2012年06月30日

ウォールストリートジャーナル紙の「ブレ」

 とある動画の変な歌が聞きたくて、あるアニメを見始めたのですが、なんとか仕事に支障が出ないようにするぐらいどっぷりとはまってしまい、(年齢的な意味で)「厨二病×3(トリプル)」の恐怖を身をもって体験しております。どう考えても、普通の女の子がアイドルとして活躍するアニメの方が、まだ健全だと思うのですが、ヤバいものを見てしまった感じでしょうか。

 それはともかく、当初の期待値はかならずしも高くなかったEUサミットですが、スペインとイタリアが見殺しにされることはなさそうだという見通しが立ったようで、米紙の論調も変わってきている感覚です。とりあえずは歓迎しておくのが世の習いなのでしょうかね。Wall Street Journal紙が2012年6月29日午後12時18分(米東部時間)付で配信したGeoffrey T. Smith and Vanessa Mockの記事のタイトルは下記の通りでした。

Doubts Linger Despite Show of Euro-Zone Unity

http://online.wsj.com/article/SB10001424052702303649504577496452961191554.html

 市況欄に掲載された記事ですが、電子配信のみだったようです。米紙といえども、信用しない流儀です。昔の話ですが、こんな「寝言」を書きましたが、単に日本のメディアの質が低いだけではなく、英字紙でも誤報(誤解を招きかねない記事を含む)が生じうるということを忘れるのはちと危険かなと。

 上記の記事ですが、現在では2012年6月29日午後7時21分(米東部時間)付でStephen Fidler, Gabriele Steinhauser and Marcus Walkerが執筆者に変わり、タイトルも記事もほぼ差し替えられた状態です。

Investors Cheer Europe Deal

先のパーマリンクをクリックすると、上記の記事が開くはずです。"Doubts Linger Despite Show of Euro-Zone Unity"はWSJの記事からは完全に削除されています。ドイツがこれほど大胆に譲歩するというのが大きかったのでしょう。逆に言えば、ユーロ危機に関して、日本人の実感できない、悲観と楽観が激しく交錯していることを象徴している話だと思います。WSJはEUサミットへの期待値が低いという観測を流していましたが、現時点では市場が失望するようなボロは出ておらず、凌いだのかもしれません。

 もっとも、本当の地獄はこれからだと思うのですが。財政緊縮は最悪の選択肢だとは思うのですが、緩和すれば、今度は本格的に政府のソルベンシーが問われる局面が生じる確率が上がると思います。ユーロ圏は私の予想を超えてよく粘っていると思います。ただ、財政と金融システム、実物経済の負の相乗作用を止める有効な手立てはまだ見つかっておらず、逆に、今回の合意程度で静まるのであれば、ドイツがさっさとコミットを強めれば済むという、もっとも単純で楽観的なユーロ圏への見方が正しかったことになるのでしょう。時間稼ぎが必要だと考える理由は、現実にはそれどころではないと思いますが、財政制約の下で金融システムと実体経済の負の相乗作用を緩和するだけでも、相当の知恵が必要で、この種の知恵は土壇場にならないとなかなか出ないものですが、時間の経過が事態を悪化させる危険があるものの、知恵が出てくるには分析が不可欠なので、時間を稼ぐしかないだろうと。たぶん、これまでユーロ圏関係の「寝言」をお読みの方には私がユーロ圏をけちょんけちょんにけなしているようにしか映らないかもしれませんが、内心ではよく粘れるなあと感心しております。


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2012年06月26日

ドイツ国債への疑念

 スペインでもよかったのですが、2012年6月25日深夜の段階でスペインが救済を申請したという記事が『日経』のオンラインのトップページにあったので、ああスペインさんは終わりましたねという感じでしょうか。スペインが救済を申請したことではなく、『日経』がトップに持ってくる頃には話が終わっていることが多いので、済んだ話になったのかなと。ギリシャはガン無視していましたが、日本のマスコミが取り上げているというだけでどうでもよいという感じです。後出しじゃんけんではありますが、米紙の世論調査結果を見ていると、ユーロ離脱も辞さずに緊縮を撤回しろという政党ユーロに残りたいが緊縮をまけてねという政党が勝つのはかなり確率が高い上に、緊縮は勘弁してくださいというのもほとんど当たり前ではないかと。国内の報道を、「凝視」(正確には周辺視野で相手のフィールドを把握するので「チラ見」)していると、とりあえずギリシャが大変ですと騒ぎたかったのと、騒ぎが終わって一安心ですと火消しに入るといった具合で、あの業界は「学習」とか「進歩」という言葉とは無縁なんだなあと。もう少し芸があれば、エンターテイメントとなりそうですが、ニコ動だけでもとても全部見るのは無理な勢いでコンテンツが作成されている時期に、あの程度の芸風では無理でしょうなと。

 ユーロ圏の債務問題を話すときには、自分ではまったく自覚がないのですが、とっても嬉しそうなようで、「そんなおっかない話をよく楽しそうにできますね」と呆れられます。「で、どうするんですか?」と尋ねられるのですが、「打つ手はありません」と無責任極まりない一言でさらに呆れられてしまいます。経済学者とかエコノミストとか、現状も碌に認識しないまま、処方箋を切る方々がそうであるのはその方々の生き様でしょうが、私はそうではありたくないというところでしょうか。ユーロ圏の債務問題の場合、先進国が多く経済規模が大きい上に、財政そのものが経済全体の悪化の要因になっているので、打つ手が見当たらないというのが率直なところです。

