2007年08月25日

大航海時代(続き)

 コーエーのゲームにしては珍しく、『大航海時代IV』では西暦や元号など年を示す表示がありません。ただ、セウタがポルトガルの支配下にあること、レコンキスタが完了していること、東南アジアでスペインとポルトガルが覇を競っていることなどから、16世紀半ばごろであると推定できます。また、ゲーム終盤でシナリオによってはスペインによるポルトガル併合イベントが発生しますので、ゲーム開始当初は1580年以前であると考えてよいでしょう。なおゲーム中には1月1日のように月と日だけが表示され、こちらは現代とほぼ同じです。ただ、閏年まであったかどうかは記憶が定かではないのですが。

 ちなみに私がプレイしたのは、ソースネクストが販売しているPC版です。こちらはパワーアップキット(PUK)がない、「初版」ともいうべきゲームです。PSやDSでは仲間になるキャラなどはPUK版に沿っているようなので(シナリオ自体はPCの単体版とほぼ同じですが)、単体版とはディテールが異なるようです。なお、『大航海時代』シリーズをプレイするのはIV(文字化け防止のために直接入力で大文字の"I"と"V"を組み合わせています)が初めてですので、それ以前のバージョンや『Online』版についてはまったく知りませんのでご容赦のほどを。

 そんなことを考えているうちに、時空のゆがみが発生し、吸い込まれてしまいました。猛暑のせいか、ぶくぶく太っていたので、まずかったのでしょうか。一体、どこへ連れてゆかれるのやら…。

(以下、『大航海時代IV』のネタバレが数多く含まれいます。これからやってみようかなという人は読まないでください。こんなゲーム興味ないよとか、プレイ済みの方だけどうぞ)。


(不思議な出会い)

Hache:……おや、ここは?
ラファエル:1578年のリスボンだよ。僕の名はラファエル・カストール。君はどこから来たの?
Hache:おや、あなたがカストール提督でしたか。私はHacheと申します。21世紀の日本というところに住んでおります。
ラファエル:提督はちょっと恥ずかしいね。総帥もしっくりこないんだけれど、こちらはカストール商会を率いる身としてはしょうがないのかな。それにしても、君が僕のことを知っているとはちょっと意外だな。
Hache:わが日本は技術では世界でも一、二を争うのですが、精神的には堕落しておりまして、私みたいなもうすぐ40に手が届こうというおっさんがTVゲームなるものをひまつぶしにやっていたりするのです。今年の夏は、ラファエル総帥を主人公としたゲームを楽しんでいたわけです。
ラファエル:ほお、僕が主人公?
Hache:はい。カストール総帥は初心者向けのキャラとして設定されていて、七つの海を支配する商会にまで成長させて楽しみました。
ラファエル:……。ということは、君が真犯人だね?
Hache:……犯人というのは心外ですが?私がなにをしたというのでしょう。カストール商会は七つの海域で最大勢力となり、東アジアを除く全海域で勢力値が上限の9999、全世界では69500を超える世界最大の商会となりました。しかも、総帥をはじめ、クラウディオさんやジェナスさん、アルさん、アルカディウスさん、エミリオさん、カルロさん、クリスティナさん、ゲルハルト提督、サムウェルさん、ジャムさん、チェザーレさん、フェルナンドさんの12名はすべてレベルが200で、剣闘術に関してはラファエル提督とゲルハルト提督は極上の武器と防具を装備して上限の能力値500、後のメンバーもそれに近い値になりました。ただ、フリオさんには申し訳ないことをして、測量士のままでしたから、レベルがあまり上がりませんでしたけれど。イアンさんやチェザーレさん、ユキヒサさんは海域委任をしていたので、これも今ひとつでしたが、今もメンバーを入れ換えて猛特訓中であります。
ラファエル:……。君、それにしてもおしゃべりだね。まあ、いいや。ということは、僕たちが日本近海で何度も餓死しそうになったのは、君のおかげだね。
Hache:……。ひょっとして、そのことをお恨みでしたか。しかし、総帥、あのゲームは航海日数が長くなるほどレベルが上がりやすくなるので、港や村へ寄航してしまうと、強くなれないんです。それに、見張り役のフェルナンドさんがなかなか有能でしょっちゅう食糧や水、温泉を発見してくれていたではありませんか。
ラファエル:日本の温泉はきもちよかったねえ。そうだ、君は日本から来たんだよね。一緒に連れて行ってもらえないかな?
Hache:……。今のカストール商会の艦隊でしたら、2ヶ月もあれば日本に航海できるはずです。私がいなくても……。
ラファエル:意外とまじめなんだ。もちろん、冗談だよ。
Hache:……。総帥は、瀬戸内海でのノンストップ3年間航海を恨んでいらっしゃるのでしょうか?
ラファエル:全然。あれで僕たちの商会は世界最大であるだけでなく、文字通りの無敵艦隊を保有することになったわけだもの。
Hache:それでは、私が「真犯人」というのは?
ラファエル:君、暇なんでしょ?航海の最初からたどっていこうよ。
Hache:……はあ。

