に差し掛かる頃に苦労しないとダメだなと。副官も水兵の不満に手を焼いて何度も港に戻りましょうと進言するのですが、こういうときはすべて却下しました。この時期には戦闘を仕掛けられるリスクは少ないので、航海を続けて仲間のスキルを挙げるチャンスでしたから。幸か不幸か、スキルを試す機会がありませんでしたが。手回しがよすぎて歴史が変わっちゃったという感じですね。
ハッシュ:(ううむ、あのデブめ、やはり)ワシにはチンプンカンプンじゃが、苦労はするときにしておくものかもしれぬな。しかし、見たところ、おぬしは軍人という感じではないな。戦闘は素人だったはずじゃないかね?
ラファエル:正直なところ、最初は、刀を抜くだけで震えました。練達のゲルハルト提督が仲間になってひたすら訓練です。最初は戦闘もまったくありませんし。でも、訓練しただけではあてになりません。私の時代の船は帆船ですから、まず、風向きから強さ、海の状態、すべてが戦闘にからんできます。戦闘のスキルと体力は当然として精神力、そのときどきの精神状態、敏捷さ、有利な位置に船をもってゆく操船の技術など総合的に問われてきます。交易も楽じゃありませんが、戦闘はすべての能力が試されます。……ただ、私たちを操っていた方は欲張りなのか、ほとんどが白兵戦でしたが。
ハッシュ:はくへいせん?
ボッシュ:それはな、海戦で水夫どおしが戦闘するんじゃ。陸での戦闘もきついが、海戦で白兵戦となると、逃げ場がないから、勝ったほうも相当ダメージを受けるはずじゃ。そこで、大砲を乗っけて、敵の船を沈めようとなる。さらに、今ではミサイルというもので狙い撃ちじゃ。もちろん、まともに食らってはかなわないから、対空システムがものをいう。……ついワシがしゃべってしまったが、おぬしの時代なら、大砲があっただろうに。わざわざ、白兵戦かね?
ラファエル:戦闘に勝つだけですと、射程・砲撃力が最高のキャロネードを積んでいますから、あっという間に敵艦を沈めることができるんです。ただ、敵の旗艦を拿捕すると、賠償金みたいなものでしょうか、大量の金貨が手に入るんですね。どうも、影の総帥はそれを逃すのが惜しくて、白兵戦の連続でした。さすがのゲルハルトも「最近は年齢を感じます」と愚痴をこぼすほどでしたし。
ボッシュ:まったく、あのデブのやることときたら……。ところで、戦闘で決定的なのは、なんだろう?
ラファエル:……。難しいですね。船の性能や武器は当然として、やはり経験でしょうか。それも勝つ経験です。まず、実戦が伴わないと、訓練だけでは想定外のことがびっくりするぐらい起きます。さらに、誰でもそうでしょうが、かならず勝つという確信はもてないんです。だから、勝ちを経験しないと、すぐに弱気になってしまう。勝ったり負けたりして強くなるのが普通でしょうが、私が思うに勝った経験がないと、危ういです。とにかく、訓練で抜群でも実戦ではからっきしというのは散々見ましたから。
ボッシュ:現代ではちょっと古臭いが、そんなところじゃろうな。
ハッシュ:ところでリーダーに最も必要な資質は何かね?あるいはカストール商会じゃったかな、その総帥にふさわしい資質じゃな。
ラファエル:……。あまり考えなかったのですが、幼なじみがちらと漏らしていたのは、途中からお前が指揮していると船が沈まない気がしたということでした。私自身は、そんなつもりはなかったのですが。自分が指揮下にあったら、確かにこの人が指揮していたら、船が沈む気がしないというのは心強いです。
ハッシュ:なるほどな。あとはどうかね。
ラファエル:Hacheさんによると、信義でしょうか。商売でも信用が肝心なんですが、それと似ていてちょっと違う感じですね。
ハッシュ:信義か……。あのデブに最も不足しておるな。
ラファエル:……。
ボッシュ:おーい、おしゃべりもいいが、料理とワインを召し上がれ。シェフが話を聞いておおはりきりじゃ。しゃっべってばかりでは冷めてしまうぞ。特別な客人にしかださない、ボッシュの店の極上の品ばかりじゃ。メニューの名前を決めておらなかったが、これで決まりじゃ。「ラファエル・スペシャル」。
ラファエル:そ、それではお言葉に甘えて。
ハッシュ:変なお題を振られてまいったが、よしとするか。ワシたちはご飯を頂くゆえ、あとは適当に頼むぞ。

