2009年01月29日

麻生政権への不支持

 ようやく麻生総理がご自身の方針をまとまって説明されました。各紙夕刊に全文がでていますが、首相官邸HPで念のため、確認しました。全文を拝読して、「支持しない」から「不支持」に変わりました。理由は単純で、個々、挙げられている政策メニューというよりも、むしろ政策のプライオリティにまったく賛同できません。外交・安全保障政策は別ですが、経済政策をこの優先順位で実施されるのはご勘弁願いたく、今年の9月までは我慢でしょうか。

 まず、今日の経済にいたる道のりを整理されていますが、当初、民間の「美徳」などが強調されているのに、政策の主たる対象を産業から個人の生活へと転換することを説明する際に、唐突な印象はありますが、「日本の行政は、産業の育成には成功しました」という表現が出てきます。私自身は、戦後の諸産業の成長に行政が補助的な役割で貢献したことを否定できないと考えておりますが、行政が産業を育成したというのはそもそも事実に反するでしょう。国有企業や昔の公社、繰り返し公的資金が投入される金融業、公的関与の強い事業などは別として、多くは民間部門の努力によって産業として確立してきたと思います。

 私は、「当面は景気対策、中期的に財政再建、中長期的には、改革による経済成長」と、申し上げております。

 この優先順位は、実現可能かどうか、さらに現在と将来の要請に応えるものなのか、疑問です。小泉政権の後半からそれに続くあまりに不出来な二つの政権の間に、わずかではありますが、財政収支は改善しました。それは、民間部門の資源の再配分が進み、経済成長が実現した結果でした。小泉政権下の「構造改革」には財政再建も含まれていましたが、それが実現したのは、「実感がない」という批判はあったものの、ある程度、安定した経済成長が続いた後でした。したがって、財政再建の前提は経済成長が持続することであり、問題は、そのために政府が実行できる手段が限られていることです。

 市場経済における経済成長の主体は、民間部門における家計と企業であって政府ではありません。「改革による経済成長」で挙げられている個々の施策は試したら結構ですが、「雇用や市場の創出に重点を置いた」成長戦略といっても、その具体的な施策が効率(消費者の満足や企業の利益)と合致しなければ、ムダでしょう。この項目に限りませんが、個々の施策を統合する発想に経済的なインセンティブを考慮している部分は、私が読んだ範囲ではごくわずかです。しかも、そのほとんどが政府が上からインセンティブを与えるという姿勢であって、農業改革でもディスインセンティブの問題は無視されています。労働や資本の部門間移動が起きないインセンティブ、ディスインセンティブの問題を無視した「改革」など「絵に描いた餅」でしょう。

 政策の優先順位としては、恐慌による痛みを和らげるのが第1位でしょう。ただし、この施策は緊急避難であり、不況下で生じている資源配分のミスマッチを解消するプロセスを緩慢にする副作用があります。不安を早期にあるレベルに抑制した上で、資源の再配分を妨げているディスインセンティブを確実に取り除いてゆく努力が不可欠でしょう。

そのために、政府は何をなさねばならないか。私たちは、この点についても既に多くのことを学んでいます。それは、「官から民へ」といったスローガンや、「大きな政府か小さな政府か」といった発想だけでは、あるべき姿は見えないということです。

政府が大きくなり過ぎると、社会に活力がなくなりました。そこで多くの先進諸国は、小さな政府を目指し、個人や企業が自由に活動することで活力を生み出しました。しかし、市場にゆだねればすべてが良くなる、というものではありません。


 「官から民へ」というスローガン、「小さな政府」と「大きな政府」という発想だけでは経済運営はできないそうですが、「官から民」、「小さな政府」というスローガンの下で1980年代の英米や中曾根政権下での改革、小泉政権下で実施された施策は「市場にゆだねればすべてが良くなる」というナイーブなものではなかったでしょう。公的部門が日英では多くの事業で非効率を発生させ、アメリカでは規制による市場機構の制限が一時的には好ましいパフォーマンスをもたらしましたが、1970年代の混乱をへて非効率なシステムになりました。政府の事前の設計による規制も非効率ですが、市場も常に効率的な資源配分をもたらすわけではなく、競争による試行錯誤によってようやく調整されるものでしかありません。この30年近い経済の変化は、「市場にゆだねればすべてが良くなる」などというナイーブな発想によるものではなく、市場メカニズムが機能するためにはどのような政府のサポートが必要なのかという問題がありました。麻生総理の施政方針演説は、「底の浅い」経済評論家レベルの経済観に依拠しているだけであり、「危機は、むしろ飛躍するための好機」を再び混迷へと導く危険が高いと思います。


