2010年12月25日

心温まる話が……子どもたちからのお年寄りへの「お年玉」

 最初の記事を読んで「いい話だなあ」と感心したのですが、続きでなんとひどいことを……。これはあまりにひどいので、自分用のネタとしてこちらに保存しておきます。

1 : ほっけ(catv?):2010/12/24(金) 20:18:20.57 ID:G03ue+p60● ?PLT(36117) ポイント特典

温かい、ま〜るい気もちをお年寄りに届けよう−。福知山市の下川口地区福祉推進協議会(小笠原武男会長)は23日、 「こころ餅運動」として、天津小学校児童たちと一緒に餅つきをし、出来た餅を下川口地域の一人暮らしのお年寄り宅に配った。

お年寄りたちに良い正月を迎えてもらおうと、1992年から続く恒例行事で、毎回、協議会員のほか、天津小児童やボランティア団体いずみ会のメンバーら地域の人たちが協力して取り組んでいる。
 
今年は約70人が参加。勅使の下川口会館に集まり、約30キロの餅米を14回に分けてついた。
最初に大人がこづきをしたあと、児童たちが挑戦。初めての子もいて、ふらつきながら杵(きね)を振り下ろした。
 
5年生の西口晴輝君(11)は「杵が重かったけど、うまくつけた」。
2年生の福井星流君(8)は「上手につけたので、おいしく食べてほしい」と話していた。
 
つき上がった餅はみんなで丸め、10個ずつパックに入れて、
1、2年生が作ったサンタクロースの折り紙と3、4年生が書いたメッセージカードを添えた。
その日のうちに、5、6年生がお年寄り宅と老人福祉施設「ニコニコハウス」に行き、 「今年の冬は寒いですが、このお餅を食べて元気に過ごしてください」と声をかけ、手渡した。
 
牧の一人暮らしのお年寄り(81)は「みなさんのことを思い出しながら、 何回にも分けて食べたい。お餅の力をいただける」と喜んでいた。
 
写真=おいしい餅になるよう、力いっぱいきねを振り下ろす児童たち
http://www.ryoutan.co.jp/news/2010/12/1224kokoromochi.jpg
ソース 両丹日日新聞 児童も杵を振るって「こころ餅」 一人暮らしのお年寄りに配る
http://www.ryoutan.co.jp/news/2010/12/24/003058.html

去年
【長崎】「長生きしてください」 一人暮らしの老人につきたてのモチを配るという画期的な策
http://yutori2ch.blog67.fc2.com/blog-entry-930.html

【採集地】


【恒例】 「モチ食べて元気になってね^^」 小学生 一人暮らしの老人に配る

http://hato.2ch.net/test/read.cgi/news/1293189500/


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2010年12月14日

バカ殿に仮免総理と交代してもらいましょう?

 手術した歯肉の痛みはないのですが、かぶせが犬歯を圧迫して痛いです。なんだか思考力がなくなって、志村けんのバカ殿でも見れば、現政権も我慢ができるかなあと思いましたが、ひょっとしたら、「バカ殿」の方が空き菅よりもマシじゃねえのと思えてきて、かなり疲れているようです。下の動画の冒頭部分で「爺は知らんのか? この世にないものは、バカと民主党につける薬じゃ」とか「爺は知らんのか? この世にないものは、缶切りの代わりになる栓抜きじゃ」とか幻聴が聞こえてくるあたり、かなやばいかなと。「缶切り」は準備をしておく必要がありそうですが、使うタイミングが難しそうです。そろそろ呑みたいんだから栓抜きはさっさと使いなさいよというところでしょうか。



 それにしても、「アンメルツヨコヨコ」など昭和の香りが満載の動画を見ながら、榊原郁恵さんが若かりし頃は、受けたところで思わず手を打っていて、ノリがよかったんだなあとあらためて感心しました(しかし、渡部絵美でそこまで受けるかとも思いますが)。今となっては時既に遅しですが、こういうタイプというのはいいですなあ。このビデオを見て、女性の好みが変わったというのは大袈裟ですが、笑いをこらえながら、ついつい思い切り噴いてしまう女性は一緒にいて笑わせ甲斐がありますね(例年のことですが、12月に入ってから過疎化が限界集落寸前まで来ているので、書いても大丈夫ですが、最初はやや堅苦しいふりをしていますが、二人っきりになれば、バカなことばかり言って、ツボにはまると笑い死にするまで追い込むのが基本パターン。しかし、ここまで豪快な笑い方をする人はかつて付き合った人の中にはいなかったです)。思わず、柏原芳恵さんが出演していた回も見て大爆笑。1981−1982年頃の番組ではないかと思いますが、海外はアフガニスタン侵攻やら冷戦の真っ最中で物騒でしたが、国内は平和だったなあと思わず懐古趣味にひたりました。当時は、なぜ由紀さおりさんが年増扱いされるのか、理解ができず、きれいな人なのにと不思議でした。

 リアル「バカ殿」も、これぐらい開き直ったらとも思いますが、いっそコントの「バカ殿」と代わった方が、ご本人のためにも国益のためにもよいのかも?


