2008年10月15日

小春日和

 雨が降ると、足のむくみがひどくなります。今日も、意外と辛い一日でした。10月と11月は過ごしやすい半面、服装が難しい時期です。だんだんと寒くなるのに備えていると、小春日和がやってきて、再び寒さが増し、体調を崩すことも少なくないです。最近は、夏と冬の境目が以前よりも不明瞭になってしまった印象がありますが。

 13日が体育の日でよかったですね。14日には前日のニューヨーク市場を受けて、東京証券市場も大活況。本格的な冬を迎える前の小春日和の感覚です。感覚なので根拠はありませんが、季節が冬に向かうときでも、平坦に気温が低下することはむしろまれでしょう。ただ、金融資産や証券化商品などのプライシングが機能しない状態で資本注入が機能するのかなと。もちろん、なにもしないでいてもプライシングが機能しない状態が続けば、金融市場は現在の資源配分と将来の資源配分を結ぶ機能を果たすことはできないのですが。

 ブッシュ大統領の2008年10月14日の演説に次のような表現がありました。

 In a few moments, Secretary Paulson and other members of my Working Group on Financial Markets will explain these steps in greater detail. They will make clear that each of these new programs contains safeguards to protect the taxpayers. They will make clear that the government's role will be limited and temporary. And they will make clear that these measures are not intended to take over the free market, but to preserve it.

 もちろん、意図としてはアメリカをはじめヨーロッパ各国がとっている政策は、「自由市場にとってかわるのではなく、自由市場を守る」ことにあるのでしょう。採用されている政策があまりに多様なので、私の手に負えない部分もありますが、銀行間取引の保護など市場を崩壊させないためにはやむをえない措置が多く含まれているように思います。しかし、あらためて大雑把とはいえ、政策を見ていると、事実上、意図と反して金融市場の役割を政府が果たさざるをえなくなるのではと感じます。それが一時的なのか、出口がないのかはわからないのですが。仮に、一時的であったとしても、果たして、そこで生じる様々な非効率に民間部門がたえられるのかどうか。もちろん、ウォール街に象徴される国際金融市場がこれだけ非効率を発生させ、放置すれば機能麻痺になりかねない状態では、政府介入は不可欠でしょう。社会主義と揶揄するのは容易ですが、分権的な資源配分メカニズムは自壊することもあることを端的に示しているのでしょう。

 ただ、政府が市場に代わってプライシングの機能を果たすのは非常に難しいと思います。様々な非効率が発生するでしょう。短期間で終われば、金融市場よりもときには高いパフォーマンスを示すこともありえます。しかし、現状では、金融市場のプライシングをすべて政府が代替するわけではなく、金融市場以外の市場では価格による調整が行われています。もちろん、金融市場以外の市場でプライシングに政府が関与している場合がないわけではなく、場合によっては市場を機能させるために関与していますが、部分的な場合ですら、適切なプライシングが実行されない場合、資源の浪費や逆に供給不足が生じてしまいます。あえて「適切なプライシング」と表現しましたが、それは「最適(optimal)」のような強い意味ではなく、政府がコントロールする手段のなかで比較的、非効率が少ないという意味でしかありません。かならずしも、そのような市場の規模は全体と比較すれば小さいので、非効率があっても、民間部門の負担は、特定の主体に集中してしまう傾向がありますが、全体としてたえられないというほどではないという程度にはひどいものです。

 他方で、金融市場は規模もさることながら、現在の資源配分と将来の資源配分を結ぶという役割をもっています。くどいようですが、金融市場の混乱による機能の麻痺はたえがたいものです。しかし、政府が金融市場のコアの部分でプライシングを行うことにも大きなリスクが生じます。資産の買取価格を適切に定めることができるのかという問題も大きいのですが、金融市場におけるプライシングの機能麻痺に公的介入を行った場合、政府による肩代わりは最終的に民間部門が負担しなければなりません。元は、金融機関が起こしたことですから、このこと自体は当然ですが、政府によるプライシングの代替が長引けば、民間部門が様々な非効率を負担する必要が出てきます。他方で、金融市場が再び政府の手から離れてそのような負担にたえられるような日がいつくるのかは、定かではありません。

 私自身は、年をとってから冬が楽しい季節になりました。散歩をしていれば自然に体が温かくなり、寒いというほどではない冬が増えたのでしょう。しかし、厳しい冬にはそうもいきますまい。しばらくは小春日和のなかでぼんやりとすごすのも悪くないのかもしれません。
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2008年10月14日

アメリカの対北朝鮮テロ国家指定解除に関するメモ

 アメリカ政府による北朝鮮に対するテロ支援国家指定の解除が実施されました。この話題は私の手に負いかねるので、いくら「寝言」とはいえ、迷いますが、ごく表面的な問題についてのみ考えてみましょう。まず、日本国内メディアの反応が、2008年6月と比較すれば、ヒステリックではない印象がありますが、日本は「梯子を外された」ということに反発が強いようです。金融危機に乗じて、「ドサクサ紛れ」という評価もあり、全体としては批判的なトーンが強いようです。また、国内政治では野党が麻生政権への攻撃を強める材料となるのでしょう。