 経済畑以外の人と話すと、「今でもそんなにアメリカ中心で経済が回っているのですか?」と驚き半分、疑い半分の反応が返ってきます。まあ、ざっくり言って、私が学生時代の時には日本のGNPはアメリカの2分の1だったのが、今では3分の1ぐらいですよというとほへえとなるので、こちらは意外だったりします。まあ、2008年の経済危機を目の前に控えて、「デカップリング」とのたもうていた方は、経済のことを知らない人なのでしょう。馬鹿のひとつの覚えのように、ミクロレベルでの交換の利益と需要と供給、相互依存、マクロレベルでは統計がわかれば十分ですよという話なのですが。

 それはさておき、段々、WSJの記事で市況欄が増えているのは、ちょっと嫌だなと。第1に、事態が切迫しているときに市況欄を読む機会が増えるのは2008年の経済危機で経験したからです。第2に、『日経』で一番読んで間違えそうなのが市況面で、WSJだからといって信用するのはちと危険かなと。露骨なポジショントークですら、見抜くほどの眼力はないので。しかし、ユーロという統一通貨とそれを用いる経済圏の「詰み」を考える上で、ドイツ国債の問題は避けて通れないので、スペインの問題以上にユーロの「終わり」を机上の空論として議論するにはよいだろうと。取り上げるのは、Wall Street Journalが2012年6月24日付で配信したMatt Phillipsの"Bunds Lose Some Standing as Haven "という記事です。

 タイトルがひねりがないのはWSJの実際的な雰囲気を感じるのですが、かなりストレートですね。「ドイツ国債は避難所としての地位を失った」といったところでしょうか。まず、お断りしておかなくてはならないのは、6月22日にドイツ国債(10年物)の金利が1.578%を記録したことがオンラインの記事のグラフや本文でも強調されているのですが、6月25日には1.47%に下落して、価格は1%ほど上昇していることです。これまでも何度も繰り返して恐縮ですが、私自身は経済に関してわかっていると思ったことはないですし、まして金融はずぶの素人です。ただ、長期金利がこれほど大きく上下すること自体、市場の方向性としてタイトルが示すほどドイツ国債への疑念が現状で高まっているのかは疑問もあります。他方、ユーロの「詰み筋」としてはドイツ政府の資金調達コストまでが上昇して実質的に救済が不可能になるというのが最もわかりやすいので、この線も読んでおいた方がよいだろうと。

 見出しの下の「ビッグネームの投資家が売り手にまわるとき、ごくわずかな避難所の一つでイールドが上昇する」というあたりが全体を要約しているのでしょう。売り手に回る理由として、(1)ドイツがギリシャだけでなくスペインを救済し、イタリアまでとなると財政的に耐えられるのかというユーロ圏の債務危機の核心部分と、(2)リスク回避の手段として、既にドイツ国債の価格は高く、金利は低いため、現時点ではより安全と見なされている米国債に見劣りがするという市場の論理が全体を通して浮かび上がってきます。後者は、JGBの行く末を考える際に重要な点ですが、本題からそれるので、クルーグマンが定式化した「流動性のわな」はやはり日本のような特殊な事情によるのではという点と、財政再建の姿勢が云々よりも既に債券価格が値下がりするリスクを意識する方が経済の発想として自然だという点に留めます。外資勢の日本国債の保有比率が20%前後とも言われておりますので、財政再建よりもマーケット指向の国債管理政策がはるかに重要でしょう。

 それはさておき、問題はドイツ国債です。まずは、コンセンサスの相違を確認しておきましょう。

To some, the parallel moves suggest a growing consensus among investors that Germany will ultimately be on the hook to lend more support to Spain, and potentially even Italy.

 ある運用会社の話では、(債務問題が生じているスペインやイタリアと同じように)並行してドイツ国債の金利が上昇していることは、ドイツが最後はスペイン、潜在的にはイタリアまでも、資金を供給して支援するだろうというコンセンサスが投資家の間で力をもってきていることを示している。


 最後にいつ読んだのかは忘れましたが、『日経』やその他の新聞で「ユーロ共通債がユーロ復活の切り札!」みたいな話を読んで、寝言は寝てから言えと思いました(最後の部分は「時の最果て」においては私のみに使うことが許されている表現です。悪しからず。間違っても、「寝言」は寝てから言えなどとコメントされないように。言われなくても厨二病だという自覚がある程度には不健全です。でも、他人に言われると、怒りが有頂天ry)。財政統合しようがしまいが、ドイツが救済を止めない限り、実質的にはユーロ圏共通の債券の代表としてドイツ国債が見なされる上に、債務危機の最中にある、あるいはそうなると予想されている国と連動して金利が上昇するというわけです。

 話が前後しますが、記事によると、売り手側には、BlackRock IncやPacific Investment Management Co(Pimco)、ING Investment Managementで、これらの運用会社は3兆ドル以上の債券を運用しています。まあ、どこぞの島国のように、借金が10兆ドルを超えるのにメタボの予算を提出しておいて、将来のために増税とか意味不明すぎるという国(ギャンブルで負けが込んでいる親父が今度は勝つから小遣い増やしてくれと言われたら、私が嫁だったら小遣いを昼飯代+αの必要最低限に絞ってやりますよ(減税)と言ったら、こんなわかりやすいたとえはないと変に感心されてしまいました。半分冗談、すなわち「寝言」なんですけれども)に住んでいると、なんだたった3兆ドル程度かとなりますが、錚々たる会社ですね。

 話が逸れましたが、ドイツ国債の売り手に回る別の立場の説明が続きます。

The drivers of the decisions to sell differ. Some investors are concerned that Germany's reputation as a borrower could be damaged by a costly rescue plan devised to end the debt crisis. Some just think that German yields have gone too low, and others simply prefer swapping German bonds for some that offer a higher yield, such as U.S. Treasurys.