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2009年01月26日

恐慌下のリーダーシップ

 書き終えてから気がつきましたが、この「寝言」が800回目になります。「寝言」が一つ、二つ、三つ……八百と考えると、眠くなる前にバカだなあという感じ。誤解の内容に申し上げておきますが、決して暇ではなく、今週は社外にでることばかりなので、「寝言」も浮かぶ暇がないかもしれません。とりあえず、自宅のPC環境も復旧したので、今週はお仕事命でゆきたいものです。

 一番なくても困らない動画編集以外のソフトをほぼ導入して、一応、自作機はほぼトラブル前の状態に戻りました。問題はC521のUSB関連のトラブルですが、当面、ソリューションを思いつかない状態です。GeForce6150が扱いにくいので、マザーボードを交換してしまおうと思いましたが、やはりデルの仕様で、マザーボードの大きさがあわず、あきらめ気味です。

 間抜けなことに、液晶モニターの保護フィルターの貼り方を間違えていたので、ため息が出ます。I・OデータのDA-PFG221を買ったのですが、なんとか安いところで5,000円をようやく切るという信じられない価格で、なんと液晶モニター本体の5分の1弱ぐらいしました。一応、貼り直しができるのですが、一度、接着面についてしまったほこりがとれなくて、迂闊にやると、さらに事態が悪化しそうです。空気清浄機をガンガンかけた禁煙の部屋で作業したのに、手順を間違えて焦っているうちに、いつの間にか、ほこりが2箇所も入ってとるのに一苦労です。空気が入ってかえって画面が見づらいのですが、それでも作業領域の広さは助かりますね。


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2009年01月25日

結婚したいですか?

 なんとか自作機は無事に動作しております。年始から危機モードが続いたので、部屋があちらこちらごちゃごちゃしていて、うっかり整理すると、でてこなくなるものもありそうで、ちょっと怖いです。正直疲れましたが、机の前がとてもきれいになったのはありがたいです。ようやく懸案だった22型のワイドモニターが使用できる状態になって、作業領域の広さにびっくりです。テレビ代わりに使うには画質が低いのですが、パソコンのモニターとしては十分すぎるぐらい。バックアップしていたファイルを移すのも、非常にスピーディで楽でした。Acronisなどのイメージリカバリーソフトもあるにはあるのですが、どうも使いこなせないので、昔ながらのファイルごとのバックアップにしています。「My Documents」内のフォルダーを移動するのに2分弱というのは驚きです。C521だと5分はかかるので、USBの機能は本当に大切だなと思いました。優先順位の高いソフトからインストールし直しているので、まだ完全に復旧はしておりませんが、安定した動作が続いて安心しました。経済とか気が重い話をするには疲れておりますので、安直な「寝言」です。

 


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2009年01月24日

「危機」の後始末も大変ですよ?

 やっと自作機はトラブルから脱しました。もう思い出すだけでゾッとしますが、OSが起動するようになればどうにかなるという見通しは甘く、何度も、システムの復元を実行しては、結局、クリーンインストールに追い込まれるというパターンの連続でした。原因自体は、おそらくほとんどがウィルスバスター2009とWindows XPのDefenderの競合ではないかと思うのですが、どのような手順でインストールしたらよいのかがわからず、苦しみました。

 最終的に、カワセミさんのご指摘どおり、自作機の場合、SP2をインストールしたら、(1)直ちにSP3を適用する(統合化ソフトでできたイメージを焼けないので、ダウンロードしたプログラムをそのまま実行)。(2)各種ドライバーを設定する。ネット経由で登録を求めるドライバ類は後回しにする。(3)ネット経由で認証を要求するドライバやソフトをインストールする前にウィルスバスター2009をインストールする。たぶん、昨年の夏は、こんなに苦労しなかったと思うのですが、手順がちょっとでも狂うと、おかしくなるので、今でも少し不安があるのですが。とはいえ、すべてのソフトをインストールするところまではいっておりませんが、デリケートな認証を要するソフトをインストールして、ライセンス部分をコピーしたら、簡単に使えるようになってびっくりです。Mathematicaなどが使えなくなると、一時期よりも価格が下がったとはいえ、ソフト1本20万弱の「投資」(全部で約90万円)が必要になるので、ホッとしました。