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2010年11月25日

菅直人内閣総理大臣閣下へ

 あなたが危機管理において、無能どころか、日本国にダメージを与えかねない能力をおもちであることは広く知られております。「蛮行」などという力んだ表現を用いることなく、淡々と事態の推移を見守りながら、米韓と密接な協力を保つと述べていただければ十分です。間違っても、尖閣諸島問題で失った国民の多くの信頼を取り戻そうなどと色気をださないことです。『毎日』の2010年11月24日一面の左下の見出しのように、韓国経済に与える影響などはあまり触れずに(カネの亡者のような印象を与えかねませんから)、なによりも自国の国民の生命を優先し、その延長で米韓との協力を緊密にしていれば十分でございます。また、『日経』の秋田浩之記者のような、安直な「正論」は吐かないことです。安全保障では超党派というのが望ましいのですが、そのようなコンセンサス形成を妨げてきたのはあなたが代表を務めている政党ですから。

 それにしても、野党の扱いは困りましたね。当座は自民党に、かつての民主党がそうであったし、現在でも同じでしょうが、超党派のコンセンサスが必要なときに政局と絡める無責任な政党であるとプリゼントできれば、しめたものでしょうか。暫くは、野党の言いなりになるのをお勧めします。

 今後の国会審議では、民主党化しつつある自民党があなたの内閣の対応が遅いと執拗に迫ってくるでしょう。公平に見て自民党も大して変わらないと思うのですが、ここは我慢のしどころです。間違っても、かつての自民党が云々などということは言わないように。現状では、あなたの政権は前の政権と同程度、もしくはそれ以上に憲政史上最悪の内閣として認知されつつありますから、国会ではどっちもどっちだなあという印象に持ち込めれば、大したものですよ。

 外務省は最近、情報をとれていない、もしくは官邸に十分に上げていないのではと老婆心ながら感じます。APECではさぞかしつらい思いをされたことでしょう。せめて、Washington Postが2010年11月24日付で配信したJohn Pomfretの"U.S. to stage exercises with South Korea; few good options for dealing with North"という記事を正確に翻訳させて目を通した方がよいでしょう。他にも英字紙でよい記事があれば上げさせた方がよいでしょう。安心なさい。日本のジャーナリストは、あなたよりもはるかに見識や判断力が格段に劣りますから、日本語の記事は読まなくても大丈夫です。ただ、話は聞いたふりをして彼らの自尊心を満足させることは忘れずに。

 前原誠司外務大臣は、今は冷静ですが、前のめりになる傾向がありますから、釘をさしておいて下さい。あと、拉致問題に深入りするのはかえって話が紛れるでしょう。今の拉致担当は柳田稔法務・・・・・・もとい仙谷由人内閣官房長官ですか。こちらも失地挽回と力まないよう指示を徹底した方がよいでしょう。

 季節の変わり目で体調を崩しやすい時期です。くれぐれもご自愛ください。
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2010年10月07日

ノーベル賞雑談

 月曜日の「経済教室」でなるほどと思ったので、うっかり水曜日の朝に『日経』の社説などという見てはいけないところを読んでめまいがしました。ひょっとしたら、9月上旬のめまいは、『日経』を呼んだことが原因だったのかも。さらに、職場で『産経』の「【ゼロ金利復活】住宅ローン、年金、預金 影響は生活者にも 」(参考)をうっかり読んでしまい、あまりのひどさに席をたって用を足して、忘れようと思ったら、たちくらみがしました。「経済」とか「経」が新聞社の名前に入っているところの経済記事は読むものではないなと。あとは、ノーベル経済学賞をわざわざアルフレッド・ノーベル記念経済学」を外して、「スウェーデン国立銀行賞」と記してあったりすると、リフレがどうたらこうたらという人物というのは、自説を論理的に説明する能力がないのにもかかわらず、よほどのルサンチマンをもったディレッタントか経済学がおかしいと主張したいのだろうなあと(って同じか)。ともかく、『日経』のおかげで、朝からぐったりして事務的な作業で一日が終わってしまい、ぐったりです。水曜日に配信した「寝言」は疲れておりますので、金曜日までに復活できたら、続きをつぶやきます。

 Richard F. Heck、根岸英一氏、鈴木章氏の3人にノーベル化学賞が送られるとのことで、マスメディアは久々に明るい話題と言う感じで必死に報道してますね。びっくりしたのは、いかれた「外道」の感想は、3人ともお年を召されているんだなあということでした。こちらを見ると、Richard F. Heckが79歳、根岸英一氏が75歳、鈴木氏が80歳と、うっかり早死にしてしまうと、受賞もないんだなあと。ノーベル賞の受賞者の高齢化が進んでいるのかなと思ったら、物理学賞ではKonstantin Novoselovが36歳で、分野やその年のテーマでかなりバラツキがあるんだなあと。アインシュタインが42歳、ニールス・ボーアが37歳、コンプトン効果のコンプトンが35歳、ハイゼンベルグとディラックが31歳と物理学の場合、早い段階で業績を挙げれば、ノーベル賞を受賞して、通過点ということが少なくないのかもしれません。

 各分野のノーベル賞受賞者は卓越した研究者であることは間違いないのでしょうが、運も大きいのでしょう。分野によっては長寿という運も大きいのだなあという「寝言」が浮かびました。


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2010年10月01日

祝? キム・ジョンウン大将誕生ほか

 歯科に行ってから憂鬱になり、土曜日にそれでもなんとか「寝言」も書いたので、今週はこれで終了という予定でした。今晩の歯の治療は、なにか自分が自分でなくなるような、そんな感覚でした。まずは、麻酔ですね。ああ、右の前歯もなくなるのかという感覚に苛まれながら、神経が徐々に麻痺していく。医学の素養がないものですから不思議なのですが、毛細血管が集中しているせいなのか、いつも唇から神経が麻痺していく感じです。一番前の歯を左右2本とも失うのかという感覚で、舌で歯茎の感覚が残っているのを確認しながら、目を閉じたものの、目を閉じると哀しみがこみあげてくるので、手持ちにあった新書を読みながら、麻酔が効いてくるのを待っていました。いつものように、院長先生と若い先生が忙しそう。左側の治療をする前に、キスをしたときの感覚を思い出しました。歯茎まで舌でなめられると感じますなあ。こういう感覚もなくなるのかと思うと、自分が自分でなくなりそう。それにしても、正男ちゃんは去勢されちゃうのだろうかと複雑な気分です。それにくらぶれば、どうということもなく。ふと尿意を催したので、後ろを振り向いて、衛生士さんにその意を告げると、笑顔で前掛けを外してくれました。不謹慎ですが、美人が多いなあと思いながら、用を足すと、不思議なものでまな板の上の鯉という気分になりました。

