2016年04月24日

不透明な時期

 眠りが浅いのもあって、疲労がとりきれず、じっくりと物事を考える時間もなければ、気力も体力もないまま、3年がすぎてしまいました。「寝言」すら浮かばないのは健康的なはずですが、さすがに、これは不健康ですね。まあ、あまり先を急ぐ必要もないのですが、長くはなさそうだという感覚はあります。

 久しぶりに、ニコニコ生放送で将棋名人戦の中継をやっていたので、見ていたら、最終盤でやたらとコンピュータ将棋の評価値を書き込んだり、教えろというコメントが多くて、驚きました。詰将棋をまったく解かなくなって5年以上は経っているので、段には手が届かない程度の棋力ですが、羽生名人の指し手が自らの側に勝手順があるという確信がないのは明らかなので、コンピュータの「正解手順」と違うと大騒ぎしている人たちを見ていると、コンピュータの読みに頼らずに、ないなりに自分の頭を使った方がよいのではという、気の利かない「寝言」が浮かんでしまいます。終局後のインタビューでは、挑戦者の佐藤天彦八段も指している最中には気が付かなかったようなので、両者の読み筋は概ね一致していたのかもしれません。感想戦で、羽生名人が佐藤八段に、丁寧に手順を尋ねていたので、本当に難解だったんだろうなあと。見ている方は難しすぎるので、途中からお気楽モードでしたが。

 囲碁の方に関心が移りつつあって、やはりイ・セドルとアルファ碁との対戦が大きいです。囲碁に関して言えば、なんとかシチョウがわかる程度で、将棋よりもお粗末ですが、第4局でコンピュータがシチョウを無視して進めるのは少し驚きました。第3局でニコ生で見ていたら、コンピュータ将棋の解説の方がシチョウのような直線的な問題では案外、人間が強いので、細かい専門的なことは人間向きで全体を統合するのはコンピュータが向いていると解説していて、まるで納得できなかったのですが。当然ながら、「局所戦」で人間のプロ相手に30目も差をつけられては、さすがにコンピュータでも無理でしょう。ど素人が見ても、これはまずいでしょというのがわからないというのは決定的で、だからコンピュータがダメというより、進歩の余地はまだまだ大きいのでしょう。率直に言って、囲碁で人間相手に勝つこと自体が目的ではないから、約半年でここまで到達した面も大きいでしょうし。相手の打つ手を予想したり、正しい解を常に導くようなことを断念して、あえて近似に徹するということは、今の段階では不完全なことが目立ってしまうかもしれないけれども、改善していくうちに、ブレイクスルーが起きる可能性が高いのかもしれないと思いました。

 本当は、今後の「不透明さ」の最大の要因である、アメリカ大統領選挙について書く予定でしたら、前置きが長くなりすぎました。とてつもなくアバウトな感覚ですが、オバマ大統領誕生のあたりから、なんとも言えない、嫌な流れかなあと。端的に言えば、政治的キャリアが浅い候補が歓迎されるという傾向でしょうか。トランプ現象はオバマが大統領に選ばれた傾向が別の形で表れていると思えば、それほど理解不能ではないのではと思ったりします。個々の発言を追っていると、不安になるのはわかるのですが、問題はそこではなくて、政治的経験が浅いことが、むしろ歓迎されてしまうという、おそらく、アメリカ人自身がそのような好みを明確に持っているわけではないと思うのですが、結果的にそのような傾向が生じていることが、不安定要因になるのではと。ヒラリー・クリントンがサンダースに手こずるあたりが象徴的な気もします。8年前に、政治的には、実際にはそれなりに経験を積んでいたとはいえ、手垢のついたワシントン政治から距離があるように見えたオバマが選出された傾向は、オバマへの希望が失望に変わっても、あまり変わっていないのではないかと。頭のおかしい「外道」の嫌な予感は(参考)は、「寝言」としてはそれなりの出来だろうと。

 日本への影響などがちらほら報道されているようですが、気が早いのではないかと。誰が選ばれるのかという点では、外交・安全保障はおそらくほとんど無視できる要因で、アメリカ人にとって優先順位が高い問題で、より共感を集めた候補者が勝つ確率が高いのでしょう。よほど、近所づきあいでもめているという実感がなければ、アメリカ人にとって外交・安全保障政策の優先順位が極めて低いのは自明ではないかと。結果として選ばれるリーダーがそのままでは困るのですが、こればかりは願望ではどうにもなりますまい。