(船出)

ラファエル:まずは、リスボンだね。
Hache:ラファエル総帥とお会いしたときにびっくりですね。推定年齢18歳前後の美少年ってな感じですかね。ジェナスさんは、途中まで女性だと思い込んでいました。
ラファエル:美少年かな。リスボンでは平均的だと思うよ。ジェナスはちょっと線が細いかな。芯は僕よりしっかりしているかもしれないけれど。ところでクラウとフリオさんは?
Hache:あのお二人はベタですね。見るからに船乗りって感じで。クラウディオさんは、見るからに悪坊主って感じで、総帥を海に引っ張り出すんですよね。
ラファエル:まあね。ただ、実際はクラウが言い出さなくても、僕が言い出していたかもしれない。親にはずっと子ども扱いされて、よくいえば、大切にしてくれていたんだろうけれど、前から世界にでたかったんだ。
Hache:うう……。
ラファエル:どうしたの?
Hache:わが祖国の若者に聞かせてやりたいですな。その心意気。
ラファエル:……悪いけれど、先に進むよ。最初は、フリオさんの言うとおりにしていたよね。
Hache:あの爺さんの言うとおりにやっていると、航海の基本が身につくんですよね。最初から自動移動ばかりしていると、レベル上げも気がつかないですし。リスボン−セウタ−マディラの三角貿易はスタート時点の基本ですから。
ラファエル:そうなんだよね。フリオさんのおかげで、ずいぶん助かったんだ。でも、フリオさんがアテネへ行こうというのに、北海へいっちゃったよね?
Hache:あれは訳がありまして、北海の勢力は基本的におとなしいんですが、序盤から自分の勢力地を独占してしまうので早めにロンドンやブリストルと契約しないと、北海で造船所があるところに食い込めないんです。中盤以降は、北海の大型船が便利ですからね。
ラファエル:用意周到だね。おかげでハンスさんの前にリルと出会っちゃった。
Hache:あれも布石ですね。アムステルダムとついでにブルージュと契約しておけば、クリフォードが悪いうわさを流してカストール商会を締め出したときには、代替できますし。交易品自体はめぼしいものはそれほどでもないんですけれど。
ラファエル:君って腹黒いね。
Hache:……。だから、フリオさんに「ぼうや」って言われるんですよ。「シェア」の概念がある以上、序盤が肝心です。まあ、ラファエルさんは、中国のマリア・リー提督のように喧嘩を売られるタイプじゃないんで、プレイする側も安心なんですけどね。
ラファエル:……。僕はそんなに甘いのかな?
Hache:……それはさておき、地中海ですね。ここは総帥の母国、ポルトガルのアルブケルケ軍をはじめ、おそらく世界最強のスペインのバルデス軍、レコンキスタで西欧世界から排除されたとはいえ、強大なオスマン帝国のパシャ軍など強敵が覇権争いをしている地域です。やりにくいですね。
ラファエル:ハイレディン一家と遭遇したときは、さすがに怖かったね。でも、同盟を締結できちゃうんだ。ところで、アルジェから出港してハイレディンとバルデスが交戦しているときに、見てみぬふりをしたよね?
Hache:ハイレディンと組んだ時点でカストール商会はバルデスに睨まれてるんです。バルデスを敵に回すということは、すなわちスペインを敵に回すということです。あそこでハイレディンに加勢したら、バルデスと交戦状態になりますから、避けるのが無難です。こちらは、まだラティーナ船一隻で、大砲はカルバリン砲。失礼ですが、提督をはじめ、航海士のレベルはデフォルト+α。イベント時にはハイレディン一家が加勢してくれますから、バルデスも手を引きますが、うっかりバルデスとハイレディンが交戦しているときに、ハイレディンに加勢すると、ハイレディンがいないときには単独でバルデスと戦闘ですから、これはきつい。
ラファエル:まあ、そうだよね。それにしても、アテネへ行く途中でやたらと契約してたね。あれも布石?
Hache:いやあ、お恥ずかしい限りで、あまり考えていませんでした。結局、地中海のすべての街と契約したおかげで、序盤早々に金欠状態になって苦労しました。強いてメリットを挙げると、すべての街へ自動移動が可能になることぐらいです。地中海では基本的に沿岸航海なんですが、風が弱かったり、風向きが悪いことが多いので、フリオさんに任せると楽なんですね。ただ、序盤だったら、遺跡と造船所が揃っているジェノヴァ、アテネ、アレキサンドリア、イスタンブールに絞っておいてもよかったかなと。先走りますけれど、新大陸でカエンヌと契約したときにナオ一隻、ラティーナ一隻というのは失敗でした。
ラファエル:そうだったんだ。もっと戦略的な発想があるのかと思っていたけれど、行き当たりばったりだったんだ。ところでアテネでハンスさん、それからアルカディウスを仲間にしたとき、副官をジェナスからアルカディウスに代えたよね。あれはなに?
Hache:単純にアルカディウスさんの説得力がジェナスさんより上だからですよ。あの時点ではアルカディウスさんの「正体」を私も知りませんでしたし。
ラファエル:それはそうだね。あとはチェザーレもアレキサンドリアだったかな。
Hache:チェザーレさんは助かりましたね。操舵手がいない状態の航海でしたから。まさか、元の船主と出会うとは思いませんでしたけれど。
ラファエル:これで基本メンバーが揃ったんだよね。艦長室に僕。副官室にアルカディウス。舵輪室にチェザーレ。見張台にクラウ。操帆手にはジェナス。艦隊の基本形ができたね。
Hache:総合勢力値が600未満、ラティーナ一隻、ナオ一隻では艦隊にはほど遠く弱小商会というところですが、とりあえず、本格的な船出の準備は終了ですね。
ラファエル:……。わかったから、話を進めて。