 えー、どうまとめろと。私も、「ラファエル・スペシャル」が食べたいのですが……。ダイエットをまずしろと、そういうわけですか。そうですか。

 本来なら、安倍総理の辞任表明を受けて何かまとめが必要なんですが、まず、違和感を感じたのは、戦後生まれの政治家への信頼が失われたという話でして、それでゆくと戦前の政治的リーダーシップの欠如は何なのよという感じ。イギリスで首相の座を降りたブレアさんが日本で総理をやったら、「世代交代」というのもびっくりしますが。辞任表明が唐突でタイミングが最悪という点で、安倍政権の「功績」はほとんど失われてしまったと思いますが、世代で政治的リーダーシップが変わりますかね。私が日教組所属の教員だったら、「指導力不足どころか欠如している総理にあれこれ言われたくはないわね、フフン」というところでしょうか。もちろん、悪い冗談ですよ。

 総裁選でどちらを応援するかというのも興味がわかなくて、失礼しちゃう話ですが、こんな状況でも手を上げる方というのは立派だなあと。これは皮肉じゃありません。間違っても、私に声をかける方はいらっしゃらないわけですが、「今日、耳、日曜日」と世代がわかるベタベタの話で終わらせてしまいそう。リーダーなんて御免真っ平という人間のリーダー論なんてあてになりません。

 某大手HPはまだしも、その他の麻生さんを応援しているサイトを見ると、福田さんが総裁、そして総理になったら日本が滅亡するかのごとき雰囲気でちょっとねえという感じ。「麻生陰謀論」を記者クラブで尋ねる記者もあれですが。まあ、外野を見ていると、それなりの国民にはそれなりの政治的指導者がふさわしいでしょうねと他人事のように見てしまいます。

 それにしても、議院内閣制というのは、意外と過酷なのかもしれません。戦前でも政権交代はあったわけで、あるコンセンサスの下でリーダーが育ってゆきました。そのコンセンサスが崩れたときに、政治的リーダーシップが機能停止したという印象があります。端的な表現をすれば、ウィルソン主義の下で同盟が解体されたとしても、英米の覇権に挑戦する側に与さなければよかったわけで、昭和史の「闇」は世論が英米の覇権に挑戦する側に回ってゆくなかで、それを抑える政治的リーダーシップが政軍問わず、発揮できなかったのはなぜかということでしょうか。

 つくづく思うのは、この国の官僚は優秀すぎるのではと。どうしようもない野党を宥めるために国連決議をださせてしまうというのは、並々ならぬ仕事ですが、どうでますやら。国連という枠組みは、今日では集団安全保障という枠組みだけでは議論できない部分も大きく、この国が周回遅れもいいところの状態だったのが、宮澤内閣以降、ようやく遅れを取り戻してきた状態。「ガソリンスタンド」って何を考えているのやら。気がついたら、もう給油はいいよ、日本の協力は当てにしないからとなって、「米朝接近」の次に「米中接近」となると、もう目も当てられないですね。否応なく、経済だけでなく政治や軍事においても相互依存が深化している現代に歴代の自民党内閣は、完璧はありえないですが、地を這うようにして対応してきました。遺憾ながら、それが政党を超えたコンセンサスとはなっていないように映ります。人がいないわけではなく、官僚機構も腐敗や堕落を免れないでしょうが、仕事はできる。要は、限られたリソースを有効に使うよう説得できる方が欠けているわけでして、そのような資質です。「リーダーの育て方」というお題に答えるだけの能力はありませんが、意識的に事前に設計することに限界があるというどうにもならない部分を認めることからはじめるしかないのかもしれません。

 私信ですが、とりあえず、福田総裁は歓迎。かんべえさんのおかげで、中日のリーグ優勝フラグが立ったことを喜んでいるわけではありませんよ。フフン。続きを読む

2007年09月22日

集団安全保障と自衛権

 総裁選は盛り上がりに欠け、新政権発足後の「テロ対策特別措置法」の延長、あるいは新法の制定など、新政権が政策課題へどのように取り組んでゆくかに、関心が集まっています。雪斎先生にも保守系雑誌から執筆依頼が舞い込んだと言うあたりで、「テロとの戦い」にどのように取り組んでゆくのかということが、今後の新政権と参議院で第1党となった民主党にも問われてゆくこと象徴していると思います。雪斎先生には、「陰険」ではなく、「端麗」ではあっても、やはり「非道」雪斎の名に恥じぬ切れ味を期待しております。

 本題に入る前に、『溜池通信』の「由緒正しい」読み方ですが、金曜日の晩には、「休刊日」以外には、『溜池通信』が更新されます。『溜池通信』トップページでは、「Diary」(「不規則発言」)と「Report」(『溜池通信』本誌)へのリンクが貼られていて、つい、「Report」をクリックしたくなるところですが、一呼吸をおいて、ちょっと下のほうに「口上」や「溜池通信」、「かんべえの不規則発言」などのコーナーへのリンクがあります。「溜池通信」のリンクをクリックすると、「ちょっとした能書き」が『溜池通信』とともに更新されています。神宮で打ちのめされ、「フフン」が優勢で激萎えの心境を味わいましょう。「極悪」ではありますが、ファンの麻生さんをこれまたファンである「阪神」(あるいは勝ってほしい球団)へ、嫌いな(あるいは負けてほしい)福田さんをやはり小憎たらしい「中日」へ喩えるあたり、非常にわかりやすく、感情表現がストレートな方であることをうかがわせます(「「必死だなw」とも申しますが)。麻生ファンでなおかつ中日ファンの方の存在は無視されていて、現実政治をまじめに検討している際にはこのあたりで「極悪」らしい徹底した配慮をされるのですが、今回は、「なりふりかまってられるか!」というところでしょうか。いずれにせよ、「テロ対策特別措置法」あるいは新法に関する検討は、ペナントでかんべえさんが望む結果に終わる、あるいは絶望するまで待つしかないのでしょうか。