 いよいよ、口をふだんの生活ではありえないほど開けるつらい時間のはじまりです。すっかり麻酔が効いているので幻覚でしかないのですが、歯が削られていくイメージが頭をよぎります。「先発」は、若い先生でしたが、10分もせずに作業が終わったようで、うがいをすると、まだ、前歯が残っています。麻酔で感覚が麻痺しているとはいえ、舌でついお別れをしてしまう。「ちょっとすいませんね」と席を外されたので、いえいえと返事をしたら、ずいぶん間が空いて衛生士さんも離れているので、ふと新書を取り出して続きを読んでいたら、笑顔で声をかけてきたのは院長先生でした。「真打」登場という感じでしょうか。ああ、今日はかなり長丁場になりそうだなと覚悟。途中でよくわかりませんが、なにか尖った先で歯をこすったりしていて、神経の様子でも探っていたのでしょうか。で、とうとう、ふだん歯を削る音よりも鈍い音で5分ぐらい研磨されました。ああ、右の前歯もみるみる削られていく。覚悟していたとはいえ、涙がこぼれそうになります。うがいをしてくださいとのことで、ややくたびれた状態で指示通り、うがいをしました。

 そのときですが、やや麻酔の効果がピークをすぎた感じで、おそるおそる舌を右の前歯にあてると、歯が残っているじゃありませんか。びっくり。で、院長先生が、「すいませんが担当と交代しますので」とおっしゃって、若い先生がやってると、「神経をとる必要はないので、詰め物をして研磨しました。万が一、神経が痛むようでしたら、とる作業をするかもしれません。大丈夫なら、先に削った仮歯を外してかぶせをつくります」と言われて、ホッとしました。まだ、麻酔が残っていますが、痛みらしきものはなく、このまま右の前歯だけは残ってほしいです。

 そんなわけで解放感にひたりました。1時間を過ぎていたとはいえ、よくこれだけの処置をこなせるものだと感心しますね。てっきり、右の前歯も差し歯になると絶望感にひたっていたので、「ハレルヤ」状態(『第九』なんてこんな気分にはぴったり)。笑顔で送り出してくれた、もともときれいな衛生士さんが天使のようでした。

 そんなわけで、慢性的な寝不足もあって憂鬱なまま過ごしましたが(さすがに平均4時間を切るともたない年齢になりました)、北朝鮮の代表者会が開かれて、ジョンウン大将が誕生とあって、正男ちゃんが「刑は宮と決まった」となるのかと思うと、なんともいえない感慨が。ジョンウン大将は、写真を見ると、後ろのおっさんの肖像画とそっくりですなあ。「バカ三代」とも言うし、正男ちゃんには三代目は似合わないかとも。「チャイナなんて2020年がピークで2030年頃にはインドにとって代わられるのだから、ぽいしちゃないな」なんて囁きたくなる人物だったりします。ジョンウン大将は……。見れば見るほど、首領様そっくりですなあ。メタボっぽいし。まあ、あの一族はみな同じではありますが。報道では金ジョンウンとなっていますが、中途半端に漢字が入るとわかりにくいので、「時の最果て」ではキム・ジョンウンと記しています。

 一番不可解なのは、金慶喜大将誕生かなあ。これが真の男女共同参画社会と胸を張りたいわけではないだろうし、よほど軍を信用できなくなっているのかなという感じ。北朝鮮の動向ほどわからないものは珍しいですが、崩壊リスクを意識し始める感覚でしょうか。『朝日』を読まない(スタンスがどうというより単に『日経』すらとっていても目を通すのが面倒というなまぐさな者ですから)ので、神保謙先生の「国際社会の規範作り主導を」という記事は、こちらで読みました。

 いま、鳩山政権で問題になっている在日米海兵隊が最も必要となるのは、北朝鮮で内戦のような状況に陥った場合で、核関連施設の早期制圧は決定的に重要だ。さらに海兵隊が緒戦で拠点を設けて米陸軍を受け入れる。抑止力より混乱を鎮める秩序構築能力が海兵隊の真骨頂で、その能力は依然、日本周辺の安全保障に死活的に意味を持つ。


 あまり好きな表現ではありませんが、朝鮮半島と台湾海峡という二つだけでも大きい「地政学的リスク」を抱えている割には国内の議論はのんびりしているなあと。英語で書いてあるものをありがたがるのもどうかと思いますが(リーダーで読み込んでいると、ニューヨーク・タイムズなんて通信社の記事を流しているだけというのが目立ってきてますね)、正直、日本語で読む必要があるものは少なく、こんな程度かとリーダーからかなりのサイトを外しました。

 それにつけても、麻酔がほぼ抜けても、前歯が痛まなくてホッとします。もうブログなんてどうでもいいという感じでしたが、よみがえったような感じですねえ。


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2010年09月26日

民主党よ、あと3年は踏ん張れ!