 当初は、今考えるとバカなことをしていたものだと思いますが、ネット経由でSP3を適用して、他のHotfixもネット経由で適用しておりました。これをやると、ウィルスバスターのファイアウォール機能が無効化されてしまい、あまり問題がないのかもしれませんが、微妙に怖い部分もあり、さらに、他のドライバを導入すると、不安定になることが多く、SP3の適用をすぐにMicrosoft Updateからダウンロードしたファイルからの実行に切り替えましたが、ネットに接続するタイミングによっては同じ現象が発生しました。極端な話、Creativeのサウンドカードのドライバを導入後、ネット経由の登録があるのですが、ウィルスバスターの導入と同時ですと、なぜかファイアウォールが無効になってしまいます。これが火曜から水曜までの状態で、疲れてしまいました。危機の後も睡眠不足でして、たまらないです。

 次に、SP2のまま、ドライバとウィルスバスターをインストールしてから、SP3をあてるという手を試しましたが、必要最小限のソフトをインストールすると、なぜかシステムエラーが頻発してダウン。木曜の夜はこれでもう嫌になりました。コメント欄をよく読んでおけば、まず、Microsoft Update経由ではない方法でSP3を適用してドライバを適用するという手順を踏めばトラブルがほとんどなかったのですが、やはり素人というのは自分でも怖いものです。あれがダメならこれ、これがダメならあれと定見もなく、試して勝手に疲れてやがる。

 なんとか金曜日の晩に自作機はほぼトラブル以前の状態に戻りました。ただ、このまま安定してくれるのかは微妙なところですので、自作機でネットにアクセスしながら、C521のUSBトラブルを解決しようとしたのがまずく、イメージリカバリーで工場出荷時の設定に戻したら、なんとUSBフラッシュメモリを挿入する段階は正常なのですが、外す段階でいきなりエラー音です。「ハードウェアの安全な取り外し」のアイコンをクリックして、該当のドライブを停止させた上で、外そうとしても、バルーン自体、出現せず、外すと、いきなり抜いたときと同じエラー音が発生します。最も、外付けHDDでPCと連動して電源が落ちるタイプでは、停止させると電源が落ちるので、気にするほどではないのかもしれませんが、やはり怖いです。

 それにしても迂闊なことに、工場出荷時の状態でキーボードとマウス以外のUSB機器を接続したことがなかったので、初めて気がつきました。このマシーンのマザーボードは確かnvidiaだったかなと思いながら、CPU-Z(CPUID)で確認したら、GeForce6150でした。購入したのが、2007年6月頃でしたが、既に古くてネットで検索しても、USB関係のパッチがなく、USBのトラブルが絶えないマザーであることだけが確認できました。USBの怪しい動作は手に負えそうにないので、こちらは、事故を起こさないように使うことにしました。

 ずいぶん無駄な時間を使ってしまいましたが、自作機でマザーボードのメーカー(ASUS)が提供しているドライバや各種ユーティリティで導入する価値があるもの、ほとんどないもの、入れると動作が不安定になるものの区別がようやくできるようになりました。それにしても年始早々から3週間近く棒に振った計算で、多難な一年の始まりです。


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2009年01月19日

危機の克服?

 土曜日の「寝言」で不適切な表現がありましたので、訂正いたします。デルのC521を「セカンドマシーンとしてすら、不適格です」とまで書きましたが、やはり優秀でした。これで、USB関連のトラブルさえなければと思います。迂闊にも、日曜日まで勘違いしていたのですが、光学ドライブもSATA接続で、これが大活躍しました(ただ、読み込みの際の爆音は心臓に悪いのですが)。あとは、コメントでご指摘頂いた"memtest"を今まで知らなかったというのは恥ずかしい限りです。メモリー増設が直接のきっかけだったので、素直にメモリーの問題から考えればよかったのですが、最初は狼狽し、次にあれこれ考えすぎて、肝心なことを忘れておりました。現在、Windows Home editionを再インストールして、memtest86+でチェックが終わり、正常に起動できる状態になりました。

