2011年09月27日

無駄な時間のつくり方

 SSDの速さがわからないなどとほざいておりましたが、旧式の職場の環境と比較して、爆速であったことを実感します。単に気のせいですが、システムをチューニングしたわけでもないのに、動作が益々、軽快になっていて、重い作業はたまにしかしないのですが、重いとすら感じなくなっているので、ちょっと怖いかも。あ、そんなことで幸せをかみしめていたら、携帯がまた壊れました。どこでどんな圧力をかけたのかすら記憶がなくて、薄すぎるのも問題かもと。外側に損傷の後がなく、内側の液晶だけがピンポイントで真っ黒になっているので、原因は不明です。

 他方、個々の情報は取引相手とでは重要なのですが、右から入って左から流さないともたないぐらい情報量が多いので、脳みそもSSDぐらいにならないかなあと。必要なときにランダムアクセスが速くて、不要になったらさっさと記憶から消える。そんな脳が欲しい日々です。

 そういえば、先週の木曜日だったかな、NHKの夜9時のニュースは、トップが帰宅難民で、とうとう被災地をだしにするのをやめて露骨だなあと。ローカルニュースでやれという感じで、どこも同じかなと思って、もう一度10時頃にテレビの電源を入れて、『報道ステーション』をつけたら、まずは被災地でNHKよりも時間が短かった気がしますが、はるかに分析的に映像を流していて、あれま。30秒ぐらい首都圏の帰宅難民の映像が流れて、次は名古屋市守山区の防災の問題を取り上げていて、ほほおと見入ってしまいました。

 区内に8ヶ所ほどしか非常用のサイレンがない上に、住宅地から離れているため、住民の多くがサイレンそのものに気がつかなかったとのこと。さらに、気がついた人もサイレンの意味が分からなくて、なにをどのように対応したらいいのかが分からなかったとのこと。加えて、100万人を超える市民を対象に避難勧告が出されたのにもかかわらず、収容できる避難所が5万人程度だったとのことでした。田舎ではあるものの、僻地とはいえない程度の地方都市在住者としては他人事ではなく、はるかにコミュニティが機能していた東北地方ですら、あれだけの被害がでたのですから、3月11日クラスよりも軽微な災害ですら、襲われたときに、非常に危険な環境で暮らしていることを実感しました。

 しかし、民放が主要ニュースを幕の内弁当のようにうまくまとめているのに、NHKのバランス感覚のなさは異常で、たまにしか見ないからたまたま目に付いただけだとは思いますが、7時のニュースはもう昔からひどいそうで、あらあらという感じ。まあ、公共放送様を過信していただけのようです。ただ、土曜日に久しぶりに出張先で『朝日』を買ったら、一面トップがユーロ圏の問題で、隣に光速を超える質量を持った素粒子が発見されたというニュースが同じ程度の比率で出ていたので、噴出しそうになりました。物理学とかまったくわからないので、アインシュタインの相対性原理を否定する話とかはさっぱりなのですが(学生時代に読んだ原著論文では光の速度一定とか他の座標系に対する絶対性などの相対性原理というのは一種の公理であって、実証された事実ではないという程度)、ギリシャ問題と並べると、感動がヨーロッパで生まれたという熱い解説をいくら読んでも、「物理学者の道楽に金をかける時代じゃないの!」と裏の真意を読みたくなってしまいます。

 8月から国内ばかりですが、土日が、勤務先で潰れるか、出張という状態で、もう限界。今週の日曜に最後の出張から帰ってきて、疲れ果てていたのですが、無性にテレビで軽い番組でもと思いましたが、国内のお笑いにはついてゆけず、後の番組もさっぱりだったので、CATVのオンデマンドで軽そうな洋画でもと思ったら、『恋とニュースのつくり方』(Morning Glory)がVODにあったので、見ていたら、感想も浮かばないぐらい、気分にマッチして、楽しかったです。「時の最果て」の中の人は、俳優でパッと見てわかるのが、ハリソン・フォードだけという終わっている人なのですが、ヒロインのBeckyが失業するあたりから思い話のはずなのに、実にタッチが軽くて、ラブコメとサクセスストーリーを安直に組み合わせただけなのですが、ここまで安直だと、かえって爽快な感じでした。