(アフリカ・新大陸へ)

ラファエル:そういえば、地中海を出てからラスパルマスやヴェルデでずいぶん投資をしていたよね。さっき弱小商会って言われちゃったけれど、おかげで貧乏になっちゃった。
Hache:……。あまりにお気になさらないように。地中海での投資は失敗でしたが、あの二つはマディラと並んで交易上も軍事上も重要な海上交通路の要衝です。それに、あの程度の投資ならすぐに元がとれますから。ただ、ラスパルマスはちょっとやりすぎだったかもしれません。あれが後の惨劇を招いた可能性はありますね。
ラファエル:なにしろスペイン領だからね。ただ、僕だって、まさかあんなことになるとは思わなかった。でも、投資したこと自体は正解だね。ラスパルマスはマディラと並んで新大陸のサン=ファンに航路がつながっているし、ヴェルデは新大陸のカエンヌとつながっているだけではなく、地中海世界から見ればアフリカの玄関口だから。実は、ちょっと驚いたんだけど、普通はあそこでシエラ=レオネを経由してサン=ジョルジュへ行くとこなんだけれど、ここでカエンヌに直行だったよね?
Hache:実を申せば、今、総帥とたどっている航海は2回目の話でありまして、あそこでサン=ジョルジュへ向かってしまうと、イベントが起きることは知っていたのです。わかりづらい話ですので聞き流して頂いてかまわないのですが、最初にインストールしたパソコンのサウンドが異常な状態になったので、別のパソコンにインストールしてプレイしたのが今回の航海です。要は、まったくの素人というわけでもなかったので、イベントを避けたというわけです。
ラファエル:本当にチンプンカンプンなだけれど、話を進めるよ。カエンヌでは投資を抑えたよね。確か、シェア20%ぐらいだったかな。それからペルナンフーゴにも契約だけしたよね。ラスパルマスやヴェルデと比較するとずいぶん少ない金額だったような気がする。
Hache:おっしゃる通りなんですが、ラティーナ船一隻+ナオ一隻で積み込めるのは物資7単位が限界です。船倉を改造すれば別ですが。リスボンでのカストール商会のシェアが20%ですから、それ以上、あの状況で投資しても旨みはあまりないんです。ペルナンフーゴについては後ほど。
ラファエル:なるほど。ところで、カエンヌとリスボンの交易でずいぶん儲かったよね。あれもフリオさんのアドバイスなのかな?
Hache:話のネタを振って頂いて恐縮です。総帥なら既にお気づきのことと存じますが、カエンヌのバニラをリスボンに限らず、地中海に持ち込めば、いい値段になります。ここでポイントは、リスボンの特産品のサフランです。これは、バニラと同じ香辛料に分類されます。バニラをリスボンで売ると、香辛料市場全体の価格が低下しますよね。そこでサフランを仕込んでカエンヌでサフランを売る。そうすると、バニラを仕入れたカエンヌの香辛料の相場が上昇してますから、いい値段で売れて、なおかつバニラの値段は下がるわけです。実際には繰り返してゆくと、最初ほど利益は出ませんが、同一の特産品を買い続けていると、相場が上昇して利益率が低下します。同一カテゴリーの異なる特産品どうしで交易すれば、利益率の低下が緩やかになるというわけです。もちろん、バニラを地中海世界に持ち込むだけでも十分、利益をえられるんですけれど。
ラファエル:へえ、カルロともちょっと違う商売上手なんだ。それにしても、リスボンとカエンヌを3、4回だったかな、往復したら、カルテイラ号は引退してナオ5隻の船団になったんだよね。
Hache:本当はピンネースにアップグレードしたかったのですが、ちょっと苦しいのでナオで我慢でしたね。あの頃は忍耐の時代です。
ラファエル:でも、僕は満足だったよ。ようやく商会らしくなったてね。
Hache:こればかりは申し訳ありませぬ。超スローペースです。総帥以下、航海士の皆さんの能力をようやく発揮できる状態になるのが遅すぎました。