 結果からすると、現時点で判明した異常は、(1)Windowsの起動領域になんらかの異常があり、私の貧しい知識では回復コンソールでは解決できず、再インストール以外に解決できなかったこと、(2)メモリーもしくはスロットのいずれか、もしくは双方に異常があり、POSTで停止が生じていたこと、という2点です。「ASUS EZ Flash2」が相変わらず、すべてのディスクを表示するので、単に仕様が変わっただけかもしれませんが、微妙に気もち悪いのですが。以前のバージョンでは、USBメモリーを挿入しておくと、CD-ROMドライブとして認識していたのですが、Cドライブはドライブ名が空白なのですが、それ以外のドライブは意味不明の記号が並んで、光学ドライブは正常に製品名が表示されます。とりあえず、早急にマザーボードを変えるところまではゆかなかったので、様子を見ながらよさげなマザーを買おうかなと。再度、テストをかけてからになりますが、メモリスロットの異常の可能性が高いので、買い替えも考えておいた方がよい状態です。

 それにしても、今回の「危機」のおかげで、しみじみ凡庸な人間だなと感じますね。「危機」のきっかけがメモリー増設だったので、増設した部分を外して作業していたのですが、増設したスロットには異常がなく、既に使っていたスロット、もしくはスロットで使用していたメモリに異常が生じていたことに気がつきませんでした。思い込みがよくないのは当たり前なのですが、これまで正常な動作してきたスロットの方に異常があるというのは、完全に盲点になっていました。ありがちなことではありますが、増設してから異常が生じたので、増設したスロット、もしくはメモリーに異常があると思い込んでしまったことが、危機を長引かせてしまいました。

 もう一つは、狼狽と焦りです。これも平凡な話ですが、昨年、苦労したものの、とくに初期不良もなく、立ち上がったせいで、この種のトラブルに不慣れでした。まあ、凡人なので、トラブルで狼狽するのはしょうがないよねと慰めるしかないのですが、こういうときはやはり冷静になるのが肝心だなあと。「ヤバイ」と思ったら、深呼吸して対応するゆとりがありませんでした。これが焦りと混じると、もう意味のないことを繰り返して、疲れるだけです。自己評価よりも幼稚だなと思いました。今となっては、先週からの作業は無駄なことばかりでした。性懲りもなく、同じことを繰り返すのかもしれません。他方で、年を食ってくると、無理がきかなくなり、なんとなく「まあ、こんなもんだろう」という気分になることも増えてくるので、それを老化と呼ぶのか、成熟と呼ぶのかは主観に属する問題でしょうが、私みたいな凡人からすると、歴史に学ぶどころか、経験から学ぶことができれば、やはり優秀な方なのでしょう。

 末尾になりましたが、適切かつ有益なコメントを頂いたやすゆき様にお礼を申し上げます。


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2009年01月18日

最悪のPCトラブル

 とうとう自作したマシーンがOSの再インストールもできない状態になってしまいました。C521も、SP3をあてるとUSB接続機器の動作がが不安定になり、IE7を導入すると問題が多く、やむなくSP2にIE6で対応しています。それにしても、自作機をメインにしようとしたのは無謀だったのかも。今頃になって気がついたのですが、ネットではP5Q-EのUSB関係のトラブルが多くて、びっくり。今まで、よくトラブルなしで済んだものだと思います。どうも、BIOSを1703にアップデートしてから、極端に不安定になったので、元に戻そうと、既にダウンロードしてあった古いバージョンのBIOSに戻そうとするとエラーがでます。OSをインストールしていないデータ専用のHDDをプライマリーにしても、XPのSP2のままインストールしようとしても、CDからデータを読み込んでディスクの状態を確認する段階で弾かれてしまって、BIOSの再起動が始まってしまいます。「おまじない」と変わりませんが、当分、マザーからリチウム電池を外して、放置して、工場出荷時の状態に戻ればラッキー、このままOSを受け付けない状態が続けば、マザーを買い換えるしかなく、非常に厳しい状況です。C521も相変わらずUSB関係のトラブルが多く、セカンドマシーンとしてすら、不適格です。「ハードウェアの安全な取り外し」を実行しても、USBで接続している機器が停止した状態で取り外すと、エラー音が出るので、恐怖から一度、接続したUSB機器を取り外すときには電源を落としてからという不便な状態です。こちらは、BIOSを古いバージョンに戻すことができますが、ほとんど関係なく、SP3を導入するか否かに関係なく、USBの不具合は何度もイメージリカバリーをかけても元に戻らないので、このまま使うしかないのでしょう。正直、最悪の事態を超えてしまったので、開き直って、なすがままでいいという気分です。