 売りの決定をした運用者は異なる。債務危機を終わらせるよう考案される犠牲の多い救済計画によってドイツの借り手としての評判を懸念をもつ投資家もいる。単にドイツ国債のイールドが低すぎる水準になっており、米国債のようにより高いイールドを提示している国債へドイツ国債から乗り換えることを好む投資家もいる。


 最初の立場は、ドイツ国債の金利は、ドイツ国債そのものの懸念はないものの、債務危機にある諸国の金利と連動して動くだろうと見ているわけです。これに対し、上の引用の最初の立場は、債務危機へのドイツの負担により、ドイツ国債に対する信認が、債務危機に陥っている諸国までは想定していないでしょうが、低下してしまうことを懸念しています。この点に関しては、ドイツ財政の負担能力よりも、対内的に債務危機に陥った国を救済するために資金を拠出することが可能なのかどうかという問題が大きいと思いますが、政治的リスクを無視できるのなら、前者も後者も程度問題の差だと思います。意外と厄介なのは、最後の金利水準と価格下落リスクを意識する、普通の発想かなと思います。これはテキトーな勘、すなわち「寝言」なのですが、ドイツがスペインやイタリアと連動しているという立場や事実上の「最後の貸し手」という立場がドイツを傷つけるという立場は理屈としてはよくわかるのですが、利で動く市場ではやや理屈っぽいなと。現状では、大半の投資家は、ドル・ユーロ相場も見ながら、米国債とドイツ国債に神経質にリスク分散を図っているのではと想像します。

 なお、ドイツ国債の値動きに関する立場のうち、最初の二つについては、2010年半ばにギリシャへの懸念が噴出した際に、ドイツが資金の避難所となった役割から離れることを意味すると記事はまとめています。リスク回避的な投資家たちが、問題を起こしているユーロ圏の諸国の資金調達を支え続けられるのか、疑念が生じてきているというのは、現在のドイツ国債の値動き、あるいは利回りの変化を説明する方法として適切なのかは疑問もありますが、ドイツ国債に対する疑念は長期的にさらに強化される可能性があるのかもしれません。

 他方、やはり危機の時代にはドイツ国債が安全ですよというこれまでどおりの見方をする投資家の意見の紹介がこの後に続いています。テクニカルな話としては、スウェーデンやデンマークの年金基金の規制当局がドイツ国債への需要を減らす規則を定めたこともあるようです。

 そして記事の締めくくりは、INGのRob Robisの見方を紹介しています。彼は、ドイツ国債の利回りがすぐに急激に上昇する事態を想定していないと述べた上で、彼はドイツ国債を保有し続けるが、ドイツはユーロ圏が健全である状態を保つために最終的には払わなければならない代償に気がついていると記事には記されています。

"Germany is perceived to be the only country that can afford to bail out the poorer countries of Europe," Mr. Robis says, and the question becomes: When will Germany have to take on the "inevitable role as the financier of all of Europe?"

 ドイツはより貧しいヨーロッパ諸国を救済することができる唯一の国であることを認識されているとロビス氏は述べた。そこで疑問が生じる。ドイツは、「ヨーロッパすべての資金調達を行う避けられない役割」を引き受けるのは、いつのことになるのだろうか?


 記事はここで終わっています。ドイツ国債の格下げがどうたらこうたらと得意げに雄弁に知識を疲労されるどこぞの島国の経済紙とはまったく雰囲気が異なることに、ホッとするとともに愕然とします。


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2012年06月25日

自分の影を追う

 根っからの小心者なので、将来がどうなるかということに関心が強いのにもかかわらず、あまり将来のことは考えないようにしています。どちらかといえば、悲観的に物事を見ておいた方がよいというバイアスがかかっているかなと。あれこれ経済の見通しを「寝言」にしておりますが、自分でも悲観的な材料を好んで選んでいるのではと思うこともあります。「自分の影を追う」ような感覚があって、この手の話は止しにしようと考えたるものの、なんとなく止められない中途半端な状態です。悲観的になっているかもしれない自分の影をあえて追うなら、世界的な景気後退の条件はほぼ揃ったというところでしょうか。

 格付けの問題に関しては、Wall Street Journalが2012年6月22日付で配信したRobin Sidel and Aaron Lucchettiの"Moody's Defends Bank Rating Cuts"という記事の分析が興味深いのですが、いかんせん会員限定ですので、あまり深入りはできません。資産運用会社の投資部門のチーフが格下げ以前に、既に金融機関の株式の保有割合を減らしていることやより長期的なリスクとして、規制強化や欧州の債務危機、ソルベンシーが低下した銀行だけが残る可能性などを指摘していて、まあ確かにこちらが本命だろうなあと。なお、スペインに関するIMFのレポートでは、銀行の総資産の約3分の1を占める2行は健全だと評価していて、すべての銀行が危ないわけではなく、いわば「まだら」に分布しているのが現状です。なお、金融機関の格下げと株式市場の混乱との相関はあまりなさそうです。ここは日曜日の「寝言」で誤っていた点ですね。

 いずれにせよ、市場中心の金融システムが崩壊してから4年近くが経っていますが、まだ金融システムを修復するには時間が短く、格下げも現状を追認したというのが現状なのでしょう。単純に頭がついていかないだけなのですが、ボルカールールとか、古き良き時代に帰れとやっても、金融システムの再生にはほど遠いのではと。スペインなどは、財政制約の下で、金融システムの不安定化と実体経済の悪化の相乗作用の破壊力がすさまじいことをあらためて示している典型なのでしょう。世間的にはギリシャの方が話題になりそうですが、スペインの方が金融システムと実体経済の負の相乗作用に財政制約が加わった場合、どれほどの富が失われるかをよく示しているので、気が向いたら、またスペイン編を再開するかもしれません。


