2009年04月07日

命数を計る

 少しマシになりましたが、この2週間ぐらい体調が最悪でした。動悸に息切れと中年特有の症状ですが、さすがにこれは。ワーファリンを服用しているので、血栓性の病気のリスクは非常に低いので、かえってなんだろうと。予約よりも早く心臓内科で診察を受けましたが、診察の結果、とくに異常はなく、3月から服用を始めた薬を一時的に控えることに。3月末は珍しくまったく食欲がない日が続いて、朝にパン一枚を食べると、昼も夜もなにも食べずに3日ほど過ごしたら、4月1日の仕事始めにいきなりぶっ倒れてしまいました。通勤途中で座席に座っていても動悸がひどくて歩けない状態で、乗り換えする駅で降りて、そのままタクシーで帰りました。あまり集中力もないので、とくに「お題」を決めずにいつもの通りの「寝言」ですが。

 占いの類はまるでわからないので、数時間ほど動悸が治まらない状態で私なりに命数を計っておりました。まずは、心臓さんと対話。もう、そろそろ限界ですかと尋ねると、そんなもの知るかい、止まるときは止まるんじゃというつれない返事。症状が動悸と息切れだけで、締め付けられるような苦しさがないので心臓に問題がある状態ではないのはわかるのですが、それにしてもつれない返事。止まりそうになったら教えてくれるんですかと尋ねると、そのときには手遅れだよとのこと。わが命数を計ろうとしても、凡人には無理ですね。ついでに脳さんとも対話してみましたが、もともと性能が低いのにさらに下がっているよと言われて、がっくり。頭が悪いのだから寝なさいとのこと。喉の炎症がひどい状態だったので抗生物質と風邪薬を飲みましたが、「PL顆粒」はヤバイぐらい眠たくなります。土日の睡眠時間が優に合計で24時間を超える状態で、これは厳しい。

 ぶっ倒れる前日は不動産屋で賃貸契約の更新を行いました。尋ねられない限り、自分から職業を出しませんが、向こうは知っているので、景気の話に。悪いというのははっきりしているのだけれども、いつになったらよくなるんですかねという質問が一番、困ります。正直なところわからない。不動産屋だけあって、ある社員さんが当初、4000万円近くした物件が1800万円前後まで下がって買いどきと銀行でローンを申し込んだところ、車のローンを完済してくれとか、あれこれ条件をつけられてダメだったようです。とくに、お金に関する事故はなく、40代半ばの方なので、年収もそこそこの様子。「これが貸し渋りってやつですかね」と尋ねられても、うーんとしか答えようがなく、銀行の住宅ローンの審査は厳しいですからとしか言いようがありませんでした。正直なところ、私自身は持ち家願望がまったくない(こんなに地震が多い国で一軒家にせよマンションにせよ、リスクが大きく、地震保険はいざというときに役に立ちそうにない)ので、わかりませんが、目先の経済対策だけでなく、長期的に2、30年、頑張ったらマンションの一つも買えるという希望がもてないと現役世代が頑張るインセンティブがないのかもしれません。

 3月23日に温家宝首相がドルの信認にふれて、3月25日には中国の中央銀行総裁がドルに代わる通貨バスケットを基準とした国際通貨もどきを提唱したようで、これについて書こうと思っていたら、体調を崩したのでやめました。以前、こんな「寝言」を書きましたが、ドルに代わる通貨というのは見当たらず、現実にはユーロが補完しており、他方、欧州経済も非常に厳しい状態です。体調が戻ってきたら、もう少し考えたいところですが、どうも中国側としては、(1)手持ちのドル資産の価値が目減りすることへの懸念という、それ自体はごもっともな話と同時に、(2)ドルペグは容認してほしいという邪心があるような。

 経済の多極化につれてドルが貿易や金融取引、場合によっては通貨準備などの運用という点で単独では荷が重くなっているとは思いますが、他方で、ユーロが4分の1程度補完していて、代替する通貨はなく、現行制度に代わる、より機能する制度というのは現状では見当たりません。中国の通貨バスケットも固定相場制の復活につながるものかどうかまでは読みとれていないのですが、よほどの混乱がない限り、固定相場制への復帰は難しいでしょう。資本移動がこれだけ地球的規模で自由になってくると、欠陥も多いながらも市場に委ねざるをない。ただし、国際通貨制度、あるいは国際通貨体制というのは、自発的な市場取引からのみ成り立つのではなくやはり意識的な努力で制度そのものが調整されてゆく必要があるのでしょう。G20を酷評する向きもありますが、現時点ではアメリカが、以前ほどではないにしても、各国に協調を説得し、場合によっては強制する力をもっていると思います。