 衆愚政治だといいたいのですかと自分に尋ねたら、それは違うと答えます。これも、いい加減で感覚的な話、もとい「寝言」で申し訳ないのですが、民主制というのは、この種の不確実性がなくなる方が持続できないのではないかと。アメリカ社会に限らないのでしょうが、民衆というのは時代にあった指導者を求め、民主制は、相対的にダイレクトにそれが反映してしまう。ところが、「当たり」を引くまでに時間がかかるし、当たり外れを見誤ることも多い。お世辞にも、効率はよろしいとは言えないわけでして、この面倒さに嫌気がさすのが一番危うい。日本人としては、ある種の諦念をもちながら、お付き合いするしかないと思いますが。


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2015年03月19日

違和感と不透明感

 正直なところ、私よりも若い世代の方とお話ししている方がはるかに楽ですねえ。同世代でも話が合わないですし、上の世代は絶句することが多いです。なにか若く見せたい、見られたいというわけではなく、どうも、40代半ばだったり、50代はまずい気が。とりあえず、酒席で一番、つまらないのが国内政治の話題でしょうか。安倍首相の悪口ばかりで、経済政策に関して懐疑的ではあるのですが、一般的に社会的地位が高い人ほど、悪口雑言のレベルを出ないので、聞かされる方が内心、辟易します。さすがに、この年になると、あえて異論も言わずに黙っているだけなのですが、早く終わらないかなあとなります。30代だとまだマシかな。女性でしたが、安倍首相の発言が名目と実質の区別がついていないと批判していて、その程度でないとインフレ目標がどうとかの話に騙されないだろうなと。ただ、だからバカだとなるので、みんな不満が多いのだなあと。政治の話題にならない20代だと、疲れがなく、楽です。

 不透明感の方は、ISISへの対応におけるイラクとイランの関係であったり、ギリシャ危機でしょうか。後者に関しては、こちらの「寝言」で紹介した記事の通り、ユーロ本位制のもとでは、緊縮財政は信用危機に陥っている国の政治的不安定を招くので、好ましくないのですが、対ギリシャでは相変わらず緊縮を求めていて、しかも、それが実現しないという相変わらずの状態が続いています。ブルームバーグが2015年3月17日付で更新した、「ギリシャは『プランAもBもない』恐れ-20日に2600億円超期限」という記事は相変わらずの状況を断片的ではありますが、伝えています。

 他方、ECBが実施している量的緩和の結果、対ドルでのユーロ安が急激に進んで、ユーロ圏の貿易収支は改善しています。ドイツがその恩恵を被っているのですが、産業を支えるエネルギー関連のインフラストラクチャーは脆弱です。電気事業連合会の「ドイツ:南部地域が2018年に電力供給不足に陥る可能性を指摘」という記事は簡潔すぎるのですが、送電線への投資インセンティブが弱い状況では、ドイツ南部で電力不足が生じる可能性を指摘しています。ECBの金融緩和もあって、ドイツ国債の利回りは日本国債よりも低下しているのですが、送配電事業者が資金調達をしようとすると、年率10%前後の金利を支払わなくてはならないそうで、いつまでユーロ圏をドイツが支えられるのかは、極めて不透明な印象を持ちます。

 お約束のように雑な話になりましたが、ISISをめぐる情勢は時間が取れましたら、まとめるかもです。メインのPCのHDDが物理セクターのエラーを吐き出しているので、おっかなびっくりでこの「寝言」も書いております。PCの状態が落ち着いて、なおかつ時間があったら、なにかつぶやくかもしれません。
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2014年07月30日

アルゼンチンの債務不履行の可能性に関する一部邦字紙の報道

 ご飯というのは一人で食べるよりも、二人、あるいは大勢で食べる方がおいしいと独り身できた私でも思うのですが、例外もありますね。たぶん、万単位で奢って頂いているのに、まったくありがたみを感じないというのは私が薄情だからでしょう。舌は美味しいと感じているはずなのに、気持ち的にはまずく感じます。独りで食べる定番のサバの味噌煮定食などは高々、800円ですが、よほどおいしく感じます。集団的自衛権の問題に限定すれば、法学部ご出身の方に、安倍政権の基本的な方向は正しいと思いますよと話しました。現行の政府解釈は権利はあるけれども使えないというのはバカにしているのかと。はっきりと申し上げますと、戦後生まれだけれど、まだ子供の頃には傷痍軍人の人がいてねと、さも戦争を知っているかのような話をされると、ここ数日はまだ過ごしやすいとはいえ、疲れがどっと出てしまいます。

