2008年10月02日

"divided government" 苦難の道

 日記ではなくて「寝言」なのですが、今回の病状の経緯は治癒したとしても、記録しておきたいので、読者無視ですが、しばらく続けることにいたします。

 朝、6時頃、朝食後、ワーファリン6mgを服用。8時頃、嘔吐、頭痛がひどく、午前の会議をキャンセル。午後も、吐き気が強く、37.5℃の発熱。前回にない症状で、ワーファリンの副作用なのかは不明。会議の結果、来週より午前8時頃までには出勤しなければならないが、足の腫れがいまだにひどく、立ち仕事だけに耐えられるかどうか。6時半ごろには電車に乗れば間に合うので、混雑による不自由さが回避できるのが救いか。正常な判断力がワーファリン増量後、保つのが困難になっており、午後、出勤するも、進捗なし。2004年は長湯は禁物といわれたが、月曜日の晩にぬるめのお湯に30分ほどつかっていたら、むくみがとれ、呼吸も楽になり、動悸も収まった。血管が拡張して溶解していない血栓の動きが気になるが、しばらく長湯でリラックスを続けるのがよいのだろう。

 当然なのかもしれませんが、あれがダメならこれとブッシュ大統領の意思の強さは、一時的な悲劇を招いたこともありましたが、やはり感服します。下院の否決を受けて、「元老院」(上院)で成立させ、再び復活を図ろうとしています。この巧拙は疑問も残りますが。米紙の報道もまちまちで、相変わらず不透明感が強いようです。アメリカの議会の混乱を見てアメリカも日本と変わらないじゃないかという声が多いようですが、下院の"messiness"にもかかわらず、勝海舟の一言がなんとなく浮かびます。

 左様、少し眼に付きましたのは、亜米利加では、政府でも民間でも、およそ人の上に立つものはみなその地位相応に怜悧で御座います。この点ばかりは、全く我国と反対のように思ひまする(『氷川清話』講談社学術文庫 2000年 262頁)。

 FF金利は9月26日に1.08%に低下したものの、9月29日には上昇し、9月30日には2.03%と政策金利をわずかながら上回っています(参照)。ど素人なのでなにか勘違いをしているかもしれませんが、政治的意思決定が遅れている間、中央銀行が介入で支えるのは限界に達しつつあるのかもしれません。システミックリスクを金融当局だけで回避するのはかなり厳しい序協に来つつあると思います。9月29日に0.06%まで低下したT-Billも1%台に跳ね上がっており、3ヶ月物が低下しているものの、「質への逃避」どころか安全資産が見当たらない心理的なパニックが金融市場で続いているのでしょう(参照)。

 10年物国債も緩やかですが、金利上昇の傾向にあり、"Bailout Plan"が成立しても、実際に機能するのにはラグがあるでしょうから、非常に危険な状態だと思います。不成立の場合にはシステミックリスクの顕在化は避けられないでしょう。預金保険額の引き上げは、アメリカでは議会の説得という要素が大きいのでしょうが、万が一のときに備えることで少しは不安を和らげることができるでしょう。ただし、各紙が指摘しているように、財政赤字リスクを高める懸念はしごく真っ当ですし、システミックリスクが顕在化したときにFDICが耐え切れるのかどうか。もともと、"Bailout Plan"は、打ち出の小槌ではなく、相互不信を増幅させている住宅関連を中心に証券化商品をオフバランスして塩漬けにして、CDSによる負の圧力を抑制し、市場が短距離走に流れて自滅しかねない状況をマラソンレースに変えるという話だと考えておりました(素人なので、あくまで「寝言」ですが)。この1週間程度でないよりもマシになり、マラソンレースにしても耐え切れるかどうか、わからなくなったように思います。

 アメリカの政治制度も素人ですが、アメリカでは行政府とは異なる政党が立法府で多数を占める状況を"divided government"と呼んでいるそうです。この状況では上院に強い権限を与えることで、緩和するしくみになっているようです。ただし、今回のように予算がからむ法案の場合、安定化のしくみが機能不全に陥るリスクがあるのでしょうが。ただ、大統領制の下では"divided government"は例外というよりも、「有権者のバランス感覚」なのかは不明ですが、むしろ統治のあり方の一つという状態のようです。

 今回は、"divided government"に対応するプロセスで蓄積された様々なノウハウが機能しなかった。ブッシュ大統領も「レイムダック」状態で調整しきれなかった。それでも、ブッシュ大統領は限界がある中でありとあらゆる手を打ち、事態の重大さを考えれば当然ではありますが、収拾に全力をつきしています。これが不首尾に終わる可能性も無視できませんが、アメリカも日本と同じだねというシニカルな気分にはなれないです。議院内閣制ですから単純には比較できませんが、昨年の参議院選挙後のどこかの島国の政治的混迷を見ていると、アメリカ政治が最悪の状態に陥っているのにもかかわらず、なんともいえないやるせなさを感じてしまいます。


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