 今回の「本題」は、「テロとの戦い」そのものではありません。タイトルの通り、「集団安全保障と自衛権」の問題です。「テロとの戦い」に無関心どころか、強い関心を抱いておりますが、その背景にはこの問題があり、今後の国会論戦の行く末以上に、今後のこの国の外交・安全保障政策を考える上で、メインとなるのかは疑問ですが、補助線の、主要な一つではあると考えております。「テロとの戦い」に関する記事を読みたい方には失望を招くでしょうが、私自身の関心は、直近の現実政治から一歩、離れて、抽象的とはいえ、両者の関係を私なりに整理することにあります。

 結論を言ってしまえば、まず、集団安全保障が理想的に機能するには、その前提があまりに厳しく、例外的な状況でしかありえないでしょう。他方で、国際連合憲章は、戦争を「違法化」し、例外として自衛権の行使を認めています。国連を重視する立場からしても、自衛権の行使は否定することができない「固有の権利」であることは、憲章51条で明確でしょう。まず、国連憲章という枠内でも、集団安全保障体制から「固有の権利」としての自衛権とその行使は排除されていないというのが、この小論の第1の結論です。

 第2の結論は、集団安全保障と自衛権の関係は、代替的でもありうるし、補完的でもありうるということです。米ソ対立、あるいは冷戦の時期には、集団安全保障体制は機能せず、そのことをもって集団安全保障と自衛権、あるいはNATOに代表される地域的集団安全保障や日米安全保障条約に代表される同盟などは集団安全保障とは相容れないという見方が今でも根強いようです。この見方は、真実の一部を反映しているのでしょうが、あまりに一面的でしょう。両者の関係は、単純な二律背反ではなく、状況によって代替的でもありうるし、補完的でもありうるというのが私の考えです。この点は、以下の「退屈な作業」で寄り道をしながら考えてゆきます。

 本来ならば、以上の分析を踏まえて、集団的自衛権に関する政府解釈を変更することが望ましいということが第3の結論ですが、ここは、今回は省きます。この点については、これまで何度も繰り返し論じてきましたが、別のアプローチを模索中で、まだ、明確なプロセスを示す状態には至っておりません。ただし、今回の検討を行っても、これまでの私の主張、あるいは「イデオロギー」を変える必要を感じておりません。

 今回、取り上げるのは、次の二冊の著作です。まず、第一は、ジョゼフ・S. ナイ・ジュニア著/田中明彦・村田晃嗣訳『国際紛争――理論と歴史〔原書第6版〕』(2007年 有斐閣)です。国際政治学、あるいは国際関係論の入門書としてあまりに有名ですが、いきなり専門用語が説明抜きで登場する専門書は、門外漢には「猫に小判」です。素人なら素人らしく、入門書でまず基本を抑えましょうというわけです。以下では、ナイ[2007]と表記いたします。

 もう「一冊」(上巻と下巻に分かれておりますので、物理的には二冊ですが)は、ヘンリー・A・キッシンジャー著/岡崎久彦監訳『外交』(日本経済新聞社 1996年)です。こちらは何度も、「時の最果て」で引用しておりますが、今回のテーマに関しても、鋭い洞察を各所で示しており、上巻・下巻ともに私の粗略な扱いのせいでボロボロになっていますが、内容の鮮度は現在でも落ちていないと思います。以下では本書をキッシンジャー[1996]と表記します。

 両者の違いを、あえて素人が図式的に描けば、ナイがソフトパワー重視であるのに対し、キッシンジャーが古典的なリアリストであるというあたりでしょう。ただし、以下の検討を通して、ハードパワーが中心となる領域では、両者の違いは氷炭相いれずというほど、大きな見解の相違がないことも実感します。イラク戦争の評価は、両者で異なりますが、今回のねらいは、イラク戦争の評価さえも無視して、あえて、両者の共通点を、あまりに「ベタな」著作から読みとってゆこうということです。長いので、「本論」は、お暇な方のみ、クリックなさってください。




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2007年09月21日

安倍政権 栄光と挫折の軌跡(憂国ノ士ノ閲覧ヲ禁ズ)

 『新世紀エヴァンゲリオン』の「次回予告編」がMTVのサイトで公開されていると昨日の記事を読んだ知人に教えてもらったので、試しに見てみました。直リンOKなのか不明なので、グーグルでの検索結果から御覧ください。9月1日の「新劇場版」のPRの一環でしょうか、旧作がテレビ東京で放映されたときの「次回予告編」が勢ぞろいしていて、1回の予告が約15秒。聞いていると、主人公をはじめ、登場人物の心が次々と崩壊してゆくストーリーの一端が集約されていて、ある島国の某政権と重なりますね。

