2008年10月12日

ほのぼの?日本政治

 おカネの話ばかりで嫌気がしてきたので、土曜日の『産経』を読むと、「昭和正論座」や千野鏡子「注目したい海の安全保障」などで目先のことを離れて、長期的なことを考えるゆとりができました。平日の「正論」で読む価値があるものがなくなってきているように感じますが。千野氏の論考で高坂正堯「海洋国家日本の構想」が引用されていて、あらためて読み返していると、当然ではありますが、「寝言」とは異なった構想力とともに、現代的には古くなってしまった事実認識を含んでいるとはいえ、高度な常識論を育んだ京都という風土に思いをはせました。

 さて、笑えたのが、「形は国が決める!?」という記事で、なんとも平和ですねえ。自民党消費者問題調査会で「子供が見て、食べたら死ぬとわかるようにしないと。それぐらいはできるでしょう!」と「河野太郎氏ら出席議員が怒声を発する」「蒟蒻問答」のような知的なニュアンスのかけらもないストレートで活発な議論が行われていたようで、お元気ですね。マンナンライフを破産に追い込むために法の不備を補うべく、議員立法でゼリー規制を強化するそうで。記事でも「法の下での平等」について触れた上で、「野田聖子消費者行政担当相は10日の会見で『モチはのどに詰まるものだという常識を多くの人が共有していると強調した」のに対し、厚生労働省が「ゼリーだけを規制し、モチやアメを規制しない合理的根拠は見つかりにくい」と主張しているご様子で、バ○な政権与党でも「お役人」がなんとか支えているんだなあと感心しました。「神輿は軽くてパーがいい」てなところでしょうか。

 同じ面で「金融強化法を復活民主対策」という記事があって、例によって詳細がわからないのですが、民主党も今回の金融危機を受けて対応策を立法化する動きがあるようです。記事では対応策が適切かどうか判断できませんでしたが、『蒟蒻畑』潰し(ぺんぺん草も生えないようにされたいご様子)をやっている政党よりははるかにマシでしょう(さすがに政府内では「ゼリー規制新法も、『なぜゼリーだけかと野党に突っ込まれても答えようがない』(政府関係者)という認識があるようですが)。『産経』に誘導されているような気もしますが、どちらが時宜に適した統治を目指しているのか、かなり評価を変えたほうがよいのかもしれないと思いました。明治以来の太政官政府の伝統は民主制を排除するものではなく、さすがに軍部という大馬鹿者は制御できませんでしたが、現代でもボロボロになっても機能するのかも。外交・安全保障政策に関しては民主党の政権担当能力におおいに疑義がありますが、食の安全の確保ではいまだに毒餃子の問題でさえも明確なスタンスがない状態では、徐々に「政権交代リスク」への感度が低下しつつある今日この頃です。「食の安全」だけでなく、そのうち「食」そのものをどのように確保するのかが大変な時代になるかもしれませんが、これとて自民党の無作為の結果。まあ、自民党の方が芸のない芸人より笑わせてくれるネタを提供してくれている分、嫌なことをほんの一瞬とはいえ、忘れさせてくれるネタ政党としては民主党よりも芸達者なのかも。窒息しそうなほどは笑えないので、安全ですしね。


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posted by Hache at 01:05| Comment(0) | TrackBack(0) | ふまじめな寝言