 テロ支援国家指定の解除は、北朝鮮への譲歩であるというのは、そうなんでしょう。ライス国務長官をはじめ、ブッシュ政権は"axis of evil"の一つとして、より強い圧力を北朝鮮に与えようとしました。北朝鮮は2002年にウラン濃縮を実施していることをブッシュ政権に伝え、軽水炉の提供の建設までにアメリカが重油を提供していないことを理由にアメリカの枠組み合意不履行を批判し、ウラン濃縮活動を行っていることを明言してIAEAの査察を北朝鮮国内から排除しました。北朝鮮の主張は乱暴に見えますが、枠組み合意が機能していなかったことを衝いたという点では、まったく筋が通らないわけでもないようです。2003年にはNPT脱退を宣言し、北朝鮮はプルトニウムの抽出を続けるという瀬戸際外交をエスカレートさせました。2003年にはいわゆる「六カ国会議」(六者会合)が開催されました。大雑把な流れは外務省HPの「北朝鮮の核問題(六者会合)」に示されています。以下、表面的に現在に至る流れを整理してみました。六者会合の個々の概要については先ほどのリンク先から確認していただければ、幸いです。


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2008年10月13日

高坂正堯『宰相 吉田茂』再読

 なんとも平和な日々です。歩数計で連続で2000歩を超えると、むくみが悪化するので、あまり負担をかけないように、買い物ついでに外出する程度。蒟蒻畑のりんご味がおいてあったので記念で買いました。包装を見ると、たしかにこれはダメかもしれないと思いました。子供と老人の絵があってバツマークが赤で記されているのですが、その下に「お子様や高齢者の方はたべないでください」と書いてあるのですが、漢字が多すぎて少数とはいえ漢字も読めない消費者もいるでしょうから、全部ひらがなにしなくては。裏の赤字の警告もたぶん、バ○な消費者には理解されないでしょうから、凍らせちゃダメよと一言書き添えておけば、幼い命が救われたでしょうに。よだんになりますが、価格は需給で決まるという話すら、消費者団体には理解できないそうですから、中国が絡まない限り、売り手には受難の時代がくるのでしょう。値段は安ければ安いほどよいのだとその系列の学者さんの本には書いてあるそうなんで、小難しくいえば、価格が極端に低い場合には取引量が過大になり資源が浪費される、バ○でもわかるように表現すれば、タダでなんでも買えるのがベストということになるのですが、どのみちわからないでしょう。行政全体が高度成長期までは生産者重視で社会問題を引き起こしたと思いますが、逆もゆきすぎれば危険だというなんともわかりにくい話は世間様ではバカにされるだけでしょうし。

 上海馬券王先生曰く、「これ(世界同時株安)に比べれば13ゲームもつけてたゲーム差をわずか1ヶ月半でひっくり返された阪神タイガースの方がまだしも・・・、と、これは今のかんべえ先生には禁断の話題でしたな」。嗚呼、うるわしき友情。この話題はもともと興味がないせいか、どうでもよいのですが、さすがに傷口に痛いでしょと塩を塗る暴挙は私ごとき不出来な自称「弟子」かつ小人にはできず、さすがと感心します。かんべえ先生の返歌がまた奥ゆかしく、「阪神タイガースの負の連鎖が、21世紀に断ち切られるのですから。せっかく小泉首相が快挙を成し遂げたのに、その後の2代が続けて台無しにしてしまった自民党と比較すると、この点はまことに光るものがあるではありませんか」とあり、凋落の度合いからすると落ち目なりになんとかなっている度合いからすると、「阪神タイガース>>(越えられない壁)>>世界の株式市場>>(越えられない壁)>>自民党」というまことに世情を反映したすばらしさです(上海馬券王先生ウォッチャー(自称)としては2008年6月29日の渾身の自虐ギャグを読み落としていたのは不覚。「上海遠島の上、秋口まで馬券予想の禁止を申し付ける」って、もう、S・U・T・E・K・I(エス・ユー・ティー・イー・ケー・アイ)ステキ)。以前、おふざけで「保守の『衰退』 自民党の『凋落』」という「寝言」を書きましたが、当時は2007年3月でここまで短期で悪化するとは想定しておりませんでした。来年の9月までに自民党が政権の座にあろうが、政権交代しようがどうでもよいのですが、とりあえず、金融危機への対応としては受身にすぎる感もありますが、自民党と民主党でコンセンサスができそうな雰囲気は歓迎です。G7でイニシアティブをとれなんて無理なことを要求する気もありませんので。


 全集はちと辛いので、中公クラシックスで高坂正堯『宰相 吉田茂』を読み返していたら、夕方になっていました。学生時代に読んだ記憶がありますが、あまりに日本の戦後史に無知だったせいか、すごい本だと言われて読んだのですが、なにがすごいのかがピンときませんでした。失礼ながら『文明が衰亡するとき』の著者もあまり面白くない本を書くのかなというぐらいでしたが、年をとったのか、ちょっとびっくり。『中央公論』の1960年代というのは本当に知的水準が高かったのだなと驚きました(今が低いというわけではないのですが)。単なる人物評伝と読んでしまったのが失敗で、著者の関心が一貫して戦後政治における政治的リーダーシップのあり方にあり、これほど地に足の着いた議論は少ないような気がします。もう一つは、私が政治や経済にもちだした頃は、日本は単に経済発展を遂げただけでなく、G5(当時)のメンバーとなる経済大国として国際貢献をとかそういう時代だったので、「二流の国」のリーダーシップのあり方をこれほど学術的に一般向けに書かれた静かな情熱にうたれてしまいます。いかれた「外道」ですので、名高い「宰相吉田茂論」よりも、はるかに「吉田茂以後」と「妥協的提案」の分析が興味深く熱中してしまいました。