ラファエル:全然、気にならなかったよ。でも、ナオ5隻で交易すると、こんなに儲かるんだってクラウなんかはびっくりしてたよ。でも、あとで扱う金額を考えると……。
Hache:子どものお小遣い程度ですね。それでも、90万ゴールド(以下90万Gと表記)を貯めて、いよいよアフリカ進出です。
ラファエル:サン=ジョルジュでアルブケルケ提督に呼び出されるんだよね。ちょっと緊張しちゃった。
Hache:総帥は意外とシャイなんですね。
ラファエル:君たち異国の人にはわからないだろうけれど、アルブケルケ提督はポルトガルの誇りなんだ。ポルトガルをイスラム教国から圧迫を受ける国から海上の覇者に押し上げた英雄なんだから。
Hache:……。総帥の「真犯人」の意味がだんだん見えてきました。そろそろ、お暇を……。
ラファエル:せっかく、ここまで話をしたんだし、過ぎたことは仕方がないよ。もうちょっと続きようよ。僕も、航海するには年をとって暇なんだし。
Hache:なんだか遺跡の探索よりおっかないんですけれど。
ラファエル:熊が出るわけでもないし、虎が出るわけでもないんだから。
Hache:毒を食らわば皿までというところですか。ところで、サン=ジョルジュに行く前に「戦力強化」を図ったことをお忘れのようですが。
ラファエル:そうだったけ?
Hache:ヒントはハンブルグ、ロンドン、セビリア、ハバナ、ヴェラクルス。
ラファエル:なるほど。航海士が5人も増えたんだ。まずは、ハンブルグ在住のゲルハルト・アーデルンカッツ提督。
Hache:総帥はすっかりアーデルンカッツ提督に心酔してましたよね。
ラファエル:実を言うと、彼の言うことそのものにそれほど感心したわけじゃないんだよね。もちろん、彼の言うことは正論そのものなんだけど。
Hache:ほお。これは総帥らしからぬ発言ですね。
ラファエル:ゲルハルトを高く評価したのは、ヴェルスの話を聞いたからだね。
Hache:あのお、新大陸のマルドナード商会で部下になっているヴェルスですかあ。あれは海賊みたいなもんですよ。
ラファエル:ヴェルスに裏切られて反乱を起こされてゲルハルトは隠居しちゃうでしょ。あれは、ゲルハルトの信条からすると、反乱以上に教育の失敗なんだよ。失敗したことがない提督ほど危ない存在はない。君の国の教経だったけ、あの思い入れは僕にはわからないけれど、騎士道精神を体現したような存在で圧倒されたんだ。ゲルハルトには失礼だけれど、こんな人がまだ生き残っていたんだなって。
Hache:言われてみれば、総帥の仲間では異色のキャラですよね。先走りますけれど、ヴェルスに手をかけようとしてできなかったり。セビリアのエミリオさんとは正反対の感じ。個人的にはエミリオさんなんかはお気に入りなんですけど。どこへ行っても、食べ物のことばかりでこちらまで気が楽になりますからね。
ラファエル:航海にはどちらのタイプも必要なんだな。ゲルハルトだけではみんな重苦しくてつらい。エミリオだけでは艦隊の体をなさない。総帥という立場からすると、部下から教えてもらうことが多いんだな。ちょっと偉そうだけどね。
Hache:ますます意外な。ゲームをやっているときにはフリオさんとクラウディオさんに世間知らずのお坊ちゃまという感じで扱われていることが多いんですけれど、幼馴染でも気がつかないことがあるんですね。