 事実上、徹夜に近い状態が続いているせいか、机の上の照明スタンドの蛍光灯までが不調。蛍光灯を換えにでかけた時間が遅かったので、近くの量販店はしまっておりましたが、スーパーでなんとか売っていたものの、1,380円とちと高い。背に腹は代えられぬとばかりにレジにもっていったら、なんと100円均一で消費税を含めて105円。この1週間で一番、嬉しかったことがこれでは本当に不幸せです。

 以下は、自分用のメモです。「寝言」というより日記みたいなものなので、「寝言」もどうかと思いますが、他人に読まれることを前提として書いておりませんので、悪しからず。自宅ではオフィスソフトやメールなどを利用するだけに留めていて、ネットへのアクセスも、極力、最小限にしております。


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2009年01月13日

イラク戦争とガザ情勢

 気がつくと、目の疲労が著しいです。単純な作業ばかりですが、モニターを見ている時間がどうしても長くなるので、本を読もうとすると、視力が一時的ではありますが、ひどく低下しているように感じます。昨年後半から経済関係のことばかりですが、ガザ情勢やウクライナ情勢なども目を通すようにしております。結局、『世界の論調批評』で紹介されている記事を読む方が話が速く、われながら進歩のなさに悲しくなるのですが。

 イスラエルのガザ侵攻に関しては善悪是非の判断やイスラエルへの感情を排除することが難しく、一見、事実の報道のように見えても、文章を書いた本人の価値判断や感情を読みとる能力がないととりあげることが難しいです。というわけで、『世界の論調批評』で紹介されている「ガザ情勢1」(参照)と「ガザ情勢2」(参照)は、安心して読める内容です。今回の軍事行動の成否は別として、ガザ情勢を冷徹に観察されているので、まあ、「信者」と言われれば、あえて否定しませんが、日本語で書かれている情勢分析としてはこのような大局的な観察が優れていると思います。

 今回の事態を目のあたりにしながら、思い出すのが、イラク戦争でした。ブッシュ政権からオバマ政権に交代する際に、ブッシュ政権の8年間を断罪しようという雰囲気がアメリカのメディアからも感じます。先週、日本語の新聞は読まないと書いたものの、国内メディアは政権交代をどう報じているかと見ると、署名入りの論説の多くはイラク戦争を失敗であったと断言しています。成功と失敗を区別する基準がかならずしも明確ではないので、その一つ一つを論うのはバカバカしい気もしますが、塩野七生『ローマ亡き後の地中海世界 上』(新潮社 2008)のように、シチリアの見事な「ノルマン・コンクエスト」と対比して現代のどこかの国も見習ってほしい鮮やかな戦後処理だといわれれば、相変わらずですねえと苦笑しながら、ごもっともとも思います。この本は正月にテレビを見ずに貪り読んだ唯一の本なので、とりあげたいと思いつつ、目先のことに追われていたら、たかが2台のパソコンの処理に追われているうちに、探さなくてはならない存在になってしまいました。

 イラク戦争の占領統治が不首尾であったとすれば、塩野さんが指摘するように、あまりに長く、統治される側にとってあまりに苦痛であったことでしょう。もちろん、私は統治する側、アメリカの立場からものを見ておりますが、アメリカにとっては重荷であったかもしれませんが、統治される側に立てば、評判の悪いことをさっさとやってしまうことがベストであっただろうと。親米政権を樹立するのであれば、反米的な言論はなんらかの形で統制した方がよく、武力でもって反乱分子を鎮圧するのであれば、圧倒的な兵力でもって短期間に踏み潰すのがよい。悪逆非道の臭いがするでしょうが、「悪事」は盛大に派手にやる方が、やられる側にとっても幸せなものです。もちろん、民間人の虐殺とか「アブグレイブの屈辱」のような虐待などは逆効果なのでここでいう「悪事」には含まれませんが。懐古趣味になりますが、私自身はイラク戦争は過半以上の成果を収めたとはいえ、戦略上の目的を果たすには至らなかったと考えております。


