2012年07月23日

進行するユーロ危機 ギリシャ(1)

 ユーロ圏の話は、さすがに疲れていたのですが、目を通してはおります。ユーロ圏がデフレーションに転じたというのはいよいよユーロが袋小路に入っていることを象徴しているように思います。対ドルで下げている通貨が域内では価値が上がってしまうわけですから。

 思えば、2010年2月15日に書いた、「ヨーロッパを変貌させた『ギリシアの悲劇』 "The Greek Tragedy That Changed Europe"」という「寝言」は、たまたま取り上げたSimon Johnsonの記事の見通しがよかったおかげで、ぶっちゃけ読者の方には申し訳ないのですが、自分が一番、読み返して助かるなあと。ユーロ圏の諸国にとっては、ユーロの存在自体が、国内経済に与える影響という点で、第2次世界大戦前の金本位制と酷似するという洞察は、その後のユーロ圏の動向を見る上で、非常に有益な視点でした。「ユーロ本位制」の下で将来が見えない消耗戦をギリシャが強いられている記事と緊縮財政でますます煮詰まっているスペインの記事が目につきましたが、まずはギリシャから参りましょうか。

 Wall Street Journalが2012年7月19日付で配信したMarcus Walker and Marianna Kakaounakiの"Greeks Brace for More Pain on Wages"という記事は、「ユーロ本位制」がギリシャの経済的・政治的安定を今もなお破壊している状況を描写しています。ジャーナリストらしく、コモティニというギリシャの北東部に位置する都市の製造業の描写が中心です。冒頭でユーロ加盟当時には90近くの工場で賑わっていた工業団地が現在では26にまで減少したと述べています。これに続けて、「ユーロ本位制」という表現は用いていませんが、ユーロが存在するおかげでギリシャの国内経済が破壊されるメカニズムを端的に表現しています。

Greece, like other euro members that now need financial help, struggled to compete in the European and global economies as cheap credit and structural problems inflated prices and wages faster than its palette of products could justify. Now, lacking a national currency that can depreciate to make its goods cheaper in foreign markets, it must embark on a grinding "internal devaluation," pushing down its wages and prices.

 ギリシャは、他の財政的な支援を必要とするユーロ加盟国と同じように、低金利と生産量の増加よりも価格や賃金がより速く上昇するときに、ヨーロッパ経済と世界経済で競争するよう努めた。外国市場で財を安くする自国通貨を欠いているために、ギリシャは過酷な「国内的な通貨切り下げ」、すなわち賃金と価格の押し下げることに手を付けなければならない。


 訳にてこずったので、実は日曜日に「寝言」を書き始めたのですが、全体を読んだだけで寝てしまいました。お世辞にも訳として正確でもなければ、こなれてもいないと思います。ギリシャ危機が本格化して1年ぐらいしてから自国通貨がないことが問題の解決を困難にしているという指摘を日本語でも見るようになりましたが、この問題を記事の軸に据えて、ジャーナリストらしく、取材内容を整理している水準の記事というのは残念ながら日本語では見たことがありません。私程度の英語力でニュースの大半を英語に依存するというのは無謀極まりないのですが、記事のレベルが違いすぎるので、辞書を引く手間をかけても、英字紙を読み続けるでしょうし、そうせざるをえないのが実情です。

 余計なお世話ですが、どこぞの経済専門新聞はオリエンタルランドの決算でまたやらかしたようで。いまどきインサイダーまでやっているとは思わないのですが、疑うほうが普通ではと思います。この国のトップや周囲の知的階層は能力が低く、人の上に立つ際に最低でも要求される道徳もないというのが現実なのでしょう。東北地方太平洋沖地震とそれに伴う津波、東京電力福島第一原子力発電所の事故などは日本人が自分の歴史として記憶する、欠かせない「歴史」ですが、最も公的な機関が議事録すらまともに残せないようでは論外です。驚くのはメディアの扱いが異常に小さくて、日本ではコソ泥が厳罰をくらい、(現行犯の)強盗犯が無罪放免されるのかと驚き入ったしだいです。