 ツボにはまったのが、Adam Bennettがハリソン・フォードが演じるMike Pomeroyを世界で3番目に嫌いだと言っていて、残りの二人は途中で知らない女優と金正日だというあたりでした。あとは、テロップに性的スキャンダルが出ている状態でカーターの顔がでてくるあたりで、また大笑い。あとは、マイクが自分の経歴を語るあたりで、パウエルやチェイニーなど共和党ばかりで、ライスさんははめこみでしょうが、テレビ画面でマイクと並んでいるあたりも、本人がOKしたのかとびっくりでした(オバマ政権のグダグダへのあてつけか)。アメリカの全国地上波ネットワークの事情には疎いのですが、NBCとABCとCBSが三大ネットワークだというのはさすがにパッと出てくるのですが、CBSだけは実名で出てくるのはちょっとびっくり。"Today"という朝のショーが実在するのも知らなかったです。頭の固いマイクをキャスターに引っ張り込むのに、契約書を調べて600万ドルを失いたくないでしょと落とすあたりは好感度大。テレビは報道だと説教するマイクに、娯楽と言い切るベッキーも爽快。まったく知識がない状態で見たので、細かいところはわからないのですが、ベッキーのお母さんが、娘が失業したときに、8歳で夢を見るのは素敵で、18歳でも同じだけれど、28歳で夢を追うのは(以下略)というあたりはしんみりせずに、笑ってしまいました。ラストでCBSの"Today"にヘッドハンティングされたベッキーの服装がお姫様みたいで、ついつい見とれてしまいました。ピンク色のヒールでこんな上品なものがあるのかというあたりもびっくり。Colleenもいい味ですし、一杯、笑い転げましたが、久々に、深く考えずにすっきりしました。

 仕事とは別に、震災関連で重たくて妙に理屈っぽい話でうんざりしたり、なんかすごそうだけれどやたらと薀蓄話を聞かされて、興味がなかったら無価値なのになあと疲れたりした後で、見たせいか、癒されました。あとでネットで検索したら、女性向け(女子力アップ!みたいなのりみたい)らしかったので、ちょっだけ恥ずかしくて、「寝言」とはいえ、辞めておこうかとも思いましたが。長期不況が本格化する時代に増税とか気が狂っているとしか思えない話題ばかりの時代ですので、ついつい、『29歳のクリスマス』で松下由樹が「明るい光景に点々と暗いところがあるのと暗い光景に点々と明るいところがあるのとどちらが幸せなんだろう」みたいな問いを発していたのを思い出すのですが、後者を笑い飛ばして生きるというのは、難しいけれども、そう過ごしたいものだと思ったりします。


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posted by Hache at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ふまじめな寝言

2011年09月22日

スマホとラーメン

 ネットで見ていたら、台風で愛知県が大変だなあと。帰宅してNHKの9時のニュースを見ていたら、なんとういう首都圏ローカルの情報しか流れないのかとびっくりしました。まあ、さすがに最初の20分ぐらいは大変だなあと思うのですが、延々とやられるとうんざりしますね。帰宅難民がどうたらこうたらとか、首都圏の交通情報とか、1時間を超えてやられると、もっとひどい被害のところは報道しないのかとなります。津波は別格ですが、堰止湖でもできないと、テレビとしてはおいしくないのかなと。9月11日前後の番組もおしつけがましいですし。東北地方太平洋沖地震を忘れることはないのですが、忘れるな、忘れるなとしつこく言われると、うんざりします。拉致問題のときに、1年たって母上が、毎日あの話ばかりされると、疲れるとこぼしておりましたが、週一でスイッチを入れるかどうかのテレビでも私には十分うんざりです。震災復興の財源がないから復興が進まないという流れをつくっているのには嫌味を込めて感心しましたが、世代を超える話となりますと、消費税率換算で2%(年間5兆円)もあれば十分で、最初の十年にお金がいるなら、なにも増税にこだわる必要はないでしょうね。通常の長期債で十分ではと思うのですが(世代間の公平なら、金額を考えても、年金の方がはるかに問題だとしか思えないのですが)、世の中的にはそうでもないみたいなので、この話題は避けているのですが、帰りの電車で信頼しているエコノミストに聞いたら、東京が変じゃないですかとのこと。地方都市に住んでいると、財務省の「魔の手」が伸びないので、とても気楽です。どうも東京の識者なりの話や報道を見ていると、下の画像のような目で見たくなりますね(職場からアクセスされている方はクリックしないことをお勧めします)。ちなみに、「復興目的」の増税が、それ以外の財源になるんじゃないのという疑念があるということです。関東地方のエコノミストとか経済学者というのはバカ正直にツイッターだと書いてますね。あれを読んだら、ああ、復興の負担を将来世代に回さないのが目的ではなくて、それ以外に、「専門家」(笑)の主観で必要だとみなした分野にお金を使いたくてしょうがないのがわかります。人から国家権力でむしとってきた金であるにもかかわらず、自分の主観でここに回そうなんて発想は私には『三國志』とか『信長の野望』とかでしかできないです。個人的には住民税の所得割を廃止して、均等割部分を月3万円で統一してくれたら、とても嬉しいのですが(本当はもっと多くても大丈夫ですが、自分の所得をネットにさらすほど、破廉恥ではないので)