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2009年01月12日

危機の連鎖(私的な話)

 そういえば、メモリーを余計に買ったままにしておいたので、自作機に増設しましょうと作業を始めたのが、金曜日の晩。ファンの前にほこりがたまっていたので、翌朝に掃除機で全部、吸い取りました。当初のメモリーとまったく同じCFD販売のFIRESTIX Heat(FSH800D2B-K2G)でしたが、よく見ると、昨年の夏に買った分はバッファローのブランドで、増設用のメモリーはCFDの名前でした。失敗の第1は、内部ケーブルを電源・接続用ともにすべて外して作業をしなかったこと。これで作業スペースが狭くなり、あとで気がついたのですが、OSをインストールしてあるハードディスクの電源ケーブル・SATAケーブルに気がつかないうちにぶつけてしまい、緩ませていました。第2に、サウンドカード(Sound Blaster vx5.1)を同時に再度、組み込んだために、エラーの原因が複雑になってしまったことです。

 しかも、机の前で作業を始めてしまったので、いすに座った状態でPC本体を腿に乗せた状態でいじったりすることも多く、おそらく昨年の夏の血栓ができたのも、この作業が遠因かあるいは自覚がないだけで直接の原因だったのかもしれません。予備として2007年6月に購入したDELLのC521があるのですが、いつも危機は単独でこないもの。ネットにすら接続できない状態まで追い込まれてかなり焦りました。こういうときに限って、仕事の関係でメールがくる始末で、いやな予感がしたうちにすべて片付けてなんとか仕事へのダメージは最小限に留めましたが、連休がすべてといってよいほど部屋の中で終わってしまいました。

 システム的な危機はわかりませんが、やはり個人のレベルでは慢心と過去の「悪行」(不作為・作為を問わず)が危機の原因なのかもしれません。軽い気持ちで始めたメモリーの増設から、予備のPCを動員してもネットに接続できない事態に至るとは。リダンダンシーを準備しているつもりでも、慢心があれば、無意味になることを実感しました。


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2009年01月09日

Stimulations, stimulations more!

 自分で昨日の「寝言」を読んでいて赤面してしまいました。朝からよくもまあ恥ずかしいことを書いているものだなあと。病院で想定している刺激よりもはるかに強い刺激を受けてしまい、困惑してしまいました。それにしても、院長先生の正確な年齢は存じませんが、70歳近い方であるのは間違いなく、触診のときの力強さに驚きます。あの指圧のおかげで肩こりなど一撃で吹き飛ぶのではと思うぐらい、刺激があります。心臓内科ですので、ほぼ完全予約制ですが、評判がよいのでしょうか、年始早々から混んでおりました。

 強引な展開ですが、邦字紙は元旦のテレビ欄ぐらいしか見ておらず(たぶん、その程度しか見ない人が大多数では)、RSSリーダーやメールなどで届く記事のタイトルを見ると、イスラエルのガザ攻撃と並んで"stimulus"を含まない記事が届かない日がないという状態です。Wall Street Journalが2008年12月16日に配信した社説、"Barack Obama-san"(参照)を読んで感想を書こうかと思いましたが、さすがに日本人としてはあまりに自虐的すぎるので断念。既に、昨年の段階からオバマブームの割りに懐疑的な記事がパラパラとですが見受けられたのが、議会との話し合いが始まるとともに、表面的には厳しい批判は避けているものの、懐疑的なムードが伝わってくる記事が増えています。

 どこかの島国では野党様がこども手当てでしたか、名称は忘れましたが、お金を給付する案を出されていたそうで、支給対象となるであろうこどもがいる家庭では「くれるというならもらうけれど、そんなばら撒く金がどこにあるの?」という素朴な疑問で頭がいっぱいだったご様子。で、与党様までなんとか給付金をばら撒くそうで、そんなに財政に余裕があるのなら、「恒久減税」を反故にしたのを元に戻していただければ十分なのですが。さすがにオバマ次期大統領も、"stimulus package"(あるいは"stimulus plan")の実施にあたって議会側からの財政規律の弛緩という批判を避けなければならず、米紙の報道では説得に必死のようです。