 もうちょっとまじめな話をしないと、バカにされそうですが、先週の安倍総理の辞意表明以来、アクセス数が高止まり(とはいえ、所詮は過疎地ですが)しているので、「読者抹殺補完計画」の一環として、おちゃらけで、『新世紀エヴァンゲリオン』の「次回予告編(TV放送各巻集積)」で安倍政権の「栄光と挫折」の軌跡をたどってみましょう。なお、TVシリーズでは当然、第壱話への「次回予告」はありませんので、「原作」に忠実に、第弐話から参ります。なお、例えば、第弐話の「次回予告」は第壱話で流れますが、ここでは、サイトの記述にしたがい、第壱話で流れた第弐話の次回予告の内容と第弐話のタイトルを一致させる形で表記しています。また、三石琴乃さんの「この次もサービス、サービスゥ!」などのセリフは第弐拾伍話と最終話を除くと、すべて原作に忠実に再現しております。深い意味はありませんので、記しておきます。

 それにしても原作第弐拾四話「最後のシ者」は、「使者(使徒)」と「渚カヲル」をかけているので、ひねりが必要ですが、適当なタイトルが浮かばなかったので、漢字に直すだけにしました。芸がないですね。このあたりは、反省、反省。

 なお、お遊びですので、マジレス不要です。それにしても、安倍政権のおかげで自分の人物評価がいかにいい加減なのであることに気がつかされました。メディアが流す評価を無視して、どちらの方が総裁になられても、お仕事ぶりを拝見しながらというところでしょうか。

第弐話 安倍政権、誕生
(原作第弐拾壱話「ネルフ、誕生」より)

北により拉致された被害者。その脳裡を横切る過去の記憶。2002年の訪朝からすべてが始まった。安倍は日本人の砦たりうるのか。次回、「安倍政権、誕生」。

第参話 安倍、訪中
(原作第八話「アスカ、来日」より)

日本の成田を出航し、一路中国へ向かう安倍総理とその一行。突然の核実験は、起動した政権に初の神経戦を強いる。次回、「安倍、訪中」。

第四話 瞬間、言葉、重ねて
(原作第九話「瞬間、心、重ねて」より)

心がてんでバラバラなショウイチとライス(ごめん、巻き添えを食らわせて。「シナリオ」上、やむをえないんで)は、メディアにこてんぱんにのされてしまう。タロウは、二人の完璧なユニゾンを目指し、一計を講じた。次回、「瞬間、言葉、重ねて」。この次もサービス、サービスゥ!

第伍話 各国のつくりしもの
(原作第七話「人のつくりしもの」より)

迫りくる北の脅威に対し、各国の開始した六者協議が強硬姿勢へ向かう。果たして、ライスは、協議崩壊を止められるのか。次回、「各国のつくりしもの」。お楽しみに!

第六話 保守論壇、宿命の座
(原作第拾四話「ゼーレ、魂の座」より)

政権、そして「戦後レジームからの脱却」を表で支持する保守論壇。安倍総理の行動は、その「美しい国」の実現にすぎないのか?次回、「保守論壇、宿命の座」。この次もサービス、サービスゥ!

第七話 死に至るまで支えるカネ、そして
(原作第拾六話「死に至る病、そして」より)

油断したシンゾウは、年金の闇に取り込まれてしまう。残されたわずかな時間が彼に優柔不断を教える。次回、「死に至るまで支えるカネ、そして」。この次もサービス、サービスゥ!

第八話 嘘と「還元水」
(原作第拾伍話「嘘と沈黙」より)

友人が次々と事務所費経費を公表する中、一人焦りを感じるトシカツ。はたして野党との再戦は、彼に与えられたラストチャンスなのか。次回、「嘘と『還元水』」。

第九話 失言の価値は
(原作第拾弐話「奇跡の価値は」より)

イラク戦争批判に己の業をぶつけるフミオ。語られる愚痴。だが、アメリカより送られる冷淡な無視は閣僚たちに希望を捨てさせた。次回、「失言の価値は」。みんなで見てね!

第拾話 せめて大臣らしく
(原作第弐拾弐話「せめて、人間らしく」より)

野党に負けたことで精神の落とし穴に落ち込むトシカツ。さらに、メディア(検察)の放つ人格攻撃(本格捜査)が彼の心にとどめをさす。シンゾウはトシカツに慰めの言葉をもたなかった。次回、「せめて、大臣らしく」。

第拾壱話 涙
(原作第弐拾参話「涙」より)

世論にとりつかれ、おかされてゆく内閣支持率。その侵食からシンゾウを守るため、トシカツは自らの死を希望する。赤坂議員宿舎で糞尿を流し、空のお星様となり、彼は消えた。次回、「涙」。

第拾弐話 四人目の不適格者
(原作第拾七話「四人目の適格者」より)

霞が関で計画中だった「攻めの農政」が農水省ごと消滅する。この事件が、新たな農水相を選出させる。次回、「四人目の不適格者」。

第拾参話 自制しない怒号の中で
(原作第拾壱話「静止した闇の中で」より)

政権を快く思わない人々が首相官邸すべての情報を止める。(前)近代情報源がなにも動かない首相官邸に消えた年金が迫る。次回、「自制しない怒号の中で」。この次もサービスしちゃうわよん!