http://imas.ath.cx/~imas/cgi-bin/src/imas9393.jpg

 まったく話は変わりますが、AT&TがTモバイルを買収する件を取り上げたら、あまり説明がよくなかったような。アメリカの合併・買収の実務に疎いので、この程度の合併で裁判になっては大変だなあと。司法省の言い分自体は理解できるのですが、いまだにHHIとかで買収をブロックするというのは古色蒼然としているような。かなり端折った「寝言」ですが、AT&T分割による通信の規制緩和というのは、分割のスキーム(主として長距離通信市場と市内通信市場を別の市場として分割する)や自然独占とされた市内通信でベル電話会社と持株会社に異常なほどの規制強化が行われたという点で問題が多かったというのが原点にあります。垂直分離というのは、規制緩和という「大義名分」の下に、行政府が仕事をつくる側面があって、需要側のニーズや供給側の技術進歩を行政府が把握して適切なスキームをつくることは原理的に無理な以上、新規参入を認めて、AT&Tに相互接続を義務付ければよく、そのルール作りは面倒かもしれませんが、FCCは1980年代に利用者アクセスチャージの引き上げで議会や州の公益事業委員会を説得できなかった時点でアウトでしょうね。私が見ていたのは主として、1995年ぐらいまでのアメリカの通信産業でしたが、その頃はまだ、電話料金も下がり、通話料は増え、分割されたAT&Tが1991年には史上最高利益を上げるなど、AT&T分割後の通信産業がバラ色にアメリカのウォッチャーには映っていたようです。いわゆる「ITバブル」を経て後、金融危機を経験する前には、かなり悲観的になっていて、1996年通信法は欠陥だらけだし、そもそもAT&T分割なんてやらなきゃよかったという見解をロバート・クランドールあたりが出していて、ずいぶんと変わったなあと。個人的には、遅きに失したとはいえ、加入者アクセスチャージ(SLC: Subscriber Line Charge)を引き上げたのは、通信自由化によって期待される、内部相互補助の抑制へと大きく進んだということでしょう。最も、ITバブル崩壊後には、足回りを十分にもたない事業者が競争の結果、内部補助の原資を出す体力を失ってたために、結果的に市内通信会社に料金の引き上げが可能になったことが大きいのでしょうが。分割直後から1980年代後半にはAT&TやMCIなどが負担した事業者アクセスチャージ(CCLC: Carrier Common Line Charge)は、15年以上前に作った資料によると、実に売上高の4割を占める状態でした。AT&T分割の意義は、独占の解体というよりも、規制の下で、市内電話料金を抑制したい連邦議会や州の公益事業委員会の政治的な圧力によって、いかに料金体系が需給を反映しないという意味でゆがんだものになるということをアクセスチャージ制度を導入することによって、白日の下にさらしたということでしょう。