 相性というのも大きいものでございまして、最近、感じるのは、かなり私自身が心が狭いんだなあと。これは私自身も過ちを犯すことがあるので、他人に対して極端に厳しくなり過ぎないように努めているつもりですが、事実関係をあまりに不正確に説明されると、本気でイライラします。『朝日新聞』の読者でも、個人差が多いように思いますが、集団的自衛権の問題で傷痍軍人がどうたらこうたらで早く帰りたいなという状態のところに、アルゼンチンが債務危機で世界の金融システムが滅茶苦茶になりそうなんだけれど、知っているかと尋ねられたので、そんな話、存じませんと。英字紙を読んでいて、そんなことも知らないのかと言われたので、不勉強で恥じ入りますとお答えしました。

 まあ、知らないならいいやと優越感が満たされたようで、これでまた金融危機だね見たいな話をされるので、はあと。アルゼンチンは正確な時期は失念いたしましたが、既にデフォルトを経験しているので、他国の金融機関も融資には慎重でしょうし、ほとんど影響はないのではと説明しましたが、そうだといいねとバカにしたような反応でした。

 で、『朝日』は紙ではまったく読まなかったので、デジタル版を見ていると、「アルゼンチンの債務問題再燃 主要市場に動揺拡大の恐れ」という記事が2014年6月19日付で配信されておりました。紙媒体では見出しや記事がどうだったかは確認ができないので、わからないのですが、国際的に金融システムが崩壊するというのは読み手側に飛躍があるとはいえ、そうもとれないことはない内容です。もっとも、『朝日』は遅すぎる気もしますが、2014年6月28日付で「アルゼンチン、債務不履行の危機再び 影響、限定的か」という記事を配信しており、軌道修正をしています。どの記事が紙媒体に掲載されたのかはわかりませんが、両方とも掲載されていれば、最初の記事だけを読んで2番目の記事を読んでいなかったり、単純に読み手サイドの読解力の不足の問題かもしれないです。ロイターが7月29日付で配信した「アルゼンチン、デフォルトでも市場大混乱しない=IMF専務理事」という記事が、ロイターという点がやや気になりますが、普通の感覚ではと。集団的自衛権の話で、地球の裏側まで米軍と行動をともにするというのかとか、お前みたいな若造(もう中年のオヤジなんですが)は戦争を知らないとか、疲れていたところに、アルゼンチンの債務不履行で世界経済破綻みたいな話まで聞かされて、疲れ果てました。リベラルの人は適当な論拠で適当なことを主張して、自分と意見が異なると罵倒して、本当にお気楽なんだなあと実感しました。


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2014年07月20日

計算量と水平線効果

 世論調査の結果を斜め読みしている程度ですが、集団的自衛権への懐疑が根強くあるように感じます。他方で、集団的自衛権の行使を認めるべきではないと原理的に否定されている方にはびっくりですね。失礼な言い方ですが、50代後半以降の世代の人はそんな程度ではという感じですが、30代前半でも稀にいるんですね。困ったことに、個別的自衛権と集団的自衛権の違いがわからないなみたいなとぼけ方をしたりすると、しどろもどろになるので、こちらがひきます。結局、憲法第9条を守れみたいな話になるので、相手にするのが疲れます。ひどい言い方になりますが、党派的な主張というのは本当に楽なもので、本当に分析が必要なところは相手任せ、都合のいいことだけを見る、具体的な話は避けるという具合で、あまり深入りしたくもないですし、親切心もないので、えらい人が説得してくだされで終わりですねえ。あんまりないとは思いますが、極論の類が増えているとなると、なかなか大変だなとは思いますが。

 第3回電王戦第3局であからさまにコンピュータ側の指し手に違和感を感じたのですが、以前、書いた通り、水平線効果という話のようです。あんまり、わかっていないのですが、コンピュータの読み手が1秒で百万手単位、千万手単位になっても、だいたい20手ぐらいで読みを打ち切らないと、計算量が莫大になって結論が出なくなるそうです。20手以内という制限で「最善手」を見つけるとなると、かなり無理もあって、20手以内にコンピュータ側が自身の形勢が極端に損なわれる局面が出現すると、それよりはマシな局面を作り出すために、人間だったら指さないタイプの悪手を指してしまうようです。私程度の棋力でも違和感があるので、もっと強い方なら一目瞭然でしょう。当初は、コンピュータが処理する計算量が増えれば解決するのではと考えていましたが、評価関数を改善する方が先のようです。もっとも、スーパーコンピュータに計算させたらどうなるんでしょみたいな話はおもしろいのですが。

