2013年10月05日

オバマ政権に対する疲れ

 もう1か月近く前になりますが、オバマ政権がシリア攻撃で他国を説得し切れなかった背景に、自国の軍部を説得できなかったという記事をWaPoで読んで、しみじみ、オバマ政権は詰んでいるなあと。この10年間で最も愚劣なアメリカの軍事行動はイラク戦争ではなく、アフガニスタン増派だと感じておりましたが、米軍がしっぽを巻いて逃げだすのに乗じて、米兵が殺されまくっているという記事を読んで、オバマ政権があと3年以上も続くのかと暗澹とした気分になりました。

 医療保険制度改革と債務上限に関する記事が日本語でも増えているのですが、米紙を読んでいて、大統領にふさわしい資質を完璧に備えた人物というのはいないと思うのですが、ここまで資質を欠いている人物がその地位にあるというのは、同盟国として安全保障で依存している立場として非常に危険だなあと。シャットダウン自体は、オバマのヘルスケア改革をめぐる党派間対立が救いようのない状態になっている象徴だと思いますが、問題は、債務上限を巡って年初に妥協が成立してから、どれぐらい政権側が譲歩をしたりして、説得にあたったのかと。アメリカの世論調査をざっくり見ると、茶会のような極端なスタンスで党派間対立を激化させる立場に対する支持は少ないものの、オバマ政権が急速に債務を拡大していることには恐怖感を感じている印象を受けます。オバマは国内外で対立を和らげる、調停者として自らを演出しましたが、困ったことに、対立を激化させる最大の要因となっているようです。

 債務上限に関する問題では、普通ならば、妥協が成立すると考えます。しかし、昨年末から今年の初めにかけて、あれだけ危機的な状況を経験したのにもかかわらず、まともに手を打っていないというオバマ政権の政治感覚が信じられません。妥協が成立するにしても、激烈な歳出削減が前提となる確率が高く、「内向き」というよりも、アジア重視のような日本の安全保障環境に直結する外交政策でも極めて厳しい財政制約に直面すると予測します。したがって、オバマ政権のアジア重視は、これまでも言われていることではありますが、なんちゃってで終わる可能性が高いと思います。

 国内外のの融和や結束を掲げたこと自体は、時宜をえていたと思いますが、オバマ氏は具体的にそれを実現する能力と資質を欠いていていました。問題は、オバマ政権がアメリカの優越をどこまで傷つけるのか(終わらせるのか、多少なりとも寿命を保つ手立てを打つのか)ということなのでしょう。


 副鼻腔炎の手術後は、その後もとくに異変はないです。風邪を引いても、鼻水も出ず、のどの痛みも4日ぐらいで取れる感じですね。再発がなければ、呼吸器が抱えてきた困難がなくなります。ただ、寝不足が続いているので、体調管理は要注意というところでしょうか。睡眠時間が足りないので、ミスが増えています。

 「寝言」を書いたのも久しぶりですが、アメリカのブッシュ政権のイラク戦争のときはもちろん、日本の民主党政権のときですら感じなかった疲労感を覚えます。オバマ政権に関しては絶望しているので、書く気が起きないというのが正直なところです。これほど政治的に愚かな政権がアメリカで誕生するとは驚きです。

 細かいことでいえば、シリアへの対応と医療保険制度改革、債務上限に共通するオバマ政権の問題点を分析できない日本のメディアには、少なくとも、国際ニュースは無理ではないかと。『日経』もどんどんとっているだけになっていて、たまに「経済教室」を読んで、しみじみ、経済学者とかエコノミストとか、珍獣博物館だなあと。

 電力システム改革とか全国レベルの話は後回しでも問題ではなく、要は東京電力の営業エリア内での電力の安定供給と料金上昇の抑制、東京電力の当面の存続と東京電力福島第1原子力発電所の事故の当座の安定などを図ることが第一であって、露骨に言えば、発送電分離などはどうしてもおやりになりたけば、首都圏だけでお試しいただけないですかねというところです。

 そういえば、旧一勧時代と旧富士時代からの口座を昨年解約しました。決済システムの混乱、反社会的勢力への事実上の融資など、もはやこの世から消えて頂くことが、日本の金融システムの正常化に対する最後のご奉公ではと思ったりします。
posted by Hache at 03:09| Comment(2) | TrackBack(0) | 気分しだいの寝言
この記事へのコメント
貴記事の内容にほとんど全面的に同意します。
一国のリーダー、とくに世界的大国のアメリカの大統領は、当然ながら大局的な視点からの思考・判断は大切ですが、現実の政治は、細々した瑣末とも思える調整や妥協がとても大切であり、とてもめんどうなものなのだろうと思います。オバマは、少なくとも後者の認識・能力がないと思います。
シリア問題も、オバマをはじめとするアメリカの圧力がなければ、ロシアの調停も始まらなかったのに、なにかいいところだけをロシアに献上していますね。
私も耳鼻咽喉科には比較的お世話になります。引き続きご健康に留意されて、健筆を期待いたします。
Posted by 珈琲 at 2013年10月06日 21:10
>珈琲様

ご指摘を賜り、ありがとうございます。米大統領はそれぞれの個性に応じて米国の理念を代表すると同時に、現実政治の主要な担い手として利害調整を行う存在であり、オバマには後者の能力が欠けているというのは明快なご指摘だと思います。

こちらは「寝言」にまとめられるかどうかは見通しが立っていないのですが、オバマ政権になってから、「テロとの戦い」が前面に出てきていて、中東や北アフリカにおける軍事行動の主たる理由となっています。かなり危なっかしく感じます。「テロとの戦い」を遂行して、テロを消し去るところまでいかずとも、抑制することがアメリカの国益にかなうことは疑いがないと思いますが、どうも、どこまで行うことが国益にかなうのかということが突き詰めて考えられていない印象を受けます。アフガニスタン増派のときにも類似の印象を受けましたが、アメリカの国力をもってしても、アフガニスタン情勢を思い通りに変えることは不可能で、どのあたりで目的を実現したこととするのかが曖昧であったと思います。

債務上限の問題も、どこまでアメリカ社会が将来の負担に耐えられるのかを見極めて、広い意味でのアメリカ人の利益になるように奉仕するのか、突き詰めた上で説得していないのではないかという印象を受けます。

シリア情勢は途中を読み逃してしまったので、的外れかもしれませんが、やはり、どこまで化学兵器の問題にコミットするのか、それはどのような利益のためなのかが不明瞭であった印象があります。リビアへの「人道」介入以来、現実主義的なアプローチがオバマ政権では完全に根絶やしになってしまっているように思います。

ご配慮を頂き、ありがとうございます。幸い、術後の経過はよく、まだ1か月ですが、粘膜の状態がよいとのことで、再発のリスクはなくならないと思いますが、楽になりました。

オバマ政権になってから、事態がさらに複雑になり、少し目を離すと、浦島太郎状態になってしまう怖さはありますが、非力なりに観察は続けようと思います。
Posted by Hache at 2013年10月07日 23:41
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