 それはさておき、ギリシャですが、この記事は分量がやや多いので、全訳するのは無理です。他方、部分的な訳では記者が冷静に観察する一方、ギリシャ人への温かい視線が伝わらないと思います。残念ながら、この「寝言」では後者を犠牲にせざるをえません。後者は参照した記事をお読みいただいて、感じていただけばと思います。何様なのかは知りませんが、訳知り顔で選挙のたびにまたギリシャがやらかしたみたいな論調で平気で論評できる輩の精神の背後を疑いますが、(背後にはなにもないだけかもしれませんし)「時の最果て」のモットーである「他人がそうであってもお前がそうであってはならない」にだけ従うことにします。

"When we became one with Europe in currency, many Greeks thought we were all one economy," says Dimitris Petsas, whose underwear factory is one of Komotini's survivors. "We forgot that we have to actively export, to bring the euros of Germany and core Europe to Greece." Instead, he says, "the core countries stripped us naked."

 「ヨーロッパが一つの通貨になったとき、ギリシャ人の多くは一つの経済になったと思いました」とDimitris Petsasは言った。彼の肌着工場はコモティニの生き残りの一つだ。「私たちは積極的に輸出してドイツやヨーロッパの中核国からユーロをもってこなければならないことを忘れていました」。もっとも、彼はこうも述べた。「中核の国々は私たちを丸裸にしたけれどね」。


 この記述に続いて、Petsasが賃金の3割カットを実行し、肌着工場を中国やインドとまともに競争しても、やっていけるところまで復活させたと記述されています。他方、工場で働いている従業員の賃金はモーゲージや車のローンの支払いでなくなる水準にまで低下していると指摘しています。後半で指摘がありますが、単にギリシャがダメだと批判するのは簡単なのですが、ギリシャを襲っている、ウォーカーの表現を拝借すれば、"internal devaluation"(国内における通貨切下げ)の過酷さを考えると、ギリシャの政情不安が、必然とまでは言えないとは思いますが、"internal devaluation"の辛さが政治に反映しているのだろうと思います。

 「寝言」とはいえ、あまりにひどい脱線もあり、予定よりも長くなりました。このあたりで、公開して(あるいは後悔して)楽になりたいなと。続きは、睡眠時間が確保できたときになりますので、あまり期待なさらないで下さい。


  大した長さでもないのですが、最初、読んだときはそれほどとは思わなかったのですが、英語の語彙力の不足を痛感した記事でもあります。土曜日に読んで、ああこれは日曜日にまとめようと思っていたのですが、月末〆の仕事を思い出したり、銀行に関する諸手続きを忘れていたことを思い出したりで、日曜日は早めに寝て、月曜日に全部片づけてからということにしました。元々、眠りが浅いのですが、最近はひどいので困っているのですが、どうも体が変な疲れ方をしているなあと。運動不足なのに、すごく疲れている感じでしょうか。暑気負けともちょっと異なる感じで、体には要注意かなと。5月の血液検査の結果がすさまじくて、炎症反応に白血球数が異常に増加していて、ちとびっくりでした。ふだんは、検査結果で冗談交じりで注意程度なのですが、さすがに年季の入った先生も目を曇らせていました。

 公開するタイミングがずれたおかげで、なんだか間抜けな「寝言」になってしまいました。元の記事は示唆に富んでいて、ドイツの対応への批判に関してはややピントがぼけている印象もあるのですが、ギリシャ問題がまずいですよとWSJなどが報道し始めてから2年半が経過してから、ドイツときたら、もうギリシャの面倒は見きれないとか、どれだけ統治能力がないのか、呆れます。ドイツが、ヨーロッパ全体がゼロサム・ゲームになったときに強力な遠心力を発揮するのは、どこぞの島国の豚の比ではなく、EUが10年後に今の形で残っていたら、ヨーロッパには神のご加護があったのではと思うぐらいです。

 スペインの金利上昇は先週の金曜日の時点(私が見たのは土曜の朝)で報道がたくさんありましたが、日本語ではどうなんでしょうね。年初めか、もっと後かもしれませんが、『日経』の識者様の意見だったか、記者の文章だったかは忘れましたが、スペイン単独ならなんとかなるがスペインとイタリアが同時に発火すると終了みたいな話が書いてあって、冷笑しました。スペインが発火したら終了でしょうと。たぶん、火曜の朝から日本語でにわかにユーロの話が増えるかもしれないですが、あんな視野が狭くて短期のことも見通しが悪い人たちじゃあ無理でしょうと。スペインが発火した時点で、まだ粘るというのは、『ぷよぷよ』で言えば、手数も向こうが短いデスタワーで、回して勝とうというぐらい間抜けな話でしょう。もっと端的に言えば、投了級の事態です。