 他方で、プロ棋士や奨励会三段レベルあたりになると、序盤の段階で終盤を構想するというのは珍しいことではないそうなので、おっかない話です。プロ棋士相手に高い勝率で勝ち越しているというのは、コンピュータ将棋が既に高い棋力をもっていることを示しているのでしょう。他方で、プロ棋士でも一秒単位では読める手という意味をなさないようなので、その計算量でコンピュータ相手に、まったく勝てないというわけでもないということは、人間の思考というのは遅いようで、意外と効率が良い面があるかもしれません。

 これは私自身の棋力が低いからかもしれませんが、棋力が高い人ほどコンピュータ将棋と人間の指す将棋の違いを感じるようです。序盤よりも中盤、中盤よりも終盤という具合で、コンピュータが強くなる傾向のようです。よって、コンピュータ将棋を相手にするときには定跡を外すのが有力な方法で、棋士でも相当、意識されているようです。他方で、計算量が飛躍的に改善すると、水平線効果のような現象は回避できるのかもしれませんが、コンピュータ将棋がどんなに強くなったとしても、人間の所産というのは変わらないのではと。ただ、計算量が膨大になってくると、開発者の方でもコンピュータの指し手を理解できなくなるので、他分野に応用する際に、コンピュータが選んだということ自体が理由になるのはちょっと怖い気もします。将棋ならば、勝敗のみならず、棋譜という形で一応は過程も検証できるのですが、そうではない分野での応用ではまだまだハードルが高いと思います。現状では、スマホでさえ、使うというより使わされている光景も目にしますので、難しいところですが、人間の意思決定を補助するツールとして以前よりも、役割が大きくなるだろうとは思うのですが、代替する事態は起きないだろうと。補助ツールとしてさえも、なにかトラブルが生じたし際に、どの過程に問題があるのかが検証できないと、能力が高くなっても、役割は限定されるのでしょう。


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2014年07月14日

階段連鎖あるいはズラース法

 そろそろ『ぷよm@s』とBぷよは別カテゴリーが必要になるかもです。part34では小鳥さんが4連鎖ダブルを異常なスピードで組んでいくのもあるのですが、素人的にはほとんど不定形に見えます。かろうじて、階段連鎖かなあと感じる部分もあるのですが。part34に話が戻るのですが、「ある意味では、生粋の『ベーマガ派』らしい組み方とも言えるかもしれないな」というキョウスケPの発言は、続く発言で「小鳥さんの中で、ぷよの組み方というのは長いあいだ『階段』と『挟みこみ』しかなかったはずなんだから……」と補完されています。結局、階段連鎖も使えないまま、中断してしまったので、まずは階段連鎖の練習からです。BぷよのCPU戦で最も遅い0に設定して、練習です。4連鎖がなんとかなったところで、1時間が経過してぐったりです。もともとは究極連鎖法を目指していたのですが、途中から階段連鎖、あるいはズラース法に変えました。理由は単純で、デスタワーを組みたいのですが、段差の把握を確実にするためには階段が最適と考えて、いきなり不定形というのはやはり想像以上に難しかったということもあるのですが、デスタワーを目標にするために、階段連鎖の練習です。
 土曜日に「タラPとぷよろう生放送 inBぷよ」(参考)を見たのですが、生で見れなかったのが残念でした。それでも、おもしろいです。下を押さない縛りがすごくて、発送の幅がやはり違うなあと。刺激は受けたのですが、そんなレベルではないので、とにかく階段で5連鎖を目指していたら、日曜日に2回に1回ぐらい、ばよえーんするようになりました。ただし、最も遅いCPU相手でも、勝率はがた落ちです。段差の把握がある程度できるようになったので、当初はわかりやすい同色3段で隣に1段だけぷよをずらす連鎖でしたが、途中から2段+2段をまぜたりしていると、組むスピードが落ちるので、勝率は相変わらずでしたが、いろいろな配ぷよに対応できるなあと。ただ、同色3段+1段の方が多少のゴミも挟みこめるので楽な感じもしました。
 4連鎖ダブルを作りたいなと思って、画面左の方に連鎖を伸ばす余地をつくって組んでいったら、10回目ぐらいでダブルができて、少しうれしかったです。16手もかかっているので、実戦ではまるで使えないレベルですが・・・・・・。平日は1時間ぐらいが限界なので、土日に2時間ずつぐらいですかね。だいぶ慣れてきたので、漸く、楽しめるようになりいました。まったく初めてというわけではないのですが、だいぶ間が空いたので、なにをどうすればいいのかすら忘れていて、最初は大変でした。操作ミスが多いので、まだネット対戦は無理かなあ。もう少し、一人で連鎖をいろいろ試してみたいですし。もっとも、ネット対戦でトラウマになるぐらいボコボコニされると、案外、モチベーションが高まるのかも?
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2014年07月04日