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posted by Hache at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 気分しだいの寝言

2012年06月24日

格付け会社が巻き起こす「突風」

 自分の記憶が頼りというのが一番、信用できないのですが、金曜日の朝で大丈夫だと思うのですが、あれれ、ニューヨーク商品取引所の原油の先物価格が78ドル台ってなにがあったんだろうと。どうも、回らない頭で記事を読んでおりますと、ムーディーズが15の巨大金融機関の格付けを引き下げたことをきっかけに、株式相場からボロボロになったようで、金曜日に盛大に回復した後では、記事を詳細に検討するのもどうかなという気もしますが、目を通した記事で素人にはやさしかったのが、New York Timesが2012年6月24日に配信したPeter Eavis and Susanne Craigの"Moody’s Cuts Credit Ratings of 15 Big Banks"という記事でした。格下げされたのが15というのもこんな微妙な時期によくやるよと思う面もありますが、とっくに格下げしていて当然のことで、下げるタイミングが悪いという気もします。自分用にメモをしておくと、格下げされたのは次の金融機関です。

【持株会社の格付け】
BofA(Bank of America Corporation)     Baa1→Baa2(ネガティブ)
バークレイズ(Barclays plc)        A1→A3(ネガティブ)
シティ(Citigroup Inc. )          A3→Baa2(ネガティブ)
クレディ・スイス(Credit Suisse Group AG) Aa2→A2(安定的)
GS(The Goldman Sachs Group, Inc. )  A3→A1(ネガティブ)
HSBC(HSBC Holdings plc)  Aa2→Aa3(ネガティブ)
JPモルガン・チェース(JPMorgan Chase)  Aa3→A2(ネガティブ)
モルガン・スタンレー(Morgan Stanley)  A2→Baa1(ネガティブ)
RBS(Royal Bank of Scotland) A3→Baa1(ネガティブ)

【運営会社の格付け】
Bank of America, N.A. A2→A3(安定的)
Barclays Bank plc Aa3→A2(ネガティブ)
BNPパリバ(BNP Paribas) Aa3→A2(安定的)
Citibank, N.A. A1→A3(安定的)
クレディ・アグリコル(Crédit Agricole S.A.) Aa3→A2(安定的)
Credit Suisse AG Aa1→A1(安定的)
ドイツ銀行(Deutsche Bank AG) Aa3→A2(安定的)
Goldman Sachs Bank USA Aa3→A2(安定的)
HSBC Bank plc Aa2→Aa3(ネガティブ)
JPMorgan Chase Bank, N.A. Aa1→Aa3(安定的)
Morgan Stanley Bank, N.A. A1→A3(安定的)
カナダロイヤル銀行(Royal Bank of Canada) Aa1→Aa3(安定的)
Royal Bank of Scotland plc A2→A3(ネガティブ)
ソシエテ・ジェネラル(Société Générale) A1→A2(安定的)
UBS Aa3→A2(安定的)


(カッコ内は見通し)

 記事では、格下げが実態を反映していないという反対論と反映しているという賛成論、金融機関の格差を広げるなど色々な指摘がされていますが、個人的には、タイミングが微妙な時期であるとはいえ、まあ、アメリカが景気減速を迎える前ですから、市場に与える影響は、相対的に限定的でよかったなあと。あるいは、格下げ程度で荒れる程度には欧米の市場は弱気になっているというところでしょうか。

 ヨーロッパはもちろん、いざというときには、先進国の金融機関も政府に慈悲を求める状態が続いているのが現状でしょう。金融市場の現状を、格付け会社の行動が「突風」で収まっている程度に強いとみるべきか、「突風」を起こすほど強いとみるべきか。私自身は、明確には評価できないのですが、短期的な影響で留まれば、格付け会社そのものの存在意義が薄れてきているのではと思います。他方、長期的にも金融機関の資金調達に影響が出るのであれば、格下げそのものよりも、元々、金融市場の修復が進んでいない現状を格下げが追認したという程度の話なのかもしれません。

(追記)Moody's社のサイトから格付けの変更を補足しました。格付けを見ても、1ノッチ下がったとか2ノッチ下がったとか言われてピンとこないので、チラシの裏のメモみたいなものですね。格付けが金融機関の資金調達コストにどの程度、影響するのか評価できないので、上昇するんだろうなあと。問題はどれぐらいなのかという点ですが、残念ながら役立たずなので、無視できる程度なのかさえわからないというのが率直なところです。


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2012年06月19日

スペイン(3) 悪化する銀行資産

 土日は、仕事をして酒を飲んでと理想的な状態でした。いろいろなところでお世話になったので、お礼を申し上げると、あまりに多いので割愛いたします。個人的には、日曜日の夕方に散策をしたのが一番、楽しかったですね。日差しは雲で穏やかでして、内容は不穏(?)なものも少なくなかったのですが、腹筋の「トレーニング」になるような会話の連続で悶絶しました。嵐の前に楽しいことをしておいてよかったと思います。といっても、外は普通に梅雨でしょという感じですが。

 参ったことに、金曜日の夜からエアコンの調子がおかしくて、出張の予定があったのですが、独り身ですので、放っておくのも難しく、やむなく、富士通ゼネラルのサポートに電話しました。普段なら、目安程度ですが電気代が表示される画面に「55」の数字が表示されていて、湿度の表示でもしているのかなあと。サポートの人が数字を聞いて、困ったような様子で「コンプレッサーが故障している可能性があります」とのことでした。それはまずいなあというわけで、保証期間内でしょうかと尋ねられたので、メーカー保証は切れているだろうと。2010年6月後半ごろに購入した商品ですから。ただ、販売店の長期保証(5年)には入った覚えがあるので、確認しますと話したら、是非、販売店に電話をしてくださいとのことでした。この時点で午前10時でしたので、遅刻は確定したものの、まだなんとかなる状態でした。

