2007年09月10日

元がとれない!

 まとまった休みがないと、ゲームはきついです。PCで悪戦苦闘(マウスで戦闘をやるのは本当につらい)して『大航海時代IV』(ソースネクストが販売している廉価版)をなんとかクリアしたものの、もう一度やろうという気力が起きず、PS2でやり始めましたが、こちらは読み込み・書き込みのスピードが遅くてイライラしました。しかも、平日は無理なので土日に集中するのですが、一週間が過ぎると、次に何をしようとしていたのか、忘れてしまいます。普通のRPGよりは自由度が高いので、かえってそのことがあだになっている感じ。他方で、SLGほど気分しだいで進めることも難しいので面倒になることもしばしばです。それにしても、『クロノ・トリガー』といい、PS向けに開発されたソフトはPS2では、とくに読み込みですが、異様なまでに遅くて疲れます。、

 それでも、日曜日にPS版をクリアーしてホッとしました。『大航海時代』シリーズの初回作が販売されたのが1990年とのことですので、当時はまだ学生でした。大学時には全くPC・家庭用ゲーム機を問わず、ゲームを一切やらなかったので、この時期に販売されたゲームにはまったく縁がなく、『大航海時代』シリーズもご縁がありませんでした。20代後半ぐらいに知り合いにゲーム狂がいて、それにあてられて『ときめきメモリアル』なるゲームをやって、あまりの下らなさについついはまってしまいました。話がそれてしまいますが、お気に入りは紐緒結奈。名前からしてある性的嗜好を示唆しているようにも思えますが、マッドサイエンティストという設定がたまらなく、たとえばデートでショッピングにでかけて、行き先が確か(1)ブティック、(2)アクセサリーショップ、(3)ジャンク屋となっていて、普通の女のことであれば、(1)と(2)がメインでしょうが、迷わずジャンク屋。主人公が科学部所属ですと、たしか「カゼナオール」だったかな、しょうもない薬で高校生でありながらノーベル賞受賞という信じがたいイベントが生じます。当時はよく風邪をひいたので、この薬ほしいと思いましたが。知り合いに拉致されて無理やり知り合いの家でクリアーさせられましたが、終盤、対決があることまで予想して体力を貯め、クリアーした後に『ときめきカルトクイズ』(?)でいきなり不正解なしの一発クリアー。ありゃま、「時の最果て」とはいえ、お約束のとりとめのない展開になりました。

 『クロノ・トリガー』やFFVIも勧められてやってみましたが、FFは今ひとつ、『クロノ・トリガー』は個人的には「大当たり」でした。この時期にSFCの『提督の決断II』をやりましたが、こちらもバカにしていた割りにやり込みました。「非国民」ですので、アメリカ海軍にすっかり惚れ込んでしまって、日本側でクリアーした後は、アメリカをもって最小の犠牲でどうやったら日本を屈服させるかだけを考えておりました。という話をうっかり漏らしたら、反米の人たち(「右」・「左」を問わず)から「やっぱりお前は英米系だと思っていた」(顔は誰が見ても東洋人(東洋人の中でもとりわけ不細工な部類ではありますが)だと思うんですけど)とか「この非国民!」(これ「左」の人が使うのはどうかと思うんですが)と言われて、インテリと呼ばれる人たちにはついてゆけぬ、まあ、インテリじゃないからいいかという程度の反応。たかがゲームに大人気ないなあと思いつつも、好みが出るんですかね。それにしても、ゲームでアメリカ海軍を好んだら、「親米」というのも解せぬ話。「右」だの「左」だのの騒ぎはその程度とこの程度のことで勝手に思い込んでいます。妄想癖が強いことぐらいは自覚がありますので。

