2009年03月16日

時代は時代 私は私

 「なまもの」を食べすぎたせいか、「寝言」も浮かばなくなりました。某ブログのコメント欄でいまだに日本はバカにされているだの、お手並み拝見だの、他人事感満載のコメントを拝見すると、ダメだこりゃと。上は上で銀行が潰れる事態には至っていないとか、やらないはずの「追加経済対策」なるものが検討されるなど、混乱の極み。もっとも、この国の場合は見苦しいで済みますが、ガイトナーのモーゲージへの救済策には反発も強く、モーゲージでもたもたしているうちにまだまだクレジットカードの問題があるよとか、金融不安はいまだ収まらず。株価が下がったときばかり騒ぐのはいかがなものかという意見もかなり前にみかけましたが、騒ぐという感覚よりも、企業業績や個人の所得減少を考えると、どの水準まで低下して低位安定するのかが問題なのではと思ったりします。今回の事態は恐慌というよりも、一回ガクンと経済活動が落ち込んで底を這う「L字型」になるのではという話も耳にしましたが、これには苦笑せざるをえず、それを大不況と呼ぶのか恐慌と呼ぶのかは、かなりの部分、主観に属する問題でしょう。戦後40年近く続いた景気循環から乖離した動きをしているのが現状ですから。それにしても、ガイトナーの説得力が落ち、オバマもエスニック問題で党派的な解決を選んでいると批判される現状を見ると、アメリカも政情が不安定になるリスクが無視できず、本当に嫌になります。アメリカ人自身が選んだ顔を汚せば、アメリカの権威は地に落ちる。まかり間違えれば、時代は乱世でしょうか。

 他方、『産経』がこの一週間、一面に西松建設ばかりで見た瞬間、ゴミ箱行きです。英字紙も読んでいて楽しいわけではないので、頭を切り替えようとでかけたり、ゲームをしたりとダメな生活の連続。クリアーしようという気さえなければ『三國志[』は結構、楽しめるのでやっていましたが、セーブデータがすさまじいです。これは意図してもできないよなあと思いながら、自分のブログを検索したら、だいたい1年前だったのねと感心しました。気がついたら、自作機に切り替える前でして、よくデータが残っていたなあと。どうも旧PCの電源が不調で動かなくなってから、HDDを取り外してデータだけ全部、吸い取っていたんでした。本当にどうでもいいことに関しては手回しがよいものだとわれながらびっくりします。そういえば、「寝言」にしていたような気がしたので、自分で検索すると、昨年の3月にやっていたのでした。

 システムをまるで把握せずに、適当にやっていただけなのですが、あまりの人生の急転回に驚いた覚えがあります。宛にいた頃はまだしも、荊南で軍師といっても、戦闘は皆無でしたので、指揮をとるなど無謀。張宝と直接戦闘したのは2回だけで、2回目は配下武将に任せてしまいましたが、私の指揮の拙さで勝利したものの、徒に味方だけではなく、敵も死者が多く、耐えられなくなりました。所詮はゲームなのですが、やはり戦争というのは悲しいものだとしみじみ思います。反戦平和の徒ではないのですが、やはり戦争というのは相手を殺しにゆくことであり、当然、反撃を受けて味方も死ぬという自明のことを忘れて、軽々に事を起こすものではないことを実感します。リアルでは経験したくもない話ですが。また、他方で最後の手段としての戦争というものを見ないようにするという傾向には違和感がありますが。

 話がうってかわりますが、私の見通しがよいとは自分でも思えないのですが、昨年の暮れまで日本経済は他の国と比べて「傷」が浅いという見方が強かったことに驚きますが、私が情報不足なだけでIMFの見通しとかまるであてにしていなかったからなのでしょう。どうも、私みたいに泥臭いデータばかり見ていた人間にはわからないのですが、金融危機の影響をマクロ的に洗練された手法で加工されたデータを見ていた人は慌てて軌道修正をしたようで、「全治3年」とは一線を画している方でも、成長率の見通しの変化やGDPギャップの推計の変化から、財政出動に積極的になっているようです。率直に言えば、大いに違和感があります。

 集計された需要量(それも金額)に対応する財政政策を行ったところで、需要が不足している市場で需要が増加するかが素朴に疑問に感じますし、そもそも個々の市場(これも定義は難しい部分がありますが)において需要が不足している状態に政府が介入するべきなのかという積極的な理由がいまだにわからない部分があります。"Buy American"の問題は保護主義の文脈で問題となることが多く、私もそのような扱いをしておりますが、恥ずかしいことを言えば、本当の問題は、そんなムダなことをやりたくなる政府のインセンティブの方だという感じでしょうか。雇用の維持を政策目標に掲げると、おかしなことばかりが生じるというのが、あまにナイーブですが、率直な実感です。社会保障関係費の増額も一見、筋がよさそうに見えますが、医療や介護に限らず、人材が育つためには時間がかかり、短期的な景気刺激として行う話ではないだろうという感覚があります。また、はるか昔になりますが、高齢者の医療費無料など政治的なバイアスがかかりやすい分野であることも要注意でしょう。