 ちなみに、予告ではないのですが、Marcus Walkerが意識しているのか、まだ読み取れていないのですが、個々の経済主体レベルでは上で書いたように賃金切下げなどが起きているのですが、一国経済としてはギリシャが賃金の下方硬直性と酷似した状態に陥っていることや、名目賃金率では説明が難しい点を除くと、教科書的なケインズによる「古典派の二公準」に対する批判のような話が実例として出てくるので、ちょっと不謹慎ですが、面白いなあと。米国債やドイツ国債への逃避も古典的な問題でして、サミュエルソンなどの復権を目指すクルーグマン先生の主張にはついていけない部分も多々、感じるのですが、「ミクロ的基礎がありませんから」で門前払いするのはもったいないのかもと思ったりします。もっとも、マクロの人ではないので、まあ、なんでも、いいですけれど。

 この数日は『ぷよm@s』関連のサイトからのアクセスが皆無なので、書きやすくなりましたが、連鎖が終了している頃には「完全致死」で、連鎖が始まって終わるまで時間がかかるという点では、5連鎖、もしくは「究極連鎖法」の方がたとえとしてはまだ適切なのかもしれませんが、実質的には美希のデスタワーを最後に見たのはpart12で、あの3戦目のデスタワーはヤバいです。ユーロ圏の関係諸国は、当事者としてなんとか手数を伸ばしているつもりでしょうが、神速で発火地点をつくり、他の経済圏を巻き込む構図を作るという点でデスタワーの印象が拭えないんですよね。『ぷよぷよ』のデスタワーは他人を巻き込まないという点で、極めて平和的なので、このたとえはやはり封印でしょうか。

 しかし、part31が気になります。真対千早で、ある意味、順当に千早が勝ってしまうと、じゃんけん大会のような特殊能力(スタンド)でもない限り、亜美が雪歩に勝たないと勝敗が見えてしまってちょっと残念な展開という気がします。他方で、5連鎖勝負で千早に真が勝つのは難しいでしょうから、カウンターを狙っての潰しをやれば真の勝ち。でも、雪歩相手だとかありの確率で真の勝ちでしょう。というわけで、決勝戦を面白くするには、亜美が雪歩に勝つのが条件ですが、あんだけフラグが立って大丈夫かなと。

 それにしても、雪歩のランキング戦本格参戦以前はお行儀よく効率最優先で致死連鎖を組むのを競っていたのが、一変しましたね。実は、雪歩の組み方(というより戦術的な多彩さ)は、「究極連鎖法」はもちろん、デスタワーよりも難しいと思いますが、あれを苦もなくこなすというのはちょっと怖いです(対戦画面が実在するわけですから)。part30見てから、アイマスの無印をプレイする時間ができたら、フヒ歩じゃなかった雪歩をプロデュースしたいかも。意外かもしれませんが、それ以前は春香さんかまこまこりryでした。下の動画を見た後は、美希と律子・・・・・・さんでしたので、まあ浮気なものですね。

 じゃんけん大会は、終章が本編でもあるので、なんとか市民球場の大会は前座みたいなものかなと。実は、美希のコミュだけパフェ集を見ていないので、記憶喪失ネタがわかないのですが、原作の設定をうまく後付するなあと。少なからぬPがりっちゃんに自分の思いを託すのは、「才女と豚」をざっと見るだけでもわかる気がします。話があらぬ方向にそれてきていますが、日曜日にニコ生を見ていて、もし私が男性に生まれていたらみたいな話になっていて、たいして変わらないんじゃねみたいなコメントをしたら、拾われてしまい、あわわ。誤解されていそうですが、男性の気持ちを汲んでいただいているという意味のつもりでしたが、時、すでに遅しか。完全にギリシャネタとしては崩壊状態ですが、「女王様と豚」を見た後で、変態とののしられるコミュ集を見たときに、いおりんのファンにどMが多いという話は却下。あのタイミングで、手が胸に伸びるのは変態というしかなく、死んでいいよ、つーか死ねという感じ。

 あ、まずいことを書いてしまいましたね。日曜日の夜にニコ生を見ていなければ、ギリシャ編はとっくに終わっていたので、タイムシフトで我慢するべきでした。南無南無。
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