2009年01月24日

「危機」の後始末も大変ですよ?

 やっと自作機はトラブルから脱しました。もう思い出すだけでゾッとしますが、OSが起動するようになればどうにかなるという見通しは甘く、何度も、システムの復元を実行しては、結局、クリーンインストールに追い込まれるというパターンの連続でした。原因自体は、おそらくほとんどがウィルスバスター2009とWindows XPのDefenderの競合ではないかと思うのですが、どのような手順でインストールしたらよいのかがわからず、苦しみました。

 最終的に、カワセミさんのご指摘どおり、自作機の場合、SP2をインストールしたら、(1)直ちにSP3を適用する(統合化ソフトでできたイメージを焼けないので、ダウンロードしたプログラムをそのまま実行)。(2)各種ドライバーを設定する。ネット経由で登録を求めるドライバ類は後回しにする。(3)ネット経由で認証を要求するドライバやソフトをインストールする前にウィルスバスター2009をインストールする。たぶん、昨年の夏は、こんなに苦労しなかったと思うのですが、手順がちょっとでも狂うと、おかしくなるので、今でも少し不安があるのですが。とはいえ、すべてのソフトをインストールするところまではいっておりませんが、デリケートな認証を要するソフトをインストールして、ライセンス部分をコピーしたら、簡単に使えるようになってびっくりです。Mathematicaなどが使えなくなると、一時期よりも価格が下がったとはいえ、ソフト1本20万弱の「投資」(全部で約90万円)が必要になるので、ホッとしました。

 当初は、今考えるとバカなことをしていたものだと思いますが、ネット経由でSP3を適用して、他のHotfixもネット経由で適用しておりました。これをやると、ウィルスバスターのファイアウォール機能が無効化されてしまい、あまり問題がないのかもしれませんが、微妙に怖い部分もあり、さらに、他のドライバを導入すると、不安定になることが多く、SP3の適用をすぐにMicrosoft Updateからダウンロードしたファイルからの実行に切り替えましたが、ネットに接続するタイミングによっては同じ現象が発生しました。極端な話、Creativeのサウンドカードのドライバを導入後、ネット経由の登録があるのですが、ウィルスバスターの導入と同時ですと、なぜかファイアウォールが無効になってしまいます。これが火曜から水曜までの状態で、疲れてしまいました。危機の後も睡眠不足でして、たまらないです。

 次に、SP2のまま、ドライバとウィルスバスターをインストールしてから、SP3をあてるという手を試しましたが、必要最小限のソフトをインストールすると、なぜかシステムエラーが頻発してダウン。木曜の夜はこれでもう嫌になりました。コメント欄をよく読んでおけば、まず、Microsoft Update経由ではない方法でSP3を適用してドライバを適用するという手順を踏めばトラブルがほとんどなかったのですが、やはり素人というのは自分でも怖いものです。あれがダメならこれ、これがダメならあれと定見もなく、試して勝手に疲れてやがる。

 なんとか金曜日の晩に自作機はほぼトラブル以前の状態に戻りました。ただ、このまま安定してくれるのかは微妙なところですので、自作機でネットにアクセスしながら、C521のUSBトラブルを解決しようとしたのがまずく、イメージリカバリーで工場出荷時の設定に戻したら、なんとUSBフラッシュメモリを挿入する段階は正常なのですが、外す段階でいきなりエラー音です。「ハードウェアの安全な取り外し」のアイコンをクリックして、該当のドライブを停止させた上で、外そうとしても、バルーン自体、出現せず、外すと、いきなり抜いたときと同じエラー音が発生します。最も、外付けHDDでPCと連動して電源が落ちるタイプでは、停止させると電源が落ちるので、気にするほどではないのかもしれませんが、やはり怖いです。

 それにしても迂闊なことに、工場出荷時の状態でキーボードとマウス以外のUSB機器を接続したことがなかったので、初めて気がつきました。このマシーンのマザーボードは確かnvidiaだったかなと思いながら、CPU-Z(CPUID)で確認したら、GeForce6150でした。購入したのが、2007年6月頃でしたが、既に古くてネットで検索しても、USB関係のパッチがなく、USBのトラブルが絶えないマザーであることだけが確認できました。USBの怪しい動作は手に負えそうにないので、こちらは、事故を起こさないように使うことにしました。

 ずいぶん無駄な時間を使ってしまいましたが、自作機でマザーボードのメーカー(ASUS)が提供しているドライバや各種ユーティリティで導入する価値があるもの、ほとんどないもの、入れると動作が不安定になるものの区別がようやくできるようになりました。それにしても年始早々から3週間近く棒に振った計算で、多難な一年の始まりです。


 なんだか慌しくて、オバマ政権誕生も斜め読みでした。就任演説を読むと、これでよいのではというのが率直な実感です。期待値を上げないとかあれこれ詮索はできるでしょうが、頭の悪い私が読むと、ホワイトハウスの外にいるうちは、物事が簡単に変わるように見えるが、中に入る準備をしてゆくうちに、大統領の権限がひどく制限されており、なおかつ国際政治、国際経済ともにただちに好ましい「変化」を起こせるほど甘くないことを実感されたのではと思いました。語学力の制約で微妙どころではないニュアンスさえ読みとれていないのですが、現実は厳しく、希望は捨てないものの、調子はよいものの、なんとなく「大丈夫か?」と不安になる過去の演説よりもできとしては悪くないような。就任式そのものを見ている精神的な余裕が皆無でしたので、お祭りムードを感じませんでしたが、現下の情勢を鑑みると、最初の1年はなにかをなすというよりも、現状に振り回されるのがやっとであって、そのときに極端にぶれないことが肝心だろうと。最初の1年で成果を求めるのは無理な状態なので、世論との関係が微妙になってきたときに、オバマが焦らなければよいという感じでしょうか。なにしろ、海の向こうはせっかちだ。この島国もほめられた状態ではありませんが。