 どうも景気に振り回されて、やるべきことよりもやってはいけいないことを明確にした上で行わない方が大事だという感覚が薄れることを恐れます。うまく表現できませんが、経済において政府が積極的な役割を果たすというのは、市場経済が前提の場合、よほど難しいという感覚があります。経済政策に限らないでしょうが、民主主義的な意思決定には時間がかかりますし、政策の立案に不可欠な情報を集めるのは費用だけではなく、時間がかかります。IMFのような国際機関ですら、あるいは各国からの情報を元に積み上げてゆく国際機関だからかもしれませんが、今回の事態を正確に見通すことは困難な事態です。公的情報は強力な作用をもつ一方、その情報をとる手間暇や統計それ自体の限界(あくまで大雑把な全体像を示すというだけですから)などがこのような金融市場と実体経済の負の連鎖が強烈に作用する状況では現状の後追いになりがちです。ちなみに、日本のGDPに占める製造業の付加価値の割合が高すぎるというご意見もありましたが、小分類では情報通信などで細かな分類で製造業とサービスを分類しており、良くも悪くも役所でなければできない仕事です。余談ついでに、産業連関表からざっくり粗生産に占める割合を計算すると、実に40%を超える金額(2006年)になります。一方、雇用者数は2005年で27%程度です。産業構造の転換という意見もあるようですが、私に言わせれば、政府が保護的な政策をとらなければ、輸出へ依存している企業は現地生産を拡大するか、国際的な市場から撤退するのかという決断に迫られるでしょう。製造業を特別扱いしているわけではなく、日米繊維紛争から一貫して叩かれたおかげで皮肉にも少なくとも今世紀の初頭までは競争的な環境でやってきたからでしょう。一方で金融業は(以下略)。

 本音を言えば、IMFの経済見通しも見ておりましたが、日本の成長率の落ち込みが低い時点では「そうだといいね」というのが率直なところでしょうか。まあ、そう感じる方が真っ当ではないわけでして、大真面目に消費税率の引上げの議論がでてきたのだと今さらながら実感します。今度は、アメリカとの関係で過度の財政出動の懸念をもっているわけでして、「反麻生」ととられて結構なのですが、なにしろ政策が後追い的にでてきて、再び1990年代に戻るのだろうかという心配です。オバマ政権の財政政策にお付き合いする要素が強いのではと感じることもありますが。さらに深読みすれば、オバマ政権の景気刺激策を少なくとも先進国間では「政策協調」あるいは「政策カルテル」を結んで正当化するための方策の一環ではないかとすら疑っております。1990年代の直前まで先進国の中でも行財政改革が進み、公債発行残高の抑制に成功した日本は次の10年に、おそらく初めて教科書的な不況対策として財政政策が実施され、その非効率が初めて実感として生じた時期なのではないかと思います。非効率というのはやや強い表現でもっと厳しい分析がなければあくまで「寝言」なのですが、実はGDPに占める建設業の割合は1996年から2007年の期間で連続して低下しています。生産面から見たGDPの場合、需要面から見た公的固定資本形成が建設業だけに反映するのかはわからないのですが、1990年代後半から見ても、いわゆる公共事業によって建設業が伸びたかといえば、かならずしもそうではないということです。『平成19年度国民経済計算確報』(参照)からエクセルで簡単に計算できますので、暇な方は試して見ると面白いでしょう。

 ある飲食の席で、経済にせよ、戦争にせよ、古代から変わりませんねえという感想を漏らしたら、そんなものだよと。いかにも中年のオヤジの感じですが、あれこれ起きても、なにも変わらないという感覚が強く、妙に話し込んでしまいました。そういう感覚が保守だというのはおこがましいというか、論壇の現状を見ていると、保守だと見られたくないというのが率直なところですが。ただ、いつもことは新しい意匠をもってやってくるのであって、常に過去の知見を捨ててかからなければ、対応できないという矛盾した感覚もあります。まあ悩ましいところですが、これからくる事態は想像もできませんが、いつも通りに無為にすごしながら楽しみましょうと。以前、プレイした『三國志[』のように一サラリーマンが突然君主になるなどという劇的な事態に直面することもないでしょうが、時代は時代、私は私というところでしょうか。
posted by Hache at 08:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 気分しだいの寝言
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