第拾四話 野党、侵入
(原作第拾参話「使徒、侵入」より)

参議院選挙の活動中に起きた事件。次々と侵されていく、地方組織。ついに総辞職決断を迫られる政権。次回、「野党、侵入」。この次も、サービス、サービスゥ!

第拾伍話 最後の使者
(原作「第弐拾四話「最後のシ者」より)

美しい国が消え、お友だちが去り、傷心のシンゾウに老人が微笑む。彼の口が曲がった、毒っぽい笑顔にとけこむシンゾウ。だが、彼らには過酷な運命が仕組まれていた。次回、「最後の使者」。

第拾六話 見知らぬ、なべ底
(原作第弐話「見知らぬ、天井」より)

自民は野党に敗れる。だが、それはすべてのはじまりにすぎなかった。世論から見放されるシンゾウ。タロウの傲慢は自分が彼を救おうと決心させる。次回、「見知らぬ、なべ底」。この次もサービス、サービスゥ!

第拾七話 女の戦い(原作第拾九話「男の戦い」より)

ユリコはついに自らの意思で大臣を降りる。だが、彼女に関係なく、独断する最強の次官が汚職で摘発されるのだった。次回、「女の戦い」。

第拾八話 決戦、安倍内閣改造(原作第六話「決戦、第3新東京市」より)

シンゾウは助かった。だが、その傷は彼に力んだ言葉を吐かす。調子に乗るカヲル。一方、タロウは、与党に対し政権禅譲準備を試みる。次回、「決戦、安倍内閣改造」。

第拾九話 泥沼カッター
(原作第拾話「マグマ・ダイバー」より)

炎上直前の農水相がオロオロする霞ヶ関入り口。政権は初の速攻首切りを試みる。介錯人仕様の自民党幹事長が冷酷な決断へ挑む。次回、「泥沼カッター」。この次も、サービス、サービスゥ!

第弐拾話 霊、歴史の向こうに
(原作第伍話「レイ、心の向こうに」より)

反対派との接点を最小限にとどめ、発言してゆく保守論壇。彼らが心を開くのは、靖国神社だけだった。自分より靖国に近い保守論壇にシンゾウはとまどう。次回、「霊、歴史の向こうに」。

第弐拾壱話 総理のかたち 内閣のかたち
(原作第弐拾話「心のかたち 人のかたち」より)

タロウの覚醒により、内閣は救われた。だが、シンゾウはAYラインに取り込まれ心理的乖離してしまう。失敗する彼のメンタルクリニック。冷笑するタロウの見たものは。次回、「総理のかたち 内閣のかたち」。

第弐拾弐話 進退の選択を
(原作第拾八話「命の選択を」より)

オーストラリアから特措法延長のため、進退発言が東京に届く。人々は、明後日の茶番劇も知らず、いつも通りお茶をすすっていた。次回、「進退の選択を」。

第弐拾参話 つながらない、携帯
(原作第参話「鳴らない、電話」より)

あらたな政権運営を流れのまま任せるシンゾウに新たな友達が増えるはずもなかった。だが、疲労困憊の総理という事実は、彼をお友達の心配の対象にする。次回、「つながらない、携帯」。この次もサービスしちゃうわよん!

第弐拾四話 安倍、逃げ出した後
(原作第四話「雨、逃げ出した後」)

自分の心を克服できず、タロウからも逃げだすシンゾウ。だが、国民は、お坊ちゃまをあっさりと見捨てる。そこにやさしい言葉はなかった。次回、「安倍、逃げ出した後」。この次も、サービス、サービスゥ!

第弐拾伍話 権力の中枢でジイを叫んだだけのもの
(原作最終話「世界の中心でアイを叫んだけもの」より)

終局。それははじまりの後にかならず訪れる。私たちの願いは「美しい国」へとつななるのか。私たちの希望は戦後レジームからの脱却そのものなのか。次回、「権力の中枢でジイを叫んだだけのもの」。

最終話 終わる総裁選
(原作第弐拾伍話「終わる世界」より)

最後まで野党は消えなかった。だが、シンゾウは入院する。そして、タロウ、ヤスオも心を吐露する。人々に「萌え」と「フフン」を訴えながら。これも、萌えない総裁選の一つの形であることを認めながら。最終話、「終わる総裁選」。

エヴァヲタ・キモヲタが寄ってきませんように。
posted by Hache at 06:06| Comment(2) | TrackBack(0) | ふまじめな寝言