 『日経』のおかげで第58期王座戦が始まったのだなあと気がつきました。とってなかったら、見逃していたのでしょう。名人戦や竜王戦のように二日制だと気がつくのですが、一日で指し切ってしまうタイトル戦は見逃してしまうことが多いです。Ustreamで大盤解説があるなど、『日経』さんもいろいろ工夫されているなあと感心します。終局間際から見始めたのですが、その頃にははっきりと羽生善治名人がよいとわかる情勢でした。大盤解説も先手の藤井猛九段の玉をどう寄せるかという話題に移っていました。棋譜を見ると、金矢倉対片矢倉という見慣れない戦型でした。結果的には羽生玉には一回も王手がかからず、途中は互角だったようですが、手数も短く、素人にはずいぶんな差が開いてしまったように感じます。

 『日経』の「王座戦中継サイト」(参考)では、棋譜中継のコメント欄で羽生名人が「ちょっと攻めが細いかなと思いながら仕掛けた。ほかには分からなかったが厳密には無理かもしれない」と感想を述べているのですが、素人には難しすぎる感想です。年配の人に言わせると、プロ棋士は勝敗に生活がかかっているから本心をなかなか言わないものだよとからかわれるのですが、攻めきる成算があって仕掛けたわけではないんだなあとしか読めないです。対する藤井九段のコメントは、53手目の▲2四歩が敗着とのことで、確かに棒銀の顔を立てて銀交換に持ち込んだものの、その銀で飛車が無力化されているし、馬も消された後で、桂馬をとって成る手が飛車を走らせる上に、馬自体が利かない状態になってしまい、これは辛いなあと。片矢倉は、素人向けの解説書では角交換の後で角の打ち込みが少ない駒組みとして紹介されますが、大盤解説の森下卓九段が淡々と解説されていたように、先手の玉頭を支える駒が玉以外にはなく、薄い感じです。終局後には、羽生名人の言い分としては自陣が普通の矢倉(金矢倉)で、相手が片矢倉では負けるのは不自然だと解説されていました。森下九段は矢倉のスペシャリスト(最近は指さないのに、『現代矢倉の思想』を読んで素人が矢倉なんて指すもんじゃないなあと)だけになるほど。裏を返せば、藤井九段の言い分としては角交換を前提にすれば、角の打ち込みの隙がない分、主導権を握れるということなのでしょうか。結果的には、羽生名人の言い分がほぼ一方的に通る形になりましたが、素人としてはどちらの言い分が勝るのだろうかと。

 個人的には「森下システム」が出てきた時点で、矢倉は無理になりました。私の棋力では理解するというより、覚えることが多く、しかも細かい。ちょっと金が上がるタイミングを間違えるだけでひどい目に遭います。10年ぐらい前ですが、飲み会の待ち合わせにでかけて1時間ぐらい遅れるという連絡があったので時間を潰しにゲーセンに入ったものの、定番の上海がなく、将棋をやってみたら、矢倉で負け、飛車を振って負けとコテンパンにやられてムキになってしまい、これでどうだと横歩どりに持ち込んだら、びっくりするぐらい隙だらけで60手ほどでゲーム機が投了しました。機械が相手なので棋風も何もないのですが、駒得を異常に重視するというのに気がつきました。恥ずかしいのですが、ゲームセンターで諭吉さんを崩すというあるまじき失態でしたね(遠い目)。飲み会そっちのけで当時30歳のおっさんが必死に機械相手に勝とうとする姿は、私自身が想像したくないものです。


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2010年09月03日

隠れ小沢ファンばかり?

 オバマ大統領の8月31日のイラクにおける戦闘任務終結に関するWSJの論評が簡潔なのですが、微妙に文意を読みとれず、悩みます。単に余計なことを口走るなと嫌みを言っているだけなのかもしれませんが、私の英語力だけではない読解力では厳しいです。他方で、リーダーなどで読み込んだものなどでは民主党代表選ばかりで、しかも、非常にわかりやすいですね。お手軽なので(失礼!)、こちらを「寝言」にしてみましょうか。

 名指しはあえてしませんが、まず、小沢氏を表だって支持しているサイトは皆無ですねえ。読んでいても、小沢氏を批判する内容がほとんどです。しかるに、なんと隠れ小沢ファンが多いのだろうと目を剥きます(私の見た範囲だと隠れ小沢ファン(もちろん小沢ファンという意味でもない)ではないのはこちらぐらいでした)。これが「闇の勢力」の真の力なのだろうかと。一見、小沢氏を批判しているようで、総理である菅氏はガン無視状態ですので、菅氏はお供え物状態にして主役は小沢氏になるというなんという高度なオウンゴール狙いサポーターなのだろうかと。候補者討論の段階で既に空気と化した菅氏の存在感をさらに希薄化しようということで、これほどまでに小沢氏の影響力は自民党の軍師を自称される方までに浸透していると震えあがってしまいました。もう、間違っても「お縄先生」とか口走ったりできませんね。さくらインターネットから利用者情報が漏れてリアルで止めを刺されそうです。

 それはさておき、閣僚もすごいですなあ。財源があるなら言えよとか、まるで野党に対する態度みたいでして、菅氏と小沢氏で終わった後は挙党一致なんて完全に無視されていて、これまた小沢氏が党を割るように促しているようにしか見えないのですが(小沢氏が勝つ前提で内閣不信任に言及する官房長官には口あんぐりですナ)。唯一まともに見えるのが蓮舫さんぐらいでして、この人、世間じゃ事業仕分けで目立っているだけでどうなんだろうと内心では半分以上、バカにしておりましたが、まともに菅総理を支えようという発言はこの方以外からはなく、みんな小沢攻撃。これでは小沢さんがでっかく見えるだけではありませんか。この小沢さんがしかけているであろう罠に見事に釣られる閣僚も、実は反小沢派のふりをしたオウンゴールの名手隠れ小沢ファンではないのかと感じますなあ。小沢さんの「魔の手」は閣内にまで伸びているのであった。蓮舫氏はきついタイプの女性の典型で苦手なのですが、小沢さんが仕掛けた罠を見抜くのが彼女一人というのがお寒いですね。