ラファエル:クラウは特別だから。昔から知っている人はその人のことをわかった気になっているけれど、見えていない部分のほうが大きいよ。見えていないからといって全くわかっていないわけでもない。クラウは、僕を総帥にした。自分じゃなくてね。たぶんだけど、僕が自分ひとりではなにもできないタイプだということを彼ほど理解してくれていた人はいないんだ。ただ、航海に慣れてゆくにつれて、操舵や操帆術、剣闘、説得いずれも僕が一番できるようになるでしょ。だけど、僕は自分ですべてをやろうとしない。だから、それぞれの得意分野が活きるわけ。僕が何でも自分で取り仕切るタイプだったら、あのメンバーはまとまらないよ。クリスティナを仲間にするのはフリオさんの何気ないアイディアだけど、男ばかりでいたら、エイレネ(アルカディウスの本名)は息が詰まっちゃうもの。フリオさんは事情を何一つ知らないけれど、即採用。ああいうときに理屈で説明しちゃうと、ダメなんだよね。フリオさんが言うから、信頼する。これが肝心のところ。人間なんて感情の動物だから。僕自身もなんだけど。だから、ゲルハルトの存在は助かるんです。彼の信条は正論なんだけれど、彼自身がその正論で統率しようとすると、あまりに正論であるがゆえに反発も強いんで、僕なんかはそれを見て違うやり方を考えるという感じかな。
Hache:あまりに意外な話が続きますね。ゲームでは統率の話は陰に隠れちゃうんですけれどね。ということは総帥からすると、ゲルハルト提督は反面教師ですか?
ラファエル:それは全く違う。これは説明が難しいけれど、ゲルハルトが自身の光を発すると、普通の人は眩しすぎて耐えられない。でも、ラファエルというちょっと反射の悪い鏡を通してだったら、ゲルハルトの光がちょうどよい加減になるという感じかな。説明になっていないかもしれないけれど。
Hache:……。コーエーのクリエーターが想定していない事態のような気がしますが、ラファエル総帥は大人なんですね。
ラファエル:ところで、ヴェラクルスでフェルナンドと出会ったら、見張り役がクラウからフェルナンドに交代したよね。あれは?
Hache:観察力の鋭さはもちろんですが、決め手は命中力と運勢です。見張り役はある確率で敵の提督を狙撃しますから。運の強い奴がベストです。発見も楽になりますし。あの時点では強力なアイテムがないので目立たないですけれど、あとあと利いてくるんですよ。もちろん、エミリオさんでも悪くはないんですけれど。
ラファエル:なるほどねえ。フェルナンドを仲間にするときに、面倒なゲームがあるよね。でも、一発でスカウトしちゃった。あれはなにか秘密があるの?
Hache:あれはなんでもないです。コインを何枚か配置して先手・後手が交互に最大3枚コインをとって、最後の一枚をとったら負けというゲームですよね。これは必勝法があります。
ラファエル:へえ。
Hache:パスができないわけですから、最後のコインを含めて相手の手番のときに4枚+1枚の状態だったら、かならず勝つわけです。相手が3枚取れば、こちらは1枚とれば勝ち。2枚取れば、2枚で勝ち。1枚だったら3枚てな具合で最後の局面から考えてゆけば、相手の手番のときに4の倍数+1の状態であれば、必勝です。逆だと、必敗ですね。
ラファエル:……恥ずかしいけれど、全然、気がつかなかった。でも、一発で勝っちゃうのはすごいよ。
Hache:種明かしをしますと、あのゲームを最初にやったときは負けちゃったのでロードし直して自分が先手でなおかつ相手に4の倍数+1のコインの枚数の状態がでるまでやっていたというのが真相ですね。保存しないデータは総帥の記憶に残りませんから。
ラファエル:僕にはちょっとわからないけれど、フェルナンドがお気に入りだったんだね。
Hache:総帥と同じく、ゲルハルト提督は、わが国で言いますと武士道を体現した人物で私も好きなんですけれど、フェルナンドにはツキがありますから。総帥の時代から約400年後ぐらいにロシアという大国と大海戦をやって勝つんですけれど、そのときの東郷平八郎提督は運が強いと評判でした。
ラファエル:運か……。僕たちは神のご加護と呼んでいるけれど、それとはちょっと違うね。
Hache:いやあ、似たようなものです。努力したってどうにもならない部分がありますから。