 「内での秩序の維持と外での安全保障などの責務を果たすことはすべての政府にとって不可欠であるが、こうした問題について世論の理解と支持を得ることは難しい。政治の責務を果たすことと、世論の支持を得ることは必ずしも一致せず、ときとして矛盾する。この二つの要請をいかにして調和させるかが、議会民主主義における政治家の最大の課題となるのである」(81頁)という指摘は一般的には簡単なのですが、実際に具体的な叙述となると怪しい場合が少なくないように思います。「吉田茂の負債」から始まって統治機構の整備とナショナリズムに形を与える(日米安保体制と独立が矛盾しない国際関係の確立)などの課題が提示され、鳩山一郎、岸信介、池田勇人の各政権を対象に分析が進んでゆくのは熱中してしまいます。とくに、岸政権の分析での「閉ざされた政治」の描写は鋭く、安保改定を積極的に評価しながらも、「しかし、最大の問題は彼(岸信介:引用者)が自民党を強力にするに当たって、社会党など反対勢力に対する対決姿勢をもってそうしたところにあった。なぜなら彼は、日本における国論の分裂の積極的な評価をまったく理解しえなかった。彼はその破壊的な側面しか見なかったのである」(131頁)という指摘は、その後の「妥協的な諸提案」で「岸の精神主義」としてさらに分析が重層的になっているように思いました。現代の民主主義のリーダーシップに最も要求される説得が放棄されているわけで、田中角栄の「宣伝」も似たようなもの。いかれた「外道」の目には時代背景があまりに異なるとはいえ、2006年9月から世論の歓迎を受けて成立した政権があっという間に瓦解したプロセスが重なって映ります。

 表現は悪いのですが、世界恐慌はなるようにしかならないし(まだまだ各国の努力が続くのでしょうが)なるようにはなる(まあ、世界が終わるわけでもなし)状況では、混乱の時代に日本の政治的リーダーシップの問題について思いを馳せるのも悪くないのでしょう。本書を読んで、やはり難しいと感じますが、金融危機をめぐる対応(それ自体は受動的であるとはいえ)で自民党と民主党で公開の討論で互いに説得し、妥協し、コンセンサスを形成することができれば、日本政治も決して再生不能ではないと楽観的に考えることにしました。


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2008年10月12日

ほのぼの?日本政治

 おカネの話ばかりで嫌気がしてきたので、土曜日の『産経』を読むと、「昭和正論座」や千野鏡子「注目したい海の安全保障」などで目先のことを離れて、長期的なことを考えるゆとりができました。平日の「正論」で読む価値があるものがなくなってきているように感じますが。千野氏の論考で高坂正堯「海洋国家日本の構想」が引用されていて、あらためて読み返していると、当然ではありますが、「寝言」とは異なった構想力とともに、現代的には古くなってしまった事実認識を含んでいるとはいえ、高度な常識論を育んだ京都という風土に思いをはせました。

 さて、笑えたのが、「形は国が決める!?」という記事で、なんとも平和ですねえ。自民党消費者問題調査会で「子供が見て、食べたら死ぬとわかるようにしないと。それぐらいはできるでしょう!」と「河野太郎氏ら出席議員が怒声を発する」「蒟蒻問答」のような知的なニュアンスのかけらもないストレートで活発な議論が行われていたようで、お元気ですね。マンナンライフを破産に追い込むために法の不備を補うべく、議員立法でゼリー規制を強化するそうで。記事でも「法の下での平等」について触れた上で、「野田聖子消費者行政担当相は10日の会見で『モチはのどに詰まるものだという常識を多くの人が共有していると強調した」のに対し、厚生労働省が「ゼリーだけを規制し、モチやアメを規制しない合理的根拠は見つかりにくい」と主張しているご様子で、バ○な政権与党でも「お役人」がなんとか支えているんだなあと感心しました。「神輿は軽くてパーがいい」てなところでしょうか。

 同じ面で「金融強化法を復活民主対策」という記事があって、例によって詳細がわからないのですが、民主党も今回の金融危機を受けて対応策を立法化する動きがあるようです。記事では対応策が適切かどうか判断できませんでしたが、『蒟蒻畑』潰し(ぺんぺん草も生えないようにされたいご様子)をやっている政党よりははるかにマシでしょう(さすがに政府内では「ゼリー規制新法も、『なぜゼリーだけかと野党に突っ込まれても答えようがない』(政府関係者)という認識があるようですが)。『産経』に誘導されているような気もしますが、どちらが時宜に適した統治を目指しているのか、かなり評価を変えたほうがよいのかもしれないと思いました。明治以来の太政官政府の伝統は民主制を排除するものではなく、さすがに軍部という大馬鹿者は制御できませんでしたが、現代でもボロボロになっても機能するのかも。外交・安全保障政策に関しては民主党の政権担当能力におおいに疑義がありますが、食の安全の確保ではいまだに毒餃子の問題でさえも明確なスタンスがない状態では、徐々に「政権交代リスク」への感度が低下しつつある今日この頃です。「食の安全」だけでなく、そのうち「食」そのものをどのように確保するのかが大変な時代になるかもしれませんが、これとて自民党の無作為の結果。まあ、自民党の方が芸のない芸人より笑わせてくれるネタを提供してくれている分、嫌なことをほんの一瞬とはいえ、忘れさせてくれるネタ政党としては民主党よりも芸達者なのかも。窒息しそうなほどは笑えないので、安全ですしね。


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2008年10月10日

マネタイゼーション?