包括的な安全保障法制の整備

 『ぷよm@s』がいつ更新されても不思議ではない状態なので(投稿時で進捗25分30秒)、そちらと区別できるように、この「寝言」を記す、じゃなかったつぶやいておきます。まず、マスメディアの報道、といっても、国内は『日経』ぐらいしか目を通していないのですが、だいぶ印象が異なるなあと。集団的自衛権の問題ばかりが異様にクローズアップされていましたが、まるで異なる光景です。もちろん、日本国が集団的自衛権をもっているが行使できないという政府の憲法解釈を変えること自体は重要だとは思いますが。記者会見(参考)の最後の方で抑止の話がでてきたのですが、このあたりは文書化が難しいかもですねえ。

 素人的には記者会見そのものよりも、「国の存立を全うし、国民を守るための切れ目のない安全保障法制の整備について」という閣議決定の文書の方がわかりやすいです(つぎのリンクはPDFファイルが開きます。http://www.cas.go.jp/jp/gaiyou/jimu/pdf/anpohosei.pdf)。大雑把に言って、(1)武力攻撃に至らない、いわゆる「グレーゾーン」の対応、(2)集団安全保障、(3)自衛権の行使の3項目が柱かなと。以下は感想文程度ですが、メモです。なお、見出しは閣議決定された文書に従っています。

1 武力攻撃に至らない侵害への対処

 治安出動というのはさすがに古いかなあと。今回は、自衛隊と海上自衛隊など軍事組織と警察機関の連携など以外は原則論がメインのようなので、日本側が周辺諸国を刺激したかのような印象を与えないように留意しながら、次の政権でさらに踏み込んだ見直しが必要かなあと。この点に関しては行政府への一定期間の委任と立法府による事後的なチェックのしくみが必要だと思います。

2 国際社会の平和と安定への一層の貢献

 後方支援の整理は若干、陳腐な感じで、見直しというほどでもなく、これまでの解釈を踏襲したのとほとんど変わりがないでしょう。「戦闘地域」を「現に戦闘行為を行っている現
場」と言い換えただけで、自衛隊が活動している地域が「非戦闘地域」と発言した小泉氏からほとんど進歩がない感じ。政治的に妥協したのでしょう。ゼロじゃないからマシといったところか。PKO活動における武器使用も曖昧で、わかりづらいです。形の上では、武器使用要件を緩めた上で、武器使用が制限される条件をより明確にしたというところだとは思いますが。もっとも、PKO活動でどこまでリスクを取るべきかというラインとしてはこれで十分な気もします。

3 憲法第9条の下で許容される自衛の措置

 ここは、かなり妥協しましたね。国会の事前承認を書き込む時点で、よほどのことがない限り、自衛権の行使はないとも読めます。もっとも、よほどのことも考えておかないとまずい環境ではあるわけで、国会の事前承認を要件としていてはスピード感が皆無ではあるのですが、行使する可能性がゼロではなくなっただけでも前進と申すべきでしょうか。集団的自衛権の行使の可能性がゼロではなくなっただけであって、現実問題としては、過去の解釈を前提にしても集団的自衛権の行使をそうだとは言わずにやってしまうという選択肢があったわけですが、ゼロではなくなったことを評価する方がよいのでしょう。

 こうしてみると、安全保障法制の整備としては包括的ですが、安倍政権で変わるのは個別的および集団的自衛権の行使がゼロではなくなったというところでしょうか。現行法制では、集団的自衛権以前に個別的自衛権の発動すら難しいので、国会の事前承認は要件としては慎重すぎるぐらいの気もしますが、いい加減なマスコミにほいほい戦争したがってますよみたいに言われないようにするには、このぐらいの留保が必要なのかもしれません。根本的な問題として、事前承認は相当、慎重な留保だということが理解されない可能性があるのですが。そうはいっても、自衛権の行使の要件が明確化されることによって、抑止が高まることは期待できそうです。

 私の読解力が足りないのかもしれませんが、報道から受ける印象とは対照的に、見直しの範囲は包括的なものの、過去の政府解釈とそれほど極端に乖離しているわけではないと思います。むしろ、これまでの政府解釈を踏まえながら、実をとったというところで、留保が厳しい印象はあるものの、何も進まないよりはマシといったところでしょうか。