(対エスピノサ戦)

Hache:話がそれましたが、王宮でアルブケルケ提督から衝撃の事実を知らされるんですよね。
ラファエル:衝撃はなかったよ。奴隷貿易や麻薬の売買だったら、やっている商人がいることぐらいは知っていたもの。これは見せしめだなって。エスピノサは東アフリカの交易を牛耳っていたから、エスピノサが潰されたってなったら、小悪党もおとなしくなるからね。
Hache:あのお、ますますコーエーのクリエーターのイメージから外れちゃうんですけれど。醒めてますよね。シルヴィエラさんの第一印象はどうでした。
ラファエル:嫌な奴って感じ。アルブケルケ提督も「私のアフリカ」と口にするのを聴いて首をかしげていたよね。エスピノサを排除したら、アフリカ全域を支配しようとしているのはミエミエだったね。でも、彼はサン=ジョルジュをはじめ、西アフリカの主要都市を独占しているから、見てみぬ振りかな。エスピノサを退治するためには、シルヴィエラの協力が欠かせないもの。
Hache:『大航海時代W』外伝という流れになってますけれど、そこまでわかっていたんですか?
ラファエル:そんなに大げさな話かな。君だってあの話は知っているわけだから、気がついていたでしょ?
Hache:まあ、そうなんですけどね。
ラファエル:それより、エスピノサと3回対戦して3回とも勝ったら、最初は北海だったかな、ロンドンに寄って、そのあと新大陸のペルナンフーゴに戦線離脱したから、ちょっと変な感じだったかな。
Hache:まず、エスピノサの艦隊を拿捕したときにびっくりしたんですね。旗艦を拿捕する、あるいは提督を狙撃してもいいんですが、一回の戦闘で120万Gの収入。エスピノサの資産は、この金額の約20倍でしょう。連戦して少なくとも半分程度は没収したいところです。ただ、ナオ5隻ではちょっと物足らない。北海はいい船が揃うんですね。特に大型船は北海の独壇場といってもいいです。ただ、当時は武装度が最も高いロンドンでもピンネース級が限界ですから、これを5隻で全面改装。あと、お忘れかもしれませんが、北海で掃滅のカッツベルケルを始め、地中海も含めて武器・防具を探索。エスピノサに勝つだけでしたら、ナオでも十分ですけれど、あとあとのことを考えると、大型船に切り替えるにはよいタイミングかなと。ペルナンフーゴは南米でカストール商会が独占契約をしていますから、武装度が7000を超えると、他勢力にわたるリスクがなく、キャロネード砲が装備できます。これもエスピノサ戦だけ考えれば、カノンで十分ですが、大型船とキャロネードは相性がいいですし、海賊相手の場合に白兵戦は意味がないですから。他の勢力と独占契約をしている街を砲撃するなら、キャロネードに限りますし。
ラファエル:ほんと、用意周到だよね。エスピノサはひどい奴だけど、途中から弱いものいじめをしている気分になってちょっと嫌だったな。
Hache:おっしゃるとおりですが、あそこは交易以上に金を貯めるにはベストで投資して締め出すのは禁物ですね。エスピノサとの戦闘を20回近くやれば、戦闘にも慣れてきますし、所持金が1000万Gを軽く超えますから。
ラファエル:エスピノサ商会が解散してから、シルヴィエラが裏切るよね。僕はアルブケルケ提督の訓令をシルヴィエラが捻じ曲げたと今でも思っているんだけど、君の考えは、たぶんだけど、僕とは違うんだろう?
Hache:これは後で論争になりそうですが、対エスピノサ戦でシルヴィエラ商会はまったく戦闘をしていません。これぐらい把握できなくては、アルブケルケ提督の情勢判断力は疑問ですね。さらに、依頼するときは王宮に呼んでおきながら、その後、総帥とコンタクトをとろうとしないというのは信じられないです。総帥には反発されそうですが、アルブケルケ提督の統帥能力は疑問ですね。ですから、シルヴィエラ商会をある程度、抑え込んでからリスボンに行ったんですけど、音沙汰なし。ひどいですよ。
ラファエル:まあ、そうなんだけれどね。
Hache:ただ、リスボンで失望してアフリカ遠征をしている間にずたずたになった地中海航路を再建しようとしたのは、まずかったですね。
ラファエル:そう。アルジェに停泊している最中にバルデスが宣戦布告してきたんだ。敵は無敵艦隊。こちらはアフリカでは無敵だけど、メイン艦隊のみ。
Hache:顔面蒼白になりました。地中海に封じ込められましたからね。