 夢が壊れるというのは悲しいものです。『溜池通信』のアクセス数の推移を毎日チェックしているわけではありませんが、平和なときよりも政変や経済危機のときに異常な値を示しており、あの数字は「日本人の不幸度指数」として非常に優秀です。このブログはとくに高い志もなく、ボーっと「寝言」を綴ることを目的としたものですが、絶対的な規模は異なれど、なんとなくアクセスカウンターが「不幸度指数」のような動きをしていてなんとも不幸せな気分です。もっとも、連日、歩数計が1万歩を超えていて、足への負担を減らそうとすればするほど、逆に増していて、なかなか足萎えが直らないということも大きいのでしょうが。『母をたずねて三千里』というアニメを子供のときに見た記憶があるのですが、たずねる相手もなく「杖をついて1万歩」というのはいかがなものか。金曜日は死体が歩いている感覚です。とにかく疲れました。

 正確な時期は忘れましたが、わりと大規模な会議で日本のエコノミストと海外のエコノミストが日本のデフレについて議論するのを聞く機会がありました。日本勢が中国からの輸入デフレとか筋の悪い議論を出したせいなのか、日本のデフレは世界的な趨勢になりえないという議論が大勢になって、日本のデフレ要因に関する議論が深まらなかったのが残念ですが。当時は非現実的な設問でしたが、もし、日本で起きた事態があなたの国で生じたらどうしますかという話に、最初は海外のエコノミストが答えを渋っていたものの、結局、英米ともに"monetization"を実行するしかないと答えていて、のけぞった覚えがあります。おまえ自身がそういうことを平気で言いそうじゃないかと思われるかもしれませんが、その辺の雑草ではなく、まともなキャリアをお持ちの方からでてくると、さすがに。まあ、危機の時代には「なんでもあり」というのが古今東西、事態を収拾するためにはやむをえないのでしょう。

 「とんでも」な議論をあえて述べれば、どの道、金融危機、実体経済の悪化を耐えしのぐには、膨大なカネがいる。どのみち、公債を市中消化で賄うのは不可能な金額になるでしょう。高橋財政の頃の公共投資乗数を知らないのですが、1960年代で5を超えるという理論的に説明するのが困難な推計が有力なようです。今日では1.3弱。公共投資で不況を乗り切るという時代は既に過去になっているといってよいでしょう。現代におけるマネタイゼーション、あるいは公債の中央銀行引受はより防衛的にならざるをえない。端的に言えば、現在の金融危機は最終的には政府が債務を支払う能力への疑義にまで達する勢いです。露骨に言えば、増税、あるいは民間部門から強制的に資金を吸い上げる能力で公債は最終的に担保されているものの、この状況下で増税ができるのかという話に遅かれ早かれ、そういう疑義になる。他方で、公債を中央銀行が引き受ければ、ドルやユーロなどの国際通貨でさえ、、紙切れになり、いわゆる「悪性のインフレーション」が生じるでしょう。また、各国の財政規律が完全に失われる可能性もあります。「べき論」からいえば、私自身、マネタイゼーションなど論外でやるべきではない。しかし、放置しておいても、ドルやユーロの信認が地に落ちるリスクがあり、金融危機に財政当局、金融当局ともに後出しジャンケンを続けている現状と比較すれば、確率は低いですが、市場経済が再生する可能性が残るでしょう。表現が悪いかもしれませんが、「パンドラの箱」を開けた後、なにも残らないわけではない。極論ですが、間違っても「積極財政」のように財市場を支えることに使うのではなく、金融市場という現在と将来の資源配分を結ぶ市場が機能するまでの過渡的な措置です。まあ、ECBが今でもインフレ目標を放棄していない以上、「暴論」というより、日銀には失礼ですが、ゼロ金利に量的緩和、買い切りオペとなんでもありとなった金融政策が嫌ならせめてインフレ目標ぐらい放棄せよというあたりが限界か。

 おそらくはそうはならずに、財政当局や金融当局の対応は市場の後追いが続くのでしょう。金融危機の実体経済への負の影響を議論している間に、実体経済の悪化がさらに金融危機の「出口」を見えなくするという段階に移るのは、予想以上に早いのかもしれません。周囲では金融に関係が深い方ほど、今回の事態に関して口が堅く、ポツリとスケールが測れないとつぶやいていました。冗談で、日本の広義流動性、約15兆ドルが世界全体で吹き飛ぶ程度だったら、単なる危機。日本の広義流動性の2倍の富が吹き飛べば世界恐慌。それを超えたら未知のゾーンと話したら、「あんた、なにもわかっちゃいないようだけど、もう未知の世界は未知じゃないんだよ」と呟いて去られたので、呆然とするしかありません。


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posted by Hache at 22:49| Comment(0) | TrackBack(0) | ふまじめな寝言

2008年10月09日

金の切れ目が縁の切れ目か、縁の切れ目が金の切れ目か?