 しかるに、長期保証の書類を探し始めると、なかなか出てきません。室内は温度計機能が付いた時計を2か所に置いているのですが、どちらも32度を示していて、扇風機の風に当たっていないと、あっという間に汗だくになります。分類が難しい書類や書籍、資料、物品などが段ボールに詰まっている状態でしたので、気が付いたら、午後になっていました。目的の書類は出てきたのですが、名刺入れが見つからずのままで参りました。過去に頂いた名刺はすべて揃っているのですが。とりあえず、保証書が出てきたので、量販店にでかけて手続きをすると、無料で見積もりしますねということでしたので、ありがた迷惑でしたが、見てもらうと、どうもコンプレッサーが故障しているわけではないようで、修理もできずに帰るだけでした。最近は、重役が早朝から出勤するようですので、地位も考えれば夜勤出勤になりました。

 で、無理やり月曜日の午前に富士通ゼネラルの修理担当の人に見てもらったのですが、思ったよりも早く来てくれたので助かりました。半休でしたので、9時半スタートであれば、11時ぐらいまでには終わるだろうと。最近の機種には多いようですが、室外機に室内機からの信号を受け取ってコンプレッサーを動作させたり、種々の調整を行う基盤がやられていたとのことでした。室外機ですので、少々の雨風では故障しない程度の耐久性はあるそうですが、落雷によるショックや水の浸透などは完璧にはシャットアウトできないようです。転居してから、雨除けが弱い印象があったので大丈夫かなと思いましたが、エアコンがないとくたばりそうな時期ではなくてよかったなあと。おまじないみたいなものでしょうが、室外機用にカバーを取り付けることにしました。

 そんなわけで土日がバタバタしすぎていたので、米紙もギリシャなんて終わった話でまだ騒ぐんだあとリーダーや各紙のトップページを見ながらびっくりしました。意地の悪い目線でしかたまにしか見ていないNHKの9時のニュースを見ていたら、ギリシャの選挙結果とあわせてスペイン国債の利回りがやばいですという話を流していて、国内の報道としてはまだマシなんだなあと。たぶんですが、エコノミストとかストラテジストの話ではなく、トレーディング部門の人にしゃべらせているので、ギリシャでホッと一息みたいなバカな話にならないのだろうと。ただ、ユーロ圏内の問題としては、スペインが発火している現状では、あとはイタリアがどうなるかぐらいではないかと。どうもEUの方向性は正しいと思うのですが、パッと見、遅いし量が足りない印象です。現状ではとっととスペインに「消防車」を何台も出動させて水をぶっかけないと、ギリシャの比ではない破綻国家になりそうな勢いなのですが。

 例によって、国内では間違っても報道されないスペインの銀行問題に関して、Wall Street Journalが2012年6月18日付でJonathan Houseの"Spanish Banks' Bad Loans Rise Sharply"という記事を配信しました。残念ながら会員限定記事のようですので、簡単にキモのデータだけを記しておきますと、スペイン中央銀行が公表したデータによると、スペインの銀行貸出に不良資産が占める割合が3月の8.37%から4月には8.72%に上昇し、額では1,527億4千万ユーロに上るそうです。1994年2月に9.15%いう数値が最高ですので、まだまだかもしれないのですが、スペイン編で最初にもってきた実物経済の悪化が緊縮財政で救いようがない状態になっている状態では、利息が払えません、元本も無理ですという債務者が増えるのはほとんど必然なわけでして、スペインの不良資産が今後も増える確率は十分に高いと思います。

 お寒いことに、日本国内でスペインの金融システム問題を明確に言及しているのが白川方明日銀総裁の2012年6月15日の記者会見ぐらいなので、大丈夫かいなと(参考資料に関しましてはPDFファイルを直接リンクするしかないようなので、アドレスをはっておきます。http://www.boj.or.jp/announcements/press/kaiken_2012/kk1206a.pdf)。3頁の「かねて申し上げているように、欧州債務問題のリスクの本質は、財政、金融システム、実体経済、この三者間の負の相乗作用です」というのは、米紙しか読まない人間には自明だと思いますが、国内ではそうではないので、繰り返すしかないのでしょう。余計なお世話ですが、これだけの問題を海外で抱えているのに、金融決定会合後の記者会見で経済の見通しが強気に見えるのは変な感じがします。変態的な金融政策を限界までやっているので、もうそんなに打つ手がないですよとはいえないので、見通しの方を現状維持という結論に合わせるべく、かなり苦しい論理構成になっている印象です。

 話がそれましたが、ギリシャでどんちゃん騒ぎをしている暇があったら、白川総裁に欧州債務問題を語ってもらった方が良いのではと思います。日銀の現状認識ではアメリカがもっているから"quadruple"ではないということになっていて、この点は現時点ではその通りだと思います。ただし、"quadruple"となったときの破壊力はデスタワーの動画よりも恐ろしいので要注意ではないかと。


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2012年06月14日

スペイン(2) 動揺する金融システム

 率直なところ、スペインのことは考えたくないことの代表です。スペイン人には申し訳ないのですが、経済関係のデータや分析を読んでいると、憂鬱になります。実を言えば、こんなことを書きながら、スペインだけでなく、ユーロ圏に関する米紙の記事をプリントアウトしては読んでいたりします。ただ、先週ぐらいから読んでいてスペインの金融システムはどうなっているのか、全体像がつかめていないことに気がつきました。頭を空っぽにしたいというのは、世の中のことをあれこれ心配したってなにかが変わるわけでもないということもあるのですが、米紙とはいえ、新聞記事を追うのでは無理があるなと。