(対バルデス戦)

Hache:しかし、「初陣」はゲルハルト提督とバルデス提督との一騎打ちでパーフェクト・ゲームでした。
ラファエル:ゲルハルトを切り込み隊長にするのは気が進まないんだけれど、クリティカルがすさまじいからね。ただ、防具が弱いからゲルハルトも相当、痛手を負っていた。相手は軍用ガレアスとかこちらを上回る戦力で緒戦こそ勝ったものの、どうなるんだろうと思ったよ。
Hache:でも、バルデス戦はエスピノサ商会やシルヴィエラ商会とは比較にならないぐらい、戦利品がいいんですよね。収入は一回あたり200万Gを軽く超えますし。
ラファエル:でも、生きた心地がしないよ。
Hache:結果的には、バルデス戦で5回勝利したら、所持金が2000万Gを超えましたね。ジブラルタル海峡もなんとか抜けられましたし。
ラファエル:結果的にはね。でも、あそこで北海でクリフォード軍に宣戦布告というのは無謀だよ。
Hache:お言葉ですが、総帥、ロンドンやブリストルはリスボンから最も近い北海の造船所があるんですよ。クリフォード軍を排除して両者を独占すると、戦列艦やバーク級が購入可能です。武装度を最大にすると、シップ級も購入可能になります。ポルトガルがイギリスを征服するというのは、「外道」そのものですが、無敵艦隊を率いるバルデスとの戦闘がメインの状態ではやむをますまい。まさかバルデスが宣戦布告するとは思いませんでしたが、2000万Gを超えた時点でバルデスと交戦状態にならなくても、イギリス征服をするつもりでしたから。こちらは、まともに戦闘をせずに投資で締め出しましたが。
ラファエル:ちょっと意外だったんだけど。
Hache:メインの敵は今やバルデス軍です。クリフォードとの戦闘を長引かせるのは得策ではありません。所持金が大幅に減りましたが、メイン艦隊は旗艦が戦列艦級、あとはバーク級が4隻。しかも、すべて大砲はキャロネード。メイン艦隊だけでゆけば、当時、世界最強で、あとでバーク級をシップ級に入れ換えましたが、カストール商会は世界最大の勢力値ともに、最強の艦隊をそろえた瞬間ですね。
ラファエル:それでも、バルデスは油断できなかったね。ただ、連敗続きだったといえ、メイン・傘下艦隊ともに強力なのに、あっさりバルデス軍を解散に追い込んだのはありえないと思ったよ。
Hache:提督、実に簡単な話です。バルデスの本拠地はセビリアですが、この都市の西側が大西洋に向かって広がっているので、海戦に勝っても拿捕できないことが多いです。ですから、砲撃でセビリアを屈服させてカストール商会と独占契約を結んでしまえば、バルデスの艦隊はバレンシアかマルセイユからしか出現しなくなります。地中海の東側に逃げられると、拿捕は難しいこともありますが、マルセイユあたりで敵の旗艦にこちらの旗艦をぶつけて白兵戦ですね。ゲルハルト提督にはご負担でしたが。5回に1回ぐらいはフェルナンドが提督をしとめるので、助かりました。
ラファエル:中盤、それもアフリカの覇者の証すらない状態で地中海の事実上の覇者になるとは思わなかったよ。ちょっとできすぎかなって。北海でも最大勢力だしね。再び、シルヴィエラを解散まで追い詰めてアフリカの覇者を目指すばかりと思っていた。バルデス軍が解散してセビリアを出港して目的地を聴いて変だなと思った。目と鼻の先にあるリスボンに向かうんだもの。
Hache:もう提督のいかなる非難にも耐える覚悟ができております。核心部分に参りましょう。