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2014年06月14日

なかなか党派的らしい世の中

 睡眠がとれない、なんか物憂いなどの理由で適当に放置しておりました。まあ、「寝言」を呟く程度には体調が回復したというところでしょうか。正直に理由を明かせば、"National Memo"というサイトのニュースレターがなぜか届くのですが、ヘッドラインに、"The GOP Is Crazier Than Ever"とあって、ギョッとしました。なにこれみたいな感じで、このニュースレター自体をちゃんと読んだことがないのですが、クリックしても、該当するオピニオンが見当たりません。検索してみると、"As Iraq Implodes, Neocons Still Have No Plan Except ‘Blame Obama’"というオピニオンですが、タイトルを読んだだけでげんなりした上に、マケインの写真が掲載されていて、イラク戦争に賛同した人はみんなネオコン扱いなのかと、胃酸過多気味の胃には堪えました。笑えないのは、同じニュースレターに、"Poll: America Is More Divided Than Ever"という分析もあって、あなた方のような言論が風通しを悪くしているという自覚がないというのはどうなんだろうと、しばし考え込んでしまいました。露骨に言えば、オバマがイラク撤退とアフガニスタンへの増派を決めたおかげで、治安が回復したイラクが内戦に戻り、アフガニスタンでさらに傷を深くして、収穫はまるでないというのが現状だと思うのですが。困ったことに、シンセキがスキャンダルで辞任したため、医療保険が必要な退役軍人から困惑する意見が出るなど、オバマ政権の末期は、レイムダックというよりも、アメリカの内部亀裂をさらに深めることになりそうなことが憂鬱に感じます。

 国内を見ると、集団的自衛権の問題が話題になっているぐらい平和なのかと。『日経』をとってはいるのですが、なにかよほどのときにしか使えないので(紙としてですが)、無駄なカネを使っているなあと。ネットで適当に見ていたら、おおきな掲示板に「【政治】安倍首相のブレーン岡崎久彦氏、集団的自衛権をめぐりラジオの生放送中にヒートアップし机を叩いて逆上」とあって、ご丁寧にポッドキャストのリンクまで貼ってあったので、聴いてみました(参考)。逆上というよりも、理詰めで岡崎さんを勝てると思ったキャスターさんが余計なひと言を言って、岡崎さんがそれに食いついたという感じでしょうか。まあ、私の主観では逆上というよりも、投了するしかないでしょというところで、こんな将棋詰まんねという感想に反応してしまったという感じでしょうか。

 安倍政権の問題としては、説得の手順としては、(あまり安全保障の問題になじみがない人には唐突に映る)集団的自衛権の問題をプリゼントしたのは拙劣な印象がありますが。個別的自衛権の行使もままならない現状の方から入った方が、安全を幸運にあまりにゆだねている現状が危険だという情勢判断(純粋な意味での事実判断なのではないですし、異論が生じるのは当然だとも思いますが)をかなり広い範囲で共有した上で、その延長上に集団的自衛権の問題を位置づけた方が、それでも、今より多少は党派的な議論が少なくて済むという程度でしょうが、まだ紛れが少ないという意味ではマシだったかなあと。例示の問題はポッドキャストで問題になっている範囲はどうでもよくて、なぜペルシャ湾への掃海艇の派遣のような問題をあえて入れているのかがわかりづらい印象があります。截然と集団的自衛権の問題と集団安全保障とを区別できるのかは難しいところもあるのでしょうし、湾岸戦争における掃海艇派遣という前例では問題が多いのでしょうが、紛れが少ない例示の方がよいのではというところでしょうか。この問題については、集団的自衛権の行使ができないという政府の憲法解釈というのは有事がこないという楽観的な見通しに依存しているので、万が一に備えて、そうではない事態に備えられるように、変えること自体には賛成なのですが、自衛隊が抑止力として機能する前提の方を先に議論した方がよかったのではと思います。現実問題として、鳩山氏や菅氏のような人が総理大臣になることもあるので、一寸先は闇の部分までは解決できないですし。

 なんだかオピニオン色が強い話から入ったので、ここまで書いてぐったりしてしまいました。将棋の名人戦があまりにも一方的に終わってしまったので、勝負事というのは怖いものだと思いました。他方で、『ぷよm@s』part34が19分まで完成しているようなので、秒読み段階だなあと。『進撃の巨人』の原作とかスターダストクルセイダースのアニメとか、現実逃避の程度がかなり厳しいのかなあと。クラシック音楽あたりで気が紛れるときには、まだ現実逃避でも軽い方なんだなあと実感します。無党派というと、なんとなく嫌な響きですが、話が党派的になると、どうも胃がげんなりしてしまいます。国内ネタ的にはあの状況下で、持論を的確に述べる岡崎さんは責めるのは私には無理でしょうか。ただ、アメリカ国内の方は、怖い状態でして、オバマの手順の悪さには絶望しているのですが、その後もこれという人が見えないという見通しの悪さに、怯えております。まあ、そんな時期にあっさりと人が出てくるというのもアメリカらしさではあるのですが。もっとも、アメリカの心配をしている暇があったら、日本の心配をしなさいよという「寝言」が浮かぶのではあります。いや、その前に、君の懐がさびしくないのかと。