 日経225が盛大に下げてくれたおかげで、今度は年配の方が「早く売り抜けていてよかったよ」とホッとした様子。不謹慎ですが、1,000ポイント以上下げて、下落幅の金字塔を築いていたら、「ヘ(゚∀゚ヘ)アヒャ 」てな感じになったら、みんな凍ってかえっていいかもと思いました。外国人投資家がリスクマネーを回避しようとする状態では、国内の買い方が弱く、国内の投資家をを食い物にしてきたツケは大きいですね。それにしても、日経平均よりもTOPIXの方がひどい状態で、あまりバカなこともいってられないですが。

 こちらではアイスランドが"natinal bankrutcy"に陥りそうでご覚悟を決めたご様子(まだ債務不履行まで至っていないので、「国家破綻」というのはあまりに大袈裟な気もしますが)。こちらも不謹慎ですが、アイスランドの地理的位置が微妙だなと思って、"Google Earth"で見てみると、冷戦期ならICBMのコースにありそうです。ただ、地図を拡大したり縮小したりしてみると、北西にグリーランド、南東にフェロー諸島があり、冷戦期でも地理的にはソ連の潜水艦が北大西洋に進出するのを扼する位置にあります。軍事音痴なので適当な感覚でしかないのですが。現在では、ソ連の原潜がどれほど稼動できるのか疑問ですし、グルジアやウクライナなど陸続きのところがロシアの狙い目なのでしょう。さすがにアイスランドのねらいがロシアに頼るぞと脅して欧米諸国に金を出させようということではないのでしょうが。

Iceland.JPG

 外務省HPのアイスランドに関する記述ではNATO加盟国で2006年9月までケフラビーク空軍基地に米軍の駐留を認めていたようです。ロシアが本気でアメリカと冷戦期のような対立関係に入り込む能力と意思があれば別ですが、地政学的な価値はかなり低下しているのでしょう。クルーグマンは9月30日のコラムでGlitnir Bankへの6億ユーロの救済策がアイスランドの人口を考えると、アメリカでの8500億ドルに相当すると指摘していて、既にアイスランドの国力を超えている印象です。こちらの記事では2009年末までにアイスランドの金融システムを維持するためには100億ユーロが必要なものの、アイスランドの中央銀行は45億ユーロしか調達できないと指摘されていて、今のところ、ロシアぐらいしか資金を出してくれそうなところがないという状況のようです。仮に、ロシアの融資が本気だったとしても、実質的には地政学的な意味は希薄で、あったとしても心理的にNATOの弱みに付け込む程度でしょう。ただし、Kaupthing破綻の影響は大きく、FTも同情的な記事を載せていましたが、もはや見当たらず、イギリス政府は冷徹にアイスランド「潰し」に動いているご様子。

 英字紙のメインは"rate cut"ですか。邦字紙では「協調利下げ」。FRB、ECBをメインにイギリス、スイス、カナダ、スウェーデンが一律0.5%カット。なんちゃってと言っては失礼ですが、中国も「協調」。それなりのメンバーが揃ったので、一息ぐらいはつけそうですが、ECBの金利が4.25%から3.75%に低下したという報道にため息が出ます。FRBはCPまで買い取ろうという非常手段まで採用しようというときに、3.75%ですか。インフレがまだ怖いんですね。わかります。

 言いにくいですが、FRBが各国の中央銀行にゼロ金利政策を強制するぐらいの思い切ったことをしないと、短期でもあっという間に効果が薄れそうな感じです。これなら日銀も参加できたでしょうに。不思議な因果で日本の政治システムと株式市場の麻痺のリスクが協調利下げを促したという観測もあって、微妙な感じ。日本の政治システムは自民党と民主党の密室談合「大人の解決」に向かっているようで、今のところ、日本にとっては「北風」が吹いたおかげで「太陽」が出現したというところなのかもしれません。しかし、FRBの政策金利が1.5%、ECBが3.75%では欧州市場は収まりますやら。FRBの「蛮勇」には敬意を表しますが、拘束力を欠いた「協調体制」がどの程度まで機能するのか、試練が続きそうな感じです。


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2008年10月07日

出口を失ったマネー

10月6日(月)

 朝、7時半にワーファリン服用。完全に寝坊してしまう。やむをえず、通勤にタクシーを利用。5000円を超える出費は痛い。気がつくと、朝からむくみがあり、悪化はしないものの、一日中、足が重い。立ち仕事が最も負担が高く、歩くのが続き、座ると少しは軽減される。人目につかないよう、足を伸ばしてこまめにむくみを軽減する。まじめに新聞やテレビの報道番組を見ている若い連中が、「とうとう世界恐慌ですか」などと騒ぐ。口からでまかせで、1929年以降の世界恐慌でも、アメリカの失業率は25%だ。逆に言えば、苦しくても4人に3人の雇用は維持できた。その3人に入ると思っていれば、苦しいなりにどうということはない。俺はその3人の1人だと思い込むことが肝心だ。あとで数字を確かめると、でたらめにこんなものだろうと思っていたが、それほど外れていないようで、結果的に嘘をつかずにホッとする。若い連中には、一般紙の代わりに東スポを読め、特に週末はとすすめる。テレビで株の話を聞くな。ビデオ店の火事とかそういう話題のみにせよと緊急の指示。

10月7日(火)

 やはり寝起きが悪く、朝7時にワーファリンを服用。前日の長湯の効果もなく、むくみが生じていた。発症から1ヶ月がたち、別の部署で預かってもらっていた荷物をとりにゆく。申し訳ないことに女性の職員に気を遣っていただき、申し訳ない限り。いまだに、一部の連中が怯えているので、イライラする。冗談抜きでスポーツ紙以外は読むなと指示。阪神が大変で読む気がしないんですよと言われて、実は言っている本人がスポーツ紙をまったく読んでいないことがバレてしまう。テレビは芸能ネタのみにせよなどと言っていたら、ふざけた奴がキャバクラに行きましょう、今なら不景気でおおいに遊べますよなどと杖をついている人間に向かってバカなことを言うので、苦笑するのみ。左足の血の巡りが悪いのに別のところばかり血のめぐりがよくなったらどうすると言いかけて、慌ててやめる。まあ、バカで鈍い方がよろしい。それにしても、世間的には「まとも」とみなされている報道機関ばかりを選んで見ている若者が不安に駆られているのは困ったものだ。報道の自由はまことに結構だが、責任のない自由は醜い。

