2008年12月21日

平和な「百年に一度の津波」

 髪を切ってきました。あまり深い意味はないのですが、年末ぎりぎりに駆け込むことが多く、混んでいることも多いので、早めに済ませようという程度です。気のせいか、土曜にしては空いていて、快適ではありましたが、あまり景気がよくないなあという感じ。やはり若い人はテレビを見ないようで、たまにニュースを見る程度という人が多いなあと思いました。「派遣切り」で騒いでいるのを見ると、胸がムカムカするんですよというのはなんとなく同感。途方もない年収を手にしているキャスターが「派遣切り」がけしからんとかのたまうのは滑稽千万(とはいうものの、今週、地上波の番組をまったく見ておりませんが)。偽善と嘲られようが、年収の半分ぐらい寄付したらどうだとすら思いますね。大企業叩きにはうんざりしますが、某メインバンクから「【○○○○○○○銀行】日本中央競馬会『即PAT』入会キャンペーン」という件名のメールが届いて口あんぐり。やたらシステムメンテナンスで不便でたまらないのですが、とっても素敵なサービスを充実させる努力をなさっているようで。なんだか世間様の斜め上をゆく案内に、小泉元総理引退の「真相」とヴァチカンの黒いつながりという「超展開」も所詮はフィクションでありまして、現実の方がすごいよなあと。ちなみに、メール自体はこんなノリでした。


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 日本中央競馬会(JRA) 「即PAT」入会キャンペーン!

 賞品:’07日本ダービー馬「ウオッカ」のQUOカード(500円分)

◆○◆○◆○◆○◆○◆○◆○◆○◆○◆○◆ 2008.12.20 ○◆

2008年10月25日から○○○○○○○銀行の口座を利用してJRA 電話・インターネット投票サービス「即PAT」がご利用
いただけるようになったのをご存知でしょうか?

当行に普通預金口座(キャッシュカード含む)をお持ちの20歳以上の
お客さまであれば、JRAのホームページからオンラインでのお申込手続
により、即日JRAのインターネット投票「即PAT」の会員に加入でき、
同時に勝馬投票券を購入(投票)いただけます。

[特徴1]「○○○○○○○ダイレクト」のご契約のない方もお申込可能!
[特徴2]パソコン・携帯電話利用により、どこにいても投票できます!
[特徴3]土・日でも当行のATM、または提携金融機関ATMから
     追加入金が可能!
[特徴4]「即PAT」会員加入には年会費、手数料は一切不要!


 日銀の「失策」ねえ。まあ、ちとのんびりしすぎていたかもしれませんが、民間部門がやりすぎたり、足りなかったりしなければ、政府や中央銀行の出番はないわけでしてね。インタバンクがとか緩和がどうたらこうたらとか騒いでいる間に、こんなとてつもなく平和なサービスをなさっているわけですよ、市中銀行様は。株式売買のように、勝馬投票券を外して負けが込んでも、税から差っ引いていただけるんなら結構な話ですけれどもね、ええ。渡辺明竜王や上海馬券王先生のような「勝ち組」ブルジョアとは異なって、明日の糧さえ事欠く貧しい一般庶民には遠い存在なのだよ。競馬なんて。

 ついでといってはなんですが、実家に電話したところ、正月に帰らないと聞いて安堵の声。虫干しもしていない布団で寝るのは本当につらいので、帰りたくないのが正直なところ。それにしても、新聞では日本人の「派遣切り」ばかり取り上げていますが、トヨタをはじめ、愛知県内の製造業ではブラジル人など外国人労働者を受け入れていたものの、大量に契約を解除しているそうです。なかなか小奇麗な寮に外国人労働者が住んでいて、けっして報道にあるような悲惨な状況ばかりではないようですが、景気の悪化に伴って職を失うと同時に、住まいも失う可能性があり、ちょっと不安だと父上が漏らしておりました。ヒトの「グローバル化」にともなう諸問題が一番、厄介(経済合理性で割り切れない部分が最も多い)だと感じておりましたが、なかなか難しい問題です。イギリスなどは階級社会というより、人種格差社会という印象が強いのですが、帝国としての歴史が浅い国は対応に失敗しそうだなと思ったりします。