 まったく話が変わるのですが、『ぷよm@s』にどっぷり漬かっていて、今週はぷよぷよ自体はしていないのですが、作業用BGMにとうとうニコ動にある『少女革命ウテナ』を聞くまでになってしまいました。『ぷよm@s』part3で小鳥さんが「とりあえず、私に通り名をつけるのなら『ダブル』っていう言葉にしてほしいわね。そう、それも『究極ぷよ奥義』にダブルっていうルビを振るような感じで!」というセリフをしゃべるのですが、これへのコメントが秀逸ですね。(年齢的な意味で)『中二病×2(ダブル)』というあたりで、何度見ても噴きそうになります。小鳥さんというのは音無小鳥という765プロの事務員さんで年齢は2XX(にじゅうちょめちょめ)歳という設定の人ですが、公式でも中二病設定ですし、いろんな意味で笑えます(たとえば、『The IDOLM@Ster ANIM@TION MATER 06』所収の「音無小鳥の765プロ秘密レポート 中2病全開編など。千板とか公式が壊れ過ぎている気もしますが。え、お前が言うなって?)。などと笑っている本人が(年齢的な意味で)『中二病×3(トリプル)』ですので、ふと現実に帰ると、乾いた笑いを押し殺すしかないのですが。

 自分でも年齢だけではなく、中二病ではないかと心配になります。金融のド素人であるのにもかかわらず、無謀にも、今週の初めに、米紙では埒が明かないので、IMFのサイトで"Spain: Financial System Stability Assessment" という報告書を見つけて、読み始めて、これがほしかったという反面、前回のスペインシリーズ(?)で見た、実体経済とは異なる、深刻さがデータと分析で伝わってきました(参考)。まだ、ストレステストなどの技術的な部分はまるで消化できていないのですが、メモしておきます。

 米紙が報道したスペインの銀行の救済には少なくとも3700億ユーロが必要だというシミュレーションの結果は19頁にあるのですが、そこにたどりつくまでの現状認識が重要なので、迂遠ですが、報告書の内容をメモしていきます。報告書の順序に従った方がよいとは思いますが、11頁のスペインの金融危機が進化していく段階の記述は簡潔でわかりやすいので、こちらを先にみておきます。

14. The Spanish economy and financial system have been hit by a succession of shocks, starting with the global financial crisis, which led to the domestic real estate crisis, subsequently intensified by the European sovereign debt crisis:

・The initial impact of the global financial crisis was relatively mild. The banking sector weathered the first wave due to robust capital and provisioning buffers. However, banks, like many of their international peers, lost access to holesale funding markets. During this initial phase of the crisis, the authorities took measures to assist bank funding rather than to inject capital, in line with EU policies.

・The second-round effects were severe. The domestic economy entered into a sharp recession, with construction activity collapsing, unemployment soaring, and with the contribution of foreign demand insufficiently strong to clear imbalances. This particularly affected the former savings banks, also reflecting weak lending practices during the economic upswing. In response, the authorities launched a restructuring and recapitalization scheme and tighter minimum capital requirements, thereby encouraging the transformation of these institutions into commercial banks.

・The third phase of the global crisis is still underway, reflecting concerns about sovereign debt markets. The defining challenge of this phase is the strong interconnection between the sovereign and its banking system (Figure 6)−with the former affecting the financial health of the latter, and vice versa.

 さすがに訳をつけるのには長いので、簡単に要約します。第1段階では、世界金融危機の当初の影響は、後と比べれば相対的に穏やかであった。ただし、この段階でスペインの銀行は"wholesale funding markets"(個人や企業からの預金ではなく、他の金融機関から資金を調達する市場。定訳がわからないので以下、卸売市場と訳す)へのアクセスの機会を喪失したことや、スペインの金融当局がこの段階では資本注入ではなく、銀行の資金調達を支援することを主たる手段として採用していたことなどが指摘されている。

 第2の段階では、スペインの国内経済は、建設業の急落や失業率の上昇と外需の弱さによって急激な景気後退に陥った。貯蓄銀行への影響が顕著だったため、スペインの当局は構造改革(restructuring)と資本注入スキームに着手し、商業銀行への転換を促進した。

 第3段階は、現在も続いている公的債務への懸念を反映した世界的な危機である。この段階の難題は、公的債務と銀行システムの連動である。スペインの公的債務はもはや海外の比率は低く、国内銀行の保有が大半を占めるため、公的債務の悪化は銀行システムを不安定化し、逆も生じる。


 思ったより長くなってしまったので、10ページの導入部分を断片的に記しておきます。読んでいて、実体経済の悪化とは異なる圧迫感があります。訳は全訳ではなく、抄訳というのもおこがましいメモです。

9. Spain is experiencing the bursting of a real estate bubble after a decade of excessive leveraging. Construction and real estate loans grew from 10 percent of GDP in 1992 to 43 percent in 2009, and amounted to about 37 percent of GDP at end-2011. Spanish banks funded their increasing exposures largely from external sources during the period of high global liquidity and low interest rates, rather than through the mobilization of savings.The freezing of wholesale markets and the onset of the Euro-area debt crisis exposed Spain's vulnerabilities from accumulated domestic and external imbalances (Figure 2) and pushed the economy into a sharp recession in 2009–10. The economy is expected to contract by 1.8 percent in 2012 and unemployment is at 24 percent and rising, especially among the young (Table 2).