 最近、文章で書くのが難しいことが多いです。簡単に言うと、とりとめがないのが「時の最果て」のお約束ではあるのですが、言葉として表現するのが面倒だなと。簡単に言ってしまうと、年金問題だけなら時間をかけて解決すれば済む話ですが、加えて閣僚の不祥事が連続すると、もたないなあと。集団的自衛権の問題どころではなくなって、政権への期待値がどんどん低下しました。ふだんの話を聞いていると、自民党でも民主党でどちらでもよさそうな、要は無党派な人たちに最近の話を聞いてみると、驚くことに私の知り合いが偏っているのでしょうか、ほとんどが安倍政権を支持していました。あまりに意外だったので理由を聞いてみると、安倍政権は小泉路線の継承と映っているようで、閣僚の「不祥事」や「失言」(「とどめ」の方は私にはなぜ辞めなければならないのかが納得できないのですが)の程度からしてこんなことを繰り返していたら、閣僚のなり手もいなくなるという「危機感」があるようです。都市部、30代がほとんでですが、コアな安倍政権支持層からすると、「訳のわからない人たち」というところでしょうか。要は、安倍政権に小泉路線の継承を期待した人たちで(急進的な部分の修正も含む)、なおかつ、日米同盟の強化には私ほど積極的ではないけれど(だから私とは期待値が異なる。当然、発足当初は私の方がはるかに高い)それ自体は安全の確保で代替する手段がないと考える人たちで、強いてイデオロギー的なポジションを挙げれば、自由主義、あるいは古典的なリベラリストで世界中(とはいうものの、アフリカやアラブ世界、中南米は少ない)を旅しているという意味ではコスモポリタン的な人たちというところでしょうか。戦後日本社会が安定している理由の一つとして「一億総中流」と揶揄するぐらい中流層が分厚く堆積したことが挙げられることが多いですが、同世代の知り合いは、その延長線上に来る人たちなのかなと思ったりします。このような人たちがどの程度の「厚み」で存在するのかは私にはわかりませんが、全体として「べき論」を嫌う傾向があり、彼らもブレはあるんでしょうが、ぶれても幅が小さい印象があります。ただ、残念なことに多数派ではない印象もありますが。そんな変わった安倍支持層に、「官邸が終わってますから」ととどめを刺す私は自分でもなんなのよ。『官邸崩壊』でも読めっていうところでしょうか。

 安倍総理がいよいよ進退をかけてテロ特措法の延長に乗り出して複雑な気分です。パッと思いつくのは、鳥取城に籠城するにあたって自分の首を入れる桶を準備した吉川経家の話でしょうか(安倍総理の敵が羽柴秀吉クラスではないのがもの悲しいですけれど)。この巧拙の評価は非常に難しい。正直なところ、私の能力を超えます。まず、この発言で安倍総理は自分の思い込みのために日米同盟を犠牲にするような輩とは格が違うことが明確になったというところでしょうか。自民党内にもこのような人がいらっしゃるようでゾッとしますな。しかし、そんな人たちと一線を画してもあまり意味がなく、安倍総理もそのような意識はないでしょう。次に、法案成立という点から見ると、あまり得策ではない。民主党に致される形で「本丸」のありかを示したわけで、民主党も政権をとる可能性がでてきて自制が働くのではと観測する向きもありますが、ここは勢いで廃案にするためにありとあらゆる手を使ってくるでしょうし、参院の過半数に加えて議事進行を抑えているというのはかなり険悪な感じです。戦術的には拙い印象です。

 それでは最も大切だと私が考える日米同盟、あるいは日米関係への影響はというと、悩ましい。これで延長できれば、少なくとも安倍総理がご自身の「首」をかけて同盟が機能していることを日米両国に印象付けられるかもしれません。問題は米側の識者がどれだけこの問題に関心を抱いているかどうかですが。他方で、波乱はあったものの、政治・安全保障レベルの「日米融合」が不可逆であるという話になります。問題は、延長できなかった場合ですが、ここで安倍総理が政権に居座る可能性は無視できそうなので、総辞職で新政権発足という話になって、これはさすがに日米に衝撃を与えるでしょう。テロ特措法は、正式名称の長さもさることながら、法律として出来がよいかは疑問もあります。他方で、2001年11月2日公布に至ったスピードはすさまじいものを感じます。9.11の衝撃のすさまじさをあらためて思い起こしますし、それから6年という歳月の儚さも。政権が交代しても、新法でフォローするというのはさらに難しく、小泉政権・ブッシュ政権の「日米の夏」から一気に「日米の冬」となるのは必定。「油」がイラクへ行っている(ある範囲内では常識ではないかと思いましたが。「今更、なに?」というのが正直なところ)とかけち臭いことを問題にする人が我が物顔で歩くようでは大変だなあと。法案の延長が、単なる失敗であれば、その負の効果はじわじわとでてくるのでしょうが、内閣総辞職・新政権発足(この場合、麻生政権でしょう)となった場合、否応なく日米関係が冷え込むことは避けようがなさそうです。さらに言えば、アメリカへの「発言力」を欲してテロ特措法延長に反対する方が少なくないようですが、逆でしょうね。どうも40代後半から50代前半で日米構造協議の「最前線」で活躍された方には、この種の経験の「呪縛」から逃れられない人が多い印象があります。言論の世界の「反米」は無視しても何の問題もないと思いますが、統治の中枢にこの手の方が無視できない程度にいらっしゃるということを考えると、テロ特措法の延長に失敗した場合、同盟強化、あるいは日米同盟の双務性を高めるどころか、同盟を維持するのがやっとという橋本・小渕政権以前の状態まで戻る不確実性まで生じるでしょう。冬に鍛えられた木の年輪は薄いけれどもしっかりしていますが、自ら望んでわざわざ冬の時代に戻ることもなかろうと。ただ、ペシミスティックな私は、ついつい敗戦国というのは生き延びることがやっとになってしまうという思い込みから自由になれない部分があります。テロ特措法の廃止を願う人たちが、自国の生存に楽観的であるという意味での「タカ派」に見えてしまう今日この頃です。