 露骨に言えば、お二人が出した政策の骨格を見ると、どちらも終わっているので興味がないのですが、みなさん、なんだかんだおっしゃっていても、「神輿は軽くてパー」がいいんだなあと。言いにくいのですが、菅さんならきゃんきゃん吠えていても、薄ら笑いを浮かべて「菅がなんか言ってるよ」で終わりですが、小沢さんとなるとみなさん凍るという構図ですね。しかし、重くて意志もある「神輿」は嫌だと拒否するほど、「神輿」の重みがでてくる。なんとも不思議な光景を目にしているようでもあり、この程度の人たちが「団塊の世代」はふんだらだと批判しているのだなあと考えると、彼らの老後は安泰だなあと滑稽でもあります。


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2010年08月10日

バカらしいなあと思うこと

 米中関係に関する「寝言」を書きながら、なんだかバカバカしくなってボツにするかもです。中国はリッチになった。でも、力の使い方がわからず、いばり散らしていたら、ヨーロッパだけではなく、東南アジア諸国にも嫌われていた。それで、東南アジア諸国はアメリカを引き込んで、中国とのバランス・オブ・パワーを保とうとした。アメリカは、南シナ海の航行の自由を確保することはアメリカの国益だと主張して、東南アジア諸国の賛同をえた。で、腸が煮えくりかえる思いをした中国は、黄海での軍事演習にいちゃもんをつけた。USS George Washingtonが黄海の公海上で演習をすること自体、以前は反対していなかったのに、掌を返した。中国の剣幕にいったん、アメリカも抑制的に対応したものの、中南海に近いとはいえ、公海上の活動を中国に制約されてはまずいということに気がついて、再度、ジョージ・ワシントンを派遣した。かくして、中国はより強硬なアメリカの態度を引き出すことに成功し、アメリカはまだ逃げ道を封鎖していないものの、意図せざる結果として対中強硬姿勢を印象付け、アジアのバランス・オブ・パワーにより強くコミットすることになった。

 このように書くと、中国共産党が力の使い方を知らないという印象が強くなりますが、アメリカの対応も難しいところです。実際、中国クラスの大国となると、中国が今のアメリカの対中政策がそうだと主張しているように、あくまで結果的にですが、「封じ込め」となることをアメリカ側がどの程度、理解しているのか。米中の「冷戦」は、おそらく、米ソ冷戦とは異なる結果をもたらすでしょう。日本を除く、中国と東南アジア諸国、韓国、インドは軍事に多くの資源を費やし、なんの成果もえないのでしょう。多少は、経済成長率を押し上げるかもしれませんが、成長ならば代わりの部門でもできるわけで、結局、人殺しの準備のために資源を費やすことになるのでしょう。また、日本は、ヨーロッパとともに沈んでいくのでしょう。財政的に見て、とてもではありませんが、防衛関係費が増える状況ではなく、社会保障関係費を優先する状態では減るスピードを和らげるのがやっとでしょう。アメリカも苦しいと言われた1980年代は当時の日本と比較しての話であって、1980年と1982年を除けば、2−4%の成長を遂げていました。1990年代末から2000年あたりのように、成長率が鈍化すると、軍事費の増大はアメリカ社会の重荷となるでしょう。

 おそらく米中の「冷戦」の結末は、米ソ冷戦とは異なり、西側陣営の実質的な勝利のような結果にはならないのかもしれません。双方が資源を軍事に浪費し、社会が疲弊する。なんとなく軍事にお金をかけるのがバカバカしくもありますが、ことの性格上、やむをえないのでしょう。ただ、米中が本格的に対立関係に入った場合、冷戦期のように、かえって安定した国際環境で西側諸国が経済成長を遂げたような副次的な作用は生じないのでしょう。中国が経済成長をしても、なにか新しい文明を生むという雰囲気すらない。その意味で、米中「冷戦」は面倒でバカらしいなあという「寝言」になります。


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2010年08月06日

日本という「弱い環」(後篇)

 「ワシントン―ソウルのラインは生きている 東京は?」という「寝言」を書いたのが、2009年6月18日だったとは自分でも意外です。当時は、麻生政権であり、国内問題に忙殺されていたことに懸念していたのかもしれません。「脳死状態」とか麻生政権にはずいぶんと自分でも辛かったのだなあと遠い目で見てしまいますが、現在は心肺機能停止寸前というところでしょうか。脳死状態は相変わらずですが。冗談で「石破さんの答弁のときに言葉に詰まっていたけれど、あれって単に質問に答えられないだけではなくて、脳梗塞の前兆じゃないかなあ」なんて話すと、「最近、寝不足のときにパッと返せないときがあるけれど、あれはマジでヤバいかも」などという会話になったりします。あ、死んでほしいということではないので、念のため。