 話を元に戻しますが、アメリカの移動体通信(向こうでは"wireless"という表現が多いので、無線通信とした方がよいのかもしれませんが)では、この10年ぐらい合併が多くて、AT&Tに待ったをかけるのは市場シェアやHHIだけの問題ではないだろうなと。Wall Street Journalが2011年9月18日に配信した L. Gordon Crovitzの"AT&T and the Economics of Monopoly"というコラムは、AT&Tがいまだに独占の象徴として扱われていることを示していて興味深いです。ただし、加入者もしくは有料記事でしょうから、あまり紹介できませんが。司法省がHHIとか市場シェアなど形式にこだわる限りは、市場支配力の強化につながると懸念するのは、当局としては当然でしょうと言わなかったので、些末なツッコミを入れられたのは鬱陶しかったですが。個人的には、米紙の報道で興味深かったのは、New York Timesが2011年9月1日付で配信したJenna Worthamの"T-Mobile May Suffer if AT&T Deal Fails"という記事です。最近になって、TモバイルがiPhoneの発売を来月あたりから行うという報道もあるので、記事でTモバイルは買収が完了するまで端末の新規契約を凍結しているという叙述は、疑問が残るものの、もし、Tモバイルの買収が失敗すると、ウェブ上ではいろいろな投機目的の憶測が流れているが、CATV事業者以外には買い手がつかないというのは、それが正しいかは別として、推論のプロセスが興味深いです。

(1)スプリントは、異なる規格を採用している事業者を買収すれば、巨額の投資が必要になるため、買収が困難であろうという指摘は、この部分も技術的なことがわからないので留保月ではありますが、それが真であれば、AT&Tの側には投資のインセンティブが存在するとともに、投資の原資を確保する体力があるということなのでしょう。なお、Verizonの基地局数が4,300に対し、Tモバイルの基地局数は5,400だと指摘しており、周波数帯の確保とあいまって、AT&Tが投資するインセンティブがあるとも思えます。

(2)アップルやグーグルがTモバイルを買収した場合、(本業ではない)通信ネットワークの運用に労を割くことを避けたいだけではなく、他の通信事業者との関係を悪化させることを懸念しなければならないという指摘も興味深いです。iPhoneはアメリカではAT&Tが独占的に販売していましたが、とっくに崩れており、他の国でも複数のキャリアがアップルと取引を行う、あるいは取引を行う交渉をしていました。日本だけがソフトバンクだけでしたが、こちらもauが販売するようで、元々、スマホ自体、個人的には利用したいとも思わないのですが、通信では投資をケチって再生エネルギーがどうたらこうたらとか胡散臭い会社が武器を失うのは悪くないなと。

 話がそれましたが、AT&Tによる買収が失敗した場合、Tモバイル単体では落ち目の状態で、代わりの買収相手となるとCATV事業者だというのは、説得力があると思います。ちゃんと確かめていないのですが、CATV事業者がAT&Tに代わって買収する場合、州のPUCの規制下に入るので微妙な部分がありますが、AT&Tが買収する場合とCATV事業者が買収する場合を比較した場合、現段階で前者の方が消費者にとって不利益を与えるのかどうかは、私では判断がつきかねます。寡占化が進むことへの懸念を明確に反証するのは難しいのですが。スプリントが提供しているパケット制限なしの料金の維持可能性には疑問を呈する向きも多いので、iPhoneの発売とともに制限なしの新料金プランがあるから、これをもって市場支配力の形成に懸念をもつ必要はないという意見にその場で同意しましたが、説得力に欠けますね。AT&TやVeriozonは極端に通信料が多いユーザーに課金ではなく、通信量そのものに上限を設けているので、技術進歩とともにボトルネックが解消するかもしれませんが、過渡的には市場支配力が高まる可能性を否定するのは難しいでしょう。簡単に言えば、移動体のトラヒック増加を口実に、現状はトラヒックを制限しているものの、通信料金を値上げする素地があり、AT&Tのシェアが高まれば、寡占化によって競争が制限され、料金の値上げが生じるという問題を排除することはできないでしょう。