 戦後の日本の経済的繁栄はこのような見えない制度に依存している部分が多く、もっと突っ込んだ報道があるのが当然だと思いますが、日本語で読むべきものがネットの一部のサイトというのはどうなんでしょう。もちろん、戦後日本の経済的繁栄は日本人自身が努力で勝ちとったものですが、国際的な政治情勢や経済制度も日本にとって有利なものでした。どちらの条件が成立しなければ、現在の生活水準に到達することはなかったかもしれません。テレビはまったく見ないので、活字媒体だけになりますが、どうもそのような意識が薄れてきているような気がします。

 ちなみに、3月末日をもって『産経』を止めてもらいました。見出しを見るだけで読む気がまるでしないのですが、うっかり記事を読むと、軍事関連もひどいようですが、経済は目も当てられない。あれをカネを払って紙で読むというのは、ゴミを出す作業まで伴うので苦痛でしかありません(中で一生懸命、働いている方には失礼ですが、せめて事実ぐらいは確認してほしい)。仕事の関係で『日経』にせざるをえないと説明して、それでも食い下がられましたが、なんとかなりましたね。販売店は信用できるのですが、肝心の「商品」は……。正直なところ、代わりにとりたいと思う新聞もなく、朝に新聞が届かない日に慣れるにつれて少しずつ体調が戻ってくるようです。

 年度初めから勤務先に迷惑をかけていますが、用心深く体調を回復させることに専念させて、あまり変に取り戻そうとか力まずに気楽にやってゆきたいものです。幸い、勤務先はドライですが、体調に関しては理解してくれているので、今日、しっかりと休んで水曜日から用心深く「試運転」というところでしょうか。


 北朝鮮のミサイル発射で、アメリカの各紙で決まり文句のように、"Rules must be binding. Violations must be punished. Words must mean something."というオバマ大統領の言葉が引用されているので、北朝鮮に限定すれば、核とミサイルに関して、中国とロシアの動きはわかりませんが、包囲網が形成される可能性が高いでしょう。誤探知もあり、これ自体は官邸に情報があがるまでのプロセスを再度、洗いなおす必要があると思いますが、マスコミが騒ぐほどではないでしょう。不謹慎ですが、まだ私がぶっ倒れるまでは金正日は麻生総理に援護射撃をしたいご様子ですなとつい漏らしてドン引きされていました。今回の対応は、概ね適切であり、評価すべき点の方が多いのでしょう。

 問題は外交で、北朝鮮の核・ミサイル開発を断念させるところまで追い込めるかで、日米欧の協調を維持できるかが鍵でしょう。麻生政権に念のために逃げ道をつくっておけば、拘束力の弱い議長声明でも十分かもしれません。それにしても、今回のミサイル発射は北朝鮮の利害得失からすると、金正日の「合理性」に信をおいている私からすると、大きな誤算があったような気がします。ミサイルを商売の種にしようという打算をおいても、やや自虐的ですが、金正日の狙いとしてはアメリカの関心をひき、体裁としては六ヶ国協議で二国間交渉にオバマを誘い込もうというところだったと思いますが、善悪は別としてプラグマティックなブッシュ政権とは異質のオバマ政権の肚を探るにしても乱暴すぎた印象です。瀬戸際外交はこれまで成功を収めてきましたが、同時にそれは自らの政体への反発を強めるという副作用も強烈で、タイミングもオバマ大統領の訪欧中というのは北朝鮮、あるいは金正日の「合理性」に信をおけなくなってくる可能性もあるのでしょう。

 他方で、今回のミサイル発射で日韓は別として米欧でも反発が強いのは対北朝鮮政策には好都合でしょう。ただし、オバマはイランと北朝鮮を同列に扱うという報道もあり、やや微妙な問題をはらんでいるようにも思います。北朝鮮は自ら退路を狭めていった以上、よほどの譲歩を強制しない限り、体制の存続にかかわりかねない情勢でしょう。他方、イランはそこまでギャンブルにのめり込んでいるのかは疑問で、北朝鮮とイランの情勢を無視して、"Rules must be binding. Violations must be punished. Words must mean something."で対処するのはやや硬直的な印象を受けます。イランに対しては交渉というよりも、「出口」、あるいは「逃げ道」を用意する余地があり、原理原則による対応はイランの核問題をかえって米−イラン関係で互いに選択肢を狭めるリスクが高いように思います。もちろん、原理原則から北朝鮮とイランを区別することは難しいのでしょうが、原理原則に拘泥すると、中東が不安定化するリスクがさらに高まるでしょう。演説の全文を読んでいないので、"Words must mean something."という「言語明瞭、意味不明」の発言がアメリカの選択肢に柔軟さを残すものなのか、確信はまるでありませんが、そうであることを希望します。
posted by Hache at 07:00| 不健康な?寝言