2009年10月11日

10年後には別の世界?

 東アジア共同体なるものが英米から見たらどう映るのか。大東亜共栄圏みたいに見えるだろうと。ただ、戦前と異なるといえば、ごく短期間とはいえ、東南アジアから欧米勢力を排除する実力をもっていたのに対し、安全保障の根幹部分をアメリカに依存しているだけに、なんとなく滑稽感があります。ただ、アジアからアメリカを排除しようという動きだと映るのは必定で、鳩山首相の作文が米紙にとりあげられてから、ちょっとは頭を冷やすのかと思ったら、なんとも軽率ですなあ。一番、粗野な反応ですが、naked capitalismの"Greater East Asia Co-Prosperity Sphere Coming?"というエントリーは事実誤認が多いものの、まあ率直な反応だろうと。鳩山外交が最後にあるような利害計算からなされたものかどうかは疑問がありますが、合理的に考えようとするなら、まあそうとれないこともない。あまり反論する気にもなれない気分です。あの御仁は、ご自分でも"alien"と称しているので、日本人でも行動が理解できないとはさすがに言えないですしね("invader"という気もしますが)。

 リーダーで読み込んでオバマ大統領のノーベル平和賞受賞を知りましたが、ため息が出ました。オスロの嫌がらせかと思いきや、授賞理由をざっと見たら、ああ、ブッシュ政権への意趣返しですねという感じでしょうか。なんとも稚拙な受賞理由の作文だ。正直なところ呆れてしまいましたが、オバマは断るだろうと思ったら、受けちゃった。この二つの出来事で日曜日は時事ネタは一切見ないことにしました。

 日本の指導者は反米ととられても不思議ではないことをやっているのに、たぶんそのような意識すらないのでしょう。アメリカの指導者はヨーロッパに振り回されている。このような状況で日米安保が10年後も続いていたら、幸運としかいいようがありません。見てはいけないとは思いつつ、日本の新聞のサイトを見たら、岡田外相がカルザイと会見しているし、もはやカオス。日米の指導者に共通するのは、現状認識がきわめて甘いということでしょうか。土曜に平日に溜めていたアフガン関連の記事に目を通しましたが、すべてムダになってしまいました。平和賞の受賞を受諾してから、オバマがひどく小さく見えてしまう。アフガンの増派でも、どうせ碌な決定にならないだろうという先入観から自由になるのが難しいです。

 経済危機はそれはそれで大変ですが、先進国が既に成長の限界に達しつつあるのかもしれず、控え目にいっても、これ以上の生活水準の向上は技術の進歩があっても、フラットになるのだろうと。しかし、これに政治的な危機が重なると、もはやありとあらゆる可能性が開いてしまう。世界恐慌の後や1970年代とも異なった国際的な無秩序が広がる可能性が増している現状に戦慄を覚えます。
posted by Hache at 23:39| Comment(0) | TrackBack(0) | 不幸せな寝言