2007年09月20日

麻生「閣下」の「陰謀」

 「不規則発言」を拝読して、ああ、阪神が負けたのねとネットで確認すると、「やっぱり」。ほんと、わかりやすいなあ。2リーグしかないのに「クライマックスシリーズ」なんてやめておけばよいのにと、どうでもいい寝言。中日が短期決戦に弱いのは織り込み済みなので、今年は阪神でいいんじゃないですか、フフン。でも、うかうかしていると、「あっさり塩ラーメン」(インスタントだけど)で長期も目指しますよ、フフン。うちは、井川とかメジャーへ挑戦するほどの選手はいませんが、国内ならそれなりに人は揃ってますからね、フフン。

 気を取り直して、「麻生陰謀説」は誰でも思いつきそうですが、このタイミングでやりますかね。もっと、「深い闇」がありそうですな。「旬」も過ぎたことですし、8月12日未明のやりとりを「時の最果て」風に再現しましょう。

A生:晋三、最近、覇気がないぞ。
安B:…。いつもテンションが高いですね。
与S野:まあまあ、平Nさんは私が手を回しておきますから、総理、ご安心を。たまにはカラオケでもどうですか?
A生:いいねえ。晋三もどうよ?
安B:……はい。

(某都内「高級」カラオケボックス)

A生:よーし、新曲をお披露目だ。
与S野:ほお、幹事長が作曲もされるとは存じませんでしたが。
A生:まあ、替え歌だけどな。谷村の『昴』だぞ。これで晋三も元気になるだろう。
与S野:総理も楽しみましょうよ。
安B:…(すでに虚ろな目)。

(A生が『縋』を熱唱。「さらば縋よ」のさびをバッチリ決める)。

A生:どう?晋三も吹っ切れただろう?こんな小憎たらしい奴の天下なんて嫌だと思えば、小Zなんて…。
与S野:総理、何のために続投したんですか?ダメですよ、逃げちゃ。
A倍:……。

(沈黙の後)

A倍:逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。逃げちゃダメだ。
A生・与S野:…。
A倍:辞めます。僕が降ります。
A生・与S野:……。
A倍:僕が辞めても、代わりはいるもの。
与S野:……負けたな。
A生:……。

(次回予告)

自分の心を克服できず、タロウからも逃げるシンゾウ。だが、コイズミは、チルドレンをあっさりと見捨てる。そこにやさしい言葉はなかった。次回、「安倍、逃げ出した後」。この次も、サービス、サービスゥ!(by 四石琴乃)

(補足)初回のみ、「逃げちゃダメだ」×5ですな。

 こちらは、辞任表明直後にお蔵入りさせたメモです。つまらない「寝言」ですが、夜は涼しくなりましたし、タイミング的にはこのあたりでしょうか。ちなみに、私は「エヴァヲタ」ではありませんので、誤解のなきよう。1995年には阪神・淡路大震災に続き、地下鉄サリン事件があって世情は暗く、経済も盛り上がりを欠く状態。知り合いに「絶対、これは歴史に残る」と勧められて、『新世紀エヴァンゲリオン』をとりあえず見ろと言われました。よくはわからないですが、「不条理」がテーマとかでバブル期入社組あたりで受けているとかなんとか。が、知り合いの部屋に案内されて、ドン引きした記憶があります。綾波レイ(変○ヲ○クの愛玩人形)のポスターにグッズ。この手の趣味はないなあとご遠慮しました。

 数年後ですが、CATVでCSの配信をしていたので、『キッズ・ステーション』で『らんま1/2』を見るついでにエヴァンゲリオンも見ましたが、意外と絵がきれいだし、見れるなあと思って見始めたら、なんのことはない。「汎用人型決戦兵器人造人間エヴァンゲリオン」なるロボットは、「パイロット」(チルドレン)がプッツンして暴走しないと勝てない欠陥「兵器」。初回こそ、父、碇ゲンドウに連れてこられて無理やりロボットに載せられる碇シンジはなるほど入社直後に893がらみの「債権回収」にかりだされて、「やってらんないよ」とぼやいていた都銀に就職した先輩方の愚痴を思い出させましたが、あとになるほど、ストーリーが混乱して、ナンセンスさとギャグの「お約束」度(わかっちゃいるけれど、こちらの予想を超えるベタさに脱力する)でホッとする『らんま1/2』に軍配を上げた覚えがあります。

 肝心の(?)総裁選ですが、今回ほど自民党員でもなく、党員でもなく、まして議員でもなく、自民党で勝手にお決めくださいという感覚が前面に出るのは久々だなあと。細川政権は、「国民福祉税」のゴタゴタで訳がわからないけれど、しょうがないかなと思いました。村山政権は、自社さの枠組みをつくるための便法だというのがミエミエで、あの方の支持率が高いのが理解不能だったので、さっさとお辞めになってすっきりしたというのが実情。しかるに、今回は…。救いようがないですね。「安全保障の法的基盤の再構築に関する懇談会」はどうなるんでしょう。誰が総理になるかよりも、こちらの行方の方が気になります。