 前篇を書いた段階で後篇の内容はだいたい頭に浮かんでいたのですが、円高が進み、長期金利は1%を割る状態でなんだか間が悪いなあと。この「寝言」は、中国サイドに立って、日米韓のうち、もっとも「弱い環」である日本を落とすためにはどんな手があるかなというのをふまじめに考えましょうということがねらいです。最近は、過疎化が急速に進んでいるので、暇つぶしに読んだ頂くにはよろしいかと。円高や長期金利の問題があるので、「寝言」そのものですが、私が中国政府のアドバイザーだったら、こんなことを冗談半分で進言するでしょうというところでしょうか。

2012年4月 北京

 世界経済は最悪期を脱した。アメリカの失業率の水準は依然として高く、ヨーロッパは相変わらずダイエットに励んでいたが、金融危機に至る主要なリスク要因は制御可能な水準に落ち着いていた。他方、世界第2位の経済規模に躍進した中国は成長率が6%台に低下したものの、台湾との経済協定により、国内では「一国二制度」が実現したと宣伝していた。台湾の併合は困難と見て、実より名をとる方向に転じ、あたかも台湾を経済的に飲み込むという姿勢によって落とし所を探ろうとしているようにも海外には映った。アフガニスタンから撤退したアメリカが急速にアジア外交に力点を置く状況下で、米軍を排除して台湾へ軍事的に浸透する作戦が成功する確率はほぼなくなっていた。

 中国が水面下で進めていたのは、120年前の日清戦争の汚名を雪ぐことであった。極東に限定しても、日本はアメリカを中心とする同盟網の要に位置する。日本と正面から軍事的に事を構えれば、米軍という寝た子を起こすことになる。人民解放軍は、日本の離島付近で相変わらず挑発行為を続けていたが、明確な成果をえることはなかった。北京が考えたのは、「城を攻むる」ことではなく、日本の財務省を北京の出先機関に変えることであった。「城」をとるには犠牲が大きいが、向こうから門を開けば、攻城戦は卵を叩き潰すようなものだ。北京がとった戦略は日本の財布を握るというごく自然な発想であった。

 「5年もすれば、日本の財務官僚は我々の靴を舐めるアルよ」と国家主席に中国の財務関係者は囁いた。主席は薄ら笑いを浮かべて、「我々は『アルよ』なんて日本語は話さないのだがね」と流暢な日本語で話した。役人が退くと、何事もなかったように執務に戻った。

2012年8月 東京

 民主党政権は主要な政策課題で完全に手詰まりに陥っていた。財政の問題は解決せず、いまだに普天間飛行場の移転先も定めることができなかった。最も深刻だったのは、政権交代後、5人目の党代表、したがって内閣総理大臣が誕生したことだった。すっからかん総理が小沢を議員辞職に追い込んで、一時的に政党支持率が回復したものの、その効果は3か月も続かなかった。 「歌手1年、総理2年の使い捨て」という竹下登の言葉が昭和はよかったと実感させる。ご祝儀で交代後の内閣支持率が上昇するのも過去の話となった。野党も足並みが揃わなかったが、与党はさらにまとまりがなく、消費税率の引上げを論議すること自体が、解党につながりかねない状態であった。

 それでも民主党が解散総選挙を行わなかったのは、単に惨敗が目に見えているだけではなく、細々とではあるが輸出主導で景気が回復していることが大きかった。税収は50兆円台に迫る水準に回復し、当初予算における新規国債発行額も30兆円台前半にまで減少した。他方、金融機関の国債保有はリスク管理の点で徐々に厳しくなっていた。表面上は財政危機を免れていたが、国債管理政策は綱渡りの状態になりつつあった。

 オケラ総理の下に財務大臣が元建てで5兆円の長期国債を引き受けるというオファーがあったと報告したのはこの時期であった。「どうも真意を計りかねるね」とオケラは首を傾げた。「為替リスクを避けたいのはわかるが、クーポンが1.8というのは我々を信用していないという気もするのだが」。財務相は、アメリカやドイツが3を超えていると反論しそうになったが、慌てて飲み込んだ。「万が一、中国が売りに出そうとしても、日銀が対応するということで話がついています。おそらくですが、2兆ドルを超える外貨準備の運用に彼らも困っているのでしょう。先週も米国債の下落で中国は数百億ドルの損失を出しております」。オケラはこの説明に腑に落ちないものを感じたが、断るべき理由もなかった。まだ、国債の消化に困難をきたす状態ではなかったが、消費税率の引上げを論議するほど、反対するという意見が増えているのは世論調査の結果で明らかであったし、来年度予算に盛り込んだ法人税率の引下げも当座は新規国債の発行で賄うより他なかった。「私からは異論はない」。そうオケラは述べると、一人になり、他人の前では見せない死相を浮かべてぐったりした。

2012年9月 北京

 「目立たないようにやれ」とCICの幹部はトレーダーに指示した。2007年に出資したレッドストーンにダミーのファンドを組ませて、10年物日本国債をドル経由で5兆円ほど1年をかけて買いとらせていた。CICの扱う金額からすれば、さほどのものではなかった。秘匿性が重要だったのである。いまだにホームバイアスが強い日本では積極的に国債を手放そうとする金融機関は限られていた。また、一時期にくらべれば長期金利が上昇したとはいえ、国債価格の下落リスクは無視できない。さらに、外国人は日本国債のポジションをにショートにする場合がほとんどであり、撃退されてきたという実績もある。外貨準備のリスク分散といっても、JGBをロングでというのは格付けからも経済合理性の点から疑問符をもたれる。

 また、この時期には沿岸部から内陸部へインフラ整備の重点が移動していた。日本の官僚とは異なり、中国政府は役人をアメリカの大学院に大量に送り込み、経済学の博士号をとったエコノミストを動員してシミュレーションを行い、内陸部への投資は長期的な成長率低下をもたらすことを予想をしていた。一時的に成長率を押し上げものの、波及効果は限定的であり、以前よりも便益の面でも効果が少ない。この状況下でお世辞にも日本国債への投資は経済的なパフォーマンスの点から正当化するのは難しい。

