2008年12月13日

大阿呆峠(続き)

 ほお、タバコ税を引き上げると発言されたら、即、撤回。次は消費税率の引き上げを3年後に検討するという発言を与党が否定ですか。なかなか「保守本流」の言葉のキャッチボールは奥深いですな。ま、事実関係が不明瞭なまま、「年金テロ」などと平気で騒ぐマスコミのいい加減な伝聞にすぎないので、どうでもよいのですが。とりあえず、この状況下で将来とはいえ、増税に関するコミットメントは禁物ですね。財政出動はあまり意味がないのでしょうが、政府が不況に無関心どころか、将来、痛めつけるぞというシグナルを発するのは危険すぎますので。

 それにしても、原作のテイストを台無しにしているのは、われながら、嫌なものだなあと。しかし、あの伝説の原作・アニメの「オタク」と思われるのも、本当のオタクの方に失礼ですし。このあたりが妥当かなと。個人的には、「映像特典3 ぷにえニュース」が関節技(サブミッション)の実写版とくれば、いけている感じですが。もちろん、最終回も大和田先生の「酒は飲んでものまれるな」とか「タイフーン…なんちゃって」とか「いや〜ん、痛いよん」(佐藤利奈さんが干しなまこを食べようとする瞬間)に続く「まさか北海道で泳いでいるときには女優さんの口におさまるとはね」などの発言はすばらしいのですが、ラジオのトークを聴いたあとでは(以下略)。

 しっかし、妙に時代感覚が一致していて、こういうタイプの子が子供時代にいたなあと思っていたら、なんと生年が大和田先生とどんぴしゃとは……。ガンダム(東海地区)を外れと思って途中で見るのを止めたのは痛恨事でした。1969年生まれって微妙なんですよね。70年代生まれに近いのに、そこには入れてもらえない。60年代前半生まれのノーテンキさにはついてゆけない。でも、年上からはジコチューなんて言われて、「どうせB型でしょ?」と年下に何度、言われたことか(涙)。

 話がぶっとびますが、格闘系で人口に膾炙している高橋留美子『らんま1/2』の場合、キャラの特異体質と日常における「気分」がストーリーを構成する重要な要素でしょう。典型としては「獅子咆哮弾編」です。この作品は、シュール・ナンセンス・リアリズムの傑作です(?)。不幸という気分の動きという日常のなにげないことが主調低音を構成しており、そのバカバカしさが格闘を通して表現されれています。コロンの「「重い『気』を生じ『気』を落とし、『気』が沈む…。口で言うのはた易いが…」がという気分の動きこそ、明示された『らんま』の個々の作品の構成する基本であり、それは暗黙に読者と共有されていることが前提となっています。なによりも、『らんま1/2』の特徴は、共有されていることが明示されないことでしょう。あえて明示する必要が無かったからでしょう。

 他方、大和田秀樹『大魔法峠』ではキャラ設定のみならず、世界観を作者が構成しており、いわば現実世界におけるアンチテーゼとして提示されています。このような世界観を読者に明示しなければ、気分の動きという日常、多くの人が共通して体験する共有感覚だけでは作品が成立しないのでしょう。作品としては、個々の関節技(サブミッション)の成立を省くなど細かな点で、高橋先生の芸風(漫画雑誌の連載形態の変化も無視できませんが)とは異なりますが、シュール、ナンセンス、リアリズムなど底流は類似の点も多いです(なお、大和田先生は熱血物として書いた初期の作品がギャグマンガとして扱われてしまい、現在のようにやさぐれてしまったという不幸な履歴を抱えておられるので、あえて「ギャグ」は外しております)。そこに、現代における大衆的な絵巻物語の困難さと頽廃を感じます。作品が頽廃しているのではなく、現実の価値体系が混乱しているために、現実社会の「建前」を破壊することを出発点としなければならない大衆的絵巻物の困難さなのでしょう。『らんま1/2』が受け入れられた時代は、偏狭なPTAなどを除くと、そのような煩雑な手続きが不要な幸せな時期でした。

 とまあ、屁のつく理屈をこねていますが、どちらも私にとって面白ければよいという「外道」にはどうでもよい話ではありますが。なんといっても、高橋留美子先生にせよ、大和田秀樹先生にせよ、緩急、直前のコマとのギャップ、コマごとのほどほどの凝り方などが心地よく、要は楽しいわけでして。それにしても、アニメを見ても、二次元キャラには萌えずに、おまけ映像特典を見てゆくうちに二次元で表現される三次元リアルキャラに萌えてしまうのは、なんとも想像力の欠けた人間であることを感じますね(遠い目)。

 ちなみに、カテゴリーは「ふまじめな『寝言』」。原作とも、実在の人物とも、「まったく」関係ありません。そこんとこ、よろしくね!


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posted by Hache at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ふまじめな寝言