 ラーメンの話ができませんでした。まあ、よほどお暇な方は「続き」でもどうぞ。



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2011年09月06日

過去へ飛んでいく青い鳥

 吉川英治『三国志(八)』(講談社 1989年)の408頁に下記の記述があります。

 魏の成都占領とともに、蜀朝から魏軍のケ艾に引き渡された国財の記録によると、
 領戸二十八万
 男女人口九十四万
 帯甲将士十万二千人
 吏四万人
 米四十四万斛
 金銀二千斤
 錦綺綵絹二十万匹
 ――余物これにかなう。
 とあるからそのほかの財宝も思うべしである。


 小説のあとがき部分に相当しますから、出典がないのはやむをえないのでしょう(陳寿の『三国志』の蜀書あたりであろう気はしますが、原典で確かめていないので不明としておきます)。他方で、蜀の滅亡は263年ですので、時期は明確です(ちと言葉足らず。人口の数字は10年程度のずれはありうる)。他方で、ウィキペディアには、「漢代の地方制度」の項目に後漢期の益州の戸数が1,526,257、口数が7,242,028とありますが、出典および時期は不明です。両者の出典が不明なことや後者の時期も不明な点を考えると、実数を比較するのはかなり危険です。後漢の益州と蜀の支配地が一致している保障もありませんし、なにより、蜀の時代に人口が8分の1近くまで減少したというのも考えにくい部分もあります。ただ、後漢の時期には、一戸当たりの人口が約4.7人だったのが蜀の末期には約3.4人と大幅に減少していることは、将士や吏の数を人口から除いている可能性もあるのですが(人口に将士と吏を加えると一戸当たりの人口は約3.9人)、家族構成を大きく変えてしまうほど、苛政が後漢末から三国鼎立の蜀の時代まで続いていた可能性があるのかもしれません。官渡の戦い前後の曹操の支配地が荒廃していたのは、黄巾の乱や董卓の専横、曹操による略奪などで信憑性が高いのですが、北伐による益州の疲弊も同程度だったかもしれないという妄想をしていたわけです。もっといえば、「出師の表」にある諸葛亮の風韻の高さは疑いようがないのですが、政治的手腕や軍事的能力には疑問に感じる部分が多いので、そのような目で見ているからかもしれないのですが。

 「寝言」なので、上記も数字のお遊びです。しかし、海外の株式市場の浮き沈みを見ても仕方がないと思っておりましたが、DAXの落ち込み方には、NYダウと同じく指標としてはあまりに粗いとはいえ、今後のユーロ圏が浮上してくる時期が見えない印象を受けます。FTSEを使わない理由は、低水準で安定していて安心感があるせいなのですが。クルーグマン先生は雇用統計を受けて"1937"という簡潔なコラムを書いています。原始的なケインジアンに戻るべしというのはやや難しい気もするのですが、緊縮財政をやめよという主張は、現時点では説得力があると思います。まあ、古代中国と比較する気はないのですが、現状で欧米諸国が緊縮財政を続ける、あるいはアメリカの場合、実施することは苛政に等しく、あまりにリスクが大きいのでしょう。私のちゃらんぽらんな経済の感覚では、民間部門が苦しい状態のときに、政府がもっと取り上げて、無駄な使い方をするというシグナルを出すのは危険だということが理由です(古典的なケインジアンには、政府という「見える手」による非効率にあまりに鈍感なのでついていけません)。

 どこぞの島国の財務大臣があまりに軽量級だというので、詳しく調べている方がいて参考になりましたが、ちょっと甘いような。「神輿は軽くてパーがいい」というのは、本来、役人風情が神輿の担ぎ手になるのは越権もいいところでしょうが、民主党中心の連立政権の混乱振りを見れば、傀儡の野田が財務省と相談して増税を実施するための広告塔としてもってきた人事という深読みをしてしまいます。もちろん、「寝言」であり、なんの根拠もありません。ただ、役人が扱いやすい財務大臣というのは、現状では非常に危険でしょう。わざわざ自分で「外道」だとバカ正直に書くのもあれですが、日本人というのは根っからよい人が多くて、震災復興のためなら増税もやむなしという人が多くて、閉口しました(被災地が復興期(おそらくは数十年単位の話)に入る頃に全国が不況に陥っては本末転倒。まだ、震災の衝撃は和らいではいないので、震災の財源という「錦の御旗」で関係のない予算の手当てができてしまう状況ですから)。最悪の時期に最悪の選択をするというのは既に経験済みですし。現政権で歳出削減といっても、せいぜい数兆円単位でしょう。増税は十兆円単位になりかねず、生活水準を2割削減してひもじい思いを抑えるためにはどうしようかという算段をしなければなりません。