 まあ、それにしても、「政界再編」が「排除の論理」で進むとは思えず、いったいどうしてそんな夢想ができるのかが私にはわかりません。「自民党崩壊」ならありそうですが、単に混乱するだけで、仕事が進むとも思えず、摩訶不思議。「左右」の「原理主義者」の方たちがお疲れになる、あるいは「共倒れ」になるのを待つしかないのかなと無気力な「寝言」が浮かんでしまいます。


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posted by Hache at 04:13| Comment(0) | TrackBack(0) | 不幸せな寝言

2007年09月19日

骨休みの「寝言」

 連休明けから、いきなり力んでしまったので、気楽な話で済ませましょう。断片的な話ばかりです。

 「組織の改革案」なるものを書かなくてはならないのですが、文章にしようとすると、難しい。私に一任されたわけではなく、多くの人が携わっているので、気が楽なんですが。私の案がさっくり実行に移されるとなったら、「とんずら」ですな。無責任男ということで。組織がなにに"devote"すべきなのかは浮かぶのですが、"how"が難しい。実を言えば、手段は思い浮かぶのですが、実現可能性や他の手段とのトレード・オフが避けられず、整理しようとすると、けっこう頭が痛い。「若手」とのことなので、すき放題でもいいのかなと思うのですが、どうも、意外と保守的な性格らしい。既存の制度や活動でなにを守るべきかに目がいってしまいます。私が「改革」を実行する立場だったら、状況にもよるのでしょうが、「抜本的な改革」よりも、既存の制度で残すべきものを明確にしてから、変えるべきものを明確にすると言う、われながら志の低いタイプになりそう。それも、「改革」というより、余計な仕事を増やさないことに専念しそう。ただ、統率者というタイプじゃないですね。今のように、「一兵卒」のままで、臨機応変の対応をしている方が楽しい。こういう不向きなことをしていると、月並みですが、「傍目八目」で他人の打つ手を批評するのは楽だけれど、「案」を練るだけでも、意外と難しく、「実行」となると並大抵ではないことを実感します。

 かんべえさんへそこはかとない揶揄、いやらしい嫌味を書くことが少なくないのですが、一度、読者の方が誤解をされる文章を書いてしまったようなので、言い訳をしておきます。かんべえさんへメールを送っても、たぶんですけれど、数年前の数十倍近いメールが来ていそう。こちらをお読みかどうかは存じませんが、たまには覗いているだろうという前提で、ちょっとだけ「釣り」感覚。「不規則発言」で反応しているかなと見るのが楽しみ。とはいえ、「敵」もさるもの。豪快に「一本釣り」を決めたいのですが、軽挙妄動が少なく、ちょっとつまんない。SWF(Sovereign Wealth Fund)の紹介はさすがと申すべきか。そうそう、「替え歌」の才能は、かんべえさんよりもご夫人の方がはるかに上では思ったしだい。 「大御所」からトラックバックが届きますようにって、ブログじゃないから無理か。

 何じゃ今更と思いつつ、寝起きに「寝言」を書かされるとは思いませんでした。イラク戦争の「本当の理由」が石油の確保一点だったら、ブッシュ政権というより、アメリカ人があそこまで引き裂かれることもないでしょう。「陰謀論」を読んでいないので、わからないのですが、石油が戦略性の高い資源であり、アメリカの「合理性」を理解するのは難しい(私とて断片的)のでやむをえないのかなと。グリースパンの発言が本当のことを語っているすると、戦争の決断では経済は従属変数となるという見方は説得力がありますね。それにしても、WTIや北海ブレント、ドバイのチャートを見ると、異様ですね。投機資金が動いているのはかなり前から指摘がありますが、どの価格も8月にいったん落ち込んでから、9月に入ってから急激に上昇しています。「マネー変調」の副産物なのか、中東情勢の不透明さなのか。この辺りは、詳しい方にお任せするとして、地方都市は大変でしょう。ガソリン価格は8月でも高水準。代替エネルギーの開発が成功したとしても、一般に普及するまでにはあまりに時間がかかります。揮発油税の引下げは、「財政健全化」派が主流では無理でしょうが、案外、地方への「配慮」となるかもしれないと、ぼつりと「寝言」。

 以前、キッシンジャーとナイのアプローチの違いについて雪斎先生から「宿題」を出されましたが、集団安全保障と集団的自衛権の関係について素人談義を書こうとして、教科書レベルの本を読んでいると、共通性の方に目がいってしまいます。湾岸戦争の両者の評価があまりに異なるだけに、かえって集団安全保障に関するナイの評価の方が厳しく感じます。まとまったら、雪斎先生に「採点」していただきたいのですが、「0点」となる可能性もあって、やぶ蛇か。