 それにしても、金融危機とはいえ、ポンド安は異常な感じで米ドルに対してもずいぶん安いなあと思いますが、1ポンド120円台というのはびっくりです。日本も先行きが明るいとは思えないのですが、この際、日英米で通貨統合なんていうのは「寝言」の域を超えますか。伊藤洋一さん経由で知りましたが、ガイトナーが「本当のこと」を口走ってしまった様子(参照)で、ちょっと微妙なところ。『世界の論調批評』でとりあげていたナイの「スマートパワー」の内実に関する分析(参照)はさすがという感じです。露骨に言えば、アメリカを中心に大西洋にイギリスという島国が、太平洋に日本という島国があり、アメリカにとって両者との紐帯が深いほど、ユーラシア大陸における独裁者の出現を防ぐ最も有効な防波堤になるでしょう。当然ながら、日本やイギリスにとってアメリカがバックにいるというのは代えがたい「担保」です。

 経済的な危機に加えて国際情勢も流動化している要素も大きいのですが、二つの大海を結ぶ同盟がユーラシア大陸の選択肢を狭めるでしょう。ただし、同盟の本来の姿は軍事的に双務的な関係にあることが前提で、この点で日本が解決すべき点があまりにも多いのが現状ではありますが。ソフトパワーがハードパワーを補完するものであって、代替するという関係にはないことを理解さえしておけばよく、他方でハードパワー単独では異なる文化や歴史的背景を抱える諸民族の共存を可能にするような統治はできないということでしょう。ただ、現実の問題となると、なかなか原理原則から政策を導くことが困難であり、ナイの場合、そのことを理解しているがゆえに、緩やかな規則性を表現するとともに、臨機応変の知恵というのをなんとか理論化しようとして苦労している部分もあるように素人には映ります。もちろん、実は、ナイの提唱したソフト・パワー論も、アーミテイジ=ナイ共同提案のスマート・パワー論も、国際政治の理論というよりも、一種のキャッチフレーズであり、それが出てきた政治的背景の方が重要だと考えられます」というのはナイの現実指向を考えれば理論でもあり、キャッチフレーズでもあるのだろうと。駐日大使になられるというのであれば、彼の持論以上に、オバマ大統領との距離が気になるところですが。

 まあ、話があちこちへ飛んでいますが、危機の時代にいかに処するのかということで、危機を克服した後の時代のポジションが決まるかもしれません。もちろん、今回の危機を克服できずに、そのまま混迷する可能性も否定できないでしょう。端的に言えば、世界的に市場経済と民主主義への幻滅が広がる可能性も否定できません。他方で、社会の構成員をあらかじめ意図した設計に従わせるという試みは、社会主義・共産主義に限らず失敗に終わって現代に至っているのも現状でしょう。現実には、不完全ながらも、まだマシな市場経済と民主主義と付き合ってゆかざるをえないと思います。その意味で、英米との協調は、安全保障上はもちろんのこと、日本の利益と社会の安定にとって非常に大きな意義をもっていると思います。戦後日本の成し遂げたことは、単に経済的に繁栄しただけでなく、英米との協調によって安全を確保し、結果として経済成長と社会の安定を図る前提条件を、日米関係ではくだらない制約にあまりに縛られたとはいえ、実現してきたことなのでしょう。また、それを担った人たちが戦後生まれではなく、戦前生まれであったことも大きいと思います。夢のない人間だからかもしれませんが、「大東亜共栄圏」よりも、英米との協調の方がユーラシア大陸の東側、太平洋の西側に位置する島国にとっては戦略的価値がはるかに大きいと思います。戦前にも、むしろ英米との協調が外交政策の主流だった時期が短くなかったのですが、定着するには至りませんでした。戦後は、近代化を成し遂げた後の外交政策の基本が確立した時期だと感じております。

 もう少し落ち着くことができたら、再度、考えたいのですが、大国間戦争による「リシャッフル」というのは起きそうにないですし、起きてほしくないというのが率直なところです。ただし、今回の危機は、経済だけでなく、国際政治の変化と連動している印象があります。日本が英米との協調という自国の利益を追求するには、大戦争以外ではめったにない機会です。「ハードパワー」における行動への妙な自制がまだ続いており、それを取り除くことは望ましいと思いますが、「ソフトパワー」によって補完する発想は不可欠でしょう。日英米の通貨統合というのは現実的ではありませんし、現在の危機にどれほどの効果があるのかは疑問でもあります。ただし、露骨な表現をすれば、日英米ともに疲弊していますが、こういうときは細かいことは後景に退きやすいでしょう。冷たいことを言えば、ユーロ圏や人民元には深入りせずに、当面の金融危機で手一杯ではありますが(イギリスは本当に懸念しておりますが)、通貨政策で協調するなら、この三国が最も容易なポジションにあるように映ります。この協調は、安全保障における同盟を代替するものではなく、補完するものでしょう。また、安全保障とは独立した要素も少なくありません。国際的な金融システム危機は、突き詰めてゆけば、各国の通貨危機にゆきつくでしょう。協調するのは自国の利益からですが、それに自発的に参加する国に門戸を閉ざす必要もありません。ただし、日英米の足並みが乱れれば、日本をはじめ他の二国も苦しい上に、国際的な信用秩序が一時的にせよ、機能しなくなる可能性があります。国際的な信用秩序を安定化する上で日本が積極的な役割を果たすとすれば、主は日米関係とはいえ、日英関係も含めて考えることは、安全保障政策と結果的にではありますが一致する点が多く、意義があると思います。現状は、お寒い状態ですけれども。
posted by Hache at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 情報通信技術関連
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