 「蒼い鳥」は未来へ向かって歌ってくれそうですが、現実には過去に向けて青い鳥を探す時代に入るのかなあと。どうでもいいのですが、吉川英治氏が北伐が成果を収めなかった一因といして「漢朝復興」が当時の中国人に受け入れられなかったのではないかというあたりで(384頁)、笑うところではないのですが、思わず笑ってしまいました。文庫版の初版が1989年なので、このあたりは学生の頃には読めていなかったか、読んでいなかったのでしょうが、戦前の文学者というのは中々、侮れないなあと。演義ベースで書いた著者の諸葛亮の人柄を偲ぶ「諸葛采」で、これですからねえ。復古ではどうにもならない、しかし未来にも希望がもてない時代を生きている者としては、おかしみを感じつつ、文学者というのは時として本質をえるものだなと感心したりします。


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posted by Hache at 01:11| Comment(0) | TrackBack(0) | 気分しだいの寝言

2011年09月04日

まあ、なんでも、いいですけれど。

 仕事の合間に『三国志』関連のことを考えておりましたが、なかなか思うように欲しい資料がなくって、あまりまとまらないですね。元々は、赤壁の戦いがわからないというところから官渡の戦いも渡河戦があったはずだなあと思いながら、当時の船はどう動だったんだろうと思って、あまり期待せずに検索していたら、『三国志博物館集解』というサイトを見つけて、びっくりしました。「時の最果て」を始める前に見た記憶がありますが、これは濃いなあと。読み出すと、止まらなくなるので、おそるおそる拾い読みです。あとは、7月ぐらいにようやく再読が終わった吉川英治の『三国志』のあとがきにある蜀の人口を見ていたら、この数字の出所も気になるのですが、家族構成が古代にしては「核家族化」しているのが気になりました。こちらはウィキペディアに後漢のデータがあるのですが、いつの時期なのか、出典が明記されていないので微妙ですが、一世帯あたり5−6人が平均となるので、やはり北伐で疲弊したのかもしれないなと。

まあ、なんでも、いいですけれど。

 内閣総理大臣が代わってなんかいいことありそうという方が多いようで、おめでたいですね。東証一部時価総額を見ていると、この先生きのこるのは大変だなと。なんとか260兆円台を回復したとはいえ、この水準からスルスルと上がる材料もなく、低水準で安定してしまうと、増税で財政再建なんて意気込むと、所得税の最高税率は100%、消費税率も30%とか素敵な世界が待っていそうで・・・…。

まあ、なんでも、いいですけれど。

 ギリシャ危機が定番になってくると、「ギリシア悲劇」じゃなくって、「ギリシア喜劇」みたいですなあ。既に、7月の段階で次のタイムリミットは9月半ばというのは周知の事実(参考)なので、笑えないような、笑えるような。アメリカも雇用の増加がゼロで萎え気味のご様子ですね。10年間もこの状態が続けば、中国共産党がでかい顔をするのを止めるのは非常に難しいでしょうね。若い人には、私みたいなおっさんになる頃には、中国人の靴をなめるか、欧米との細く弱い絆を維持するのか選択するときが来るかもしれないから、よく考えておきなさいよと言っていますが、あまり聞いていないようです。

まあ、なんでも、いいですけれど。

 トリポリの中心を抑えたら、終わりと考えていたご様子の好戦派の方が多いようで、おめでたい限り。イラク戦争に賛成して、リビアへの介入には反対というのはへそ曲がりもひどいものだとわれながら思いますが、ない袖は振れず、ない胸は揺れないものです。ああ、いかん、まじめな話を書こうとしていたのですが、楽しい動画ばかり見ていたので、最後で崩れてしまいました。

まあ、なんでも、いいですけれど。



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posted by Hache at 07:00| Comment(2) | TrackBack(0) | 気分しだいの寝言