10. Banks dominate the Spanish financial system and are large relative to the economy. The total assets of the Spanish banks (excluding foreign branches) amount to about 320 percent of GDP taking into account international activities of the banks, with the largest five banks accounting for more than 70 percent of total assets. Loans extended to the private sector in Spain account for 166 percent of GDP (Figure 3). In contrast, the growth of nonbank financial entities has not kept pace with the domestic banking industry and with EU peers, and this segment represents a relatively small share of the financial sector (Figure 4).

9. 建設と不動産関連のローンは、1992年にはGDPの10%であったが、2009年には43%に達し、2011年で約37%である。スペインの銀行は、エクスポージャーを貯蓄を原資とするのではなく、国際的な流動性と低金利を背景に外部から資金を調達していた。卸売市場が滞り、ユーロ圏の債務危機によってスペインの国内および外部のインバランスが表面化した。

10. 銀行はスペインの金融システムを支配し、経済に比して巨大である。スペインの銀行の総資産(外国の支店を除く)は、国際業務を考慮すると、国内総生産の320%に上る。上位5行は総資産の70%以上を占める。民間部門への貸出は国内総生産の166%にまで拡大した。


 各論からはいってしまいましたが、ソブリン危機の下での金融システム不安と実体経済の負の相乗作用がスペインの金融システムを融解させても不思議ではない状態であることを実感させる描写です。また、スペインの公的債務のほとんどを国内の金融機関が保有している状態では、金融システム不安とソブリン危機が表裏一体であることもデータから自明であるといってよいでしょう。金融システムを安定化させることに失敗すれば、対外的には"contagion"が生じ、スペインのソブリン債は"haircut"では済まず、デフォルトに追い込まれる可能性すらあります。失業率が24%、若年層に限ればその倍ともいわれる状態ですから、経済的には破滅的な状態になるのでしょう。スペインが廃墟になる前に、イタリアが無慈悲な市場で裁かれることにもなれば、ユーロ自体の存廃にかかわる事態も想定しておいた方がよいのでしょう。ギリシャの退出リスクとは異なった、ユーロ圏にとって致命的な問題であり、「続き」に書きましたが、単に救済資金を積み上げればよいというのは愚かな発想だと思います。

 他方、最初に引用したスペインの信用不安に関する描写は、2008年以前の建設・不動産ブームが、現在の日本では想像ができないほどすさまじいものであったことを示しているのでしょう。1990年代の日本はバブル崩壊にお世辞にも上手に対応したとはいえないのでしょうが、ソブリン危機がなかったことおかげで、1990年代の日本の危機ですら、なんだか幸福な衰退だったのではないかという「寝言」が浮かびます。


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2012年06月09日

頭を空っぽにしたい

 冷静に見て、"quadruple"という表現をぷよぷよに関連して使うのはなんの問題もなさそうですが、経済でやると誤解を招くのだなあと。デスタワーの動画を見ると、派手に四色が飛び散るのですが、もっと慢性的な感じですので、私が書きたい、複数の経済圏の同時不況という点では悪くもない気もしますが、気をつけないと、2008年のような激しい印象を与えるので適切ではないかもしれないと思いました。ちなみに、『ぷよm@s』では早い段階で致死2連鎖で四色同時消し(quadruple)や三色同時消し(triple)、5色同時消し(quintuple)を包含する連鎖法をデスタワーと呼んでいるので、前回の説明は逆ですね。

 6月3日にはじめて『すーぱーぷよぷよ』をSFCでプレイしました。『ぷよm@s』の第12回のような鬼のようなプレイはないです。最初は、3ステージで終わる練習用で一人でプレイして、クリアできずに終わりました。時間にしてだいたい30分弱程度でしょうか。1ステージをクリアするのが長くかかっても2分程度なので、30分ぐらいやれば15本分ぐらいのコンピュータ相手ですが対戦が可能でしょうか。プレイ時間を抑制しているというよりも、30分が限界ですね。今週は頑張って、火曜日と木曜日、金曜日、土曜日の夜にプレイしましたが、火曜日あたりはすぐに眠くなって10分が限界でした。タバコを止めた効果なのかはわからないのですが、最近は10時をすぎると眠気が強烈になって、3時をすぎて起きていたこともありましたが、基本的にはかなり負荷がかかります。土曜の朝は完全に寝ぼけていて、寝坊したと思って慌ててゴミ出しに、パンを焼いたりと動き出したのですが、時計を見たら、8時過ぎでした。決して速いわけではないのですが、体感的には10時を回っている感じでしたので、すごい勘違いだなと。

 耳鼻科に通った後、散歩をしていたら、ちょっと壊れているのか、昼から3時近くまで散歩をしてしまい、2万歩を超えました。帰ってきてから、ぷよぷよの一人向けのステージを始めましたが、練習用はクリアできるようになったので、「ふつう」から始めて、ゾウが出てくるステージで行き詰まりました。このあたりになると、落ちてくるスピードについていくのがつらいです。なんどもリプレイしましたが、ゾウは容易ではないので、練習用で連鎖の練習です。『ぷよm@as』の表現に従えば、デスタワーは私には私には難しすぎると感じたので(「【ぷよm@s番外編】やよいと学ぶぷよぷよ講座6【デスタワー講座】」という講座を見て考え方はなんとなくつかめても、実際にはとても無理でしょうという感じ)、究極連鎖法も難しそうだったので、基本形を基にまずは3連鎖を確実につくれるようにしましょうというのが目標です。実際には、気持ちの上では4連鎖を組みたいのですが、コンピュータ側がペチペチをかなり早い段階でやってくるので、最初はおじゃまぷよで訳が分からなくなってやむなく発火というパターンがほとんどでした。しかも、ゾウあたりだと落下速度が半端ではないので、なかなか連鎖を組む余裕がありません。練習用でゆっくりしたスピードでしたら、「アイスストーム!」はほぼ確実、「ダイアキュート」ができたとわかった状態ですと、2回に1回ぐらいは「ばよえーん!」までいきますね。個人的には究極連鎖法の方が相性が良いようです。