 『毎日』(2007年18日)の特集の第一弾、「アブグレイブの屈辱」を読みながら、複雑な気分に。ここ数ヶ月、海外紙を読むのが手抜き状態ということもありますが、アメリカの世論の多様性は相変わらず。日本にとってだけでなく、国際秩序全体においてアメリカは最大の変数。同時に最大の不確実性。台湾の総統選挙や韓国大統領選挙なども大切でしょうが、アメリカ大統領選挙は、世界最大のリセットボタン。まだ気が早いですが、アメリカの世論のブレを観察するのは大変ですが、こんなありがたいブログもあって、助かります。それにしても、「一枚岩の政権はメッセージのコントロールに強く、予想外の内乱にも足を掬われ難い。その意味で選挙に臨むには適している。しかし、行政運営という観点ではマイナスの要素もある。第一に、ともすれば『悪い情報』が上に上がりにくくなり、グループ思考の罠に陥りやすい。第二に、能力よりも忠誠が重視されると、適材適所の人材配置が難しくなる。第三に、特にブッシュ政権では、忠誠心が共和党の政治的な勝利を目指す方向に向いており、これが党派対立を激化させる要因になった」という叙述は、「未熟児」で終わったどこかの島国の「ひ弱な花」を想起させます。もっとも、「ひ弱な花」は、メッセージの発信でつまづき、「内乱」を鎮めるのも失敗し、選挙にも耐えることができませんでしたが。しばらく、「混迷の10年」が続くと覚悟した方が、利巧ではありませんが、精神衛生にはよいのかも。死語となった「温情ある保守主義」の「懐の深さ」を実感できなかったのが残念ではありますが。 
posted by Hache at 03:50| Comment(0) | TrackBack(0) | 気分しだいの寝言

2007年09月18日

グリースパンの「暴露」? イラク戦争と原油「利権」

 なんだかいろいろ慌しいです。時事通信は、「『イラク開戦の動機は石油』=前FRB議長、回顧録で暴露」というタイトルの記事を配信しています。記事では、「17日刊行の回顧録で、2003年春の米軍によるイラク開戦の動機は石油利権だったと暴露」とあり、イラク戦争の「本当の理由」が石油利権の確保であったと読める記事になっています。まず、回顧録のタイトルは、"The Age of Turbulence: Adventures in a New World"です。私は、この本を入手しておりませんし、531頁もあるそうなので、手が回りそうにありません。と言うわけで、超手抜きですが、Washington PostがネットでB.Woodwardによるインタビューを配信しているので、そちらをとりあえず訳してみましょう(うっかりしておりましたが、Washington Postが配信した記事はこちらです)。と申しますか、迂闊にも、アメリカの主要紙でまず話題になっていることを見落としていて、たまってくると面倒になって削除してしまう英字紙のメールで目に付いたのでざっと目を通しておいたら、日本語では、グリーンスパンがイラク開戦の動機は石油利権だったと暴露したとあって、目を疑ったと言うところです。

 以下、ウッドワードによるインタビューを読むと、グリーンスパンの発言は、いわゆる「石油利権」そのものではなく、国際石油市場の安定に関するものであることがわかります。むしろ、驚くのは、ブッシュ大統領やチェイニー副大統領を中心に、グリーンスパンの進言に耳を傾けていなかったことです。これは、驚きと申しますか、イラク開戦前夜は、石油市場の混乱や世界経済の「カオス」はあまり考慮されず、純粋に安全保障上、地政学的な立場が戦争を主導していたことを、裏返して感じさせます。

 他方で、ウッドワードは、"Iraq: Goals, Objectives and Strategy"で"to minimize disruption in international oil markets"という項目が戦争目的に含まれており、石油利権に関する「疑惑」についても、全否定はしておりません。どうも、この部分だけが一人歩きしているのか、先週のグリースパンのあまりに不用意な発言が一人歩きしているのかわかりませんが、石油利権がイラク戦争の「本当の理由」だという報道が世界中を駆け巡っているようです。

 グリーンスパンの発言を注意深く読むと、彼が警戒していたのは、第1に、国際原油市場の混乱による世界経済の「カオス」であることがわかります。第2に、サダム・フセインがホルムズ海峡を支配して世界経済への脅威となることです。このインタビューを読む限り、グリーンスパンは、イラク戦争が石油利権の奪取だったと暴露しているのではなく、彼が世界経済の混乱を警戒しているのにもかかわらず、ブッシュ政権がそのことに鈍感だったことを「暴露」しているように読めます。このグリーンスパンの認識が正しいとして、問題は、そのことがその後の世界経済にどのような影響を与えたのかということですが、私の手に負えそうもありませんので、割愛いたします。

 それにしても、著名な方の発言というのはこれほどまでに影響力があると同時に、曲解されることがあるのだと驚きました。以下に、ウッドワードによるインタビュー全文の訳文を掲載しております。訳文がこなれておりませんので、誤訳等、お気づきの点がございましたら、ご指摘ください。それにしても、朝からヘロヘロ。今朝、1時間ちょっとで慌てて訳したので、原文を御覧になることをお勧めします。



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