 診察の予約があり、帰宅途中で病院に寄る。前回、珍しく厳しい表情だった先生のお顔を拝見した瞬間に改善しているのだなとホッとする。ワーファリンの増量後、D-ダイマーの値が大幅に低下したとのこと。肺梗塞のリスクは無視できるようだ。ただし、正常値の10倍を超えており、ワーファリンの投与が不可欠との説明を受ける。あまりわかっていないのだが、血栓が生じて分解してゆく際に生じる物質の値を表しているらしい。血栓ができては消えてゆくという状態のようだ。昔は、最低でも半年はワーファリンの投与が必要だったが、現在は最低1年は我慢してほしいとのこと。ためらうことなく指示に従う。前回は血栓が消滅するまでに1年半はかかったので、2年でも平気だ。ただし、半年後ぐらいに検査入院をすすめられた。まだ先なので時期の決断が難しいが、人間ドックでは無意味とのこと。疾病の元になる原因を洗いざらい検査してしまおうとのことで、時期以外は同意。本日は歩行距離も長く、歩数計で1万歩を超え、帰宅途中で歩けなくなるものの、なんとか帰った。昨日は5千歩で厳しいので、メタボ対策は先送りするしかない。

 最初に事務的な話ですが、コメントとTBの規制は解除しました(催促をしているわけではありません)。管理不能という状態は避けられそうです。本日をもって「日記」は終わりです。読者がどうこうというより、自分で書いててつまらないというのが正直なところ。あとは、手帳に何時にワーファリンを飲んだのかをチェックすれば十分でしょうし。それにしても、杖をついて1万歩というのは目を疑いましたね。たいした距離を歩いていないはずですが、疲れるのも当然でしょうか。この時期に右足を痛めるのが怖いので、手抜きにサボり、死んだふりにない知恵を絞る日々です。若者が世界恐慌におののく日々に、そんな程度で生活に困らないよという余裕のある方、危機ほど萌えるという心臓のある方のみ、「続き」をどうぞ。ここは「寝言@時の最果て」でして、「読んでためになるブログ」ではなく、「読んでダメになるブログ」というのがモットーですので、苦情は一切、受け付けません。ご容赦ください。


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posted by Hache at 23:55| Comment(0) | TrackBack(0) | 不幸せな寝言

2008年10月06日

アメリカのヴァイタリティが失われるとき

10月4日(土)

 午前9時頃にワーファリンを服用。起床後、むくみが残っているものの、外出を控えたためか、悪化しなかった。ただし、杖をもったまま、使わずに10分以上歩くと、むくみがひどくなり、杖が必要になる。

10月5日(日)

 完全に寝坊してしまう。たいしたこともしていないのに疲労のみがたまっている。午前11頃にワーファリンを服用。気がつくと、左のこめかみあたりにうずくような痛み。湿度が高いのは憂鬱。身体全般に異常が生じる。一日中、頭痛が激しく、思考が困難。幸い、日曜日であったことに感謝する。TARF成立に関する本邦の報道で見るべきものはなし。

 土曜に夜更かしをしたのは、久しぶりに『ウォール街』を見たからでした。1987年の作品ですが、冒頭と途中で流れるフランク・シナトラの"Fly Me to the Moon"がなんとも希望と繁栄、そして退廃を象徴するようで、聞き入ってしまいました。作品の主題から離れて場立ちなどが時代を反映していてすっかり懐古趣味に。この映画を見た頃は大学に入学したばかりでしたが、どちらかといえば、アメリカの「資本主義」(最近はこの言葉が私にはあまりに難しすぎるように感じますが)がダメになって、「日本型資本主義」の時代がくるという話のひきあいに出されていたような印象があります。根っからひねくれ者の私は(両親とも子育てに失敗したと絶望されていますが)、この映画のクライマックスの一つ、テルダー製紙の株主総会におけるゴードン・ゲッコーのスピーチの通り、"greed"をあからさまに肯定するアメリカが復活するんだろうなあと大学の先生や先輩連中の話を聞きながら感じていました。言いにくいのですが、1992年の時点ではまさか21世紀まで不良債権問題を引っ張るほど、この国がダメだとは思わなかったのですが。

 オリバー・ストーン監督のメッセージは、バドのお父さんに込められているのでしょうが、なんとなく当時でさえ、その方向でのアメリカ経済の「再生」はないんだろうなあと思いました。頭痛の名残があるせいでしょうか、当時の大学の講義を聴いていて、「アメリカ人はく○んぼが多いから労働生産性が低く、日本には勝てない」とか、「会社を売買の対象とするなどアメリカ型資本主義はいずれ行き詰まる」とか、挙句の果てには「小選挙区制で選出されたアメリカの議員の質は劣悪極まりない」とかアメリカの没落を予測する言動に満ち溢れていました。他方で、マクロレベルでは財政赤字と貿易赤字の「双子の赤字」があって、アメリカ経済はいずれ破綻するという見方も散々、聴かされました。率直に言えば、私自身、アメリカ経済の放つ強烈ないかがわしさを感じましたが、同時に市場経済なんていかがわしいがゆえに発展するものではないのかとも思いました。「欲」に善悪を持ち込むこと自体がはるかにいかがわしいですから。

 The new law of evolution in corporate America seems to be survival of the unfittest. Well, in my book you either do it right or you get eliminated.