 ただ、今回の同時不況で究極連鎖法もたとえとして、デスタワーと同じ程度に適切ではないなと(無理にぷよm@sの連鎖法にたとえる必要がそもそもないといえばないのですが)。Ecnomistが2012年6月8日付で配信した"The democracy bottleneck"という記事が、インドの苦境を当初はユーロ圏の縮小の影響を認めながら、問題は再分配のしくみをはじめ、インド社会そのものにあると指摘しています。月曜日の報道を見ていると、ユーロ圏がごたごたしているから迷惑だといわんばかりの日本のエコノミストとかストラテジストとか、挙句の果てにはトレーディングをやっている方までおっしゃるので、この国は大丈夫かなと心配になりました。

 スペインについては予告続きを予定していたのですが、読めば読むほど事態が厄介で複雑だということを実感しますし、しばらく小康状態が続きそうなので、明日、時間がとれたら、現状についてメモして、自分の頭を整理したいなあと。それ以上に、ユーロがどうしたとか、国際的な不況がどうしたとか、小賢しい話をすべて頭の中から追い出して、無為に時間を過ごしたいものだというのが、寝る前の「寝言」ですね。


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posted by Hache at 23:51| Comment(0) | TrackBack(0) | 気分しだいの寝言

2012年06月03日

他人事のように見ている悲惨な風景

 私事では楽しいことが多いのですが、リーダーで記事を読んでいると、気分が重たくなります。ブログではリアルよりも控えめに書いておりますが、"quadruple"が生じる確率はコイントスぐらいでしょうというのが火曜日のてきとーな見通しとして話しておりました。アメリカの雇用統計の公表を受けて、盛大に株価が下がっていますが、私が見ているのは、長期金利と原油価格だけです。エコノミストではないので、どのラインを切ったら、"quadruple"、あるいは致死二連鎖四大経済圏同時消しとなるのかはわからないのですが、とりあえずは80ドル台まで下がって、そのあたりで上下を繰り返さずに、つるべ落としのように下がっていくと、投資家たちはかなり弱気だろうと。日米の長期金利の低下は、書くまでもなく、リスク許容度が低下しているでしょうねという話になります。

 経済や金融のことはまったくよくわかりませんが、素人目には、やってはいけないのは緊縮財政と金融引締であろうと。緊縮財政が経済危機をもたらす一例としてスペインを取り上げましたが、率直に言ってドイツには18世紀から19世紀のイギリス、20世紀のアメリカのように、国際経済で秩序をつくる能力のかけらもなさそうだなと。さすがは、第1次世界大戦と第2次世界大戦で覇権を覆そうとしてやられた国だけあって、ユーロも蜃気楼か砂上の楼閣のように思えてきます。結局、ドイツという国は前世紀には力任せで、今世紀はカネの力で覇権に挑戦したいみたいですが、所詮は、「仲間」となる国と互恵的な関係を築く能力が決定的に欠けているなと。財政に関する新しい協定を根拠にギリシャを追い出したいのなら、どうぞという感じでしょうか。おそらく、ギリシャを切れば、市場はスペインを退出させるのかを問うでしょう。スペインも切れば、イタリアが試される。ユーロがなくなれば、ドイツマルクは高騰して、ドイツ国内の輸出関連産業は壊滅するでしょう。ユーロ圏外では万が一、"quadruple"が生じれば、その原因を作った国として主要な国々に記憶されるのでしょう。

 景気後退が避けられなくなったとして、それがどの程度の期間続くのか、経済活動の落ち込みがどの程度かなどは私の能力の範囲を超えます。2008年の金融危機を発端とする経済危機と比較すれば、景気後退そのものは緩慢に見えるだろうと。他方、期間が長引けば、成長率の低下は、長期的には2008年の金融危機後を上回るだろと。

 もう1つは、今回の景気後退では、財政政策を拡張しても、金融政策を緩和しても効果がなさそうだなあと。とりわけ、ユーロ圏の場合、銀行の救済で支出が増えることがあっても、債務問題を抱えている以上、景気刺激として財政政策を行う余地はほとんどないでしょう。アメリカや日本は債務の金額から考えれば、ユーロ圏よりも安全とは言えないのでしょうが、ユーロ圏のような債務危機がなくても、景気刺激として財政政策を活用しても、効果は期待できないでしょう。ユーロ圏では金融システムの安定化という点では中央銀行の役割は大きいでしょうが、景気刺激という点では財政政策以上に効果が薄いでしょう。どこぞの島国では中央銀行に国債を引き受けさせようとしているようですが、これほど債務危機を起こす確率を上げるバカな話を聞いたことがありません。ちなみに、英字紙を読んでいると、個別企業の話題を除けば、日本が世界で最大の債権国であることあたりがWSJで記事になる程度でしょうか。バカなことさえしなければ、海外の投資家がJGBの投げ売りや円を売ることはほとんどないでしょう。

 仮に、景気後退が生じた場合、中国やインドはまだしも、先進国では財政政策も金融政策でも効果がないのでしょう。他方、景気が悪くなれば、政治がなんとかしろとなるのは必定でありまして、実際は民間部門が調整して景気が回復するのを待つ程度でしょうが、苦しいときには支えてくれとなるのでしょう。たいしたことはできないので、いかにやっているふりをするかが肝心でしょうが、現代の民主主義国ではそのようなリーダーを望むこと自体が非現実的になっている以上、経済も政治も混迷するのだろうなと。


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posted by Hache at 14:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ふまじめな寝言