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2014年04月25日

とりとめもなく

 体調がよければ、2月ぐらいからウクライナ情勢を取り上げていたと思います。言い訳ですが、なんだか疲れてしまいました。いい加減な話ですが、ソ連崩壊後、民主化の波が東欧や旧ソ連領内に押し寄せたわけですが、民主主義を過度に普遍化する信仰には元々ついていけないですし、なんか疲れてしまったというのが正直なところです。暇ができたら、オバマ訪日は何か書くかもですが、日米ともに無能な政権では大丈夫なのかなと強い不安に襲われます。

 というわけで、現状は体調の回復が最優先ですので、好きなことばかりやっています。"ambiguity"を理解したくて、まず、確率微分方程式を理解するためにはどの程度の数学が必要なのかを3月ぐらいまでに見極めて、今はまずは測度論ですね。率直に言えば、砂を噛むような作業の連続ですが、やっと少しだけ楽しめるようになりました。しかし、手強いです。まあ、理科系の大学の授業に潜り込めば、あっという間という気もしますが。

 最近は、将棋名人戦も見なくなっていましたが、第72期名人戦七番勝負第2局は9時過ぎに帰ってきたら、中継が終わっていてびっくりでした。確か、電王戦の第3局で豊島七段の指し手を見ながら、強いなあと感心していたあたりから、ニコニコ動画の将棋中継を見ることが増えました。このときは、「水平線効果」という話が出ていて、素人目にも、いかにもコンピュータがやる、意味がほとんどない手が出たのですが、数十手進んでどうしても避けたいと評価した局面があると、それ以外の局面に誘導するために、変な手を指してしまうというのはなるほどでした。人間とコンピュータの対戦もよいのですが、やはり人間どうしの対戦もみたいなと。王将戦の最終局を見ながら、羽生さんが弱くなって悲しいみたいなコメントが出たので、ふだんはコメントを全く書かないのですが、思わず、「弱い羽生三冠(笑)」と書いてしまいました。羽生三冠と渡辺二冠の二人だととくにどちらをもつというのもなく、渡辺二冠が防衛しても、否定的な感じは全くなくて、確かに一時期のようにタイトル戦の番勝負で圧倒的な強さを誇った時期とは異なるとはいえ、名人戦も挑戦者だし、貧力虚脱灸でもすえられていたら別ですが、そんな状態には見えないので、「タイトルがとれない=弱い」というのは理解できなかったりします。

 話がそれましたが、相掛りの力戦型で棋譜を見ていて、やはり41手目の印象が強烈でした。実は1日目は全く見てなかったので、棋譜を見ただけですが、これは、はあというため息しか出ないです。ただ、ここまで大差がつくということは森内名人の側にミスがあると思うのですが、58手目以降の手順なのかなあ。実はこの対局が終わった時点で久しぶりに、なんかすっきりしたので、「寝言」でも書こうかと思ったのですが、書かずじまいになりました。

 明日は天気もよさそうなので、大切な人と会話したら、あとは散歩ですかね。パーソナルトレーニングのトレーナーから起床時の脈拍をチェックするように言われたので、3月の終わり頃に電子血圧計で測ったら、毎分50拍でした。そ、そうですかと思いましたが、今朝は午前6時に目が覚めて、毎分70拍でした。疲れているなあと思ったので、適当に会議をサボって、散歩して、体内時計をリセットしようかと思いましたが、くそまじめに会議に出てしまいました。

 オバマ訪日はウクライナ情勢に比べれば鬱にならない話題ですが、なんだか両政府とも事務折衝から稚拙な印象をもっているので、よほど暇になったら書くかもです。



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2014年01月29日

適当な話(2014年1月)