 ゲッコーのスピーチは市場における「弱肉強食」へとを導く以外、衰退を避けることはできないと主張していて、それがすべてではないにしても、市場の本質の一面をここまで表現するのは露悪的としか言いようがありません。正確には、このスピーチの前後では微妙ですが、ここでの「自然選択」の主体は企業であって個人ではないのですが。このセリフを聞きながら、当時、勢いが盛んだった邦銀もいつかは敗者になるのかもしれないと感じたりしました。

 懐古趣味に浸りながら、現在に戻ると、危機を克服しては経済のみならず、多方面で世界への影響力を強めたアメリカが今回の危機を克服できるのだろうかという疑問を反芻しました。現状では、ウォール街のいかがわしさへの反発が非常に強い。それ自体はごく自然でしょう。しかし、欲といういかがわしさの根源そのものが失われてしまえば、アメリカは再び、世界経済の中心に戻ってくることはないのかもしれない。欲というのは、ゲッコーのスピーチとは異なって善悪にはなじまない。欲が強烈なほど、そのいかがわしさに人々は辟易するけれども、それは人間味の発露であって、今後の国際金融が以前のように緩やかな規制では済まないかもしれませんが、欲そのものを否定しかねない状態になれば、アメリカの時代は終わるのでしょう。現状では1980年代のような荒々しさをもって復活する確率はかなり低いと感じておりますが。


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2008年10月03日

民主政と衆愚政治 蒟蒻問答

10月2日(木)

 午前7時頃、ワーファリンを服用。前日の長湯のおかげで午前中は足のむくみがほとんどなく、快適。昼食後、徐々にむくみが始まり、午後4時すぎには杖なしでは歩行が困難な状態になった。相変わらず、頭痛がするものの、若干、軽くなる。気圧の変化が激しかったせいかもしれない。帰宅後、むくみがひどく、動悸もあったので、ひたすら安静。久しぶりの青空が美しかった。疲れたけれど、なにか心が安らいだ。

10月3日(金)

 午前7時半頃、ワーファリンを服用。前日は疲労が激しく、入浴もしなかったが、起床直後はむくみがほとんどない。念のため、杖をもって出勤。前日と同じく、午後よりむくみが始まるも、杖なしでは歩けないというほどではなく、安定した状態。頭痛や嘔吐などもなく、無事、帰宅。前日よりも疲労感が少ない。

 どうでもよい話ですが、お辞めになった国交相の発言は民主党支持層には大変、歓迎されている様子で、「麻生さんが早々と切っちゃったのが残念」なんて話がでてきたりします。年配の人の話ですと、発言自体が報道では断片的なので真偽のほどは疑問ですが、成田空港で用地収用に反対派の少なからぬ人たち戦前の教育で育ったそうなので、日教組が戦前から影響をもっていないと、あの発言自体の趣旨が成り立たないそうで。でも、ヘルメットを被った人たちが騒いでいましたよとツッコミを入れると、「ごね得」という以上、いわゆる「一坪地主」とか政治問題化する以前から土地をもっていた人たちが戦後教育の影響を受けたとは考えにくいとのこと。この辺になると、私が生まれる前で訳がわからない部分が多いので、お手上げですね。

 蒟蒻問答といえば、例の騒動ですが、なんとなく近寄りがたい感じ。国民生活センターのHPから厚生労働省の研究結果を読むと、「厚生労働省の人口動態調査によると、不慮の窒息による死亡は年々、増加し、平成17年では人口(原文では「人工」:引用者)10万人あたり9,319名であり、男性の70歳以上と女性の80歳以上では不慮の事故死因の第1位である」とあって、へえという感じですね。ちょっと不思議なのが、続けて「窒息死亡の原因は食物による窒息が半数近くを占めている」とあって、食物以外の原因がなんだろうという感じです。全世代で見た場合、窒息死亡の原因が半数以上は食物以外のものによるのでしょうか。私も子供のときにはとんでもないものを口に含んでいたかもしれないですからね。大人になると、なにも言わなくても女性がとんでもないものを嬉しそうに口に含んでくれるのでびっくりした覚えが(以下略)。

 こんにゃくゼリーといえば、昔、親知らずの抜歯後に食べた記憶がありますが、お通じがよくなりすぎまして、控えたことを思い出します。冷凍して食べるというのは、考えたこともなかったので、いろんな食し方があるんだなあと感心することしきりです。マンナンライフ社のHPで「蒟蒻畑マンゴー味」の包装を見ると、包装全体の画像が小さすぎてよく見えないのですが、子供と高齢者は食べちゃだめよというシンボルマークが入っているように見えますが(小さいので高齢者なのか子供なのか区別がつきませんが)、報道を見ると、このマークが完全にぼけるように各社とも報道していらっしゃるようで、さすがだなあと。報道各社で一方で解散風を煽るふりをして、他方で消費者庁創設のムードを盛り上げて、麻生政権を支える陰謀だったりして。そこで、前国交相におかれましては、「凍らせて食べたら危険なものを食べさせて、ごね得をねらう。これが戦後教育の結果」とちゃぶ台をひっくり返してくれたら、笑えるかも。

