2010年03月01日

銀で泣かないで

 一応、登録はしているTwitterですが、いまいち使い方がわからない。そんなわけで結局、つぶやくこともなく、過疎の「時の最果て」でつぶやくわけですが。それにしても、浅田真央さんが銀で涙を浮かべたのにはびっくりしました。もう言いたいことはわかったよって?

 まあ、そうなんですけれどもね。五輪で銀メダルといえば、世界で2番目。私は舞台に立つことさえない。毎日を振り返れば号泣しなければならない。お気楽に見ておりましたが、考えると気が遠くなるような話です。

 エキシビジョンの演技は最高でした。素人目にはフリーは難しすぎて、やや硬い印象もありましたが、エキシビジョンの演技は見惚れてしまいました。飛びぬけて高い運動能力を余すことなく披露していて、赤い矢が遠く彼方へと飛んでゆくようなスケールを秘めているなあと。なおかつ優美さも感じさせる演出もよく、見ていてちょっとした心地よかったです。

 男子フィギュアのプルシェンコはやはり巧いし、楽しいです。演技がどうこうというのは素人の手に余りますが、とにかく存在感が素晴らしい。私のスケートを楽しんでほしいという欲求が素直に表現されていて、とにかく楽しい。対照的に、ライサチェックが衣裳はやはり黒ですかと苦笑しますが、華麗ですね。

 で、非国民としては、やはりキム・ヨナの演技の完成度の高さにうっとりします。あまりテクニカルなことはわかりませんが、小学校のときの読書の時間の前に瞑想で流れていたマスネの曲をスケートでここまで優雅に表現できるのかと。世代的には浅田真央とキム・ヨナが競い合ったら、どんな美しい演技が見ることができるのだろうかと。見ている方は気楽ですが、並々ならぬ競争がこれからも続くのでしょう。

 ふと思うと、2008年9月から急速に顕在化した金融危機でグローバル化の負の側面ばかりが目立っていましたが、可能性に満ちた世界にいるのだと実感します。モノ・カネの国際的な移動は一時的に機能不全に陥りましたし、現在でも動揺はありますが(今でもギリシャ救済で独仏は"muddle through"しようと苦しんでいます)、ゆっくりと回復を始めています。ヒトのグローバル化は、移民問題のように互恵的な側面では語れない問題が多いのでしょう。しかし、モノやカネにしても動かすのは人間だ。もう、世界が分断されたブロックに戻ることは難しいのでしょう。ただし、それを担保するのは現状では国家間の協調しかないでしょう。今回の大会では中国人選手の活躍にも目を見張りました。問題は、中国共産党、あるいは中国政府が協調を支える一員へと変化させることでしょう。現在の中国は、現状を変革する勢力で留まるでしょう。用心深く、国際秩序を壊しかねない行動を軍事で抑止しながら、中国政府が諦めるまで限られた資源を活用するのが肝要だと思います。それは困難な事業かもしれませんが、中国の秩序を変革しようという野心を抑えることができれば、可能性の世界がかつてみない繁栄を生む。そんなことを思いながら、冬の四年に一度の祭典を楽しみました。


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posted by Hache at 01:18| Comment(0) | TrackBack(1) | 気分しだいの寝言