 大航海時代から遠く離れてしまいますが、かんべえ師匠の表現を拝借すると、「米中融合」は経済的相互依存という点に絞れば、さらに、プレイヤーの一方が中国という戦略性の高い国であることを考慮しても、ある程度までは自然現象のようなものでしょう。平たくいえば、市場経済がもたらす交易の利益の存在によって、米中に限らず、今後も経済的相互依存関係は世界中で深化してゆくでしょう。大胆なことを書いてしまえば、これから国際的な信用収縮が仮に本格化しても、国際的な協調体制が崩壊しない限り、「春の雪」でしょう。微妙な点は中国が第2次世界大戦後の国際協調体制の責任ある一員になるのか、アウトサイダーとして国際的なアナーキーを生み出す源になるのかということしょう。この点に関して私はなんの知見もないのですが、中国、あるいは中国共産党の戦略性が高いとしても、仮にアウトサイダーとして振舞う方がそうでない場合よりも利得が高い、あるいはそのようにプレイヤーが認識すれば、合理的な選択の結果としてアウトサイダーとして行動するしかありません。経済的な相互依存がただちに政治的相互依存に結びつくわけではなく、どちらが先かというのも「神学論争」だと思いますが、「米中融合」から中国が国際秩序を支える一員になること自体は、この国のプレゼンスの低下を懸念される方もいらっしゃるでしょうが、それ自体は望ましいことだと思います。政治と経済は関連もするし、しないこともある。政治と経済が関連しても、それが補完的か代替的かというのは状況に依存するのであって、決定論的な思考で説明することはできないでしょうというのが「時の最果て」のスタンスです。不確かな記憶ですが、1990年代後半に中国のGDPが日本のGDPを超えたという論文が、どの雑誌だったかすら忘れてしまいましたが、発表されて中国脅威論が周囲でも(左翼の人も含めて)盛り上がった時期がありますが、私自身は冷たい性格ですので、「アメリカが中国を市場経済に上手に包摂できるかどうかが政治的な問題でGDPの金額自体はあまり問題ではない」とふれまわって白けられたことがあります。善悪はわからないのですが、当時から10年程度経過して、あまり自分のスタンスに変化がないのが自分でもちょっと不思議です。ただし、「責任ある一員」の見返りが「台湾海峡」となりますと、アメリカの「統治能力」には疑問符がつきますが。

 まったくとりとめがなくなっていますが、「ナイ報告書」が出た頃に岡崎久彦さんの『繁栄と衰退と』を拝読して、オランダの歴史が自国の歴史に重なって見えてしまい、勝手に先生と仰いでしまいました。大航海時代、その後のイギリスの覇権が確立する時代には政治的相互依存の大半は王室の関係で現在と比較するのは乱暴ではありますが、緩やかな意味で歴史は繰り返すのかもしれないとぼんやりと考えていた頃に非常に刺激を受けた覚えがあります。歴史が繰り返すのかそうでないのかは、答えがあるのかもわからない、問うこと自体に意味があるのかもわからない、しかし、いったん、この問題を考え出すと、生と死と同じ程度に「病気」になってしまうやっかいな性癖です。お盆休みに『大航海時代IV』などやらずに、読書でもしていればよかったのですが(本や文献は読んでいたものの、犠牲にした時間が今となってはもったいない)、なんとか元をとろうとしてあれこれ考えたものの、サンクコストはあきらめた方がよいという、なんとも平凡な結論にしかならない自分が悲しいです。ブログの記事のネタぐらいにしかならないなあ。長くなったので、「大航海時代(完結編)」はまたの機会に。

 自分でもラティーナ船一隻で遠洋航海しているような気分になりました。最後までお付き合いいただいた方には感謝いたします。 
posted by Hache at 07:51| Comment(2) | TrackBack(0) | 不幸せな寝言