 『中国新聞』の2008年10月3日の社説によると、EUや韓国ではゼリーにこんにゃくを使用することを禁止しているそうで、この国は遅れいているようです。消費者がとんでもない食べ方をして死者を出したのに製造者に責任を転嫁し、それを政府が擁護して「お役人」の仕事を増やして一部の人たちを満足させるという衆愚政治の実現消費者重視の政治の実現という点ではこの国はまだまだやるべきことが多いのでしょう。


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posted by Hache at 23:52| Comment(0) | TrackBack(1) | 気分しだいの寝言

2008年10月02日

"divided government" 苦難の道

 日記ではなくて「寝言」なのですが、今回の病状の経緯は治癒したとしても、記録しておきたいので、読者無視ですが、しばらく続けることにいたします。

 朝、6時頃、朝食後、ワーファリン6mgを服用。8時頃、嘔吐、頭痛がひどく、午前の会議をキャンセル。午後も、吐き気が強く、37.5℃の発熱。前回にない症状で、ワーファリンの副作用なのかは不明。会議の結果、来週より午前8時頃までには出勤しなければならないが、足の腫れがいまだにひどく、立ち仕事だけに耐えられるかどうか。6時半ごろには電車に乗れば間に合うので、混雑による不自由さが回避できるのが救いか。正常な判断力がワーファリン増量後、保つのが困難になっており、午後、出勤するも、進捗なし。2004年は長湯は禁物といわれたが、月曜日の晩にぬるめのお湯に30分ほどつかっていたら、むくみがとれ、呼吸も楽になり、動悸も収まった。血管が拡張して溶解していない血栓の動きが気になるが、しばらく長湯でリラックスを続けるのがよいのだろう。

 当然なのかもしれませんが、あれがダメならこれとブッシュ大統領の意思の強さは、一時的な悲劇を招いたこともありましたが、やはり感服します。下院の否決を受けて、「元老院」(上院)で成立させ、再び復活を図ろうとしています。この巧拙は疑問も残りますが。米紙の報道もまちまちで、相変わらず不透明感が強いようです。アメリカの議会の混乱を見てアメリカも日本と変わらないじゃないかという声が多いようですが、下院の"messiness"にもかかわらず、勝海舟の一言がなんとなく浮かびます。

 左様、少し眼に付きましたのは、亜米利加では、政府でも民間でも、およそ人の上に立つものはみなその地位相応に怜悧で御座います。この点ばかりは、全く我国と反対のように思ひまする(『氷川清話』講談社学術文庫 2000年 262頁)。

 FF金利は9月26日に1.08%に低下したものの、9月29日には上昇し、9月30日には2.03%と政策金利をわずかながら上回っています(参照)。ど素人なのでなにか勘違いをしているかもしれませんが、政治的意思決定が遅れている間、中央銀行が介入で支えるのは限界に達しつつあるのかもしれません。システミックリスクを金融当局だけで回避するのはかなり厳しい序協に来つつあると思います。9月29日に0.06%まで低下したT-Billも1%台に跳ね上がっており、3ヶ月物が低下しているものの、「質への逃避」どころか安全資産が見当たらない心理的なパニックが金融市場で続いているのでしょう(参照)。

 10年物国債も緩やかですが、金利上昇の傾向にあり、"Bailout Plan"が成立しても、実際に機能するのにはラグがあるでしょうから、非常に危険な状態だと思います。不成立の場合にはシステミックリスクの顕在化は避けられないでしょう。預金保険額の引き上げは、アメリカでは議会の説得という要素が大きいのでしょうが、万が一のときに備えることで少しは不安を和らげることができるでしょう。ただし、各紙が指摘しているように、財政赤字リスクを高める懸念はしごく真っ当ですし、システミックリスクが顕在化したときにFDICが耐え切れるのかどうか。もともと、"Bailout Plan"は、打ち出の小槌ではなく、相互不信を増幅させている住宅関連を中心に証券化商品をオフバランスして塩漬けにして、CDSによる負の圧力を抑制し、市場が短距離走に流れて自滅しかねない状況をマラソンレースに変えるという話だと考えておりました(素人なので、あくまで「寝言」ですが)。この1週間程度でないよりもマシになり、マラソンレースにしても耐え切れるかどうか、わからなくなったように思います。

 アメリカの政治制度も素人ですが、アメリカでは行政府とは異なる政党が立法府で多数を占める状況を"divided government"と呼んでいるそうです。この状況では上院に強い権限を与えることで、緩和するしくみになっているようです。ただし、今回のように予算がからむ法案の場合、安定化のしくみが機能不全に陥るリスクがあるのでしょうが。ただ、大統領制の下では"divided government"は例外というよりも、「有権者のバランス感覚」なのかは不明ですが、むしろ統治のあり方の一つという状態のようです。

 今回は、"divided government"に対応するプロセスで蓄積された様々なノウハウが機能しなかった。ブッシュ大統領も「レイムダック」状態で調整しきれなかった。それでも、ブッシュ大統領は限界がある中でありとあらゆる手を打ち、事態の重大さを考えれば当然ではありますが、収拾に全力をつきしています。これが不首尾に終わる可能性も無視できませんが、アメリカも日本と同じだねというシニカルな気分にはなれないです。議院内閣制ですから単純には比較できませんが、昨年の参議院選挙後のどこかの島国の政治的混迷を見ていると、アメリカ政治が最悪の状態に陥っているのにもかかわらず、なんともいえないやるせなさを感じてしまいます。


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