 他方、米国債は緩やかな景気回復にともなって下落を続けていた。損切りのために一部を売却したものの、中国側には米国債を大量に売却するという選択肢はなかった。それを見透かすように、アメリカは長期金利の上昇を容認していた。CICのエコノミストがバカにした表情で「なにが経済における"MAD"だ!」と呟いた。新しい国家主席は「強い元」を打ち出した。これはアメリカの圧力を受けたものではなく、海外の資源へのアクセスを確保するためには合理的であった。自身が資源大国でもあるが、銅のリサイクルを進めるなどレアメタル・レアアースの囲い込みはほぼ完成していた。自国内での取引を有利にすることによって、いわゆるハイテク産業の集積が沿岸部で進んだ。他方、公共投資にもかかわらず、内陸部の所得上昇は緩慢であり、地域間格差の存在が常に中国共産党の正統性を脅かしていた。

2013年8月 東京

 民主党中心の政権は、あっけなく自壊した。オケラは衆参ダブル選挙に打って出たが、衆参両院で民主党は壊滅した。自民党は与党に戻ったが、困惑した。山垣は財政再建を旗印に消費税率の引上げを訴えたが、衆院で過半数をとるのがやっとであり、参院では公明、みんなとの連立してやっと過半数という厳しい状態であった。だが、両党は消費税率引上げに反対の姿勢を鮮明にしていた。自民党は公約に消費税率の引上げを明記していたが、連立合意には盛り込むことができなかった。財務官僚が「ご説明」に行っても、「地方の現状を見てこい!」と怒鳴り返されるありさまだった。実際のところ、自民党内でも地方から選ばれた議員は表立ってこそ反対しないものの、会食などではみんなや公明と同調する者が圧倒的であった。

 また、同年の9−12から景気後退局面を迎えるという予測が現実味を帯びてきた。2009年から続いた景気回復は、「点」における回復であった。2000年代の景気回復の場合、首都圏では面、名古屋都市圏では線、大阪都市圏では点で地価が回復したが、今回の景気回復では東京都心ですら点々と地価が上昇しただけで、多くの地域は横ばいないし下落を経験した。その意味では、2010年の参院選における民主党の惨敗は、景気拡張が与党に有利に働くという民主主義国共通の傾向の例外であった。人口減少社会が経済にどのように作用するのかを理解しない愚かな政党が自滅したともいえる。

 問題は、2014年度予算の編成であった。野党暮らしが長かったとはいえ、自民党の実務能力は落ちてはいなかった。問題は、税収の見込みである。財務省は当初、50兆円を超える税収を見込んでいたが、この数字ですら自然増を見込んだ控え目の数値のはずであった。輸出が減少し始め、景気後退が鮮明になってくると、法人税率を引き下げた後では、消費税率を10%に引き上げることが税収確保には不可欠であった。財務省は必死に大手新聞社や放送局を取り込んだが、世論の大勢は消費税率引上げに反対であった。もはや霞が関には1996年の橋本政権発足当時の経験を覚えている者は少数であった。消費税率引上げを公約の目玉に据えた橋本はかろうじて自社さで過半数を確保したが、実際に消費税率を引き上げる段階になると、世論はあっという間に掌を返した。財務省がコントロールできるのは、野心的な政治家と官僚に依存するマスメディアの政治部記者であるという痛切な経験から学んだ者は皆無だった。

2015年5月 北京


 首相は薄ら笑いを浮かべていた。主席が「そろそろ小日本の財務省が泣きをいれてくるだろう」と話した翌日であった。中国の財務当局に内々の折衝が行われたという報告を受けたのであった。中国の交渉にしては珍しく、元建ての国債ですら、価格下落によって損失を被ったことに釘をさすと、財務省はあっさりと元建てでクーポン2を提示した。金額は20兆円超。手の内を見透かしたように、日本では消費税率を上げるのだから、財源に困らないはずだがと嫌みを述べると、向こうは沈黙したようだ。足元をみながら、2.2を提示すると、おとなしくひきとった。事実上、イエスといったも同然である。

 報告を受けた主席はやや不思議そうであった。「ちょっとペースが速すぎるアルね」。まるでアニメのセリフのように話す主席の姿に首相は内心、笑いがこみあげたが、すぐに実務に話を戻した。「バカな連中です。特別会計の積立金を取り崩したものですから、損失が発生すると税による補てんがいることすら連中は理解していませんでした。民主党を応援した甲斐があったというものです。公明党とみんなの党も手を回す必要もなく、増税反対の一点張りです。景気後退で補てんがさらに増えるのはこちらから見ても簡単な話ですが」。主席は頷きながら、「日本人は戦後、幸運に恵まれたということを理解していなかったようだ」と呟いた。「我々も自戒しよう。愚かな国が傾くのを見ながら」。

 翌日、この打診が報道され、長期金利は2%を超えた。日本の金融機関は軒並み含み損を抱えることになり、日銀が緊急に国債を買い入れた。先進国でははじめての公的債務への懸念による金融システム不安であったが、超ドメスティックな市場であることが海外で報道されると、じきに扱いは小さくなった。中国も2015年以前に購入した日本国債から損失を被ったが、被害は軽微であった。