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2009年01月07日

ウォームビズの不効用

 身近な方だけでなく、こちらをご覧の方々に昨年の8月以来、温かい激励を賜り、心より感謝いたします。今週の診察でD−ダイマーの値が血栓がほとんどないといってよい水準まで下がったとの所見を頂きました。年始だけに混んでいて、待合で30分ぐらい熟睡してしまいましたが(このところ4、5時間しか寝る時間がとれませんので)、ワーファリンの服用は今年一杯、続くものの、血液検査のレベルでは正常値になっていたそうです。超音波エコーの結果は来月の診察待ちですが、担当して頂いた看護士さんの話では、先生の診断を待たなくてはいけませんがという留保はあるものの、圧迫を加えたときの右足の付け根の反応と左足のそれとでほとんど差がなかったそうです。ご心配をおかけして誠に恐縮です。

 さて、昨年の11月というと遠い過去のように感じてしまうのがちょっと変な感じです。そろそろスーツでは寒いし、コートは微妙という時期でして、新しいカーディガンがほしいなあと。今、着用しているのは、安物とはいえ、貧乏人としては大奮発して2万円を出して買ったカーディガンなのですが、お気に入りにもほどがあって、袖のあたりがボロボロになってきました。スーツの下にカーディガンですと、やはり袖のあたりの摩擦を避けることができず、手入れも悪かったので、ちとまずい状態。6年目にして買い換えようかと考えてお店に寄ったのですが、もうカーディガンは置いていないとのこと。スーツに合わせるのならベストですよと言われて、購買意欲が薄れてしまいました。デブ、もといメタボにはベストは似合わないので、残念でした。

 ここから逆恨み全開ですが、今、着ているカーディガンを買ったのが確か2002年頃でした。なにも調べずに適当に書いていますが、当時はやれクールビズだウォームビズだなどというバカな話はなかった時期だったと記憶しております。なぜ、これほど毛嫌いするのかと問われれば、地球温暖化対策だからといって、政府に服装まで指図されるいわれはない。政府にぎゃあぎゃあ言われなくとも、職場としては服装に関して極めて弾力的なので、見苦しくない程度に夏ならネクタイをしなくても済みますし、冬はネクタイが見えないぐらい厚着をしても、仕事をしていればノープロブレム。クールビズのおかげでネクタイをしなくてよくなったなんて喜んでいる人を見ると、しみじみ日本人には自由の概念は、理念でしかなく、日常ではないんだなあと思ったりします。私の友人で数人のチームで数十億単位の取引をしている営業マンなどはとっくの昔に「カジュアルエブリデイ」だったりして、職場では浮いているものの、実績を挙げているだけに、誰も何もいえない状態だったりします。

 さらに、逆恨みを重ねると、クールビズだのウォームビズだのくだらない施策のおかげで、それまでスーツにネクタイ、コートというワンパターンの服装だった方まで市場に「参入」してきたおかげで、昔からカジュアルとビジネスの中間で素知らぬ顔をして服を探していた人間には迷惑千万です。言葉自体は一時期からすると、はるかに耳にしなくなりましたが、着るものに困ってしまう。そうでなくても、30代に入ってから、これという服がなかなか見つからなくて困っていたのに、政府がくだらない施策をぶち上げると、撹乱された市場は元には戻りません。まったくもって余計なお世話ですが、国家公務員の方がクールビズ「発令」とともにネクタイをしている人が皆無になったのを見て、この国の公務員はしみじみ奴隷なんだなと死んでも口にはできないことを感じたことを思い出します。まあ、カーディガンが廃れてきているのは、ウォームビズとはあまり関係なく、着用する消費者が減っているだけだとは思いますので、あくまで逆恨みですが。

 それにしても、今年で「17歳」になるセーターも負担を軽くしてあげる必要があるものの、代役が見つからず、困ったものです。服装一つとっても、時代の流れには勝てず、似合わないベストを買うのか、最近の流行にあわせるのか、悩ましい日々です。


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posted by Hache at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 健康な?寝言