(国賊? ラファエル・カストール)

ラファエル:リスボンでは最初、酒場で娘と会話したり、のんびりしていたね。
Hache:総帥が一杯やっている間に、副官をアルカディウスさんからアンジェロさんに代えました。アンジェロさんの説得力がアルカディウスさんを上回っていたこともありますが、アルブケルケ軍への宣戦布告はどうでるかわかりませんから、汚れ役をアンジェロさんにお願いしました。
ラファエル:アルブケルケ提督はポルトガル海軍の至宝なんだ。僕はあれで国賊になった。
Hache:でも、王宮への出入りは自由でしたよ。
ラファエル:ここはずばり聞きたいんだけど、なぜアルブケルケ軍に宣戦布告したの?
Hache:総帥の船団がアフリカ戦線で苦労している間に、アルブケルケ軍はカストール商会の悪いうわさを流してリスボンのシェアを20%超から一桁にまで追い落としていました。流行品をリスボンでさばいていますから、恨みを買っていた可能性はありますが。やはり本拠地は独占契約にしておきたいというのが本音ですね。地中海で睨みを利かすだけだったら、セビリアを独占するだけでも十分ですが、北海方面に自動航海するにはリスボンが不可欠です。リスボンの海上交通路としての価値は意外と高いというのが第一の理由です。さらに、セウタも抑えてしまうと、事実上、地中海の他勢力は他の海域へでることができません。ジブラルタル海峡の北にセビリア、南にセウタとなると、地中海への入り口は万全です。これが第二の理由。最後の理由は、マディラです。ラスパルマスを抑えましたから、アフリカや新大陸への入り口は安全ではありますが、こちらでもアルブケルケ軍が悪いうわさを流してシェアを削っていました。アフリカや新大陸への要衝を万全にするというのが最後の理由ですね。
ラファエル:しかし、それなら、アルブケルケ軍と同盟までは行かなくても、親善交歓で友好度を保っておけば十分じゃない?
Hache:総帥はご存じなかったのですか?バルデス軍を葬り去った後で、カストール商会とアルブケルケ軍の友好度はゼロでした。関係修復が不可能とはいえませんが、開戦寸前といってよい状態です。敢えて言えば、アルブケルケ軍を悪い噂で挑発して開戦させるという手もありますが、こちらのシェアが極端に低い状態では無理です。となれば、われわれが「国賊」となっても、正々堂々と宣戦布告する方がよいではありませんか。
ラファエル:「国賊」はいいんだ。ただ、アルブケルケ提督は、僕には特別の存在だったんだ。もちろん、シルヴィエラが大きな顔をしたときにはアルブケルケ提督への尊敬の念も薄れたけれど、やはり特別な方なんだよ。
Hache:しかし、バルデスが健在であれば、スペインはポルトガルを併合し、バルデス軍の傘下でアルブケルケ提督の艦隊とも戦闘になります。どの道同じです。しかも、仮にアルブケルケ軍と共存したとて、次の目的地はインド洋か新大陸です。その間に私たちは地中海におけるポルトガルの拠点を失っていたかもしれません。
ラファエル:……。これは理屈の問題じゃなくて僕の感情の問題なんだ。君のいう通りなのは頭ではわかる。でも、アルブケルケ提督が軍の解散後、海賊に身を落とすのを見ると、悲しいんだよ。
Hache:……。バルデスも同じです。負ければ、総帥も同じ運命です。それが海の掟です。
ラファエル:……。もうこの話題を続けるのはやめよう。

(続く、かもしれない。)
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