2016年4月 東京

 山垣は政治生命を賭けて消費税率を10%に引上げた。しかし、国債費の増加でそのほとんどが吹き飛んでしまった。後に、日本国の消費税率は25%まで上昇したが、均衡財政どころか、財政赤字の解消すらできず、資金余剰の中国に依存するようになった。もちろん、歳出の削減も実施された。社会保障関係費の自然増にもキャップをかけ、防衛費は3兆円台にまでカットされた。ホスト・ネーション・サポートも大幅な減額を実施された。さらに、東京大学を中心に独立行政法人の予算が大幅に削減され、頭脳流出が本格化した。


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2010年08月02日

日本という「弱い環」(前篇)

 左下の第1臼歯の治療が思ったより長くかかり、痛みはないのですが、若干、気鬱でしょうか。神経を抜いているので、以前のような痛みは皆無なのですが、噛みあわせが適応過程にあるのか、咀嚼をしているときにも以前とは異なる感覚があり、やや疲れます。すべての歯を治療するには10月ぐらいまでかかるので、用心すべきことだけ用心して、気にしないのがベストなのでしょう。気にしすぎると、疲れるだけですので。

 国内政治も食指が伸びませんが、「菅さんの次は誰でしょう?」と若い人たちが尋ねるので、こちらが若干ひいてしまいます。2013年の参議院議員選挙まで民主党中心の政権が続くことを前提とすると、まあ、無責任に言ってしまえば、前原さんをどこかで挟んで、岡田さんが締めかなあと。フ○ンケンシュタインみたいで、最近は死にそうな岡田さんなら、民主党の終わりにふさわしいだろうと。岡田さんが「合戦」で首をとられる間に、史上初の女性総理という触れ込みで蓮舫さんや炎上しそうな野田さんあたりだったら3か月ぐらいはもたせることができるんじゃないですかねえ、という感じ。2013年頃には、再度の政権交代が起きようと起きまいと、中央の統治機構はガタガタになり、対外関係は実質的に麻痺しているでしょうから、大変でしょうねと他人事のように話してしまいます。地方分権を進めた方がよいのではという話は、上記の見通し(まあ「寝言」でしかありませんが)もありますね。もっとも、中央政府がガタガタの状態で地方政府を建て直すには、現行の枠組みを大きく変えることは期待できないので、都道府県レベルでまず自治能力を高めることが必須でしょうか。

 先週にトヨタが全世界で48万台のステアリングシステムの不具合を理由にリコールを実施するというWall Street Journalの記事を読んでいて、「またか」と反応になっていて、私自身が自分の態度に驚きました。以前ならリコールがあったということにショックを受けていましたが、まあトヨタだしねとなるのが怖いですなあ。トヨタ自動車自体は必死に努力されているのでしょうから、外野の無責任な見方ですが、このまま、トヨタのブランドイメージが低下し、自動車販売が減少すると、トヨタもレガシーコストを抱えているでしょうし、10年ぐらいかけてGMみたいな会社になっていくのだろうかと。

 『日経』が連日のようにパナソニックによる三洋電機と旧松下電工の完全子会社化の報道しています。ちょっと不思議だなと思うのは、周囲でも政府が電機メーカーの再編を促すべしという古色蒼然とした産業政策を公正取引委員会が妨げているということを言う人がいるので、たしなめておきました。結局のところ、グローバル市場における競争を問題にしているのですが、どうもサムスンと対抗するという発想が強いようです。私みたいな、いかれた「外道」の目にはなにも日本企業どうしの合併にこだわる必要はなく、グローバル市場をターゲットとする以上、日本企業が必要とあれば、外資系企業との経営統合に踏み切ることも当然ではないかと思いますが。ちなみに、2010年7月30日現在の主要電機メーカーの時価総額を表にしてみました。

世界の主要電機メーカーの時価総額(2010年7月30日現在)

インテル 1,146億ドル
サムスン 1,008億ドル

パナソニック 2兆8,013億87百万円
ソニー 2兆7,173億99百万円
東芝 1兆9,153億96百万円
日立製作所 1兆5,903億89百万円
富士通 1兆2,730億61百万円
シャープ 1兆 518億33百万円
NEC 6,069億 3百万円

日本企業計 9兆1,549億81百万円


 円高のおかげで日本企業の主要7社の時価総額の合計は、インテル、サムスンを上回っていますが、市場での評価はこの程度です。なお、サムスンは韓国ウォンで表示されておりましたので、7月30日の1ドル=1184ウォンのレートを用いてドル換算しました。こうして見ると、個々の企業の時価総額ではインテルやサムスンには到底、及ばない、小人のように見えてきます。主要メーカーが合併すれば、インテルやサムスンの時価総額を超えますが、あまり現実的ではないのでしょう。企業の合併・買収には疎いのですが、インテルやサムスンが日本企業の買収に乗り出せば、現状では抵抗できるのかどうか。ちなみに、上記の表では省きましたが、LGの時価総額は、サムスンと同じ計算で123億ドルになります。

 そんなわけでメーカーの保護育成と再編を強要しようとした1950年代以降の産業政策と同工異曲の政策が公然と語られる状況に唖然としております。日本企業どうしの合併・買収によるグローバル市場で競争力強化があたかも新しい政策であるかのように主張されている方は60年近く前の発想にいまだに囚われているように見えます。この程度の発想では、「成長戦略」という比較的、新しい言葉で粉飾された産業政策が復活するだけであり、主として日本の国内市場を対象としていた60年前の発想ではグローバル競争への対応として機能することはないといってよいでしょう。

 ただし、製造業の再編は、今回の「寝言」でふまじめに、いい加減に呟く話のごく一部です。やはり本丸は財政ということになりましょうか。


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posted by Hache at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | ふまじめな寝言