 愛知県といえば、ローカル紙の中日新聞(スポーツ面とテレビ欄しか読むところがない)が幅を利かせていますが、中部電力の2008年11月の電力販売が前年同月比で大幅に減少したそうです。父上の話では、中部電力本体および関連会社のみが閲覧できる情報で産業用電力販売の落ち込みがすさまじいとのこと。なんで一年前と比較するんだろうなあなどとのたまうので、統計の多くでは単純な前月比では季節要因などを排除できないので、季節調整をするか前年比とすることが多いと説明したら、お前、少しは頭がいいんだなあと感心していました。「猫に小判」だから俺に見せろという一言を飲み込みながら、話を誘導したら、まあ、おもしろい。

 浜岡原子力発電所の1号機、2号機の事実上の停止に備えて(おまけに5号機はタービンの不備で一時、停止)の上越火力発電所の建設が進んでいるものの、東北電力さんは50Hz、中部電力は60Hzで変圧機に負担がかかっているとか内情は複雑なようです。電力需要は景気後退で急速に減少する一方、長期では供給制約もあり、電力会社も対応に苦慮している様子。変圧に関してはインピーダンスやコンデンサ(父上は某名古屋大学と某名古屋工業大学を落ちたとはいえ、一応理科系)などといった懐かしい話で意外とおもしろかったです。一応、内部情報なので詳細は省かせて頂きます。それにしても、経済に関してノーテンキな父上は「社債で年2%弱って俺もほしいな。銀行預金の利率なんて」と話すので、平和だなあと。ネットを使う必要がないようなので、「即PAT」を教えてなけなしの預金をすらせちゃいましょうかという悪魔の囁きもありましたが、さすがにやめ。

 それにしても、実体経済の落ち込みは指数では出てこない部分も多く、また、外国人労働者などの待遇などは「派遣切り」でどんちゃん騒ぎをしている割にメディアがちゃんと報道していないような気がします。国内経済と海外を切り離すことは最早、できない時代であるにもかかわらず、気分はいまだに1980年代気分てなところでしょうか。円高がどうたらこうたらでバカみたいに騒いでおられるご様子。スピードからいえば、「カネ」の問題が最も優先順位が高く、「モノ」、「ヒト」とならざるをえないでしょうが、現段階から「ヒト」の問題に手を打った方がよいのでしょう。不況自体も深刻な問題ですが、既に大量の外国人労働者を受け入れており、その雇用が失われるということは経済問題であると同時に、複雑な社会問題を招くでしょう。やらなくてはならないことが多いので大変だとは思いますが、市場では解決できない問題を見極めて政府や中央銀行ができることとできないことを、明言するかどうかは別として、明確に意識した上で必要な手を打ってゆくことが肝心だと思います。


 経済の「惨状」の原因が日銀の「失策」ねえ。ほおという感じ。ぬるい環境で「なんとかしろよ、日銀!」と叫ぶばかりで危機感もなく、せっせと貯蓄をギャンブルに回せというとっても素敵な金融機関様にはありがたいでしょうね。今日の危機は民間の金融機関が招いたものであり、日本の場合、「火事場」でボロ儲けどころか、なけなしの資金をすってしまう惨状。そんなとてつもない銀行様がギャンブルしようよとメールを送ってくるシュールさはちょっと表現できないおかしみとバカバカしさがあります。不況期における公的部門の役割を否定する気はありませんが、危機に備えずに、いざとなったら政府・日銀頼みというのはあまりに虫がよすぎる。今回の危機はいまだにどこまで進むのか、まだ底が見えない感覚がありますが、市場が再び機能するには民間部門の自助努力が不可欠です。

 とにかく、メディアが不況に乗じて ドンチャン騒ぎをしているだけで、例えば非正規雇用の問題も掘り下げずに、単に「かわいそう」、「政府は何をしている」と騒ぐのは見苦しい。与野党ともに期待できないとはいえ、「小春日和」の後にくる「真冬」の厳しさを想像することすらできない姿は、見るに堪えません。「不幸せな寝言」ですが、「不機嫌な寝言」になりました。
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