 先週に風邪を引いてしまいました。この1年ぐらいは、風邪をバカにできなくなってきて、今回も38度を超える熱がでるありまさです。40代半ばになろうとすると、さすがに、38度ちょっとでもきつく感じます。土曜日は外せない仕事があったので出勤して、ひたすら回復です。だからというわけでもないのですが、英字紙はタイトルを拾うのがやっとでして、『日経』を読んでいると、なんだか気もち悪いなあと。風邪の上に、寒いのか温かいのか、すっきりしなくて家にひきこもりがちだったので、久しぶりに内向きの話というのもよかろうと。

 まずは、株価の乱高下ですが、『日経』によると、新興国の通貨安が原因だそうで、別に否定するつもりもないのですが、日本以外の先進国は異常な金融緩和の状態にあることを指摘しないと、わけわかめなのではと。あ、ちなみに、株屋さんとはまったくお付き合いがないので、そこのところは素人くさいので、ご承知おきください。最近は株価をまるで見ていなかったので、あらためてびっくりですが、アメリカの場合、S&P500で見ると、金融危機以前の最高値が2007年の1500ドル台だったのに対し、2013年末から2014年にかけては1800ドル前後で推移しているわけでして、だからバブルと決め打ちする気もないのですが、普通に考えて、先進諸国の中央銀行が量的緩和を実施している最中で、景気に明るい動向が見えると、株式市場に資金が流れ込みやすくなっており、前代未聞の水準に達すると、オーバーシュートするのも人情でしょうと。

 ユーロ圏も似たもので、まだユーロ危機が終わったわけではないと思うのですが、いつの間にかDAX指数はまさかの9000超え。金融危機の前は2007年12月に8000を超えるのがやっとだったのを考えると、金融緩和の効果が強烈に資産市場に影響していると見るのが普通ではと思います。それと比較すれば、わが国の株式市場は控えめでありまして、TOPIXがなんとか1200を超えているという現状は、日本人がつつましい民族であるという嘘くさい神話を信じたとしても、控えめなわけでして、量的・質的緩和だといくら日銀が力んだところで、金融危機以前の水準にすら資産市場を代表する一つである株式市場が到達しないというのは、これから襲うかもしれない株式市場の崩落のなかで、下落幅が相対的に小さいのが慰めになるという点ではよいのではと思ったりします。

 「寝言」なので書きやすいのですが、いわゆる「リフレ政策」が資産価格をターゲットとしないのが不思議でありまして、なぜ財価格ばかりを問題にするのかなと。適当な話ですが、IS-LM分析レベルのマクロ経済学に貨幣数量説の発想を接ぎ木した程度の話じゃねえのという感じ。話がそれましたが、債務危機を抱えるユーロ圏をDAXで代表させるのは滅茶苦茶な気もしますが、東京証券取引所などというのは、アメリカ、ヨーロッパの金魚の糞みたいなものだということをわきまえていないと、新興国の通貨安に一喜一憂するという無駄なことをしなくてはなりません。これは素人の戯言ですが、売買高自体はそれなりのボリュームがあるので、すぐさま立て続けに暴落するという状況ではないのではと。

 話がいきなり飛びますが、東京都知事選の候補者を見て、よその地域に住んでいるとはいえ、これはつらいなと。石原氏の悪口をさんざん聞かされましたが、東京都で、この顔ぶれというのは人材が本当に少ないなあと。もちろん、田舎の首長選挙に比べれば、はるかに賑わている気がするのですが、総理経験者がでてきて、「脱原発」を争点にしますというのは、私が東京都民だったら、そういう話は別の機会にしてくれないかとなりそうです。まあ、投票権がないので、見ているだけという感じが強いですが。政治的指導者の育成が必要なのは実感するのですが、一体どうすりゃいいんですかいという感じでしょうか。

 最近は経済政策から遠ざかりたいなあと。タクシーの自由化もどうかなという感じですが、規制強化派の人にこのモデルが使えませんかねえと言われて絶句ですね。結論ありきで、道具なんだって。そんな手合いとはかかわり合いたくもないので、だんだん、ひきこもることになりそうです。


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2014年01月14日

『ぷよm@s』part33 備忘録(ネタバレ要注意)

 『ぷよm@s』part33がアップされているのに気が付いた頃には、1万アクセスを既に過ぎていて、不覚でした。たぶん、内容の魅力を、私などよりも、はるかに豊かに伝えられる方が多いとは存じますが、あえてメモ程度に感想を書き残しておこうかと。それでも、ネタバレは避けられそうにないので、「続き」の方に書いておきます。解説など、とてもできるレベルではないので、ネタバレだらけになっています。まだ、本編をご覧になっていない方は、興趣を削ぐと思いますので、まずは本編をご覧ください。



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posted by Hache at 07:00| Comment(0) | TrackBack(0) | 気分しだいの寝言